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Extra Edition〜My Pretty Patient♡〜(1)
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智也が仕事で怪我をした。僕はその知らせを聞いて、急いで病院に駆けつけたんだ…。
*******
住宅展示場で内装のチェックをしていた時、天井近くの間接照明の電球が1個切れてしまっているのに気づいた。周りを見渡すと、床のブルーシートの上に脚立を見つけた。
業者さんが明日も使うから置かせてくださいとお願いしていったもので、俺は聞こえるわけもないけれど「お借りしますね~」と呟き、ちょっとだけ貸してもらった。ちゃんとストッパーも掛けて慎重に上ったんだけれど、少しだけ高さが足りなかったんだ…。
「おーい!ちょっとだけ脚を抑えててくれない?」
一緒に来ていた瀬名に声を掛けた。
「はいはい!今行くから無理しないで…!」
その時、運が悪いことに短い地震が…。ドンっという縦揺れに、脚立の上に立っていた俺はバランスを崩して瀬名の目の前にドサッと落ちてしまった。
「長谷!ちょっと大丈夫!?」
「いてて…だいじょぶ…痛っ…」
幸い頭を打つことはなかったんだけれど、起き上がろうと手をついた時、左腕に激痛が走った。
「やべ…腕いったかも…。」
でも、利き手じゃなかった事に呑気にホッとしていると、瀬名のほうが泣きそうな顔になっていた。
「きゅ、きゅうきゅうしゃ!」
大丈夫だよと声をかける間もなく、瀬名は震える指で119番を押していた…。
*******
「救急車はおおげさ…。」
「馬鹿!何言ってんの!!頭打ったかもしれないでしょ!!!」
今にも噛みつかんばかりの勢いで瀬名は怒った。心配してくれている瀬名に、俺は素直に謝った。
「いや…謝んなくていいんだけどさ…。」
「でもさ。ありがと…。」
瀬名がまた泣きそうだったので、俺は話をそらした。
「あ!俺、秀人に電話しなきゃ……。」
「私、しといたよ(笑)」
何故半笑い?
「何だよニヤニヤして…。」
「すんごく慌ててたから、怪我は左腕の単純骨折ですから大丈夫ですよって言っといたよ♡」
何故に語尾にハートマーク?ほくそ笑む瀬名は、俺を見て噴き出した。
「愛されてんね~♡」
「五月蝿い!」
「この前賞獲ったイケメン建築家でしょ?ネットニュースに出てた♡」
「う……。」
少しだけ周囲がざわついた。
まったくもう……。
「もう…別の星の人に見えるわ(笑)」
「は?」
「BL星人♡」
「こら!」
「ごめん♡私、腐女子ではなかったはずなんだけど…。実際間近にすると、どんなもんなのかなって読んだら……。まんまとハマりました♡」
全く…。相変わらずの軽口!
まぁ…こいつのいいとこだけど(笑)。
「そろそろ来るよ(笑)」
瀬名の予言的中!
