イケメン幼馴染の執着愛が重すぎる

さくらんこ

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【20-1/2】俺のためにイッてください!①

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ΞΞ haruki side ΞΞ
 
マズイ。千星さんが高所恐怖症なのすっかり忘れてた。
なんつーかあの人いざとなったら何でも出来ちまう人だから、頭の中ですぐ認識違いを起こす。
今だって完璧な運転だった、ほんと恐れ入る。

俺は車体ごと少し遠くまでぶっ飛ばされてしまったので速足に千星さんが飛んだ方へと向かう。
自分もバイクも風では受け止めたけど千星さんを包む風の方に意識を重点的に向けたので車体は損傷してしまったと思う。
千星さんに怪我が無ければいいんだが。

「千星さん!!」

不運な事に《紅魂》のすぐ近くに千星さんは飛ばされてしまったようだ。
《紅魂》が千星さんに指を差している。
あれがアイツの催眠術をかける時のアクションなので俺は慌てて駆け寄った。
逃げる《紅魂》を追いかけたい気持ちもあるがそれよりも千星さんの状態を確認する為に膝を付いて覗きこんだ。

“アナライズ”で見たところ特に変わった数値は無かったが千星さんがどんどん青ざめて行く。
色んな数値を漁っていくけど何故かは掴めなくて俺の心拍数のほうが上がっていってしまう。
そんな焦った俺に千星さんは飛び付くようにして顔を股間に埋めた。

「せ、せ、せ、千星さん!?!?」
「は…るき…チン…、コ……しゃぶら、せ……息ッ………ッ」
「へ?…あ、待っ、て、下さい…え?汚ねぇし…」
「め、命令ッッッッッ!!!!」
「は、…はいぃ!!」

思わず声が上擦った。
これは一体どういう状況だ。
いや、舐めてもらったことが無いわけじゃねぇんだけど……。

千星さんが俺のズボンの前を荒々しく寛げていく。
ボタンが引き千切れそうなほど慌てているようで、俺の喉がゴクリと鳴ってしまった。
下着から引っ張りだされた俺のペニスは既に勃起しており、吸い込まれるように千星さんの口に含まれる。
鬱蒼とした森の中で俺は一体何をやってるのかと頭を抱えた。
もしかして催眠術の世界に引きずり込まれたのかと心拍数等を上げてみるが特に何も起こらないし、逆に催眠術だとしたらこんな違和感があり過ぎる設定にするメリットが無い。
茫然としたまま千星さんを見下ろすと酸欠は収まった様子で顔色は良かった。
俺は急にフェラチオをしてもらっているというリアリティを感じてしまい、耳まで赤く染めた。
苦しそうな顔で千星さんが俺のチンコを頬張っている。

「え、えーと………」
「夢……が、は、ふ、あっれ……ん、フェラチオ…しなきゃ息できなくて……飲んだら、暫く………ぅ、ん……は……」
「え?……あ、あの……ど、……ぅ、いっ、……ん、っ、ぅ……」

千星さんから齎される快楽に頭が回らないのに千星さんは俺に何か伝えようとしている。
頭の上の方で結われている髪が乱れてしまったので前髪を掻き上げるように覗き込むと熱を孕んだ瞳同士が絡んだ。
千星さんのスマートウォッチの数値を見ると《紅魂》に当てられて《霊ヤラレ》 の数値が上がってムラムラしているのだとわかっていても、どうしても欲を孕んだ彼を目の前にすると俺も欲情してしまう。

奥まで頬張っていたが千星さんは顔色が良くなると浅めにペニスを咥えながらチロチロと先端を舐めはじめた。
そうしながら喋られるので擽ったくて俺は前屈みになる。
もどかしいような浅い刺激が堪らなく体全体を燻らせる。
頬に当てた手で軽く撫でながらゆっくりと腰を動かす。

「は……これ……おれ、は……どうしたら?……ッ」
「イっ…け、………くひの…なあ…で」
「………ッ、外じゃ駄目……ス……か?」
「れめ!……ぜっらい……ら……め」

とんでもなく卑猥なお強請りだ。

ヌルヌルと俺のペニスの半ばから先端を千星さんの唇が行き来する。
たまに歯に当たってしまってその痛みに俺の眉はぐっと寄るが、それでも千星さんに咥えられているという事実だけで俺は昂っていく。
呼吸が上がり、何かを考えるように俺のペニスを支えながら裏筋まで舌で辿られながら見上げられると堪らなかった。
その唇がまた俺のペニスの亀頭を咥える。

「ぅ………イきそ………で、す……」
「は、はや……う……」
「でも、恐れ多く……て、はっ、………」
「ッ!…はやく……ぅ、はっ、ん、めーれー…だかっ、んんっ」
「………ッ!……ぅ……千星さん、ズルいっす……は、イきますね………ッ!」

速くイけと言わんばかりに先端をじゅゅゅゅっ♡と吸い上げられた。
堪らない疼きに腰を丸めて、喉を詰めてから俺は愉悦に身を任せて腰を揺する。
少し足りない刺激を口内を擦ることで補うと直ぐに意識が白くなって腰から痺れるような快楽とともにペニスが爆ぜる。
頬の手がぐっと根本に押し付けるように力が入ってしまって喉に精液を叩き付けるように射精した。

「は………ぁ…ぁ…………ぅ♡」
「ん!?…んー♡!!………っ、ん……は、苦ッ……」
「す、すいません、俺ッ!?」
「や……俺が……て、あれ!?やっぱ息できた!!………なら、……と、言う事は……」
「へ?どういう事ですか?」
「いや、……さっきの《紅魂》に指差されただろ?あの時に頭の中に映像が浮かんで、それが、お、女の子だったんだけどめちゃくちゃ苦しそうで、呼吸が吸えなかったみたいで、ただ、男の人のチンコ咥えてる時だけは息が吸えて、んで、精液呑んだら普通に戻るんだけど暫くしたらまた……苦しくなって………息が吸えなくなって……ッ……晴生、俺…… 」

そこまで説明して千星さんは青褪めていく。
今の説明からすると千星さんは、フェラチオをしないと呼吸が出来なくなっているらしい。
あの《紅魂》の何かの能力の派生なんだろうけど厄介なやつだ。
しかも今息が出来ているのはリミットがあり、切れるとまた、チンコを咥える必要があるという事だ。
俺は携帯を取り出すと各自のスマートウォッチの位置情報を確認する。
調度ランニングしているのか明智が近くに居た。
なら、道筋は決まった。

「どれくらい持ちそうですかね……呼吸……」
「なんか、……早送りみたいになってたから……少しはもつと思う……んだけど……」
「千星さん、近くに明智が居ます。
明智に言って喫茶【シロフクロウ】まで連れて行って貰ってください。何か身体の異常があるなら天夜が治せるかもしれません。神功もシロフクロウの近くに居ますしね」
「え……あ、わかった………晴生は?」
「俺は《紅魂》を追いかけます。元を叩けば治るかもしれないですし、んな意味不明な能力持ってるやつが野放しになってるのは問題ありますしね」
「だ……よな」
「スマートウォッチが明智の位置に案内してくれます、明智にも、そ、その、軽く現状は伝えとくので…」

千星さんは不安そうだったが、もし誰もこの状態をどうしようも出来なかった事を考えると《紅魂》を追うべきだろう。
彼は大きく頷くと立ち上がり手の甲で口許を拭ってから走り出した。
その時《紅魂》が結界を破る気配を感じて俺はその方向へと向かった。
剣成には………簡素に連絡だけしておいた。
フェラチオしなきゃ息吸えねぇとかなんとなく言いたくなかった。



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