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第9話 意外なところで見つかるもんですね、ハイ。
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前回のあらすじ:塩がないのに気付いて少しガッカリ。
テシテシ、テシテシ、ツンツン。さて、朝が来ましたね。可愛い我が猫(こ)達に起こしてもらって、今日も一日が始まります。マーブル達に朝の挨拶とモフモフを少々、成分を補充して活動開始。
水術で顔を洗ってサッパリしてから、朝食の準備をば。今日の朝食は昨日用意しておいた押し麦ご飯とスライスした肉焼きの予定。ちょっとスパイスが手に入ったので味付けはそれを使用する。何か物足りないカレー風味といった感じになるけど、ない物は仕方がない。塩がないと、食堂が開けないし、今後の食生活にもかなり影響が出てしまうので、今日は気合を入れて探索をしなければならない。
味は少し物足りない感じはあったけど、ないなりに上手く出来たのではと自画自賛しておく。マーブル達も喜んでくれたので、これはこれでアリだったのだろう。
朝食も済んで、旅支度をしてから家に水術で結界をかけておく。マーブルは転送魔法を使うことができるので、転送ポイントを家に設置してから出発である。
今回の目的は塩分の摂れるものの探索である。海が見つかれば最高、次点で岩塩のある場所、最悪少量でも塩のようなものを生み出す植物でもかまわない。とにかく塩分要素を満たすものを見つけておきたい。まあ実際には、3日目に入っても問題なく動けているので、食べてきたものの中に塩分要素が含まれているものがあると思うけれど、味的にも塩成分は必要だから、しっかり探さないとね。
今回は、昨日とは違う方角を進む予定だ。というのも、昨日の方角では、それらしきものは感じられなかったから。マーブルが左肩、ジェミニが右肩、ライムが頭の上にそれぞれ飛び乗ったので、移動開始。今回は少し本気を出して探知していきましょうかね。
移動開始から10分、早速お出ましですか。流石は魔の森といったところですか。魔物の群れです。距離は1kmくらい先ですけどね。数は15といったところかな。まあ、接敵はもう少し先だから、それまでは植物や木の実を調べるとしますかね。
こちらに襲いかかってきてくれても構わなかったので、気配探知で様子を見つつも何か食べられるものは無いか探索を続けていたところ、魔物達もようやく私達の存在に気付いたようで、動きが止まった。向こうはこちらを警戒しているようだったが、こちらはそれを無視して探索を続けていると、何故か知らないけど、魔物の集団は別の方向へと移動しだしたようだ。しばらくしてから気配探知の範囲外へと移動してしまった。
探索を続けること2時間くらいが経過したけど、採取できたものには目新しいものはなかった。とはいえ、小麦や大麦、香辛料の類いが手に入ったので、これはこれでよかった。と、思っていたのも束の間、新たな魔物を探知した。その数100ほど。
その中から、先程の気配の魔物がいたのだけど、どうやら増援を呼びに行ったらしく、今度はこちらを狙って来ているようだった。もう少し近づかないとわからないけど、この細かさは、どうやら虫系の魔物みたいだな。虫か、、、。食べられないことはないのだろうけど、できれば遠慮して欲しかったんだけど。まあ、向こうがやる気なら仕方がない。
「さてと、マーブルは気付いているかもしれないけど、魔物の集団がこちらに来てるね。数は100くらいかな。」
「100ですか。結構多いですが、そのくらいなら問題なさそうですね。」
「まあ、このメンバーなら問題ないかな。ただね、、、。」
「ただ、何ですか?」
「こっちに来ている魔物って、お肉じゃないんだ、、、。」
「えーーっ、、、お肉じゃないですか、、、。」
「がっかりー。」
「まあ、実際にまだ確認出来ていないから何とも言えないけど、虫系の魔物だと思うけど、マーブル、どうかな?」
「ミャウ、、、。」
マーブルの返事も「そうだね、、、。」と言っているようだった。
「アイスさん、お肉ではないのなら、さっさと倒してしまいましょう!!」
「おしお、さがすー!!」
「そうだね。では、作戦を伝えます。わざと囲まれて、水術で凍らせて殲滅、これでいきたいと思います。みなさん、バリバリ壊していきましょう!!」
「ミャア!!」「了解です!!」「やるぞー!!」
ということで、やることは決まったので、向こうがこちらを囲んでくるまで、そのまま採集を続けることにした。このまま待っていても時間が勿体ないからね。
距離が300m位まで近づくと、鑑定出来るようになったので鑑定する。どうせ食べられないから、アマさんのコメントも雑になるであろうことは確定的なので、簡易的な確認をすると、「ヒュージレッドアント」と出ていた。要するにデカい赤アリということだろう。以前いた世界では、赤アリは小さいながらも脅威であったが、こちらの世界ではどうなのだろうか? 増援を呼んで来るくらいだから、脅威な存在なのだろう。ということで、遠慮なくいきますかね。あ、アリだから巣が存在するはずだから、その巣に行けば何か見つかるかも知れない。闇雲に探すよりいいかな、と思い始めたので少し作戦を変える。
「みなさん、少し作戦を変更します。今回の魔物はアリの集団です。一旦全部を凍らせますが、数体だけ倒さずに解除して逃がします。」
「ミャア!」
「逃がすですか? ん? マーブル殿? あ、なるほど!!」
「マーブルもジェミニも気付いたね。そう、巣まで案内してもらって、そこで殲滅します。」
「殲滅ですか? アイスさん、そこまでしなくてもいいのでは?」
「殲滅はついでです。巣に何かあると思ってね。」
「なるほど! 巣は地下にあるですから、その地下を探そうと?」
「ジェミニ、正解。そういうことです。というわけで、よろしいですね?」
「ミャア!」「了解です!!」「おー!」
と、作戦を変更して、その内容を伝えている間にも、アリの集団はこちらに近づいてきている。アリの先頭集団が視界に入ってきているが、こちらを攻撃しようとせずに様子を窺っている。平たく言うと、包囲するまで待機、といった感じだ。集団の中に一回り大きな存在があった。なるほど、あれが隊長クラスか。じゃあ、あれだけを倒さずにしておけば問題なく巣へと案内してくれるな。
「マーブル、ジェミニ、ライム。あのデカいのが今回の隊長です。あれは倒しちゃダメだからね。あれ以外だったら、倒しまくってもいいよ。」
3人は敬礼で応えた。喋ってくれるのも可愛くていいけど、やはりこっちも可愛くて非常に宜しい。っと、どうやら向こうもようやく戦闘態勢に入ったね。でも、何も出来ずに終わるけどね。
こちらの包囲が完了したようで、アリたちは一斉にこちらに向かって来た、が、残念! 水術でアリたちを一体残らずに凍らせる。凍らせた後は、破壊タイムである。
「では、みんな、デカいのを残して思う存分ぶっ壊しましょう!!」
マーブル達が三方向に分かれて突撃を開始した。さて、私も行きましょうかね。
マーブルもジェミニもライムも、それぞれ体当たりで氷付けのアリたちを粉砕していた。では私も、というと、それは無理だ。戦闘では拳は一切使っていないので、そんなことをしたら、こっちが怪我をしてしまう。ということで、水術で棍棒を作り上げてぶっ叩く!
正直に言います。たーのしーーーーー!! 以前いた世界とは違い、比較的ストレスというものが少なかったと思うけど、何、この爽快感、、、。マーブル達の様子を窺うと、やっぱり楽しそうに破壊しまくっていた。マーブル達も何か溜まってたのかなぁ、、、。何か不満だったのだろうか、凄く気になる、、、。
楽しい破壊活動も終了して、アリの残骸を調べてみる。何か使えるものがあるか確認するためである。・・・残念ながら使えそうなものは見つからなかった、いや、あるにはあったけど、小さすぎて使い途がなかったのだ。
少しガッカリしながら、水術を解除する。隊長アリは一瞬何が起きたのかわからない様子だったが、少しして現状を察したのだろう、一目散にこの場を離れたので、後を追うことにした。隊長アリはそれなりに速かったけど、追えない速さではない。むしろ、もう少し速く動けと思ったくらいだった。
案の定巣に逃げ込んだので、巣の入り口をジェミニが土魔法で破壊して侵入し、今度はこちらがアリの巣に攻め込んだ。巣には隊長クラスが馬鹿みたいにおり、中にはそれ以上の大きさのアリもいたけど、マーブル達の相手とはならずに、次々に倒されていくアリたち。置くには女王アリと覚しき存在と、無数の卵が確認されたので、ためらうことなく撃滅。
デカい種類のアリの刃と爪は今後使えそうだったので、それだけ回収。残りはしっかりとマーブルの風魔法で一部に集めて、火魔法で焼却。森ではそれほど脅威とはなりそうにないので放置したけど、ここでは放っておく危険と判断したため。
アリたちもいなくなったので、この元巣を探索すると、鉱石が結構見つかったので有り難く回収させてもらった。まだまだ沢山ありそうだったので、探索を続けていると、鉱石とは違うものが見つかった、というより、ジェミニたちが気付いたんだけどね。
「アイスさん、これなんですけど、鉱石に見えるけど、何か違う感じがするですが、わかります?」
「ん? 鉱石じゃないの?」
「はい、これは鉱石とは違う感じです。」
私には鉱石にしか見えなかったけど、ジェミニは違うと言っているね。何かの化石かな? 鑑定してみたところ、紛う事なき岩塩でしたよ!
