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第141話 さてと、実食編とまいりますか。
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前回のあらすじ:素うどんが無事完成した。
つゆも完成して、ついに待ちに待った夕食の時間だ。ただ、みんなで一斉に食べたいので、鍋が1つではそれは不可能になる、ということで、急遽鍋の数を増やしました。みんなで宴会とかするときに必要だから、鍋についてはかなりの数がここには用意されてる、とはいえ、大部分は私の空間収納に収められているので、目に見える場所に置かれているのは5個程度なんだけどね。
今回は全員分一斉に作り上げたいので、人数分の鍋を用意する。私達、戦姫、合計7つである。ただ、ハッキリと言えるのは、おじゃま、いや、ハイエ、じゃない、トリトン陛下とリトン公爵夫妻が来そうな気がしてならないので、一応スタンバイだけはしておこう。
ぶっちゃけ、沸騰している鍋にうどんを入れて、1分弱茹でるだけなので、茹で上げる前にその他の準備を済ませておく。今回のうどんは完全なる素うどんであるので、おかずは必須だ。全員分の準備を済ませ、各々のうどん用の器にツユを入れて、7つの鍋にそれぞれうどんを投入していく。本来であれば、30秒ほど茹でてからやさしくかき混ぜて麺をほぐす必要があるけど、今回は水術をフルに活かして、全自動状態で茹で上げていく。
それぞれの器に、茹で上がったうどんを次々と入れていく。もちろん、戦姫の3人には、自分たちで作り上げたうどんを投入するのを忘れない。正直忘れそうになりましたが、大丈夫でした。危ねぇ危ねぇ、、、。無事全員分の準備が整ったので、頂くとしましょうか。
「それでは、皆さん、頂きましょう!」
「「「「頂きます!!」」」」
私の音頭にみんなが応えて、夕食の開始である。もちろん全員うどんから手を付けていた。もちろん私も同じである。しるけんから取った出汁だけど、鰹と昆布の合わせ出汁に、ソイソーカウから頂いた上質な醤油とミリンではないが、隠し味程度の甘味料を使って作り上げた、現時点では最高のめんつゆでの素うどんだが、しっかりと出汁の香りが効いており、その香りを楽しみながらうどんを味わってみる。よし、良い感じだ。うどんがしっかりとめんつゆに絡み、その上、コシもしっかりとしていた。以前いた世界でもここまで上手くは作れなかったと思うほどの出来である。やはりネギがないのが残念であった。
ちなみに、私と戦姫の3人は箸を使って食べている。戦姫の3人は、私が箸を使って食べているのを見て、同じように箸を使って食べるようになり、今では問題なく使いこなせている、というより、私以上に箸の使い方が上手なのである、、、。マーブル達はというと、流石に箸は使えないので、フォークを器用に挟んで食べたりしている。しかも結構問題なく使いこなしているんだよね。ライムとオニキスは吸い取る感じで食べているのは少し笑えた。食べ方こそ異なってはいるが、みんな美味しそうに食べていたのを見ると、作ってみた甲斐があったな、と思った。
「ミャア!!」
「アイスさん! この、うどんという食べ物、とっても美味しいです!! ツユというスープにしっかりと絡んでますし、このうどんというもの自体も、見た目以上に歯ごたえがあるですね! これがコシというものですか?」
「ジェミニ、正解。その歯ごたえがコシというやつだよ。凍らせてから、再び茹でると、そのようにしっかりとコシが出るんだよね。もちろん凍らせずにあの茹でたてのやつで食べても十分に美味しいんだけどね。折角久しぶりに作るんだったら、こっちの方がいいと思ってね。」
「流石はアイスさんです!」
「あるじー、ボク、これすき!!」
「ピー!!」
「マーブルも、ライムも、オニキスも気に入ってくれたんなら、作った甲斐があったよ。ところで、アンジェリカさん達はどうですか?」
「ええ、非常に美味しいですわ。」
「うん、凄くおいしいよ、これ!」
「・・・とても美味しい、、、。」
「3人も気に入ってくれてよかったです。何より自分達で作ったうどんですから、美味しさも一入でしょう?」
「ええ、そうでしたわね。ところで、アイスさん達が以前いらした世界では、このような食べ物がいろいろとあったのでしょうか?」