秀人が髪を振り乱して病室に飛び込んできた。
「と、智也!!」
瀬名の目の前だというのに俺に抱きついてきた。
瀬名は…というと、ニヤニヤ笑いを押さえきれない顔で手を合わせて拝みつつ、後退りしながら部屋を出ていった。ドアを閉める瞬間、バチーンと大げさなウインクをかまして笑っていた。
瀬名はドアの外で独り言ちた。
「尊い…♡」
誰かが見たらものすごく嬉しいことでもあったのかなと思われていただろう。満面の笑みを抑えきれないまま、すれ違った看護師にまで笑顔を振りまいて帰っていった。
*****
「秀人…い、痛い…。」
思いっきり抱きしめられて、ちょっとだけ左腕の患部に秀人の腕が当たっていた。
「ご、ごめん!!」
「ちょっとだけだから大丈夫(笑)」
雨に打たれた子犬…みたいに打ちひしがれた顔で俺を見ていたので、ほんの少し…笑ってしまった。
「全治2週間って言われた(笑)」
「もう!何笑ってんの!!」
本気で怒られて驚いた。
こんなふうな秀人を見たのは…2回目だ。
1回目は俺がまだ専門学校に通っていた頃、秀人の近くに行きたくて無理して休まずに勉強して倒れた時。
そして、2回目がこれ。
「心臓止まるかと思ったよ…。」
俺の左腕をかばいながらそっと包み込むように抱きしめる秀人に、俺はちょっとだけ泣きそうになった。
「ごめんなさい…。」
黙って俺の髪を撫で続ける秀人。二人きりにしてくれた瀬名に感謝した。
俺は秀人の肩に顔を擦りつけた。
「泣いてるの?」
「だって…心配掛けちゃったから…。」
僕の頬を秀人の大きな手が包み込み…ぎゅっと頬を潰した。
「にゃにひゅるの!」
アヒル口にされて上手く喋れない俺を見て、秀人は細い目を垂らした。
「不細工(笑)」
「ひゃめて!!」
「タコさんウインナーみたいだ(笑)」
真っ赤になって怒る俺を見て、端正な顔に不敵な笑みを浮かべた。
「今晩からは、お風呂も着替えもお任せください(笑)」
「ふぇ!ひゃら!!」
「抗議は聞き入れません(笑)」
むすっとした俺に、眼鏡の奥の切れ長の目が妖しく光った。やっとむぎゅっとしていた手を離してくれた。
「楽しみだ(笑)」
「もう!変態!!」
「失敬な(笑)」
お触りし放題♡
失敬な…とは言ったけど、しょうがないじゃないですか。君が可愛くて仕方ない上に、こんなチャンス♡滅多にないんですから(笑)。
「変態上等です(笑)」
「そんな変な言葉ない!!」
そんな綺麗な顔で、そんな品のない事言って…。下品に聞こえないのが怖い!!
「さっ!帰るよ(笑)」
「もう?」
「だって…ここに泊まるつもり?看護師さんが帰っていいって言ってたよ(笑)」
秀人がものすごく嬉しそうなのが…怖い。
「ほら!お腹も空いたでしょ?食べさせてあげるから♡」
「自分で食べるもん!」
「駄目!今日は大人しくしてなさい♡」
語尾にいちいち付けてくる甘いハートマークが、今晩の俺の運命を予感させた。
俺、何されちゃうんだろう……。
智也が心配してる(笑)
そんな変態なことは…しませんよ(笑)
ただ…ちょっとイジワルかもしれませんが…♡
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住宅展示場で内装のチェックをしていた時、天井近くの間接照明の電球が1個切れてしまっているのに気づいた。周りを見渡すと、床のブルーシートの上に脚立を見つけた。
業者さんが明日も使うから置かせてくださいとお願いしていったもので、俺は聞こえるわけもないけれど「お借りしますね~」と呟き、ちょっとだけ貸してもらった。ちゃんとストッパーも掛けて慎重に上ったんだけれど、少しだけ高さが足りなかったんだ…。
「おーい!ちょっとだけ脚を抑えててくれない?」
一緒に来ていた瀬名に声を掛けた。
「はいはい!今行くから無理しないで…!」
その時、運が悪いことに短い地震が…。ドンっという縦揺れに、脚立の上に立っていた俺はバランスを崩して瀬名の目の前にドサッと落ちてしまった。
「長谷!ちょっと大丈夫!?」
「いてて…だいじょぶ…痛っ…」
幸い頭を打つことはなかったんだけれど、起き上がろうと手をついた時、左腕に激痛が走った。
「やべ…腕いったかも…。」
でも、利き手じゃなかった事に呑気にホッとしていると、瀬名のほうが泣きそうな顔になっていた。
「きゅ、きゅうきゅうしゃ!」
大丈夫だよと声をかける間もなく、瀬名は震える指で119番を押していた…。
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「救急車はおおげさ…。」
「馬鹿!何言ってんの!!頭打ったかもしれないでしょ!!!」
今にも噛みつかんばかりの勢いで瀬名は怒った。心配してくれている瀬名に、俺は素直に謝った。
「いや…謝んなくていいんだけどさ…。」
「でもさ。ありがと…。」
瀬名がまた泣きそうだったので、俺は話をそらした。
「あ!俺、秀人に電話しなきゃ……。」
「私、しといたよ(笑)」
何故半笑い?