「ジェミニ! お手柄だよ!! それこそ、岩塩だよ! 塩だよ!!」
「アイスさん! これが、塩ですか!!」
「そうだよ! これが塩なんだよ!!」
「ミャア!!」「おーーー!!」
私も喜んだけど、マーブル達も嬉しそうにその場を跳びはねていた。
「これが塩でしたら、この洞窟にはかなりこんなのがありますよ!」
「おお!! それはありがたい! じゃあ、みんな、これに似たやつを集めるよ!」
「ミャア!」「キュー!」「ピー!」
まさか、こんなところで岩塩が手に入るとはね。アリさん、グッジョブ! まあ、もういないんだけどね。
ジェミニ曰く、ここには沢山ありそうとのことだったので、ある程度集めてから、マーブルにここに転送ポイントを設置してもらい、入り口を水術で封印しておく。こまめに来れば、他の魔物も住み着いたりはしないだろう。
これで、最低限の準備は整ったことになる。贅沢を言えば、あとはオリーブの実や菜種、エゴマ辺りが見つかると嬉しいけど、それは今後に期待しますか。
テシテシ、テシテシ、ツンツン。さて、朝が来ましたね。可愛い我が猫(こ)達に起こしてもらって、今日も一日が始まります。マーブル達に朝の挨拶とモフモフを少々、成分を補充して活動開始。
水術で顔を洗ってサッパリしてから、朝食の準備をば。今日の朝食は昨日用意しておいた押し麦ご飯とスライスした肉焼きの予定。ちょっとスパイスが手に入ったので味付けはそれを使用する。何か物足りないカレー風味といった感じになるけど、ない物は仕方がない。塩がないと、食堂が開けないし、今後の食生活にもかなり影響が出てしまうので、今日は気合を入れて探索をしなければならない。
味は少し物足りない感じはあったけど、ないなりに上手く出来たのではと自画自賛しておく。マーブル達も喜んでくれたので、これはこれでアリだったのだろう。
朝食も済んで、旅支度をしてから家に水術で結界をかけておく。マーブルは転送魔法を使うことができるので、転送ポイントを家に設置してから出発である。
今回の目的は塩分の摂れるものの探索である。海が見つかれば最高、次点で岩塩のある場所、最悪少量でも塩のようなものを生み出す植物でもかまわない。とにかく塩分要素を満たすものを見つけておきたい。まあ実際には、3日目に入っても問題なく動けているので、食べてきたものの中に塩分要素が含まれているものがあると思うけれど、味的にも塩成分は必要だから、しっかり探さないとね。
今回は、昨日とは違う方角を進む予定だ。というのも、昨日の方角では、それらしきものは感じられなかったから。マーブルが左肩、ジェミニが右肩、ライムが頭の上にそれぞれ飛び乗ったので、移動開始。今回は少し本気を出して探知していきましょうかね。
移動開始から10分、早速お出ましですか。流石は魔の森といったところですか。魔物の群れです。距離は1kmくらい先ですけどね。数は15といったところかな。まあ、接敵はもう少し先だから、それまでは植物や木の実を調べるとしますかね。
こちらに襲いかかってきてくれても構わなかったので、気配探知で様子を見つつも何か食べられるものは無いか探索を続けていたところ、魔物達もようやく私達の存在に気付いたようで、動きが止まった。向こうはこちらを警戒しているようだったが、こちらはそれを無視して探索を続けていると、何故か知らないけど、魔物の集団は別の方向へと移動しだしたようだ。しばらくしてから気配探知の範囲外へと移動してしまった。
探索を続けること2時間くらいが経過したけど、採取できたものには目新しいものはなかった。とはいえ、小麦や大麦、香辛料の類いが手に入ったので、これはこれでよかった。と、思っていたのも束の間、新たな魔物を探知した。その数100ほど。
その中から、先程の気配の魔物がいたのだけど、どうやら増援を呼びに行ったらしく、今度はこちらを狙って来ているようだった。もう少し近づかないとわからないけど、この細かさは、どうやら虫系の魔物みたいだな。虫か、、、。食べられないことはないのだろうけど、できれば遠慮して欲しかったんだけど。まあ、向こうがやる気なら仕方がない。