「そうですね。正直、まだまだ作りたくても作れないものは数多くありますね。当然、材料があっても、私では作れないものも数多くありますよ。もちろんどれも美味しいものでしたね。特に私がいた世界の国では、他の国から伝わった料理でも、自分たちでさらに美味しく改良してしまうくらいでしたね、、、。」
「そうですか、、、。アイスさんは、今でも、以前いた世界に帰りたいと思っていらっしゃるのですか?」
「いえ、正直、以前いた世界に帰りたいとは思いませんね。確かに食事に関しては、以前いた世界にいた方が美味しいものは沢山ありましたけど、日々の生活に関しては、マーブル達と一緒に過ごせていますし、戦姫のみなさんもいて、こんなに楽しいことはありませんよ。」
「そうなのですか?」
「ええ、以前いた世界では、基本ずっと一人でしたからね。何をしてもいろいろなしがらみがあって、面倒でしたし。」
「アイスさん、、、。」
「そういう状況でしたから、今は毎日が楽しくて仕方がありませんよ。今ここにいるみんなに対してもそうですが、こちらの世界に呼んで下さったアマさんにも感謝しきりですね。」
そんな感じで和気藹々と会話しながら食事を楽しんでいた私達であったが、それを邪魔するかのように、乱入者が現れた、そう、我らが皇帝、トリトン陛下とその一行であった。
「お? 何かなつかしい香りがすると思って来てみれば、侯爵、また新しいモン作ったな? もちろん俺たちの分もあるよな?」
「陛下? 夕食は向こうで済まされたはずでは?」
「おう、領民達と食事を楽しんだぜ。けどな、何か侯爵が新しいモン作っていそうだったから、少し抑え気味に頂いてきたぜ。ああ、安心してくれ、食事量を抑えたのは、俺と、宰相夫妻だけだからな。帝都から来た連中は、向こうでしっかりと腹一杯食っているはずだぜ、ガハハッ!」
「いや、何でそんなに勘が鋭いんですかね、、、。一応念のため用意はしておいてありますけどね。」
「流石は侯爵だな、用意が良いぜ、早速頂くとするぜ!」
「はいはい、それでは、みなさん、空いているお席へ。」
「フロスト侯爵、済まんな。私も陛下から話を聞いて、どうしても食べたくなってな。」
「私も陛下と主人からお話を聞いて、どうしても頂きたくて、いつも申し訳ありませんね、侯爵。」
一応、リトン公爵夫妻は申し訳なさそうにしているけど、もうすでに一度や二度ではないので、段々と申し訳なさそうな態度ではなくなってきている気がするのは気のせいなのだろうか、、、。
そう思いながら、3人分の器を用意して、沸騰させたままの鍋にそれぞれ冷凍うどんを投入。器につゆを入れて、水術でかきまぜーの時間が来たから網で水をきりーの、完成したうどんを入れ-の、それぞれ3人にそれを渡した。3人は箸が使えないので、もちろんフォークとツユを飲むようにスプーンを渡してある。
「おおっ、これは美味ぇな! しかも、これ、昆布と鰹が入っているな? 久しぶりの味だぜ!! フロスト侯爵、鰹と昆布はどこで手に入れたんだ?」
「陛下、実際には鰹と昆布は手に入ってないんですよ。正直手に入れたいとは思っていますけどね。」
「ほう、じゃあ、これは何を使ったんだ?」
「出汁の出る道具を最近手に入れたので、それを利用しました。ところで、陛下、魚介類について当てとかはあるんですか?」
「いや、ねぇな。あったら協力してやれたのによ、すまねぇな、侯爵。宰相、どうにかなんねぇか?」
「いきなりですか? 正直難しいと言わざるを得ませんね。ここは内陸国ですし、隣国でも内陸国が続いておりますし。何より魚介類は足が速いので有名ですからね。仮にどうにかなりそうでも、かなりこちらとしては圧倒的に不利な取引しかできそうにないですからね。とはいえ、これほど美味いものを食べられると知ったらどうにかしたくなるのは致し方ないですな。」
「いや、リトン公爵、そこまでして手に入れようとしなくてもいいですから。別に、うどんの美味しい食べ方はこれだけじゃないですからね。」
「え? アイスさん? うどんはこれ以外にもできるのですか?」
「ええ、できますよ。今回はどうしてもこのめんつゆを使って食べたかったので、この方法をとりましたけど、うどんさえ作れれば、他にもいろいろな味付けで楽しめますよ。」
「た、例えばどんな方法が!?」
今回は特にアンジェリカさんの食いつきが凄いな。まあ、作り方も教えたし、自分で作ってみて簡単にできることがわかったから、そうなるかな。
