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第四話『怯える右手』
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昼休みになってすぐ、朝に男子ソフトテニス部の部長である荒川さんが最後に言った「また後でな」という言葉の意味を俺はようやくそこで知ることとなった。
『えぇーごほん! ごほん! 私は、男子ソフトテニス部部長、荒川晴久。1年2組、中村紘無くん。ただちに放送室前まで来なさい。繰り返す――』
突如呼び出しの全校放送が終わると、現在クラスで昼食を取っていたクラスメイトたちからの視線を一様に浴びた。そして、何故かいつも一緒にご飯を食べる泉までもが、目を瞬かせ、俺を見ている。
「さっきの放送……紘無を呼んでたみたいだけど、なに?」
「いや、知らない。けど、恐らく朝練の時に言っていたことじゃないか」
泉の問いに答えながらも、俺は再び弁当を咀嚼する。……うん、美味い。中々に絶品な唐揚げだ。
次は白ご飯を食べ、次に卵焼きを食べて……と、昼休み時なので他の生徒たちの視線は徐々に散っていたが泉だけは変わらず俺を見ていた。
流石にずっと見られながら弁当を食べるのも居心地が悪いので、ジト目を向けながらひとことだけ言う。
「……なんだよ。俺の弁当のおかずでも食いたいのか?」
「いや、そうじゃないんだけど…………行かなくていいの? 荒川先輩って確か、附属中にいた熱血キャプテンのあの人でしょ?」
中学の大会でまだ俺が中1だった頃、同じ地区である荒川さんは実力こそ地区でベスト16止まりだったが、試合中に上げる狼煙のような雄叫びや負けた時の大きすぎる涙声。それらが印象的過ぎて、俺や泉の記憶にも未だその時の光景が残っている。
「らしいな。でも、高校に入ってからは、あの暑苦しい感じもなくなっていたし、大丈夫じゃないか?」
気にすることはない、と俺は言うが、それでも泉は不安らしく、
「……そうだと、良いんだけど…………」
と言って、不安を表に出していた。けれど弁当は食べている。
あまりにも気にし過ぎではないか? とそう思った瞬間、教室後方の扉が勢いよく横に引かれ、その音で泉は思わず、箸で摘んで口に運ぼうとしていたミニトマトを取りこぼす。ミニトマトは桜でんぷんのかかっているご飯の上に落ちると、桜でんぷんに混じって綺麗に彩られる……ということにはならなかった。流石にミニトマト一つでは何も変わらない。
そうしている間にも、扉を開けた張本人はズカズカと教室の中へと足を踏み入れ、やがてその足音は俺と泉の近くで消える。
弁当箱を机に置き、ゆっくりと顔を上げた。
「……どうしたんですか? ここ、1年の教室ですよ?」
「中村くん、放送は聞こえなかったのかな? ん? それとも、無視をしたのかな? ん?」
「…………」
現れた人物を見ても、俺は冷静に言葉を返したのだが。その男は、ソフトテニス部部長の荒川さんは、笑顔である。けれど少しだけ怒っているような感じがした。目を懲らせば彼の後ろから火が見えそうなほどに。やっぱり昔と変わっていないらしい。
「聞こえてましたよ。でも、ご飯を食べなければ、人間は生きていけないので」
俺の言ったことを腕組みながら少し考え、
「……なるほど。確かにそう言われれば、そうかもしれない。ただちにと言ったのが間違いだったな」
「…………」
流石に、そこまでバカではないだろうと思っていたのだけど。
正論であると納得してしまい、俺の方があっけにとられて口を噤んでしまう。
仕方ないので要件を聞くことにした。
「それで、俺を呼び出したのはどうしてですか?」
「ん? ああ、そのことなんだが……」
言いながら教室の中を見渡す。
実際、巌とはいかないまでも、結構しっかりとした体躯の荒川さんだ。それと上級生ということもあって俺のクラスメイトたちからは当然のように注目されている。
複数の視線が注がれる中で話すのもどうかと思ったのか、荒川さんは「付いてきてくれ」と俺に言ったので、仕方なく荒川さんの後を追うことにした。
そして何故だが泉も俺の後に続いて廊下へ出てきた。
廊下に出て人通りの少ない校舎裏に来ると、荒川さんはこちらを振り返り、俺に付いてきていた泉を見て、眉をヘの字に困った表情となった。
