珈琲の匂いのする想い出

雪水

文字の大きさ
8 / 19
背伸びした味(光輝視点)

ファーストキスの味は(中編)

しおりを挟む
船に乗り、まず最初に部屋に向かった

俺もフェリーなんて数年ぶりだし今回は可愛い彼氏と一緒なので楽しみのボルテージも上がりっぱなしで正直なところさっさと船内探索にでかけたかったがまずは荷物を置かないと話にならないのだ

「広!!これホントに船の中なの?」

部屋に入るや否や双葉が興奮した様子でそう叫ぶ

「そーだよ?すごいよね、この広さ」

すると双葉がやや不安げに俺の顔を伺ってくる

やっぱり始めてのフェリーで不安なのだろうか、そう思っていると

「ね、ねぇ...」

「ん?」

「すごく広い部屋だけど、その...」

「お金?」

そう聞くと黙っていたので肯定の意と汲み取って答えた

「あのね双葉、俺は仕事してるからお金はちゃんとあるの。あと双葉と出会うまで一切遊びに行ってなんかないからいっぱい貯金があるんだよね、だから双葉が心配することなんて無いんだよ?なんなら欲しい物があったら何でも言ってきてほしいくらいだもん。いっっぱい思い出作ろうね?」

そこまで言ってようやく双葉は重々しくうなずいた

部屋に荷物もおいたし...

お待ちかねの船内探索!!!

正直こればっかりは双葉より楽しみにしている自信がある

「ねぇ双葉、探検しよう、探検!」

「探検?」

訝しげに双葉が聞いてくる

「そう!船の中になにがあるか一通り見て回る!なんなら船外デッキも後で行こう!」

「船外デッキぃ...?」

「あぁごめん、船外デッキっていうのは大きいベランダみたいなものだよ。もう今は真っ暗だから見えないけど夕日が見れたり朝日が見れたりするんだ~、あとね...」

「あと?」

風が強いことも言おうとしたけどなにも知らせずに外に出したときの反応が見てみたいから内緒にすることにした。

「外に出てからのお楽しみだね、船の中でも外でもだけど絶対俺から離れちゃだめだからね。」

「はーーい!じゃあ探検いこっか!」

俺達は閉まりかけの売店やクレーンゲームとスロットしか無いゲームコーナー、すでにしまっているカラオケブースや大きな窓があるラウンジを一通り見て回った

なかでも双葉のお気に入りはラウンジらしくふかふかのソファーに身を沈めながら真っ暗でなにも見えない窓を眺めていた

双葉いわく

「こうして真っ暗な海見てるだけで自分だけの世界があるみたいで楽しい」 らしい

ラウンジのソファーも好きらしいが座っている俺のふとももの上が双葉にとっての特等席で30分くらい俺に座って外を眺めていた

最後はついに船外デッキへ...