「そうですね、私が知っている方法ですと、ツユの種類を変えたりするのもいいですし、今のように茹でたうどんに醤油だけをかけて食べるのも美味しいですし、鍋にしたときに最後に投入するのも美味しいですね。あとは、卵と醤油をかけて食べるなんてのも、いいですね。今のところはこのくらいしか思い浮かびませんが、工夫次第でいろいろと楽しめると思いますよ。」
「なるほど! 確かにいろいろと確かめるのもいいですわね!」
「そうです。折角うどんの作り方を覚えたのですから、いろいろと試して新しい食べ方があったら教えて下さいね。」
「そうですわね、ワタクシもいろいろと試して、アイスさんに美味しいと言ってもらえるものを作り上げますわ!!」
「ほう、アンジェリーナ嬢達はこのうどんの作り方を教えてもらったのか?」
「ええ、陛下。ワタクシ達でも簡単に作ることができましたの。」
「ほう、では、俺らに教えることも可能なんだな?」
「? ええ、アイスさんがいいとおっしゃるなら。」
「なるほど、フロスト侯爵よ、うどんの作り方をアンジェリーナ嬢達から教えてもらっても別に構わねぇよな?」
「はい、できれば多くの人に覚えてもらって、うまいうどんを私が作らなくても食べられるようにして欲しいですね。どんどん広めて欲しいくらいですよ。」
「じゃあ、アンジェリーナ嬢達。後日で構わねぇから、指導よろしく頼むな!」
「ええ、特にすることがないときは構いません。」
こんな感じで会話をしながら夕食を食べていたが、陛下達はそれぞれうどんを1杯ずつ平らげて一息つくと、迎えのものが来たようで、帝都へと戻っていった。そして夕食が終わる頃、アンジェリカさんが申し訳なさそうに話してきた。
「アイスさん、あんな感じでワタクシ達が教えることになってしまいましたが、構いませんの?」
「はい、構いませんよ。むしろ、率先して広めて欲しいくらいですしね。初めてであれだけ上手にできれば問題ないですし。」
「わかりましたわ! ワタクシがアイスさんに代わって、このうどんをどんどん広めていきますわ!!」
何か、もの凄く気合が入っているんだけど、それだけ気に入ってくれたのなら何よりかな。
-------------------------
トリトン陛下「これは非常に使えるな。」
リトン宰相「ええ、講師があの『戦姫』ですからな。」
トリトン陛下「ああ、近いうちに大事業に着手できそうだな。」
リトン宰相「ええ、領民達も大いに張り切るでしょうし、美味い食事が増えて一石二鳥ですな。」
二人「「ハッハッハッ!!」」
つゆも完成して、ついに待ちに待った夕食の時間だ。ただ、みんなで一斉に食べたいので、鍋が1つではそれは不可能になる、ということで、急遽鍋の数を増やしました。みんなで宴会とかするときに必要だから、鍋についてはかなりの数がここには用意されてる、とはいえ、大部分は私の空間収納に収められているので、目に見える場所に置かれているのは5個程度なんだけどね。
今回は全員分一斉に作り上げたいので、人数分の鍋を用意する。私達、戦姫、合計7つである。ただ、ハッキリと言えるのは、おじゃま、いや、ハイエ、じゃない、トリトン陛下とリトン公爵夫妻が来そうな気がしてならないので、一応スタンバイだけはしておこう。
ぶっちゃけ、沸騰している鍋にうどんを入れて、1分弱茹でるだけなので、茹で上げる前にその他の準備を済ませておく。今回のうどんは完全なる素うどんであるので、おかずは必須だ。全員分の準備を済ませ、各々のうどん用の器にツユを入れて、7つの鍋にそれぞれうどんを投入していく。本来であれば、30秒ほど茹でてからやさしくかき混ぜて麺をほぐす必要があるけど、今回は水術をフルに活かして、全自動状態で茹で上げていく。
それぞれの器に、茹で上がったうどんを次々と入れていく。もちろん、戦姫の3人には、自分たちで作り上げたうどんを投入するのを忘れない。正直忘れそうになりましたが、大丈夫でした。危ねぇ危ねぇ、、、。無事全員分の準備が整ったので、頂くとしましょうか。
「それでは、皆さん、頂きましょう!」
「「「「頂きます!!」」」」
私の音頭にみんなが応えて、夕食の開始である。もちろん全員うどんから手を付けていた。もちろん私も同じである。しるけんから取った出汁だけど、鰹と昆布の合わせ出汁に、ソイソーカウから頂いた上質な醤油とミリンではないが、隠し味程度の甘味料を使って作り上げた、現時点では最高のめんつゆでの素うどんだが、しっかりと出汁の香りが効いており、その香りを楽しみながらうどんを味わってみる。よし、良い感じだ。うどんがしっかりとめんつゆに絡み、その上、コシもしっかりとしていた。以前いた世界でもここまで上手くは作れなかったと思うほどの出来である。やはりネギがないのが残念であった。