「森沢……お前は敵だろ? どうして俺たち男子ソフトテニス部の作戦会議にお前がいる」
「作戦会議……?」
言っている意味がわからず眉を顰める。
けれど泉は、俺が呼び出されたのを作戦会議だというのがわかっていたらしく、特に驚いた様子もなく口にした。
「大丈夫ですよ。試合が始まるまでは、荒川先輩と休戦協定を結ぶつもりだったので」
「……というと?」
「私も先輩の意見には賛成している、ということですよ。例え、女子ソフトテニス部が負ける結果になったとしても」
「つまり、俺がしようとしていることをわかっていて、協力してくれるというのか?」
「はい。その通りです」
泉がこくりと頷くと、2人して気味の悪い笑みを浮かべた。
何か嫌な予感がする……。
殆ど無意識のうちに一歩後ろへ下がろうとした時には既に遅く、泉がガシッと俺の左腕を掴んできた。
「ふふっ、逃さないよ?」
流石に2人の行動で完全に何を企んでいるのかは理解した。てか、気づいた。
つまりは俺に、いつあるのかは知らないが4つの部活同士で行われる試合に参加させようとしているのだ。
「おい、離せ! 俺は、絶対に試合には出ないからな! 死んでも、嫌だ!」
「まあまあ、そう言うなよ、な? 別に部活に入れとは言っていないんだ。中村くんが試合に出てくれる(もちろん負けることは絶対に許さないが)、たったそれだけで、試合をやる者も見る者も、皆が(俺たち男子ソフトテニス部が)幸せになる。な? わかるだろ? 人助けだと思えばそれも悪くないとは思わないか?」
完全に黒い部分が出ている……。
自分たち男子ソフトテニス部員の勝利のために試合に出てくれというのが、そして私利私欲のために試合に出てくれと言っているのが、俺にはまるわかりだった。
それに泉も乗っかるから、全く2人してタチが悪い。
「そうだよ、紘無! その通りなんだよ! 紘無の試合を見る(私はやりたいんだけど)、たったそれだけで皆に喜んでもらえるんだよ? そんな凄いプレーが(私はまじかで見たい!)同じ高校生にできるのか、ってね!」
「……」
目を輝かせ、胡散臭いことしか言わない2人に、俺は何を言えばいいのかわからなくなってしまう。
取り敢えず今、この場で2人を説得したところで、毎日のように殆ど嫌がらせに近い説得を試みてくるという結果は変わらないことだろう。だから、先延ばしにしても意味がないということになる。
むしろ付きまとわれて、ストレスが溜まる可能性すらあるな。このまま行くと、だが……。
諦めてもらう方法が他に思いつかないし、こうするしか仕方ない。
「わかりました。じゃあ、荒川さん。俺と試合をしませんか? それに勝ったら――」
「え? 紘無、試合してくれるの⁉」
「いや、お前とはしないぞ? これは俺が男子ソフトテニス部として、今度の試合に出るか出ないかを決める賭けだ」
突如俺の言葉に割り込んできた泉に簡単に説明すると、再び荒川さんを見て言葉を続けた。
「もちろん、負ければこれ以上の説得を諦めてもらいますけど」
どうします? と目で訊ねる。
すると、俺がそう言ったこと自体が意外だったのかは知らないが、とても意外だと言いたげな表情をしていた。
けれどすぐに笑みを溢し、
「……ふっ、いいだろう。3年前の俺と思うなよ?」
と言いながら、気迫に満ちた表情で勝負を受けてくれることを約束する。
「流石にこれからすぐは無理だと思いますが、どうします? ラケットも家にあるので、できれば明日にしてほしいんですが……」
「いや、その心配はいらない。放課後にやろう。ラケットも他の者に借りればいいしな」
部外者である俺と泉なら別にそれでもいいかもしれないが、放課後は恐らく普通に部活がある。だから、俺たちの試合に興味のない者からは当然、反感が上がることだろう。特に朝出会った先輩はいい顔をしないはずだ。
まるでそんな俺の心情を察したかのように、荒川さんは笑いながら言ってくる。
「部活のことは気にしなくていい。皆、中村くんの試合は見たいだろうからな」
「……そう、でしょうか?」
「ああ」
腑に落ちない、それが俺の抱く感情だった。
俺が引退してから既に8ヶ月以上が経つ。毎日のように素振りを欠かさない(恐らくはだが)そんな泉なら、多少練習すれば実践感覚も取り戻せるだろう。けれど俺は、その間ラケットすら握っていなかった。
