175 / 317
57.リサーチ
1
しおりを挟む
お店は思ったよりお客さんが多くてカメリアにも時々手伝ってもらうことになった
「今日の夕飯は屋台にしない?」
「どうしたの突然」
いつもなら当然のように作るのにとカメリアは首を傾げた
「騎士や魔術師団が流れてきた今の町の様子を見たいなーって。ほら、休みの日とそうでない日は様子も違うだろうしね」
「相変わらずリサーチ欠かさねぇな」
「商売する者にとっての基本です。で、みんなはどう?」
「それ、反対する奴いないって」
ウーが言う
その言葉に皆もウンウンと頷いていた
「屋台は色んな楽しみがあるからな」
「あ、じゃー俺友達と行ってもいい?休みの日は家族で食べるらしいんだけど、今日なら問題なさそうだし」
ブラシュの言葉になるほど、そういう楽しみもあるのかと微笑ましくなってくる
「いいわよ。とりあえず一人ずつお金を渡しとくわね」
私はみんなにお金を渡していく
「今日は自由行動にするか。オリビエとロキもたまには2人で楽しんで来い」
「今日だけじゃなく屋台の時はそれでいいんじゃない?」
「確かにそうだな。人が増えたし皆で集まるのも逆に邪魔になりそうだ」
ジョンの言葉にみんなが口々に言いながら同意する
普段屋台の時は皆で揃って行くのが当たり前になっていた
私達の数が増えてるのもあるけど、屋台を利用する人も急に増えただけに、これからもこれまでのように皆で揃ってというのは逆に難しいかもしれない
「じゃぁお言葉に甘えさせてもらおうかな」
「そうだな」
ロキに確認すると頷いた
「ママいこー。ナハマも!」
カメリアとナハマが真っ先に子供たちに引っ張って行かれた
ナハマが来てすぐのころはナハマが子供たちについていくと思っていたけど、どちらかというと子供たちにナハマが引っ張られて行っているようだ
特にリラはナハマが大好きで隙あらばナハマに引っ付いている
他の者もそれぞれのタイミングで出て行くと残ったのは私達だけになった
「私たちもいこっか」
「ああ。でもその前に」
ついばむようなキスが落ちてきた
「もぅ…」
笑いながら歩き出すロキの後を追いかけ腕を絡める
「オリビエじゃないか。ロキもいるならちょうどいい」
呼び止めたのは本屋の店主
「どうしたのおじさん」
「お前らなら気に入りそうなものがあるんだ。カクテュスの騎士や魔導士が譲ってくれたんだが…」
「へぇ…」
ロキも気になるようだ
「入ってみよっか」
「そうだな…親父、どんな本が多い?」
「色々あるぞ。こっちだ」
どうやら1か所にまとめているらしい
案内された先で私たちが目にしたのは積み上げられた沢山の本だった
「今日の夕飯は屋台にしない?」
「どうしたの突然」
いつもなら当然のように作るのにとカメリアは首を傾げた
「騎士や魔術師団が流れてきた今の町の様子を見たいなーって。ほら、休みの日とそうでない日は様子も違うだろうしね」
「相変わらずリサーチ欠かさねぇな」
「商売する者にとっての基本です。で、みんなはどう?」
「それ、反対する奴いないって」
ウーが言う
その言葉に皆もウンウンと頷いていた
「屋台は色んな楽しみがあるからな」
「あ、じゃー俺友達と行ってもいい?休みの日は家族で食べるらしいんだけど、今日なら問題なさそうだし」
ブラシュの言葉になるほど、そういう楽しみもあるのかと微笑ましくなってくる
「いいわよ。とりあえず一人ずつお金を渡しとくわね」
私はみんなにお金を渡していく
「今日は自由行動にするか。オリビエとロキもたまには2人で楽しんで来い」
「今日だけじゃなく屋台の時はそれでいいんじゃない?」
「確かにそうだな。人が増えたし皆で集まるのも逆に邪魔になりそうだ」
ジョンの言葉にみんなが口々に言いながら同意する
普段屋台の時は皆で揃って行くのが当たり前になっていた
私達の数が増えてるのもあるけど、屋台を利用する人も急に増えただけに、これからもこれまでのように皆で揃ってというのは逆に難しいかもしれない
「じゃぁお言葉に甘えさせてもらおうかな」
「そうだな」
ロキに確認すると頷いた
「ママいこー。ナハマも!」
カメリアとナハマが真っ先に子供たちに引っ張って行かれた
ナハマが来てすぐのころはナハマが子供たちについていくと思っていたけど、どちらかというと子供たちにナハマが引っ張られて行っているようだ
特にリラはナハマが大好きで隙あらばナハマに引っ付いている
他の者もそれぞれのタイミングで出て行くと残ったのは私達だけになった
「私たちもいこっか」
「ああ。でもその前に」
ついばむようなキスが落ちてきた
「もぅ…」
笑いながら歩き出すロキの後を追いかけ腕を絡める
「オリビエじゃないか。ロキもいるならちょうどいい」
呼び止めたのは本屋の店主
「どうしたのおじさん」
「お前らなら気に入りそうなものがあるんだ。カクテュスの騎士や魔導士が譲ってくれたんだが…」
「へぇ…」
ロキも気になるようだ
「入ってみよっか」
「そうだな…親父、どんな本が多い?」
「色々あるぞ。こっちだ」
どうやら1か所にまとめているらしい
案内された先で私たちが目にしたのは積み上げられた沢山の本だった
55
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
追放令嬢のスローライフなカフェ運営 ~なぜか魔王様にプロポーズされて困ってるんですが?~
月城 友麻
ファンタジー
国を追放された悪役令嬢シャーロットの夢は、平穏なスローライフを送ること。彼女は、王都の公衆衛生を陰から支え、毒とされる青カビから秘密裏に特効薬を作っていた過去を捨て、辺境の町で念願のカフェを開店する。
前世の知識を活かした温かい料理は、すぐに町で評判となった。特に、毎日通ってくる無口な常連客は、彼女の作るオムライスを心から愛しているようだった。
しかし、シャーロットを追放した王都では、彼女がいなくなったことで疫病が大流行し、国は滅亡の危機に瀕していた。元婚約者の王子が助けを求めに現れるが、時を同じくして、あの常連客が正体を現す。彼の名は魔王ゼノヴィアス。
「お前の料理は俺の心を癒した。俺の妃になれ」
これは、ただ静かに暮らしたいだけなのに、料理で胃袋を掴んでしまった魔王に求婚され、その重すぎる愛からスローライフを死守しようと奮闘する、元悪役令嬢の物語。
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
【第2章完結】王位を捨てた元王子、冒険者として新たな人生を歩む
凪木桜
ファンタジー
かつて王国の次期国王候補と期待されながらも、自ら王位を捨てた元王子レオン。彼は自由を求め、名もなき冒険者として歩み始める。しかし、貴族社会で培った知識と騎士団で鍛えた剣技は、新たな世界で否応なく彼を際立たせる。ギルドでの成長、仲間との出会い、そして迫り来る王国の影——。過去と向き合いながらも、自らの道を切り開くレオンの冒険譚が今、幕を開ける!
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる