If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ

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一時の間

奇襲成功

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重巡洋艦「加古」の奇襲的な側面攻撃は
米軍警戒部隊に決定的な打撃を与えつつあった。
初弾の斉射で重巡洋艦「ボルチモア」の
三番砲塔を吹き飛ばした「加古」は、間髪入れずに次弾を放った。

「次弾装填完了!照準!撃て!」

白雪艦長の声が響くと同時に、再び「加古」の20.3cm連装砲が火を噴いた。
砲弾は正確にボルチモアの艦中央部に集中し、立て続けに多数の命中弾を叩き込んだ。

ドゴォン!ドゴォン!

ボルチモアの中央構造物は致命的な損傷を負い、内部で大規模な火災が発生した。
夜の闇の中、その炎は海戦の新たな標識となり
加古の砲術員にとって照準がつけやすくなるという皮肉な状況を生んだ。

さらに、「加古」は近接戦闘能力を最大化させた。
先日の改装で、旧式の12cm単装高角砲から換装されたばかりの
12.7cm連装高角砲(両舷2基、計4基)も火を吹いた。

「高角砲、榴弾射撃開始!目標、火災拡大部!」

高レートな12.7cm榴弾が、炎上するボルチモアの艦上へ雨あられと降り注ぐ。
本来は対空戦闘用だが、水平投射されることで、上部構造物や甲板を無力化する。

「それ!あの炎が敵艦だ。距離5000で撃ってやれ!」

白雪艦長は、既に火達磨となった敵重巡に対し、徹底的な追い打ちをかけた。


その頃、米軍艦隊は大混乱に陥っていた。

艦隊指揮官スティルバーク少将は、重巡「キャンベラ」に座乗していたが
彼の目の前で僚艦「ボルチモア」が集中砲火を浴び、炎上している。

「後方からひたすら撃たれているが、目の前の敵巡洋艦(青葉)も
 また射撃を続けているため、安易に目標を変えることができない!」

米軍のレーダー射撃は高性能だったが、青葉が発する探照灯の光は
依然としてレーダー員の視覚と集中を奪い、彼らの判断を縛りつけていた。

スティルバーク少将は、青葉を叩き潰すことを優先しつつ
後方の敵(加古隊**)に対処するため、隷下の駆逐隊に攻撃を命じた。
しかし、彼らは日本駆逐艦との遭遇を報告した後、音沙汰が無い。

「畜生!ジャップの別動隊はどこだ!」

敵が一体どこにいるのかすらわからぬまま
彼は取り敢えず目の前の青葉を殴り続けるという、悪手を選び続けた。

スティルバーク少将の苛立ちは頂点に達していた。
ただでさえハルゼー大将がレイテでの失態で気分が悪い中
このような損害を受ければどうなるかわからない。よくて艦隊指揮権剥奪
悪ければ陸戦隊や後方への更迭すらあり得る。

その瞬間、彼の体は宙に浮いた。

「What the Fuck!?」

衝撃とともに、少し遅れて強烈な轟音が響き渡った。
青葉が放った九三式酸素魚雷が、重巡「キャンベラ」を捉えたのだ。

「Damage Report!!!!」

艦内を駆け回る伝令の叫びが、絶望的な状況を伝える。

「ジャップの魚雷が二番砲塔下に命中!艦首亡失!
 第一、第二機関区に浸水!担当部署と連絡取れません!」

キャンベラは、ボルチモアと同様に致命傷を負い、急速に航行能力を失い始めた。

「くそっ魚雷か!今出せる速度は!」
「最大速度17kt!」

スティルバーク少将は、これ以上の戦闘が無意味であることを悟った。

「やむを得ん。ボルチモア、そして隷下の駆逐隊に送れ。
 戦略的撤退を要す。全艦、集合し戦闘海域を離脱せよ」

しかし、彼の決断は既に手遅れだった。

「司令!もう遅いようです」 「なんだと」
 「駆逐隊全滅の報がボルチモアより入りました」


時は十数分前に遡る。青葉が敵の集中砲火を引き付けている間
重巡「加古」とともに側面に回り込んだ駆逐艦「曙」と「潮」は
米駆逐艦を叩くという重要な任務を負っていた。**

曙、潮は加古から分離し、敵艦隊の右舷同航へと、その高速を生かして突っ込んでいった。

戦闘詳報は、「速力31ノット維持、機関好調」と記している。
曙と潮は、夜の海を切り裂くように、レーダーと目視を頼りに米駆逐艦の列へと肉薄した。

曙が最初に目標にとらえたのは
フレッチャー級駆逐艦「カナワ」だった。
曙は巧みな操舵で反航戦に持ち込み、先手を取って主砲射撃を開始した。

「全砲門開け!撃て!」

曙の12.7cm砲の火線が暗闇を貫き、フレッチャー級駆逐艦の艦体に突き刺さる。

「命中!続けて撃て!」

だが、米駆逐艦も黙ってはいなかった。フレッチャー級は
レーダー照準による正確な射撃で応戦。
5インチ砲が砲口を開いた瞬間次々と曙の至近に水柱が乱立した。

激しい砲戦の中、ついに「曙」の二番砲塔に敵の命中弾があった。
凄まじい爆発音と共に、砲塔内の乗員12名が戦死し、14名が負傷した。

しかし、その時には日本駆逐隊は既に「止めの一撃」を放つ準備を完了していた。

「調停深度1m!雷速最大52ノット!信管遅敏!」

米駆逐艦が回避を試みる暇はなかった。
駆逐艦「潮」が連続して魚雷を放ち、続いて損傷を受けた「曙」も魚雷を放つ。

「17、19、21、23用意てっ!」

放たれた九三式魚雷は、扇状に広がり、艦腹目掛けて突っ込んでいった。

約四分後。轟音とともに、米駆逐艦の列に大爆発が起こる。
五本の水柱が夜空に高く聳え立ち、崩れた後には米駆逐艦の残骸しか残っていなかった。
他の米駆逐艦も魚雷の被害を受け、その戦闘能力は完全に失われた。

曙と潮は**、敵の駆逐隊を一瞬で壊滅させたのだ。
この知らせが、キャンベラのスティルバーク少将に届いた時彼の艦隊は既に戦場で崩壊していた
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