倫理観の叩き直しが必要です!

ハジメユキノ

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からくり

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僕の大事な榊さんが目の前でハニートラップ…。
「ちょっと!何その顔!目の前で本番おっぱじめた訳じゃないんだからしっかりしなさいよ!」
美月さんはそう言うけど、キスしてたし、オナホ装着するのに触っちゃうじゃないか!
「え~…。でもショック…」
すると、ベッドのそばにいたはずの榊さんが顔を出した。
「斎生…。そうよね…私のこと嫌になっちゃうわよね(泣)」
「あっ!榊さん!」
シュンとしている榊さんに僕は焦った。榊さんだって好きでやってる訳じゃないのに…。
「僕こそ器が小さくてすみません!僕の気持ちは全然変わりませんからね!僕は榊さんのこと…」
榊さんの肩が震えてる?
「斎生ったら…。私のこと大好きね♡」
榊さんはすごく嬉しそうに笑っていた。そして、その横でお腹を抱えて笑うのが美月さん…。またやられた。
「ホントに可愛いわね、斎生くん♡」
「ダメよ。あたしの斎生なんだから!」
「あたしのタイプじゃないわよ!」
「そうよね~(笑)。美月のタイプはまずイケメン♡」
まぁ、いいけど。僕の立場は?
「そうよ。顔と強気な性格ね(笑)」
「Mっ気は要らないの?」
「ん?私が躾けてもらうから♡」
さっき躾けるの好きって言ってたじゃないか!
「女王様してたじゃない?」
「あれは演技よ(笑)」
嘘だあ…。

影山部長はすっかり搾り取られて夢の中。榊さんと美月さんは、最後の仕上げをしていた。耳元で何やら呟いている。
「玲児。そろそろ起こしてもいいわよ。明日には玲児の所に何かしらのアクションがあるわよ(笑)」
榊さんは部長の耳元に息を吹きかけた。
「部長?そろそろ帰らないと、奥様に叱られますよ♡」
「ん?ああ…」
「タクシー呼んでありますから」
「榊くん♡君は素晴らしい!お願いの件は、ちゃんと連絡するからね♡」
「はい。お待ちしてます♡」

影山部長は上機嫌で帰って行った。榊さんはタクシーに乗せるまで部長に付き添っていた。
「それにしても美月さん。催眠術すごいですね…」
「私、それで博士号取ってるから」
まじ?
「まぁ、それは冗談として」
何だ嘘か…。
「絶対に黒幕までたどり着いてね。紗江子はホントに着服なんてしてないって証明してよ」
そっか。美月さんは友達亡くしてたんだった。
「紗江子さんは、どんな人だったんですか?」
「どんなって…。派手好きで、浪費家で…。可愛い子だったわよ。私、会社では地味にしてあんまり人とつるまないのね。そんな地味で陰気な会社の私に、話しかけてきたのは紗江子だけだった。陰気なっていってもホントの私を隠してただけだったけどね」
美月さんは懐かしそうに笑った。
「休みの日に一緒に遊んだりして、紗江子は私のホントの姿も知ってた…。あの子は着服なんかしない。浪費家だったとしても、服を買うのにちゃんと節約してたのよ。借金なんて無かったし。なのに…。収入に見合わないシャネルスーツ買ったり、ヴィトン持ってたり派手な生活してたからお金が必要だったんだろうってろくに捜査もしなかった…。結婚しようとしてた相手は見た目は良かったけど、それだけね。紗江子は優しくて格好いいなんて喜んでたけど…。影山部長の取り巻きでただの太鼓持ちよ」
そして、美月さんは言った。
「紗江子が亡くなって、会社のお金を着服したって捜査が始まって、容疑者死亡のまま送検された。その後よ。あいつ、高い時計つけ始めたの。部長の紹介でどこぞのお嬢さんとお見合いして婚約までして…。あの時計、700万よ。役員でもないうちの社員が買うには高すぎるわ」
紗江子さんが亡くなって、水増し請求に着服が公になる。そして容疑者死亡のまま送検され、不祥事により株価は暴落した。その不祥事の責任を取る為に社長が辞任。今の社長は社員が『えっ?この人?』と首をかしげる人事だった。実際会社を牛耳っているのは誰か…。そして、まだ何かが水面下で起き続けている…。
「あの…。確信はないんですが、株価の暴落が仕組まれたものなら、紗江子さんがスケープゴートになるのもあり得ますよね?」
「どういう事?」
「株を空売りしておけば、暴落した所で買い戻せば楽に稼げる。まあ、それはおまけなのかもしれませんね。時計が買えるくらいの金額は稼げるんじゃないですか?でも、一番の目的は社長を引きずり下ろすこと。社長に一線から退かせて、あまり力の無い新社長をトップに据える。傀儡政権みたいなものです。今の社長人事は皆が首をかしげるものだったでしょう?操り易い人選をして、いざとなったら頭をすげ替えればいいと…。あとは架空請求や水増し請求などの仕組みを作れば持続的に懐にお金が入ってくる…」
「斎生…」
「あっ!榊さん、お帰りなさい(笑)」
榊さんがいきなり僕に抱きついてきた。
「はぁ~。恋人が居るのに辛いわぁ~…」
「榊さん…」
「ねぇ。私もいるんだけど💢」
美月さんが眉間にシワを寄せていた。
「美月♡シワ、取れなくなるわよ(笑)」
「榊さん。あくまでも僕の推測ですが…。そういう可能性ももしかしたらと…」
「そうね。ボスに相談しましょう。それにしても…」
「はい?」
「斎生ってぽーっとしてるようで、ちゃんと考えてるのね。私、いい男を見つけたわ(笑)」
ねっ♡と綺麗なウインクを浴びせられて、僕は顔が熱くなった。やっぱり榊さんは綺麗だ。早く解決して、ハニトラしなくていいようにしないとな…。
「斎生くん♡玲児のハニトラは趣味…んぐ!」
趣味って言った?
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