「双葉、外行こうか?」

「行く!」

「もう1回言うけど絶対俺から離れちゃだめだからね、なんなら外ではずっと手繋いどこう?」

「はーい!」

双葉が俺の手をちゃんと握ったのを確認してから俺は船外デッキへつながるドアを開けた

「うぅわあああああああああああ」

ドアを開けた瞬間にそれはそれは強い風を顔に受け思わず叫んでしまった双葉の手を引っ張り外に出た

双葉のさらさらの黒髪が風と踊っているのを横目で見ながら俺は俺で久しぶりに体全体で潮風を受ける喜びを噛み締めていた

「どう双葉?楽しい?」

風が強いので大きい声じゃないと意思の疎通が取れない

「ーーーーー!ーー!」

「ごめん双葉!全然聞こえない!!」

半ば笑いながら双葉にそう告げる

双葉は全力で声を出すことにしたようだ

「風強いけど楽しいね!光輝さん寒くない!!?」

「全然大丈夫!!!」

っていうかこんなに頑張って声張らなくてもさ、こうすればいいじゃん

「よっ」

「えぇ?!」

双葉の驚いた顔が目の前にある

わざわざ大きな声で話すより抱きかかえたほうが安全だし喋りやすいじゃん

と説明しようかと思ったが照れてる双葉があまりにも可愛いのでそのまま放置することにした

「意外と船って速いでしょ?」

「うん、思ってたよりも速いスピードで進んでるんだね。」

「明日の朝朝日見に来る?」

「見に行きたいけど起きれるかな...」

「起きても起きなくても抱っこして連れてきてあげるよ」

「それはちょっと恥ずかしい...」

「でも喋りやすいし安全だしひっつけるしでいいことばっかりじゃない?」

「そ、それはそうだけど」

「ならこのまま部屋まで戻ろうか」

「このままは恥ずかしすぎるからヤダ!!!!」

「もう実は12時過ぎてるんだよね、みんな寝てるよ」

「え、もうそんな時間?」

「うん、俺としたことがうっかりしてた...お母さんには内緒にしててね?」

「はーい」

「じゃあ部屋にもどろうか」

そうして一通り外の風の強さを楽しんだ俺達は部屋へ向かった

正直なところ抱きかかえたときに唇を奪ってしまいたい欲に駆られたがキスを初め手を出すのは双葉が誘ってきたときと決めている

...まず未成年に手を出すこと自体だめなのだが実際耐えられる自信がない

悪い大人だよ、ほんとにさ

横で眠る双葉の寝息が健やかであればあるほど俺は眠りにつくのが困難となっていく

目を閉じていればじきに眠れるだろうと目を閉じ指1本動かさぬようにしているとふいに背中に温かい感触があった

双葉とは別のベッドで眠っているし寝返りでここまで来るはず無いとおもいながら俺の頭に浮かんだのはただ1つ

「昔から船には霊が出やすい」

という言葉だった

しかしそんな俺の馬鹿げた心配をよそに温かな感触の持ち主、双葉が話しかけてきた

「こーきさん...いっしょねよ」

さっきまでうとうとしていたのだから当然だが双葉の顔はとろんとなっている

呂律もやや怪しいが言っていることは伝わるのでまだ大丈夫だろう

「いいよ双葉、おいで」

そういい掛け布団を広げて双葉のスペースを作ってやるとのそのそとはいってきて俺にしがみついた

「お...すみ...こ...きさ...」

...

寝られるか!!!!!!!!!!

思わず心のなかで叫んでしまった

いや最高なんだけれども、最高なんだけれども!

これ以上無いくらいのご褒美だけど!!!!!!

心臓がうるさくて寝れない!!

