7 / 43
第一章 賢者と賢者の家族
第6話 ディック、部屋を得る。
しおりを挟む
二人が上る階段が二人の体重を受けてギシギシと音を立てて行く、その音を聞きながらディックはふと気づいたことを口にする。
「そういえば……靴、はかなくてもいいのかよ?」
「ん? ああ、すぐに風呂場に連れて行ったから説明が無かったわね。この家は土足厳禁……つまりは玄関で脱がないといけないの」
「? どうしてだ? 靴を履いたままのほうがいいんじゃないのか?」
ベルの言葉に、ディックは首を傾げながら返事を返す。
というよりも基本的に何処の世界も靴を履いたまま家の中に入るのが当たり前なのだ。
その考えがあるのだろうと理解しつつ、ベルはディックへと言う。
「ディック、他所は他所。うちはうち。っていうけど……簡単に言うとね、きみは汚れた靴で家の中を歩き回られたいかしら? しかも、その汚れた靴はモンスターの血が付いてたり、泥やウンチが付いてるのよ? そして掃除をするのは私かきみ」
「…………うっ。それは、いやかも……」
「ね? だから、この家は土足厳禁なの。わかったかしら?」
「わ、わかった……。靴をちゃんとぬぐようにする……」
きっとディックの頭の中では、靴跡が酷いことになった廊下や階段が浮かんだことだろう。
そして、それを掃除することになる自分の姿も浮かんだはずだ。
そんな彼の様子を見ながら、階段を上り終えて廊下を歩き……二人は4つほどある扉の内のひとつの前に立った。
「ここが今日からきみの部屋だよ。とは言っても、中にはまだ生活用品は揃っていないと思うけど……少しずつ揃えていけば良いわよね。時間は、まだまだたっぷりあるんだから。
さ、入って入って!」
「あ、ああ……。っ!?」
優しく微笑みかけながら、ベルは扉を開けるとディックを招くようにして中へと入っていく。
中に入ると、ディックは驚き尻尾をピンと逆立てた。
何故なら部屋の中は彼が思っていた以上に広く、そしてひとり用のベッドが置かれていたからだ。
ディックの様子に気づかないのか気づいているのか分からないけれど、ベルは一足先に部屋の中へと入ると中の様子を確かめ始める。
「んー……ちょっとホコリっぽいかしら? まあ、少し掃除をしたら大丈夫よね? けど、今日はもう陽も暗くなってるし……開けるにしても少しの間だけかしら。それと足りない物は……どうかしたの?」
「ほ……本当に、ほんとうにこの部屋が、おれの部屋……なのかよ?」
「ええ、そうよ。本を読んだりしても良いし、趣味に耽ったりしても良い。そして眠いときはベッドで眠ることが出来る、きみだけの部屋よ」
ベルが優しくディックへと言うと、彼はその言葉に驚きつつもその姿をベルに見せまいと必死に耐えているようだった。
……が、口角が上がりかけていることに彼自身気づいていないだろう。
そんなディックを優しい瞳で見つめながら、ベルは驚かせないようにして……。
「それじゃあ、私も部屋に戻るわね。ディックも疲れてるだろうから、速めに眠りなさいね。それと、明日は足りない物を買いに行きましょう」
「あ、う、わ、わかった……」
ベルの言葉に、ディックはどう返事を返せば良いのか分からないようだったが、しどろもどろになりつつも頷いた。
「良い返事ね。それじゃあ、おやすみなさいディック、良い夢を見てね」
「お、やすみ……なさい」
――おやすみなさい。
そう言われただけ、それだけなのに……ディックは言いようの無い嬉しさが心の中に込み上げてくるように感じた。
久しぶりに言われた言葉を反芻している彼の背後で、扉はゆっくりと閉まり……しばらくすると階段を下りていく音が聞こえ、扉が閉まる音が聞こえた。
どうやらベルの部屋は下にあるのだろう。が、今のところディックには必要の無い知識であった。
というよりもそれ以上に自分に与えられた部屋のほうが重要である。
「……おれの、部屋……なんだよな?」
掃除がされていないから少しホコリっぽい部屋を、彼は見渡しながら……ベッドまで向かうと、恐る恐るベッドに触れる。
見た目とは違って、ふんわりと柔らかい……藁とは違う素材が入っているように感じられるベッドだった。
そんなベッドに自分は今日から眠るのだ。それを理解しつつも、ドキドキと不安と期待を抱きながら……彼はベッドへと腰を下ろす。
「う、――わぁ?!」
ふんわりとした柔らかな感触がベッドに座ったディックのお尻の辺りに伝わり、その柔らかさに驚き……彼の口から驚きの声が洩れる。
座ったお尻を全て包み込むような柔らかさ、お尻だけで……こんなにも素敵な感触、だったら全身だったら……?
