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チューク沖海戦
回航
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1944年3月10日、午前0時30分
トラック沖海戦は日本艦隊の勝利で終わり、米艦隊は壊滅
戦場は漂う硝煙と沈没艦の残骸に覆われていた
大和の艦橋で、森下信衛少将は疲れ切った顔で海を見つめていた
右舷の対空火器は全滅、三番主砲塔は歪み、甲板は火災の焦げ跡で黒ずんでいた
武蔵は四番副砲と後部艦橋を失い、長門はほぼ無傷だったが
艦隊全体の損失は深刻だった。金剛と榛名は沈没、駆逐艦8隻が海の底に消えた
森下は副長の佐藤中佐に言った。
「勝利はしたが、代償は大きい。トラック泊地で応急修理を急ぎ、すぐに撤退する。」
佐藤が頷き、通信士に命じた。
「全艦に通達。トラック泊地へ帰還、応急修理後、即時撤退準備!」
日本艦隊――戦艦3隻(大和、武蔵、長門)
重巡7隻(妙高、羽黒、愛宕、摩耶、鳥海、熊野、鈴谷)
軽巡2隻(能代、矢矧)
駆逐艦11隻(島風、時雨、白露、秋月、霜月、朝雲、磯風、浦風、初月、若月、藤波)は
陣形を整えトラック泊地へ向かった。森下は艦橋で海図を確認し、佐藤に指示した。
「敵潜水艦の襲撃に備えろ。駆逐艦を外周に配置し、ソナー監視を怠るな。」
島風と時雨が先導し、駆逐艦が艦隊を円形に囲む対潜警戒態勢を敷いた
重巡と軽巡は戦艦を護衛し、夜の海を進んだ。大和の機関室では
機関長が応急処置を進め、火災で損傷した配管を修復
航行速度は20ノットに制限されたが、帰還は可能だった。
午前4時、艦隊はトラック泊地に到着した。
信濃、翔鶴、瑞鶴、大鳳、隼鷹、飛鷹、龍鳳の母艦勢力が停泊する港は
戦闘の余波で緊迫感に包まれていた。森下は大和の艦橋から
母艦群の飛行甲板に並ぶ艦載機を見つめた
航空戦力の再編成には時間がかかる。本土からの命令が無線で届いた。
「全艦、最低限の航行可能な修理を終え
即時本土へ回航せよ。敵の反攻に備える。」
森下は佐藤に命じた。
「大和の修理を優先。甲板の火災痕と三番主砲塔は後回しだ
機関と舵を確実に動かせ。」
トラック泊地の造船所では、技術者たちが徹夜で作業を開始
大和の機関室では、損傷したボイラーの応急修理が進められ冷却系統の配管が交換された
右舷の対空火器は修復不能だったが、左舷の25ミリ機銃を再配置し
最低限の防空能力を確保。武蔵は四番副砲の残骸を撤去し
後部艦橋の通信装置を仮設で復旧
長門は軽微な損傷のみで弾薬と燃料の補給を優先した
重巡妙高、羽黒らは甲板の焦げ跡を清掃し、20.3センチ砲の照準装置を点検
駆逐艦島風は魚雷発射管の整備を終え、時雨は被弾した艦橋の応急補強を行った。
森下は工作艦の監督官と打ち合わせ
修理の進捗を確認した。監督官が報告した。
「大和の機関は24時間以内に航行可能
武蔵も同様。長門はすでに準備完了です。」
森下は頷き、監督官に言った。
「本土までの長旅だ。浸水と火災の再発を防ぐ措置を徹底しろ。」
午後3月10日午前6時、主要艦の応急修理が完了
大和と武蔵は18ノットの巡航速度を確保し、長門はフル稼働可能
母艦の一部も撤退準備を終え、艦隊全体の出港が決定された。
撤退と本土への回航
午前7時、日本艦隊はトラック泊地を離れた
森下は大和の艦橋で、トラックの島影が遠ざかるのを見守った
艦隊は3つのグループに分かれ
母艦勢力(大鳳、瑞鳳、龍鳳、護衛の重巡利根、筑摩、駆逐艦10隻)が先行
第一戦隊(大和、武蔵、長門)と重巡妙高、羽黒、愛宕、摩耶、鳥海
軽巡能代、矢矧が続き駆逐艦島風、時雨、白露、朝雲、磯風、浦風、藤波が後衛を務めた
森下は通信士に命じた。
「全艦に通達。敵潜水艦と哨戒機に警戒。針路は呉へ直行!」
艦隊は20ノットの速度で南西へ進み
敵の反攻を避けるためマーシャル諸島を大きく迂回するルートを選んだ
大和の機関室では、技術者が応急修理のボイラーを監視し異常があれば即座に対応
武蔵の艦橋では、艦長が仮設通信装置で各艦と連絡を取り、陣形を維持した