明日は遅くとも5時半には起きないといけないので無理やり眠ったが


早朝

俺は双葉に起こされたので 寝過ごしたか!? と思ったが偶然双葉が早く目覚めたようで俺を起こしてくれたらしい

時刻は午前5時10分、いまから珈琲を買って外に出れば少しは双葉と2人きりの時間が作れると踏んだ俺はすぐに寝癖を直し歯を磨いた

「...よし、行こうか双葉」

「まだ朝日出てないよね?」

「うん、朝日見に行くんだから出ちゃってたら困るでしょ?」

「確かに...今って船の中人いるかな?」

「なんで?この時間なら全然居ないと思うけど」

「き、昨日みたいに連れて行ってほしいなって。だめ?」

「駄目なわけ無いじゃん、ほらおいで」

照れて真っ赤な顔をした双葉を抱きかかえたところでドアが開けられないことに気づく

「ごめん双葉、ドア開けて」

「はーい、よっ...」

器用に上体を起こしドアを開けてくれた

「そーだ双葉、珈琲買ってから外出るのでもいい?」

「いいよ~僕も飲んでいい?」

「ん~、ひと口だけな?」

「もうちょっといいじゃん!」

「だーめ、朝は体の栄養吸収率が高いからいつもよりもしっかりカフェインが吸収されちゃうからね」

「むー...」

俺はカップで売っているタイプの自販機で珈琲を買おうとしてまた気づいた

財布出せねぇしボタン押せねぇしカップ取れねぇ

「ごめん双葉、ポケットから財布取って」

「取れるかなぁ、1回降りてもいいよ僕」

「じゃあ買うときだけ降りてもらおうかな、ごめんよ」

「また後で抱っこしてね?」

「いくらでもいいよ」

俺はLサイズのホットコーヒーを買った

それを双葉に渡してからもう1度双葉を抱きかかえた

「光輝さん器用だね、珈琲持った僕抱っこできるなんて」

「そう?」

と、船外デッキの出入り口に着いた

ここのドアは押し戸なのでそのまま肩で押して開けた

辺りはうっすら白み始めていたが太陽が昇るにはまだ少し時間がありそうだ

金属製の腰掛けがあったので双葉をそこに座らせ俺もその横に座った

珈琲を飲みながら海を眺めているとふいに双葉の細くて柔らかな指が俺の指に絡んできた

いわゆる恋人繋ぎだ

俺も握り返すと双葉は へへっ と実に少年らしい笑い声を漏らして俺に寄りかかってきた

俺は双葉に珈琲を渡してひと口分だけあげた

俺たちは2人きりの世界で静かに朝日が昇るその瞬間をただひたすらに待ち望んでいた

水平線が薄く輝きだし、煮えたぎるような、それでいて冷たそうな黄色い朝日が海の上に一筋の道を作り出した

俺たちは息をするのも忘れただひたすら朝日に食い入るようにして寄り添い合っていた。

朝日と水面が千切れた直後、間もなく着港という船内アナウンスが流れた。

「双葉、そろそろ部屋に荷物取りに行こうか?」

「そーだね、そうしよう。」

「どうする?お姫様抱っこで行く?」

「さ、流石に恥ずかしいからいいかな...」

「そう?じゃあ手繋ごっか。」

「今もう繋いでるけどね。」

「確かに。じゃあ行こうか」

荷物を持って船から降りてモノレールに乗ってまずは海遊館に行くことにした。

実は南港から海遊館の最寄り駅までは意外と近い。

海遊館では大きなジンベイザメが見られるがそれを双葉に伝えずに大きな水族館に行くとだけ伝えた。

水族館が好きな双葉は水族館に行くと聞いただけでとても喜んでいた。

水族館につくと早速俺はジンベイザメの居るゾーンに連れて行った。

そこからはすごかった、双葉は初めて見るジンベイザメに大興奮で水槽のガラスにかじりつくように優雅に泳ぐジンベイザメ含め魚たちを眺めていた。

俺も初めてきた海遊館を目一杯楽しむべく双葉の横で水槽の中を眺めていた。

俺はタカアシガニのゾーンが好きなので後で双葉を連れて行こうと思う。

「ねぇ双葉、カニすき?」

「食べたこと無いかも」

「あ、いや食べる方じゃなくて。いや生物的には一緒なんだけど」

予想していなかった方向から飛んできた双葉の回答に俺はしどろもどろになりながら水族館でカニを見ることができることを伝えた。

やっぱり子供って面白いな。

なんとか理解してくれたので双葉と俺は甲殻類のゾーンに来た。

この動くでも動かないでもないカニを見るのが俺はたまらなく好きなのだ。

クラゲと言いカニと言いなにも考えてなさそうな生物を見るのが好きなのかもしれない。

そうしていろんなところを見て回って疲れたので例のごとくカフェに行くことにした。

とはいえど今日他にも回る場所があるのでカフェに行ってスイーツを食べたら次の場所に行く予定なのでそれを双葉に伝えて生き物を見るのとカフェで選ばせた。

即答でカフェだった。

「カフェに行くのはいいけど珈琲は頼んじゃ駄目だからね?」

「えー」

「俺のやつちょっとあげるからそれで我慢しな、」

「はーい」

双葉は中からラズベリーソースが出てくる青色の深海ゼリー?というものとレモンティーを、俺はクラゲパフェとあいも変わらず珈琲を注文した。

2人分のスイーツが運ばれてきたのはいいもののなんというか...

「光輝さんのパフェのクラゲやけにリアルじゃない...?」

正直俺も思っていた。

とんでもなくリアルなクラゲの...なんだコレ、ゼリーかな、ゼリーが乗っている。

意を決してスプーンで掬い、口に運ぶ前に勇気が途切れて珈琲を口に運ぶ。旨い。

そして俺はクラゲを口に運んだ。

味はいたって普通のソーダゼリーで程よい弾力とクラゲをリスペクトしたのかというほどの水分量を両立させている技術に驚かされた。

双葉の方はゼリーがレモン味だったらしく 「レモンが被った...」 と落胆していたがそれはそれで味の調和が取れていていいと思う。

俺なんてソーダ味のゼリーとアイス珈琲だぞ。

そのゼリーの下にはバニラアイスとナタデココ、おそらくバタフライピーを使ったのであろう青い生クリームが入っていた。

双葉からの珈琲をよこせという圧力に負け少しだけ珈琲を与えた。

相変わらず苦いのは苦いようですぐにレモンティーを飲んでいたが案外レモンと珈琲は合うようだ。

まぁ子供の舌なのであまり信用していないが。

そんなこんなで楽しんだ俺達は海遊館から出て他のところに行くことにした。

実は双葉には内緒にしているが2日目はかの有名なユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行く予定である。

なのでこのあとはあまり体力を使わずに遊びたいところだが...

「双葉~、この後何したい?」

「たこ焼き食べたい!!」

「そういえば言ってたね、ていうか1番の目的がたこ焼きだったっけ」

「そう!」

「じゃあたこ焼きのお店いっぱいあるとこ行こうか」

「うん、ねぇ光輝さん」

「どした?」

「手、繋ご」

「いいよ?」

言いつつ俺は手を差し出す。

やっぱり双葉の手は子供体温なのかあたたかい。

たしかアメリカ村っていうところにいろんな食べ物屋さんがあるんだっけな、と思いながら経路を検索すると大阪メトロだけで行けることが判明した。

なんて交通の便がいいんだ大阪

大阪メトロの中央線に乗って大阪港駅~本町まで行き、本町で大阪メトロ四ツ橋線に乗り換え四ツ橋まで行くとあとは6分程度歩けばつくらしい。

素晴らしいな大阪。

俺たちは大阪港駅に向かってあるき出した。

―――――――――――――――

大変久々の更新となり申し訳ないです。

既に書きためを行っていますので今までより早く💦更新できるように励みます!!

次の話ではついに2人の関係に進展が…!!

お楽しみに。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

処理中です...