「何だよニヤニヤして…。」
「すんごく慌ててたから、怪我は左腕の単純骨折ですから大丈夫ですよって言っといたよ♡」
何故に語尾にハートマーク?ほくそ笑む瀬名は、俺を見て噴き出した。
「愛されてんね~♡」
「五月蝿い!」
「この前賞獲ったイケメン建築家でしょ?ネットニュースに出てた♡」
「う……。」
少しだけ周囲がざわついた。
まったくもう……。
「もう…別の星の人に見えるわ(笑)」
「は?」
「BL星人♡」
「こら!」
「ごめん♡私、腐女子ではなかったはずなんだけど…。実際間近にすると、どんなもんなのかなって読んだら……。まんまとハマりました♡」
全く…。相変わらずの軽口!
まぁ…こいつのいいとこだけど(笑)。
「そろそろ来るよ(笑)」
瀬名の予言的中!
秀人が髪を振り乱して病室に飛び込んできた。
「と、智也!!」
瀬名の目の前だというのに俺に抱きついてきた。
瀬名は…というと、ニヤニヤ笑いを押さえきれない顔で手を合わせて拝みつつ、後退りしながら部屋を出ていった。ドアを閉める瞬間、バチーンと大げさなウインクをかまして笑っていた。
瀬名はドアの外で独り言ちた。
「尊い…♡」
誰かが見たらものすごく嬉しいことでもあったのかなと思われていただろう。満面の笑みを抑えきれないまま、すれ違った看護師にまで笑顔を振りまいて帰っていった。
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「秀人…い、痛い…。」
思いっきり抱きしめられて、ちょっとだけ左腕の患部に秀人の腕が当たっていた。
「ご、ごめん!!」
「ちょっとだけだから大丈夫(笑)」
雨に打たれた子犬…みたいに打ちひしがれた顔で俺を見ていたので、ほんの少し…笑ってしまった。
「全治2週間って言われた(笑)」
「もう!何笑ってんの!!」
本気で怒られて驚いた。
こんなふうな秀人を見たのは…2回目だ。
1回目は俺がまだ専門学校に通っていた頃、秀人の近くに行きたくて無理して休まずに勉強して倒れた時。
そして、2回目がこれ。
「心臓止まるかと思ったよ…。」
俺の左腕をかばいながらそっと包み込むように抱きしめる秀人に、俺はちょっとだけ泣きそうになった。
「ごめんなさい…。」
黙って俺の髪を撫で続ける秀人。二人きりにしてくれた瀬名に感謝した。
俺は秀人の肩に顔を擦りつけた。
「泣いてるの?」
「だって…心配掛けちゃったから…。」
僕の頬を秀人の大きな手が包み込み…ぎゅっと頬を潰した。
「にゃにひゅるの!」
アヒル口にされて上手く喋れない俺を見て、秀人は細い目を垂らした。
「不細工(笑)」
「ひゃめて!!」
「タコさんウインナーみたいだ(笑)」
真っ赤になって怒る俺を見て、端正な顔に不敵な笑みを浮かべた。
「今晩からは、お風呂も着替えもお任せください(笑)」
「ふぇ!ひゃら!!」
「抗議は聞き入れません(笑)」
むすっとした俺に、眼鏡の奥の切れ長の目が妖しく光った。やっとむぎゅっとしていた手を離してくれた。
「楽しみだ(笑)」
「もう!変態!!」
「失敬な(笑)」
お触りし放題♡
失敬な…とは言ったけど、しょうがないじゃないですか。君が可愛くて仕方ない上に、こんなチャンス♡滅多にないんですから(笑)。
「変態上等です(笑)」
「そんな変な言葉ない!!」
そんな綺麗な顔で、そんな品のない事言って…。下品に聞こえないのが怖い!!
「さっ!帰るよ(笑)」
「もう?」
「だって…ここに泊まるつもり?看護師さんが帰っていいって言ってたよ(笑)」
秀人がものすごく嬉しそうなのが…怖い。
「ほら!お腹も空いたでしょ?食べさせてあげるから♡」
「自分で食べるもん!」
「駄目!今日は大人しくしてなさい♡」
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