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第一章 旅立ち
一話 運命の少女
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誰かが自分を呼んでいる・・・。
無意識に自分を呼ぶ声に耳を傾け、歩き出す。
しばらく歩くと、目の前に誰かがいた。その人物は静かに語りかけた。
「・・・ルミファ。」と。
よく晴れた青空の下、広い緑の原っぱで一人の幼い少女が寝転がっていた。
年は十二歳前後といったところか。小柄でしなやかな華奢な体つきをしている。まだあどけなさを残す幼い顔立ちだが、どこか気品を思わせる。肩の辺りまで切りそろえた赤みをおびた金髪。まるで、夕焼け空の色のようだ。
少女の瞼が開いた。少女の右目は太陽のように輝く金色の瞳。左目は夜明けの夜空を思わせる瑠璃色の瞳という二つの異なるオッドアイを持つ。
目をこすりながら、大きな欠伸をする。
「・・・なんだったんだろうなぁ。今の夢・・・。」
少女の視界には果てしない青空と白いふわふわとした雲が流れて広がっていた。
「まぁ、いいか。あー、よく寝た。明日は学校は休みだし。何しようかなぁ。」
少女の名はルミファ。ルミファ・スカーレット。
一見大人しくしていれば、誰もがその可憐な容姿に見惚れる可愛いらしい美少女なのだが、この少女ルミファは幼少の頃から野山を駆け回り、木登りすることを好み、女の子の服より主に男の子の服を着ている元気いっぱいの男まさりのお転婆な女の子なのだ。
さて、ルミファが生きるこの世界「アストリア」の成り立ちについて語ろう。
はるか昔、アストリアに生きる人間を始めとする多くの種族は世界に満ちる根源の力「マナ」を使い、魔術、錬金術を始めとする高度な文明を築き上げ、平和と繁栄を謳歌していた。
だが、ある時奴らが現れた。後に魔族と呼ばれるその者たちは、当時アストリアの最高技術であった魔術、錬金術を遥かに凌駕する力を持っていた。
更に魔族たちは凶暴な魔物を従え、自分たちに反抗する者たちを攻撃し、アストリアの地を破壊し尽くした。
人々が絶望し、魔族に降伏しようとした時、一人の救世主が現れた。
その名は『アウラ』。彼女は類稀なる力と優れた知識を持った女賢者であった。アストリアに平和を取り戻すべく戦う彼女の元に集まった仲間たちと共に魔族たちに戦いを挑んだ。
アウラたちの正義、勇気、理想そして心の強さを認めたアストリアの万物に宿りし森羅万象を司る大精霊たち、アストリアの生物が長い時をかけて進化したエレメントアニマル、エレメントダイナソーたちもアウラたちに力を与え、更にアストリアの神とも言うべき存在星神アストレアと契約したアウラは長い激しい戦いの末、魔族の長魔王ルシファーンを倒し、アストリアに平和を取り戻した。
アウラはアストリアを救った救世主アウラ。アウラと共に戦い大精霊たちと契約した仲間たちはエレメンジャーとして後世に語り継がれることになる。
後にこの戦いアストリア大戦、アウラたちの生きた時代を創世時代と呼ばれることなる。
伝説のアストリア大戦からはるかな時が流れ、長い歴史の中でいくつもの国が興り、そして滅んでいった。
結果、アストリアには四つの大国が栄えている。
創世時代の魔術と錬金術、科学技術発展させ、軍事大国と名をはせるセレンディア帝国
東方の独自の文化と技術を持つファンロン皇国
誇り高き勇猛なる騎獣民族の末裔が治めるモンゴール王国
南の未開の大陸に築かれたアルカディア共和国
これらをアストリア四大国と言う。
この他にも数少ない小国が存在している。
そして、世界の抑止力として、救世主アウラと彼女と共に戦った仲間・・・エレメンジャー、大精霊、エレメントアニマル、エレメントダイナソーを奉る国際宗教国家アストレア聖皇国によって世界の均衡は維持されていた。
