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第10話 ついでに欲しいものも手に入りましたです、ハイ。
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前回のあらすじ:アリさんを殲滅したら、その巣には岩塩がたっぷりあった。
思った以上に早い段階で塩が見つかってくれたので、折角だからということで、その周辺を探索することにした。現時点での戦果は、巨大アリの爪と牙、基本的な鉱石がいくつかと、岩塩、というラインナップである。十分と言えば十分であるが、ついでに油も入手しておきたい。動物性の油は確保できているが、流石にパスタで動物性油をベースにするのはキツい、ここはどうしても植物性の油が欲しい。
植物性の油といえば、菜種油やエゴマ油、米油など多岐にわたるが、パスタといったら、そこはやはりオリーブ油でしょう! ということで、マーブル達にオリーブの特徴を伝えて、それを一緒に探してもらうことにした。
念のために、見たことがあるかどうかを聞いてみたけど、誰も見たことがないそうだ。残念ながら、私も実物を見たことがないので、あくまでイメージしかないので、そこは諦めて欲しい。最悪オリーブでなくても、油の採れそうな植物であれば問題ないとだけは伝えてある。あ、そうだ、油のついでに、岩も探しましょうかね。というのも、鉄鉱石などを見つけたはいいけど、私達では誰も加工できないので、鉄板ではなく、石を熱してそれで料理しようという考えだ。
たまに襲ってくる魔物を倒して、素材を頂きつつしばらく探索していると、ライムがピョンピョン跳び始めた。何かを見つけたようだな。
「あるじー、きのみじゃないけど、このきになにかありそー。」
「この木? 木の実じゃなくて、この木自体ってこと?」
「そうだよー。」
「なるほど。ライムがそう言うんであれば、確かめてみますかね。アマさん、頼みますね。」
そう言って鑑定をかけてみると、驚きの結果だった。
---------------------
「オリーバの木」・・・ふむ、不思議な木じゃな。この木は、水では無くて油を蓄えておるようじゃな。その分幹が硬いから、誰も切り倒せておらんようじゃな。良い感じに食べることに使えそうじゃから、可能なら採取してもよかろう。
---------------------
何だろう、いつもながら、このコレジャナイ感、、、。・・・オリーバということは、この世界のノリでいくと、、、オリーブオイルじゃねえか!! しかも、かなりデカい木だぞこれ、ってことは、量も馬鹿みたいに採れそうだな! 結果はどうであろうと頂かない手はないな。
「ライム、お手柄です! この油こそ、探していたオリーブオイルです! 実じゃ無かったのは少し残念なような、手間が掛からない分ありがたいような複雑な気持ちだけどね。」
「わーい、あるじのやくにたてたー!!」
「ミャア!!」
「ライム、お手柄です!!」
マーブル達は、ライムの周りを走り回っている。喜びの行動だ。見ている私も幸せな気持ちになる非常に素晴らしい行動である。っと、喜んでいる場合では無いな、取り敢えずどうにか穴を開けないとね。それと、専用の容器が欲しいな。急ごしらえではあるけど、ジェミニの土魔法とマーブルの火魔法と風魔法で急遽オリーバの樹液、いや、この世界でのオリーブオイル用の入れ物を作ってもらった。
私はその間に、オリーバの木の幹を調べていた。周りを見ると傷一つないのだ。こんな場所に生えているくせに傷一つ無いことから、この木がどれだけ堅いのかが想像できる。まあ、どうせ便利な道具なんて無いんだし、魔法か水術でどうにかするしか方法はないんだけどね。まあ、ここは基本的にドリル状のもので地道に穴を開けるのが一番かな。
まずはやってみようか、ということで、水術でドリル状の器具を作成、回転させると、どうにか穴を開けることができたけど、流石に人力では厳しい。
ひたすら穴を開けていたが、入れ物を作り終わったらしい3人がこっちに来てそれを見ると、ジェミニが土魔法で同じようなものを作り、マーブルが風魔法でそれを高速回転させるが、残念ながらジェミニが作ってくれた器具が壊れてしまったのだが、よく見てみると、ジェミニの作った器具の方が効率がよさそうだったので、今度は水術でそれを作った。ジェミニには、出てきた油を入れ物に通す管を作るよう頼んで作業再開、の前に、管を先に作ってもらってマーブルにその管を一旦焼いてもらってから冷まして、ライムにキレイにしてもらう一連の作業をしてもらってから再開した。
