ファンタジー短編集

真那月 凜

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前世からの約束

第7話 これから

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「家?」
「田んぼも畑もある」
「家畜もいる」
次々に言葉が漏れる
自然と足を進めていた

様々な種類の野菜が育っている畑
家の周りには色んな果実の木が植えられている

『これは我らの望んだ風景』

『死にたくない。ただこの青空の下で生きていたい』

『動物や植物のその強い思いは島が沈むときに集結し何百年と言う時をかけてあるまじき力を手に入れた』

そして出来たのがこの浮島でその力の核となるのが大木だという

突然現れた浮島に人が足を踏み入れるようになって3年
その間島に来た者は全て村で生活してきたものの生まれ変わりだった
あの時と変わらず自分本位に生きている者たちを島の糧とした
そうでなかった者は記憶を書き換え元の場所に戻したという

大木が話す間に動物たちが集まってくる
「懐かしい温もり…」
「森の香りも…」
かつて自分たちを包んでくれていた全てがここにあった

4人は顔を見合わせる
言葉にしなくても互いの考えてることが分かった

「俺たちはこの島がある限りこの森で生きていくよ」
4人にはそれが可能だった
親たちに、周りの人間に恐れられ、さげすまれる本土の生活よりも
大自然の中でのびのびと暮らす方が幸せだとさえ感じた

「この島は俺たちが守る」
「だからこれ以上、今の世で生きてる人を殺さないで欲しい」

『それがそなたたちの望みか?』

大木の言葉に4人は頷いた
「もう誰かを恨むのは疲れたんだ」
「悲しい思いをするのももうたくさんだわ」
「だから…これからのことだけを考えて生きていきたい」

過去を消すことは出来ない
でも過去に捉われて未来を黒く塗りつぶしたくもないのだと訴える

『ここを隔離することになる。それでも?』

4人の決心は固かった

『その願い、聞き入れよう』

4人のその願いを大木は受け入れた
島には結界が出来、外から見えなくなった

小さな世界
でもそこには4人にとって必要なものは全てあった

豊かな自然は心も豊かにする
4人の血を引く子どもたちは自然と力と共に意志も引継ぎいだ
そしてその意志が続く限り自然の溢れるこの島は消える事はない
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