「さてと、マーブルは気付いているかもしれないけど、魔物の集団がこちらに来てるね。数は100くらいかな。」
「100ですか。結構多いですが、そのくらいなら問題なさそうですね。」
「まあ、このメンバーなら問題ないかな。ただね、、、。」
「ただ、何ですか?」
「こっちに来ている魔物って、お肉じゃないんだ、、、。」
「えーーっ、、、お肉じゃないですか、、、。」
「がっかりー。」
「まあ、実際にまだ確認出来ていないから何とも言えないけど、虫系の魔物だと思うけど、マーブル、どうかな?」
「ミャウ、、、。」
マーブルの返事も「そうだね、、、。」と言っているようだった。
「アイスさん、お肉ではないのなら、さっさと倒してしまいましょう!!」
「おしお、さがすー!!」
「そうだね。では、作戦を伝えます。わざと囲まれて、水術で凍らせて殲滅、これでいきたいと思います。みなさん、バリバリ壊していきましょう!!」
「ミャア!!」「了解です!!」「やるぞー!!」
ということで、やることは決まったので、向こうがこちらを囲んでくるまで、そのまま採集を続けることにした。このまま待っていても時間が勿体ないからね。
距離が300m位まで近づくと、鑑定出来るようになったので鑑定する。どうせ食べられないから、アマさんのコメントも雑になるであろうことは確定的なので、簡易的な確認をすると、「ヒュージレッドアント」と出ていた。要するにデカい赤アリということだろう。以前いた世界では、赤アリは小さいながらも脅威であったが、こちらの世界ではどうなのだろうか? 増援を呼んで来るくらいだから、脅威な存在なのだろう。ということで、遠慮なくいきますかね。あ、アリだから巣が存在するはずだから、その巣に行けば何か見つかるかも知れない。闇雲に探すよりいいかな、と思い始めたので少し作戦を変える。
「みなさん、少し作戦を変更します。今回の魔物はアリの集団です。一旦全部を凍らせますが、数体だけ倒さずに解除して逃がします。」
「ミャア!」
「逃がすですか? ん? マーブル殿? あ、なるほど!!」
「マーブルもジェミニも気付いたね。そう、巣まで案内してもらって、そこで殲滅します。」
「殲滅ですか? アイスさん、そこまでしなくてもいいのでは?」
「殲滅はついでです。巣に何かあると思ってね。」
「なるほど! 巣は地下にあるですから、その地下を探そうと?」
「ジェミニ、正解。そういうことです。というわけで、よろしいですね?」
「ミャア!」「了解です!!」「おー!」
と、作戦を変更して、その内容を伝えている間にも、アリの集団はこちらに近づいてきている。アリの先頭集団が視界に入ってきているが、こちらを攻撃しようとせずに様子を窺っている。平たく言うと、包囲するまで待機、といった感じだ。集団の中に一回り大きな存在があった。なるほど、あれが隊長クラスか。じゃあ、あれだけを倒さずにしておけば問題なく巣へと案内してくれるな。
「マーブル、ジェミニ、ライム。あのデカいのが今回の隊長です。あれは倒しちゃダメだからね。あれ以外だったら、倒しまくってもいいよ。」
3人は敬礼で応えた。喋ってくれるのも可愛くていいけど、やはりこっちも可愛くて非常に宜しい。っと、どうやら向こうもようやく戦闘態勢に入ったね。でも、何も出来ずに終わるけどね。
こちらの包囲が完了したようで、アリたちは一斉にこちらに向かって来た、が、残念! 水術でアリたちを一体残らずに凍らせる。凍らせた後は、破壊タイムである。
「では、みんな、デカいのを残して思う存分ぶっ壊しましょう!!」
マーブル達が三方向に分かれて突撃を開始した。さて、私も行きましょうかね。
マーブルもジェミニもライムも、それぞれ体当たりで氷付けのアリたちを粉砕していた。では私も、というと、それは無理だ。戦闘では拳は一切使っていないので、そんなことをしたら、こっちが怪我をしてしまう。ということで、水術で棍棒を作り上げてぶっ叩く!