かつてのボール感なんて既に失われていることだろう。
そして何よりあの時の負けが、試合をしようとするだけで脳裏を過ぎり、気づかずうちに右手が震えてくる。
それを悟られないように、俺は右手をポケットに入れるのだった。
『えぇーごほん! ごほん! 私は、男子ソフトテニス部部長、荒川晴久。1年2組、中村紘無くん。ただちに放送室前まで来なさい。繰り返す――』
突如呼び出しの全校放送が終わると、現在クラスで昼食を取っていたクラスメイトたちからの視線を一様に浴びた。そして、何故かいつも一緒にご飯を食べる泉までもが、目を瞬かせ、俺を見ている。
「さっきの放送……紘無を呼んでたみたいだけど、なに?」
「いや、知らない。けど、恐らく朝練の時に言っていたことじゃないか」
泉の問いに答えながらも、俺は再び弁当を咀嚼する。……うん、美味い。中々に絶品な唐揚げだ。
次は白ご飯を食べ、次に卵焼きを食べて……と、昼休み時なので他の生徒たちの視線は徐々に散っていたが泉だけは変わらず俺を見ていた。
流石にずっと見られながら弁当を食べるのも居心地が悪いので、ジト目を向けながらひとことだけ言う。
「……なんだよ。俺の弁当のおかずでも食いたいのか?」
「いや、そうじゃないんだけど…………行かなくていいの? 荒川先輩って確か、附属中にいた熱血キャプテンのあの人でしょ?」
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「らしいな。でも、高校に入ってからは、あの暑苦しい感じもなくなっていたし、大丈夫じゃないか?」
気にすることはない、と俺は言うが、それでも泉は不安らしく、
「……そうだと、良いんだけど…………」
と言って、不安を表に出していた。けれど弁当は食べている。
あまりにも気にし過ぎではないか? とそう思った瞬間、教室後方の扉が勢いよく横に引かれ、その音で泉は思わず、箸で摘んで口に運ぼうとしていたミニトマトを取りこぼす。ミニトマトは桜でんぷんのかかっているご飯の上に落ちると、桜でんぷんに混じって綺麗に彩られる……ということにはならなかった。流石にミニトマト一つでは何も変わらない。
そうしている間にも、扉を開けた張本人はズカズカと教室の中へと足を踏み入れ、やがてその足音は俺と泉の近くで消える。
弁当箱を机に置き、ゆっくりと顔を上げた。
「……どうしたんですか? ここ、1年の教室ですよ?」
「中村くん、放送は聞こえなかったのかな? ん? それとも、無視をしたのかな? ん?」
「…………」
現れた人物を見ても、俺は冷静に言葉を返したのだが。その男は、ソフトテニス部部長の荒川さんは、笑顔である。けれど少しだけ怒っているような感じがした。目を懲らせば彼の後ろから火が見えそうなほどに。やっぱり昔と変わっていないらしい。
「聞こえてましたよ。でも、ご飯を食べなければ、人間は生きていけないので」
俺の言ったことを腕組みながら少し考え、
「……なるほど。確かにそう言われれば、そうかもしれない。ただちにと言ったのが間違いだったな」
「…………」
流石に、そこまでバカではないだろうと思っていたのだけど。
正論であると納得してしまい、俺の方があっけにとられて口を噤んでしまう。
仕方ないので要件を聞くことにした。
「それで、俺を呼び出したのはどうしてですか?」
「ん? ああ、そのことなんだが……」
言いながら教室の中を見渡す。
実際、巌とはいかないまでも、結構しっかりとした体躯の荒川さんだ。それと上級生ということもあって俺のクラスメイトたちからは当然のように注目されている。
複数の視線が注がれる中で話すのもどうかと思ったのか、荒川さんは「付いてきてくれ」と俺に言ったので、仕方なく荒川さんの後を追うことにした。
そして何故だが泉も俺の後に続いて廊下へ出てきた。
廊下に出て人通りの少ない校舎裏に来ると、荒川さんはこちらを振り返り、俺に付いてきていた泉を見て、眉をヘの字に困った表情となった。
「森沢……お前は敵だろ? どうして俺たち男子ソフトテニス部の作戦会議にお前がいる」
「作戦会議……?」
言っている意味がわからず眉を顰める。
けれど泉は、俺が呼び出されたのを作戦会議だというのがわかっていたらしく、特に驚いた様子もなく口にした。