ちなみに、私と戦姫の3人は箸を使って食べている。戦姫の3人は、私が箸を使って食べているのを見て、同じように箸を使って食べるようになり、今では問題なく使いこなせている、というより、私以上に箸の使い方が上手なのである、、、。マーブル達はというと、流石に箸は使えないので、フォークを器用に挟んで食べたりしている。しかも結構問題なく使いこなしているんだよね。ライムとオニキスは吸い取る感じで食べているのは少し笑えた。食べ方こそ異なってはいるが、みんな美味しそうに食べていたのを見ると、作ってみた甲斐があったな、と思った。
「ミャア!!」
「アイスさん! この、うどんという食べ物、とっても美味しいです!! ツユというスープにしっかりと絡んでますし、このうどんというもの自体も、見た目以上に歯ごたえがあるですね! これがコシというものですか?」
「ジェミニ、正解。その歯ごたえがコシというやつだよ。凍らせてから、再び茹でると、そのようにしっかりとコシが出るんだよね。もちろん凍らせずにあの茹でたてのやつで食べても十分に美味しいんだけどね。折角久しぶりに作るんだったら、こっちの方がいいと思ってね。」
「流石はアイスさんです!」
「あるじー、ボク、これすき!!」
「ピー!!」
「マーブルも、ライムも、オニキスも気に入ってくれたんなら、作った甲斐があったよ。ところで、アンジェリカさん達はどうですか?」
「ええ、非常に美味しいですわ。」
「うん、凄くおいしいよ、これ!」
「・・・とても美味しい、、、。」
「3人も気に入ってくれてよかったです。何より自分達で作ったうどんですから、美味しさも一入でしょう?」
「ええ、そうでしたわね。ところで、アイスさん達が以前いらした世界では、このような食べ物がいろいろとあったのでしょうか?」
「そうですね。正直、まだまだ作りたくても作れないものは数多くありますね。当然、材料があっても、私では作れないものも数多くありますよ。もちろんどれも美味しいものでしたね。特に私がいた世界の国では、他の国から伝わった料理でも、自分たちでさらに美味しく改良してしまうくらいでしたね、、、。」
「そうですか、、、。アイスさんは、今でも、以前いた世界に帰りたいと思っていらっしゃるのですか?」
「いえ、正直、以前いた世界に帰りたいとは思いませんね。確かに食事に関しては、以前いた世界にいた方が美味しいものは沢山ありましたけど、日々の生活に関しては、マーブル達と一緒に過ごせていますし、戦姫のみなさんもいて、こんなに楽しいことはありませんよ。」
「そうなのですか?」
「ええ、以前いた世界では、基本ずっと一人でしたからね。何をしてもいろいろなしがらみがあって、面倒でしたし。」
「アイスさん、、、。」
「そういう状況でしたから、今は毎日が楽しくて仕方がありませんよ。今ここにいるみんなに対してもそうですが、こちらの世界に呼んで下さったアマさんにも感謝しきりですね。」
そんな感じで和気藹々と会話しながら食事を楽しんでいた私達であったが、それを邪魔するかのように、乱入者が現れた、そう、我らが皇帝、トリトン陛下とその一行であった。
「お? 何かなつかしい香りがすると思って来てみれば、侯爵、また新しいモン作ったな? もちろん俺たちの分もあるよな?」
「陛下? 夕食は向こうで済まされたはずでは?」
「おう、領民達と食事を楽しんだぜ。けどな、何か侯爵が新しいモン作っていそうだったから、少し抑え気味に頂いてきたぜ。ああ、安心してくれ、食事量を抑えたのは、俺と、宰相夫妻だけだからな。帝都から来た連中は、向こうでしっかりと腹一杯食っているはずだぜ、ガハハッ!」
「いや、何でそんなに勘が鋭いんですかね、、、。一応念のため用意はしておいてありますけどね。」
「流石は侯爵だな、用意が良いぜ、早速頂くとするぜ!」
「はいはい、それでは、みなさん、空いているお席へ。」
「フロスト侯爵、済まんな。私も陛下から話を聞いて、どうしても食べたくなってな。」
「私も陛下と主人からお話を聞いて、どうしても頂きたくて、いつも申し訳ありませんね、侯爵。」
一応、リトン公爵夫妻は申し訳なさそうにしているけど、もうすでに一度や二度ではないので、段々と申し訳なさそうな態度ではなくなってきている気がするのは気のせいなのだろうか、、、。