結果、穴の方は綺麗に空いてくれ、油だったので、水とは違ってそれほど勢いよく出てこなかったので、それほどロスもなくオリーブオイルの採取に成功。いや、成功しすぎというのかな、採れすぎた、、、。正直かなり余裕を持って作ってもらったはずだったのに、空の容器はたった1つしか残らなかった。しかも、もう少し粘ればその1つも一杯にできそうな感じだった。
とはいえ、これで大量のオリーブオイルを手に入れられた。また、オリーバの木はこの一帯に結構生えていたので、無くなってもここに来れば問題ない、ということでここにもマーブルに転送ポイントを設置してもらった。
まだ時間に余裕があったので、探索を続けていると、ふと気付いたことがあった。というのは、この森には、多くの種類の木があるけど、食べられる食べられないは別として、木の実をつけるものが数多くあるが、逆に木の実をつけないものが少ないかと言ったら、そうではなかった。もしかしたら、木の実をつけなくても、樹液から何か手に入るのでは? と思ったのだ。ここは異世界、何があっても別に不思議では無いのだ。
ということで、マーブル達には新たな木の実を探してもらい、私は木の実をつけていない種類に絞って鑑定をかけまくった。これだけ鑑定をかけ、しかも口にすると問題がある種類が多い状態になると、流石のアマさんも、最初こそは名前をしっかりと表記してくれていたけど、口に出来ない種類には、鑑定結果すら出さない状態になっている。いや、面倒かも知れないけどさ、仕事しろよ、、、。
そこまでの状態になってからも、しばらく鑑定は続けていたが、いきなり「!!」という訳の分からない鑑定結果が出てきたので、改めて鑑定をかけると、カエデという名前の結果が出てきた。カエデ、そう、メイプルの木である。いいものが見つかった。とはいえ、先程のオリーバの木と比べると、太さも数もそれほどなかったので、ジェミニに頼んで土魔法で根っこの部分を掘り起こしてもらって、10本程度空間収納へとしまった。
「アイスさん、今入れた木は一体? 見るからに木材としても使うには頼りなさそうですし、木の実も全くないですし。」
「ジェミニ、見た目に騙されてはいけないよ。この木は家に戻って植える予定なんだよ。どのくらいで大きくなるかはわからないけど、育ったら、きっとみんなも喜ぶと思うよ。」
「喜ぶ、ですか?」
「そう、この木はね、もっと大きく育ったら、さっきの木みたいに樹液が沢山採れるようになるんだよ。そうしたらね。」
「そうしたら?」
「凄く甘いミツが手に入るんだよ。」
「ミャッ? ミャア!!」
「甘いミツが採れるですか!?」
「わーい、あまいのー!!」
「そう、甘いミツ。でも、今はまだそれほど採れないし、折角だから、いつでもすぐに採れるように、家の近くで育てようと思ってね。」
「ミャア!」
「それは楽しみです!」
「わーい!」
うんうん、うちの猫(こ)達、非常に喜んでいるよ。その嬉しそうな様子を見ることが出来て、私も非常に嬉しい。そんな気持ちでいると、3人が何か催促してきた。一体何だろう?
「ミャア、ミャア!」
「マーブル殿、そうですね! アイスさん、早く戻って、この木を植えるです!! しっかりと育つよう、場所も確認するです!!」
「あるじー、はやく、かえろー!!」
ははっ、そういうことか。じゃあ、ご希望通りにさっさと家に戻るとしましょうかね。正直、私も材料が手に入ったから、あのパスタを作りたいしね。
マーブルの転送魔法で、あっという間に家に到着。さてと、どこに植えましょうかね、、、。ふむ、葉っぱを見ると広葉樹だな、硬さは、と、見た目通り柔らかめか、そうなると、日当たりはいいけど、西日は避けたいか。お? あの場所なんか良さそうだな。今は緑色の葉っぱだけど、秋になれば綺麗な色になるから、それも楽しめるしね。
ということで、2階のバルコニーからよく見える場所に丁度いい場所があったので、その辺りに植えていく。マーブル達も張り切って手伝ってくれました。でも、樹液が採取できるのは当分先なんだけど、君達わかってる? しばらくは我慢だよ?