長門は先頭で航路を切り開き、41cm砲を構えて哨戒機の接近に備えた。森下は佐藤に言った。
「敵は壊滅したが、油断は禁物だ。真珠湾からの増援が来る可能性もある。」
3月11日、艦隊はサイパン近海を通過
駆逐艦時雨のソナーが不審な反応を捉え、爆雷を投下したが
敵潜水艦の確認には至らなかった
森下は艦橋で双眼鏡を手に、水平線を監視。通信士が報告した。
「大鳳から無線。母艦勢力は順調に航行中。敵機の兆候なし。」
森下は安堵の息をつき、佐藤に言った。
「航空戦力は壊滅的だが、母艦が無事なら再起は可能だ。呉で立て直す。」
3月15日、艦隊は日本本土に接近。佐田岬の灯台が見えたとき
森下は艦橋で静かに海を見渡した。大和の甲板は戦闘の傷跡で覆われ
乗組員たちの顔には疲労が滲んでいた。武蔵と長門も戦いの爪痕を残し
駆逐艦時雨の艦橋は応急修理の鉄板で補強されていた。
重巡妙高、羽黒らは無傷で航行を続け、母艦勢力は先行して呉に入港していた。
午前8時、大和が呉軍港に接岸
岸壁では海軍の将校と技術者たちが待ち受け損傷艦の修理計画を即座に開始
森下は艦橋から降り、呉の司令部へ向かった。野村中将が森下を迎え、戦果を称えた。
「森下少将、トラック沖での勝利は帝国海軍の誇りだ。だが、損失も大きい。」
森下は深く頭を下げ、答えた。
「金剛、榛名、駆逐艦の仲間を失いました
ですが、敵艦隊を壊滅させ、トラックを守りました
艦隊を再編し、次の戦いに備えます。」
大和はドックに入り、三番主砲塔の修復と対空火器の再装備が計画された
武蔵は副砲と艦橋の修理、母艦勢力は艦載機の補充と訓練が始まった
森下は呉の埠頭で、修理中の大和を見上げた
戦艦の巨体は傷だらけだったが、その威容は揺るがなかった。彼は佐藤に言った。
「この戦いで我々は勝利したが
戦争はまだ終わっていない。帝国の命運は大和にかかっている。」
佐藤が頷き、答えた。
「提督、大和は必ず立ち上がります。次の戦場で。」
トラック沖海戦の勝利は日本海軍に一時の希望をもたらしたが
損失した艦と航空戦力の再建は急務だった
森下は呉の司令部で次の作戦を練りながら
トラックの海で散った金剛、榛名、駆逐艦の乗組員たちに思いを馳せた
戦争の行方はなお不透明だったが、大和の艦橋に立つ森下の決意は固かった。
トラック沖海戦は日本艦隊の勝利で終わり、米艦隊は壊滅
戦場は漂う硝煙と沈没艦の残骸に覆われていた
大和の艦橋で、森下信衛少将は疲れ切った顔で海を見つめていた
右舷の対空火器は全滅、三番主砲塔は歪み、甲板は火災の焦げ跡で黒ずんでいた
武蔵は四番副砲と後部艦橋を失い、長門はほぼ無傷だったが
艦隊全体の損失は深刻だった。金剛と榛名は沈没、駆逐艦8隻が海の底に消えた
森下は副長の佐藤中佐に言った。
「勝利はしたが、代償は大きい。トラック泊地で応急修理を急ぎ、すぐに撤退する。」
佐藤が頷き、通信士に命じた。
「全艦に通達。トラック泊地へ帰還、応急修理後、即時撤退準備!」
日本艦隊――戦艦3隻(大和、武蔵、長門)
重巡7隻(妙高、羽黒、愛宕、摩耶、鳥海、熊野、鈴谷)
軽巡2隻(能代、矢矧)
駆逐艦11隻(島風、時雨、白露、秋月、霜月、朝雲、磯風、浦風、初月、若月、藤波)は
陣形を整えトラック泊地へ向かった。森下は艦橋で海図を確認し、佐藤に指示した。
「敵潜水艦の襲撃に備えろ。駆逐艦を外周に配置し、ソナー監視を怠るな。」
島風と時雨が先導し、駆逐艦が艦隊を円形に囲む対潜警戒態勢を敷いた
重巡と軽巡は戦艦を護衛し、夜の海を進んだ。大和の機関室では
機関長が応急処置を進め、火災で損傷した配管を修復
航行速度は20ノットに制限されたが、帰還は可能だった。
午前4時、艦隊はトラック泊地に到着した。
信濃、翔鶴、瑞鶴、大鳳、隼鷹、飛鷹、龍鳳の母艦勢力が停泊する港は
戦闘の余波で緊迫感に包まれていた。森下は大和の艦橋から
母艦群の飛行甲板に並ぶ艦載機を見つめた
航空戦力の再編成には時間がかかる。本土からの命令が無線で届いた。
「全艦、最低限の航行可能な修理を終え
即時本土へ回航せよ。敵の反攻に備える。」
森下は佐藤に命じた。
「大和の修理を優先。甲板の火災痕と三番主砲塔は後回しだ
機関と舵を確実に動かせ。」