正直に言います。たーのしーーーーー!! 以前いた世界とは違い、比較的ストレスというものが少なかったと思うけど、何、この爽快感、、、。マーブル達の様子を窺うと、やっぱり楽しそうに破壊しまくっていた。マーブル達も何か溜まってたのかなぁ、、、。何か不満だったのだろうか、凄く気になる、、、。
楽しい破壊活動も終了して、アリの残骸を調べてみる。何か使えるものがあるか確認するためである。・・・残念ながら使えそうなものは見つからなかった、いや、あるにはあったけど、小さすぎて使い途がなかったのだ。
少しガッカリしながら、水術を解除する。隊長アリは一瞬何が起きたのかわからない様子だったが、少しして現状を察したのだろう、一目散にこの場を離れたので、後を追うことにした。隊長アリはそれなりに速かったけど、追えない速さではない。むしろ、もう少し速く動けと思ったくらいだった。
案の定巣に逃げ込んだので、巣の入り口をジェミニが土魔法で破壊して侵入し、今度はこちらがアリの巣に攻め込んだ。巣には隊長クラスが馬鹿みたいにおり、中にはそれ以上の大きさのアリもいたけど、マーブル達の相手とはならずに、次々に倒されていくアリたち。置くには女王アリと覚しき存在と、無数の卵が確認されたので、ためらうことなく撃滅。
デカい種類のアリの刃と爪は今後使えそうだったので、それだけ回収。残りはしっかりとマーブルの風魔法で一部に集めて、火魔法で焼却。森ではそれほど脅威とはなりそうにないので放置したけど、ここでは放っておく危険と判断したため。
アリたちもいなくなったので、この元巣を探索すると、鉱石が結構見つかったので有り難く回収させてもらった。まだまだ沢山ありそうだったので、探索を続けていると、鉱石とは違うものが見つかった、というより、ジェミニたちが気付いたんだけどね。
「アイスさん、これなんですけど、鉱石に見えるけど、何か違う感じがするですが、わかります?」
「ん? 鉱石じゃないの?」
「はい、これは鉱石とは違う感じです。」
私には鉱石にしか見えなかったけど、ジェミニは違うと言っているね。何かの化石かな? 鑑定してみたところ、紛う事なき岩塩でしたよ!
「ジェミニ! お手柄だよ!! それこそ、岩塩だよ! 塩だよ!!」
「アイスさん! これが、塩ですか!!」
「そうだよ! これが塩なんだよ!!」
「ミャア!!」「おーーー!!」
私も喜んだけど、マーブル達も嬉しそうにその場を跳びはねていた。
「これが塩でしたら、この洞窟にはかなりこんなのがありますよ!」
「おお!! それはありがたい! じゃあ、みんな、これに似たやつを集めるよ!」
「ミャア!」「キュー!」「ピー!」
まさか、こんなところで岩塩が手に入るとはね。アリさん、グッジョブ! まあ、もういないんだけどね。
ジェミニ曰く、ここには沢山ありそうとのことだったので、ある程度集めてから、マーブルにここに転送ポイントを設置してもらい、入り口を水術で封印しておく。こまめに来れば、他の魔物も住み着いたりはしないだろう。
これで、最低限の準備は整ったことになる。贅沢を言えば、あとはオリーブの実や菜種、エゴマ辺りが見つかると嬉しいけど、それは今後に期待しますか。
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