水、風、音

いのんちゅ

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独奏

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ファッションという言葉の意味を理解した時の純粋な嫌悪感は、その言葉があまりにも今の僕を簡潔に否定したことへ、怒りでは無く諦めに似た納得したことへの自身に対する強い、強い嫌悪感だった。





ファッション。

元はフランス語で、広義にはスタイル、風習を意味するが、往々にして髪型や化粧を含めた流行の服装に関する言葉として使われることが多い。
そこからの派生スラングで、現代では「ファッション○○」というような、さしたる知識が無いのに知識があるように、さして好きでも無いのに好きであることをするこというらしい。例えば、ファッションオタクみたいな使い方なら、さしてアニメや漫画が好きでは無いが、オタクをことを指す。
それはプライドであったり、アイデンティティであったり、承認欲求からくる行動なのだろうと思う。
衣食住において高い水準にある現代日本において、意味なき人生を過ごすにはあまりにも長すぎる。
それ故に多くの人は、偶像的拠り所が必要であり。SNSなどにその様相は如実に現れている。
空っぽの人間は、その虚空にガラクタやツチクレを集めて埋めるのだ。
それを宝物や宝石と勘違いして、せっせと集めて、後になってその真実に気づき絶望する。
例外なく、僕もそんなすかすかの人間の一人と気づいた。宝物と思っていたものはガラクタで、それを認識した今でなお、それを認めきれず惨めにガラクタに縋ってすがっている。
あぁ、なんてしょうもないんだろう。
僕はファッション音楽家だった。
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