そう思いながら、3人分の器を用意して、沸騰させたままの鍋にそれぞれ冷凍うどんを投入。器につゆを入れて、水術でかきまぜーの時間が来たから網で水をきりーの、完成したうどんを入れ-の、それぞれ3人にそれを渡した。3人は箸が使えないので、もちろんフォークとツユを飲むようにスプーンを渡してある。
「おおっ、これは美味ぇな! しかも、これ、昆布と鰹が入っているな? 久しぶりの味だぜ!! フロスト侯爵、鰹と昆布はどこで手に入れたんだ?」
「陛下、実際には鰹と昆布は手に入ってないんですよ。正直手に入れたいとは思っていますけどね。」
「ほう、じゃあ、これは何を使ったんだ?」
「出汁の出る道具を最近手に入れたので、それを利用しました。ところで、陛下、魚介類について当てとかはあるんですか?」
「いや、ねぇな。あったら協力してやれたのによ、すまねぇな、侯爵。宰相、どうにかなんねぇか?」
「いきなりですか? 正直難しいと言わざるを得ませんね。ここは内陸国ですし、隣国でも内陸国が続いておりますし。何より魚介類は足が速いので有名ですからね。仮にどうにかなりそうでも、かなりこちらとしては圧倒的に不利な取引しかできそうにないですからね。とはいえ、これほど美味いものを食べられると知ったらどうにかしたくなるのは致し方ないですな。」
「いや、リトン公爵、そこまでして手に入れようとしなくてもいいですから。別に、うどんの美味しい食べ方はこれだけじゃないですからね。」
「え? アイスさん? うどんはこれ以外にもできるのですか?」
「ええ、できますよ。今回はどうしてもこのめんつゆを使って食べたかったので、この方法をとりましたけど、うどんさえ作れれば、他にもいろいろな味付けで楽しめますよ。」
「た、例えばどんな方法が!?」
今回は特にアンジェリカさんの食いつきが凄いな。まあ、作り方も教えたし、自分で作ってみて簡単にできることがわかったから、そうなるかな。
「そうですね、私が知っている方法ですと、ツユの種類を変えたりするのもいいですし、今のように茹でたうどんに醤油だけをかけて食べるのも美味しいですし、鍋にしたときに最後に投入するのも美味しいですね。あとは、卵と醤油をかけて食べるなんてのも、いいですね。今のところはこのくらいしか思い浮かびませんが、工夫次第でいろいろと楽しめると思いますよ。」
「なるほど! 確かにいろいろと確かめるのもいいですわね!」
「そうです。折角うどんの作り方を覚えたのですから、いろいろと試して新しい食べ方があったら教えて下さいね。」
「そうですわね、ワタクシもいろいろと試して、アイスさんに美味しいと言ってもらえるものを作り上げますわ!!」
「ほう、アンジェリーナ嬢達はこのうどんの作り方を教えてもらったのか?」
「ええ、陛下。ワタクシ達でも簡単に作ることができましたの。」
「ほう、では、俺らに教えることも可能なんだな?」
「? ええ、アイスさんがいいとおっしゃるなら。」
「なるほど、フロスト侯爵よ、うどんの作り方をアンジェリーナ嬢達から教えてもらっても別に構わねぇよな?」
「はい、できれば多くの人に覚えてもらって、うまいうどんを私が作らなくても食べられるようにして欲しいですね。どんどん広めて欲しいくらいですよ。」
「じゃあ、アンジェリーナ嬢達。後日で構わねぇから、指導よろしく頼むな!」
「ええ、特にすることがないときは構いません。」
こんな感じで会話をしながら夕食を食べていたが、陛下達はそれぞれうどんを1杯ずつ平らげて一息つくと、迎えのものが来たようで、帝都へと戻っていった。そして夕食が終わる頃、アンジェリカさんが申し訳なさそうに話してきた。
「アイスさん、あんな感じでワタクシ達が教えることになってしまいましたが、構いませんの?」
「はい、構いませんよ。むしろ、率先して広めて欲しいくらいですしね。初めてであれだけ上手にできれば問題ないですし。」
「わかりましたわ! ワタクシがアイスさんに代わって、このうどんをどんどん広めていきますわ!!」
何か、もの凄く気合が入っているんだけど、それだけ気に入ってくれたのなら何よりかな。
-------------------------
トリトン陛下「これは非常に使えるな。」
リトン宰相「ええ、講師があの『戦姫』ですからな。」
トリトン陛下「ああ、近いうちに大事業に着手できそうだな。」
リトン宰相「ええ、領民達も大いに張り切るでしょうし、美味い食事が増えて一石二鳥ですな。」
二人「「ハッハッハッ!!」」
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