トラック泊地の造船所では、技術者たちが徹夜で作業を開始
大和の機関室では、損傷したボイラーの応急修理が進められ冷却系統の配管が交換された
右舷の対空火器は修復不能だったが、左舷の25ミリ機銃を再配置し
最低限の防空能力を確保。武蔵は四番副砲の残骸を撤去し
後部艦橋の通信装置を仮設で復旧
長門は軽微な損傷のみで弾薬と燃料の補給を優先した
重巡妙高、羽黒らは甲板の焦げ跡を清掃し、20.3センチ砲の照準装置を点検
駆逐艦島風は魚雷発射管の整備を終え、時雨は被弾した艦橋の応急補強を行った。
森下は工作艦の監督官と打ち合わせ
修理の進捗を確認した。監督官が報告した。
「大和の機関は24時間以内に航行可能
武蔵も同様。長門はすでに準備完了です。」
森下は頷き、監督官に言った。
「本土までの長旅だ。浸水と火災の再発を防ぐ措置を徹底しろ。」
午後3月10日午前6時、主要艦の応急修理が完了
大和と武蔵は18ノットの巡航速度を確保し、長門はフル稼働可能
母艦の一部も撤退準備を終え、艦隊全体の出港が決定された。
撤退と本土への回航
午前7時、日本艦隊はトラック泊地を離れた
森下は大和の艦橋で、トラックの島影が遠ざかるのを見守った
艦隊は3つのグループに分かれ
母艦勢力(大鳳、瑞鳳、龍鳳、護衛の重巡利根、筑摩、駆逐艦10隻)が先行
第一戦隊(大和、武蔵、長門)と重巡妙高、羽黒、愛宕、摩耶、鳥海
軽巡能代、矢矧が続き駆逐艦島風、時雨、白露、朝雲、磯風、浦風、藤波が後衛を務めた
森下は通信士に命じた。
「全艦に通達。敵潜水艦と哨戒機に警戒。針路は呉へ直行!」
艦隊は20ノットの速度で南西へ進み
敵の反攻を避けるためマーシャル諸島を大きく迂回するルートを選んだ
大和の機関室では、技術者が応急修理のボイラーを監視し異常があれば即座に対応
武蔵の艦橋では、艦長が仮設通信装置で各艦と連絡を取り、陣形を維持した
長門は先頭で航路を切り開き、41cm砲を構えて哨戒機の接近に備えた。森下は佐藤に言った。
「敵は壊滅したが、油断は禁物だ。真珠湾からの増援が来る可能性もある。」
3月11日、艦隊はサイパン近海を通過
駆逐艦時雨のソナーが不審な反応を捉え、爆雷を投下したが
敵潜水艦の確認には至らなかった
森下は艦橋で双眼鏡を手に、水平線を監視。通信士が報告した。
「大鳳から無線。母艦勢力は順調に航行中。敵機の兆候なし。」
森下は安堵の息をつき、佐藤に言った。
「航空戦力は壊滅的だが、母艦が無事なら再起は可能だ。呉で立て直す。」
3月15日、艦隊は日本本土に接近。佐田岬の灯台が見えたとき
森下は艦橋で静かに海を見渡した。大和の甲板は戦闘の傷跡で覆われ
乗組員たちの顔には疲労が滲んでいた。武蔵と長門も戦いの爪痕を残し
駆逐艦時雨の艦橋は応急修理の鉄板で補強されていた。
重巡妙高、羽黒らは無傷で航行を続け、母艦勢力は先行して呉に入港していた。
午前8時、大和が呉軍港に接岸
岸壁では海軍の将校と技術者たちが待ち受け損傷艦の修理計画を即座に開始
森下は艦橋から降り、呉の司令部へ向かった。野村中将が森下を迎え、戦果を称えた。
「森下少将、トラック沖での勝利は帝国海軍の誇りだ。だが、損失も大きい。」
森下は深く頭を下げ、答えた。
「金剛、榛名、駆逐艦の仲間を失いました
ですが、敵艦隊を壊滅させ、トラックを守りました
艦隊を再編し、次の戦いに備えます。」
大和はドックに入り、三番主砲塔の修復と対空火器の再装備が計画された
武蔵は副砲と艦橋の修理、母艦勢力は艦載機の補充と訓練が始まった
森下は呉の埠頭で、修理中の大和を見上げた
戦艦の巨体は傷だらけだったが、その威容は揺るがなかった。彼は佐藤に言った。
「この戦いで我々は勝利したが
戦争はまだ終わっていない。帝国の命運は大和にかかっている。」
佐藤が頷き、答えた。
「提督、大和は必ず立ち上がります。次の戦場で。」
トラック沖海戦の勝利は日本海軍に一時の希望をもたらしたが
損失した艦と航空戦力の再建は急務だった
森下は呉の司令部で次の作戦を練りながら
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