【完結】身に覚えがないのに身ごもりました。この子の父親は誰ですか?

愛早さくら

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第一章・リーファ視点

*1-18・初めての触れ合い⑦

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 ぐぷん、ぐぷん、奥を突かれる。

「ぁっ、ぁっ、」

 背筋がびりびりする感じがずっと止まない。
 意識がどこか高い所へ追いやられて、戻ってこれていない感じがした。
 義兄上あにうえは、奥をたくさん突いていたかと思うと、義兄上自身をずぞっと思い切りよく引きずり出し、次には勢いをつけて。

「ぁああああっ!」

 ぐぽん、お腹の中の何かを突き破られるかのような衝撃に、僕は背を仰け反らせ、悲鳴というに相応しい声で啼いていた。
 ぁあぁぁぁあああぁぁっ……。
 もう何も考えられない。頭が真っ白になる。
 ばちゅん、肌と肌がぶつかる音がして、どうやらようやく僕のお腹の中に、義兄上の全部が収まったようだと知った。
 否、実際にはそんな認識さえどこか遠く、僕は気持ちよさだけを感じている。
 さっきまでだって、とってもとっても気持ちよかったのに、もっと更に上があるだなんて。
 でもこれは気持ちいいとか何とかいうよりは、もはやただの衝撃だ。体中がびりびりしているように思えて、何も考えられない。
 わかるのは僕のお腹の中、奥深くに義兄上がいるということだけ。
 その場所からはじわじわと魔力がしみ込んで、僕の体全部が、まるで義兄上の魔力で満ちていくようだった。
 ああ、これだ。これを求めていたと、僕は恍惚とした意識の先に思って、そして。

「あっ! あっ! あっ! がっ! ぁあっ!」

 こじ開けたのだろう、僕のお腹の奥の奥を、義兄上が行ったり来たりして、その度に僕は大きくあけっぱなしの口から、わけのわからない声を上げる。
 あっ、あっ、がっ、ぁあっ!
 がくんがくん、ばちゅんばちゅんと、義兄上の動きに合わせ、僕の体は揺れていて、白く惚ける視界の中で見慣れた天井も揺れていた。
 あっ、あっ、がっ、ぐっ、ぁっ!
 僕もうきっと、義兄上が奏でる楽器のようなものなのだろう、お腹の中を突かれる度に声を立て、そこから注がれる魔力を、悦びを持って受け入れている。
 気持ちよかった。否、多分これが気持ちいいなのだろうと思った。
 だってもうわけがわからない、だってこんなのただの衝撃なんだ。義兄上の象徴に、お腹の中と一緒に頭の中までかき回されているみたいで。でも。

「ぅっ、くっ……リーファっ……!」

 荒い息の合間、呻きながら義兄上が、僕の名前を呼んでくれて、だから僕は。

「あっ、あっ、ぁっ、あに、ぅえぇえっ……!」

 なんとかかんとか義兄上へと手を伸ばし、落ちてきた頭をぎゅっと、力の限り、握りしめたのだった。
 ああ、満ちていく。お腹の中、もう義兄上でいっぱいだよ、ねぇ、義兄上。
 心の中でそう、義兄上に話しかけながら。
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