そんなことを思いながら作業を進め、どうにか完了した。マーブル達はカエデの木の周りを嬉しそうに走り回っていた。やっぱ、こういうのっていいよね。
さてと、もうしばらくこの光景を眺めていたいけど、そろそろ夕食の時間も近いし、私も張り切ってアレを作りますか。
思った以上に早い段階で塩が見つかってくれたので、折角だからということで、その周辺を探索することにした。現時点での戦果は、巨大アリの爪と牙、基本的な鉱石がいくつかと、岩塩、というラインナップである。十分と言えば十分であるが、ついでに油も入手しておきたい。動物性の油は確保できているが、流石にパスタで動物性油をベースにするのはキツい、ここはどうしても植物性の油が欲しい。
植物性の油といえば、菜種油やエゴマ油、米油など多岐にわたるが、パスタといったら、そこはやはりオリーブ油でしょう! ということで、マーブル達にオリーブの特徴を伝えて、それを一緒に探してもらうことにした。
念のために、見たことがあるかどうかを聞いてみたけど、誰も見たことがないそうだ。残念ながら、私も実物を見たことがないので、あくまでイメージしかないので、そこは諦めて欲しい。最悪オリーブでなくても、油の採れそうな植物であれば問題ないとだけは伝えてある。あ、そうだ、油のついでに、岩も探しましょうかね。というのも、鉄鉱石などを見つけたはいいけど、私達では誰も加工できないので、鉄板ではなく、石を熱してそれで料理しようという考えだ。
たまに襲ってくる魔物を倒して、素材を頂きつつしばらく探索していると、ライムがピョンピョン跳び始めた。何かを見つけたようだな。
「あるじー、きのみじゃないけど、このきになにかありそー。」
「この木? 木の実じゃなくて、この木自体ってこと?」
「そうだよー。」
「なるほど。ライムがそう言うんであれば、確かめてみますかね。アマさん、頼みますね。」
そう言って鑑定をかけてみると、驚きの結果だった。
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「オリーバの木」・・・ふむ、不思議な木じゃな。この木は、水では無くて油を蓄えておるようじゃな。その分幹が硬いから、誰も切り倒せておらんようじゃな。良い感じに食べることに使えそうじゃから、可能なら採取してもよかろう。
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何だろう、いつもながら、このコレジャナイ感、、、。・・・オリーバということは、この世界のノリでいくと、、、オリーブオイルじゃねえか!! しかも、かなりデカい木だぞこれ、ってことは、量も馬鹿みたいに採れそうだな! 結果はどうであろうと頂かない手はないな。
「ライム、お手柄です! この油こそ、探していたオリーブオイルです! 実じゃ無かったのは少し残念なような、手間が掛からない分ありがたいような複雑な気持ちだけどね。」
「わーい、あるじのやくにたてたー!!」
「ミャア!!」
「ライム、お手柄です!!」
マーブル達は、ライムの周りを走り回っている。喜びの行動だ。見ている私も幸せな気持ちになる非常に素晴らしい行動である。っと、喜んでいる場合では無いな、取り敢えずどうにか穴を開けないとね。それと、専用の容器が欲しいな。急ごしらえではあるけど、ジェミニの土魔法とマーブルの火魔法と風魔法で急遽オリーバの樹液、いや、この世界でのオリーブオイル用の入れ物を作ってもらった。
私はその間に、オリーバの木の幹を調べていた。周りを見ると傷一つないのだ。こんな場所に生えているくせに傷一つ無いことから、この木がどれだけ堅いのかが想像できる。まあ、どうせ便利な道具なんて無いんだし、魔法か水術でどうにかするしか方法はないんだけどね。まあ、ここは基本的にドリル状のもので地道に穴を開けるのが一番かな。
まずはやってみようか、ということで、水術でドリル状の器具を作成、回転させると、どうにか穴を開けることができたけど、流石に人力では厳しい。
ひたすら穴を開けていたが、入れ物を作り終わったらしい3人がこっちに来てそれを見ると、ジェミニが土魔法で同じようなものを作り、マーブルが風魔法でそれを高速回転させるが、残念ながらジェミニが作ってくれた器具が壊れてしまったのだが、よく見てみると、ジェミニの作った器具の方が効率がよさそうだったので、今度は水術でそれを作った。ジェミニには、出てきた油を入れ物に通す管を作るよう頼んで作業再開、の前に、管を先に作ってもらってマーブルにその管を一旦焼いてもらってから冷まして、ライムにキレイにしてもらう一連の作業をしてもらってから再開した。