だがアストレア聖皇国の力を持ってしても、アストリア各地で争いの火種が燻り始めていた。
さて話は戻り、少女ルミファが暮らしているのは、アストリア四大国の一つ、セレンディア帝国の領土に属しているセレンディア帝国の首都、帝都グランシェルドからはるか北西部に位置する辺境の山奥の村ラーネである。
ラーネの西には大連峰アトラス山脈がそびえ立ち、その山脈を超えた向こうにアストリア四大国の一つ、モンゴール王国がある。
ラーネは農業ー主に酪農、畑作ーが盛んなのどかな田舎、村は自給自足の生活を営んでいる。ラーネ一帯を治めている辺境伯は領民を思いやる領主として知られている。思いやりのある領主だからこそラーネの暮らしは平和なのである。
そんな平和の村に暮らすルミファ。ルミファは現在、祖父母と暮らしている。
ルミファの両親は既に他界しており、父はルミファが生まれる少し前に不慮の事故で亡くなり、母もルミファを産んですぐに亡くなってしまったと祖父に聞かされた。その後、父方の祖父母であるローエンとミルヴァのスカーレット老夫婦に引き取られ、以降ローエンの故郷であるラーネの村で暮らしてきたのだ。
さて、ルミファは普段、家の手伝いー自宅の家事、畑仕事、おつかいーをしつつ村の学校に通い、勉強に励んでいる。
そして、空いた時間はローエンに剣術と護身術を学んでいる。
祖父のローエンはセレンディアの元軍人であり、自分の身は自分で守るようにと言い聞かされ、ローエンに幼い頃から鍛えられ、才能があったのか剣術と護身術の腕を上げていった。
原っぱで昼寝をしていたルミファは、起き上がり、「うーん」と背伸びし軽く体をほぐすと、側に置いてあった愛用の木剣を手に取り、自分の家に帰るために歩き出す。
明日は学校が休みだから何をしようか。
今日の夕飯はなんだろうか。
そんな他愛もない呑気なことを考えている少女ルミファはこの時、知る由もなかった自分が大きな運命を背負うことになる運命の子だということに…。
無意識に自分を呼ぶ声に耳を傾け、歩き出す。
しばらく歩くと、目の前に誰かがいた。その人物は静かに語りかけた。
「・・・ルミファ。」と。
よく晴れた青空の下、広い緑の原っぱで一人の幼い少女が寝転がっていた。
年は十二歳前後といったところか。小柄でしなやかな華奢な体つきをしている。まだあどけなさを残す幼い顔立ちだが、どこか気品を思わせる。肩の辺りまで切りそろえた赤みをおびた金髪。まるで、夕焼け空の色のようだ。
少女の瞼が開いた。少女の右目は太陽のように輝く金色の瞳。左目は夜明けの夜空を思わせる瑠璃色の瞳という二つの異なるオッドアイを持つ。
目をこすりながら、大きな欠伸をする。
「・・・なんだったんだろうなぁ。今の夢・・・。」
少女の視界には果てしない青空と白いふわふわとした雲が流れて広がっていた。
「まぁ、いいか。あー、よく寝た。明日は学校は休みだし。何しようかなぁ。」
少女の名はルミファ。ルミファ・スカーレット。
一見大人しくしていれば、誰もがその可憐な容姿に見惚れる可愛いらしい美少女なのだが、この少女ルミファは幼少の頃から野山を駆け回り、木登りすることを好み、女の子の服より主に男の子の服を着ている元気いっぱいの男まさりのお転婆な女の子なのだ。
さて、ルミファが生きるこの世界「アストリア」の成り立ちについて語ろう。
はるか昔、アストリアに生きる人間を始めとする多くの種族は世界に満ちる根源の力「マナ」を使い、魔術、錬金術を始めとする高度な文明を築き上げ、平和と繁栄を謳歌していた。
だが、ある時奴らが現れた。後に魔族と呼ばれるその者たちは、当時アストリアの最高技術であった魔術、錬金術を遥かに凌駕する力を持っていた。