「大丈夫ですよ。試合が始まるまでは、荒川先輩と休戦協定を結ぶつもりだったので」
「……というと?」
「私も先輩の意見には賛成している、ということですよ。例え、女子ソフトテニス部が負ける結果になったとしても」
「つまり、俺がしようとしていることをわかっていて、協力してくれるというのか?」
「はい。その通りです」
泉がこくりと頷くと、2人して気味の悪い笑みを浮かべた。
何か嫌な予感がする……。
殆ど無意識のうちに一歩後ろへ下がろうとした時には既に遅く、泉がガシッと俺の左腕を掴んできた。
「ふふっ、逃さないよ?」
流石に2人の行動で完全に何を企んでいるのかは理解した。てか、気づいた。
つまりは俺に、いつあるのかは知らないが4つの部活同士で行われる試合に参加させようとしているのだ。
「おい、離せ! 俺は、絶対に試合には出ないからな! 死んでも、嫌だ!」
「まあまあ、そう言うなよ、な? 別に部活に入れとは言っていないんだ。中村くんが試合に出てくれる(もちろん負けることは絶対に許さないが)、たったそれだけで、試合をやる者も見る者も、皆が(俺たち男子ソフトテニス部が)幸せになる。な? わかるだろ? 人助けだと思えばそれも悪くないとは思わないか?」
完全に黒い部分が出ている……。
自分たち男子ソフトテニス部員の勝利のために試合に出てくれというのが、そして私利私欲のために試合に出てくれと言っているのが、俺にはまるわかりだった。
それに泉も乗っかるから、全く2人してタチが悪い。
「そうだよ、紘無! その通りなんだよ! 紘無の試合を見る(私はやりたいんだけど)、たったそれだけで皆に喜んでもらえるんだよ? そんな凄いプレーが(私はまじかで見たい!)同じ高校生にできるのか、ってね!」
「……」
目を輝かせ、胡散臭いことしか言わない2人に、俺は何を言えばいいのかわからなくなってしまう。
取り敢えず今、この場で2人を説得したところで、毎日のように殆ど嫌がらせに近い説得を試みてくるという結果は変わらないことだろう。だから、先延ばしにしても意味がないということになる。
むしろ付きまとわれて、ストレスが溜まる可能性すらあるな。このまま行くと、だが……。
諦めてもらう方法が他に思いつかないし、こうするしか仕方ない。
「わかりました。じゃあ、荒川さん。俺と試合をしませんか? それに勝ったら――」
「え? 紘無、試合してくれるの⁉」
「いや、お前とはしないぞ? これは俺が男子ソフトテニス部として、今度の試合に出るか出ないかを決める賭けだ」
突如俺の言葉に割り込んできた泉に簡単に説明すると、再び荒川さんを見て言葉を続けた。
「もちろん、負ければこれ以上の説得を諦めてもらいますけど」
どうします? と目で訊ねる。
すると、俺がそう言ったこと自体が意外だったのかは知らないが、とても意外だと言いたげな表情をしていた。
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と言いながら、気迫に満ちた表情で勝負を受けてくれることを約束する。
「流石にこれからすぐは無理だと思いますが、どうします? ラケットも家にあるので、できれば明日にしてほしいんですが……」
「いや、その心配はいらない。放課後にやろう。ラケットも他の者に借りればいいしな」
部外者である俺と泉なら別にそれでもいいかもしれないが、放課後は恐らく普通に部活がある。だから、俺たちの試合に興味のない者からは当然、反感が上がることだろう。特に朝出会った先輩はいい顔をしないはずだ。
まるでそんな俺の心情を察したかのように、荒川さんは笑いながら言ってくる。
「部活のことは気にしなくていい。皆、中村くんの試合は見たいだろうからな」
「……そう、でしょうか?」
「ああ」
腑に落ちない、それが俺の抱く感情だった。
俺が引退してから既に8ヶ月以上が経つ。毎日のように素振りを欠かさない(恐らくはだが)そんな泉なら、多少練習すれば実践感覚も取り戻せるだろう。けれど俺は、その間ラケットすら握っていなかった。
かつてのボール感なんて既に失われていることだろう。
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