結果、穴の方は綺麗に空いてくれ、油だったので、水とは違ってそれほど勢いよく出てこなかったので、それほどロスもなくオリーブオイルの採取に成功。いや、成功しすぎというのかな、採れすぎた、、、。正直かなり余裕を持って作ってもらったはずだったのに、空の容器はたった1つしか残らなかった。しかも、もう少し粘ればその1つも一杯にできそうな感じだった。
とはいえ、これで大量のオリーブオイルを手に入れられた。また、オリーバの木はこの一帯に結構生えていたので、無くなってもここに来れば問題ない、ということでここにもマーブルに転送ポイントを設置してもらった。
まだ時間に余裕があったので、探索を続けていると、ふと気付いたことがあった。というのは、この森には、多くの種類の木があるけど、食べられる食べられないは別として、木の実をつけるものが数多くあるが、逆に木の実をつけないものが少ないかと言ったら、そうではなかった。もしかしたら、木の実をつけなくても、樹液から何か手に入るのでは? と思ったのだ。ここは異世界、何があっても別に不思議では無いのだ。
ということで、マーブル達には新たな木の実を探してもらい、私は木の実をつけていない種類に絞って鑑定をかけまくった。これだけ鑑定をかけ、しかも口にすると問題がある種類が多い状態になると、流石のアマさんも、最初こそは名前をしっかりと表記してくれていたけど、口に出来ない種類には、鑑定結果すら出さない状態になっている。いや、面倒かも知れないけどさ、仕事しろよ、、、。
そこまでの状態になってからも、しばらく鑑定は続けていたが、いきなり「!!」という訳の分からない鑑定結果が出てきたので、改めて鑑定をかけると、カエデという名前の結果が出てきた。カエデ、そう、メイプルの木である。いいものが見つかった。とはいえ、先程のオリーバの木と比べると、太さも数もそれほどなかったので、ジェミニに頼んで土魔法で根っこの部分を掘り起こしてもらって、10本程度空間収納へとしまった。
「アイスさん、今入れた木は一体? 見るからに木材としても使うには頼りなさそうですし、木の実も全くないですし。」
「ジェミニ、見た目に騙されてはいけないよ。この木は家に戻って植える予定なんだよ。どのくらいで大きくなるかはわからないけど、育ったら、きっとみんなも喜ぶと思うよ。」
「喜ぶ、ですか?」
「そう、この木はね、もっと大きく育ったら、さっきの木みたいに樹液が沢山採れるようになるんだよ。そうしたらね。」
「そうしたら?」
「凄く甘いミツが手に入るんだよ。」
「ミャッ? ミャア!!」
「甘いミツが採れるですか!?」
「わーい、あまいのー!!」
「そう、甘いミツ。でも、今はまだそれほど採れないし、折角だから、いつでもすぐに採れるように、家の近くで育てようと思ってね。」
「ミャア!」
「それは楽しみです!」
「わーい!」
うんうん、うちの猫(こ)達、非常に喜んでいるよ。その嬉しそうな様子を見ることが出来て、私も非常に嬉しい。そんな気持ちでいると、3人が何か催促してきた。一体何だろう?
「ミャア、ミャア!」
「マーブル殿、そうですね! アイスさん、早く戻って、この木を植えるです!! しっかりと育つよう、場所も確認するです!!」
「あるじー、はやく、かえろー!!」
ははっ、そういうことか。じゃあ、ご希望通りにさっさと家に戻るとしましょうかね。正直、私も材料が手に入ったから、あのパスタを作りたいしね。
マーブルの転送魔法で、あっという間に家に到着。さてと、どこに植えましょうかね、、、。ふむ、葉っぱを見ると広葉樹だな、硬さは、と、見た目通り柔らかめか、そうなると、日当たりはいいけど、西日は避けたいか。お? あの場所なんか良さそうだな。今は緑色の葉っぱだけど、秋になれば綺麗な色になるから、それも楽しめるしね。
ということで、2階のバルコニーからよく見える場所に丁度いい場所があったので、その辺りに植えていく。マーブル達も張り切って手伝ってくれました。でも、樹液が採取できるのは当分先なんだけど、君達わかってる? しばらくは我慢だよ?
そんなことを思いながら作業を進め、どうにか完了した。マーブル達はカエデの木の周りを嬉しそうに走り回っていた。やっぱ、こういうのっていいよね。
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