更に魔族たちは凶暴な魔物を従え、自分たちに反抗する者たちを攻撃し、アストリアの地を破壊し尽くした。
人々が絶望し、魔族に降伏しようとした時、一人の救世主が現れた。
その名は『アウラ』。彼女は類稀なる力と優れた知識を持った女賢者であった。アストリアに平和を取り戻すべく戦う彼女の元に集まった仲間たちと共に魔族たちに戦いを挑んだ。
アウラたちの正義、勇気、理想そして心の強さを認めたアストリアの万物に宿りし森羅万象を司る大精霊たち、アストリアの生物が長い時をかけて進化したエレメントアニマル、エレメントダイナソーたちもアウラたちに力を与え、更にアストリアの神とも言うべき存在星神アストレアと契約したアウラは長い激しい戦いの末、魔族の長魔王ルシファーンを倒し、アストリアに平和を取り戻した。
アウラはアストリアを救った救世主アウラ。アウラと共に戦い大精霊たちと契約した仲間たちはエレメンジャーとして後世に語り継がれることになる。
後にこの戦いアストリア大戦、アウラたちの生きた時代を創世時代と呼ばれることなる。
伝説のアストリア大戦からはるかな時が流れ、長い歴史の中でいくつもの国が興り、そして滅んでいった。
結果、アストリアには四つの大国が栄えている。
創世時代の魔術と錬金術、科学技術発展させ、軍事大国と名をはせるセレンディア帝国
東方の独自の文化と技術を持つファンロン皇国
誇り高き勇猛なる騎獣民族の末裔が治めるモンゴール王国
南の未開の大陸に築かれたアルカディア共和国
これらをアストリア四大国と言う。
この他にも数少ない小国が存在している。
そして、世界の抑止力として、救世主アウラと彼女と共に戦った仲間・・・エレメンジャー、大精霊、エレメントアニマル、エレメントダイナソーを奉る国際宗教国家アストレア聖皇国によって世界の均衡は維持されていた。
だがアストレア聖皇国の力を持ってしても、アストリア各地で争いの火種が燻り始めていた。
さて話は戻り、少女ルミファが暮らしているのは、アストリア四大国の一つ、セレンディア帝国の領土に属しているセレンディア帝国の首都、帝都グランシェルドからはるか北西部に位置する辺境の山奥の村ラーネである。
ラーネの西には大連峰アトラス山脈がそびえ立ち、その山脈を超えた向こうにアストリア四大国の一つ、モンゴール王国がある。
ラーネは農業ー主に酪農、畑作ーが盛んなのどかな田舎、村は自給自足の生活を営んでいる。ラーネ一帯を治めている辺境伯は領民を思いやる領主として知られている。思いやりのある領主だからこそラーネの暮らしは平和なのである。
そんな平和の村に暮らすルミファ。ルミファは現在、祖父母と暮らしている。
ルミファの両親は既に他界しており、父はルミファが生まれる少し前に不慮の事故で亡くなり、母もルミファを産んですぐに亡くなってしまったと祖父に聞かされた。その後、父方の祖父母であるローエンとミルヴァのスカーレット老夫婦に引き取られ、以降ローエンの故郷であるラーネの村で暮らしてきたのだ。
さて、ルミファは普段、家の手伝いー自宅の家事、畑仕事、おつかいーをしつつ村の学校に通い、勉強に励んでいる。
そして、空いた時間はローエンに剣術と護身術を学んでいる。
祖父のローエンはセレンディアの元軍人であり、自分の身は自分で守るようにと言い聞かされ、ローエンに幼い頃から鍛えられ、才能があったのか剣術と護身術の腕を上げていった。
原っぱで昼寝をしていたルミファは、起き上がり、「うーん」と背伸びし軽く体をほぐすと、側に置いてあった愛用の木剣を手に取り、自分の家に帰るために歩き出す。
明日は学校が休みだから何をしようか。
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