「ご、ごくり……!」
試してみたい。そんな期待を抱きながら、彼は座ったままの体を倒し……ベッドの中へと潜り込んだ。
すると、ふんわりとした……お尻に感じた柔らかさが、全身を包み込んだではないか。
「ふわぁぁぁぁぁ~~…………! すごく、きもちいぃぃ~~……」
その素晴らしい感覚に耐え切れず、彼の口から甘ったるい声が洩れる。
だけどそれを恥かしいと思う余裕が、今の彼には無かった。
更に言うならば、ベッドに全身が包まれると、体と精神が疲れていたのか……トロンと目蓋が落ちてくるのを感じた。
(だめ、だ……。すごく、きもちよくて……ねむくなる……。ねたら、きっと……なにかされるに、ちがい……ない、の……に…………)
ベルが何かをしてくる。そんな不安と恐怖が彼の頭に一瞬浮かぶ……。
だが、眠る意思に逆らうことが出来ず、気づけばディックは夢の世界へと落ちていってしまっていた。
そして部屋の住人であるディックが眠ったことをまるで察しているとでも言うように部屋の明かりは静かに消え、室内は窓から降り注ぐ星と月の光だけとなった。
……こうして、ディックは『賢者』の家族となったのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「……やっぱり疲れてたっていうのもあるし、緊張しすぎてたみたいね」
そう小さく呟きながら、ベルは瞳に描かれた魔方陣を閉じた。
すると、彼女の視界に見えていたディックの部屋の様子は見えなくなり、今は自分の部屋だけが見えていた。
「さてと、取り敢えず今の内に出来ることをやっておこうかしら。先ずは……ディックの部屋の必要な物ね。次にディックを貰って来た旨を伝えたほうが良いわね」
指を立てながら、ベルはやるべきことをリストアップしていく。……が、まだ2つしかないようだった。
なので、彼女はつい先程ディックに見せていた文字板を取り出すと、ガリガリと必要な物を書き始める。
――――――――――
・服一式数点(靴含む)
・パジャマ
・カーテン
・専用の食器
・
――――――――――
「……んー……、とりあえずはこんなところかしら? まあ、足りない物欲しい物があったらその場で聞けば良いか。じゃあ次に……っと」
ある程度必要な物をピックアップし終えると、今度はゴールドソウルの王に対しての手紙を書くことにした。
とは言っても、簡単な挨拶とディックを貰うことだけだ。
……いや、それだけだと少し味気無いか。
そう考えたのかベルは可能性としてある王女が兵を差し向けるのをやめるようにも最後の辺りに書いておいた。
「万が一それを護れないというならば、毛根が寂しくなる魔法をかけてみせます……っと。完成」
呟き終えると、彼女は書いた手紙を封筒に入れと再び『ウォッチ』を使用する。
ただし、今度はディックを見るのではなく、ゴールドソウルの王の間だ。
「……出ました出ました。……って、性格が歪んでると思っていましたが、体型も酷いことになっていますねこの王女……」
魔方陣がベルに見せる王の間では、キンキンの金切り声を上げながらオークさながらの肥満体型の女性が父親である王に問い詰めているところだった。
どうやら自分のペットでおもちゃが持って行かれたことにご立腹なようだった。
苛立ちながらドスドスと踏み鳴らす音が聞こえる。
……というかこれは王女としてはどうなんだろうか?
あまりにも酷い王族の状況に何とも言えない表情を浮かべながら、ベルは『デリバリー』と呟き……瞳に浮かべた魔方陣とは別の魔方陣を机の上に展開させる。
「どんな反応をするかは分からないけど、最悪な方向に進まないことを祈るわよ?」
そう呟き、彼女は持っていた手紙を魔方陣の中へと入れた。
すると視界に映る王の間に、小さな魔方陣が展開されるのが見え……中から手紙が出てくるのが見え、それを確認してからベルは展開している『ウォッチ』と『デリバリー』を解除した。
「ん、ん~~……! さて、それじゃあ明日は早いから……眠ろうかしら」
体を曲げたりして解しながら、ベルは着ている服を脱ぎ……パジャマに着替えるとベッドへと潜り込む。
すると、部屋の主が眠ることを察したのか部屋の明かりは暗くなる。
自身を照らす星と月の光を感じながら……、ベルはゆっくりと目を閉じた。
「そういえば……靴、はかなくてもいいのかよ?」
「ん? ああ、すぐに風呂場に連れて行ったから説明が無かったわね。この家は土足厳禁……つまりは玄関で脱がないといけないの」
「? どうしてだ? 靴を履いたままのほうがいいんじゃないのか?」
ベルの言葉に、ディックは首を傾げながら返事を返す。
というよりも基本的に何処の世界も靴を履いたまま家の中に入るのが当たり前なのだ。
その考えがあるのだろうと理解しつつ、ベルはディックへと言う。
「ディック、他所は他所。うちはうち。っていうけど……簡単に言うとね、きみは汚れた靴で家の中を歩き回られたいかしら? しかも、その汚れた靴はモンスターの血が付いてたり、泥やウンチが付いてるのよ? そして掃除をするのは私かきみ」
「…………うっ。それは、いやかも……」
「ね? だから、この家は土足厳禁なの。わかったかしら?」
「わ、わかった……。靴をちゃんとぬぐようにする……」
きっとディックの頭の中では、靴跡が酷いことになった廊下や階段が浮かんだことだろう。
そして、それを掃除することになる自分の姿も浮かんだはずだ。
そんな彼の様子を見ながら、階段を上り終えて廊下を歩き……二人は4つほどある扉の内のひとつの前に立った。
「ここが今日からきみの部屋だよ。とは言っても、中にはまだ生活用品は揃っていないと思うけど……少しずつ揃えていけば良いわよね。時間は、まだまだたっぷりあるんだから。
さ、入って入って!」
「あ、ああ……。っ!?」
優しく微笑みかけながら、ベルは扉を開けるとディックを招くようにして中へと入っていく。
中に入ると、ディックは驚き尻尾をピンと逆立てた。
何故なら部屋の中は彼が思っていた以上に広く、そしてひとり用のベッドが置かれていたからだ。
ディックの様子に気づかないのか気づいているのか分からないけれど、ベルは一足先に部屋の中へと入ると中の様子を確かめ始める。
「んー……ちょっとホコリっぽいかしら? まあ、少し掃除をしたら大丈夫よね? けど、今日はもう陽も暗くなってるし……開けるにしても少しの間だけかしら。それと足りない物は……どうかしたの?」
「ほ……本当に、ほんとうにこの部屋が、おれの部屋……なのかよ?」
「ええ、そうよ。本を読んだりしても良いし、趣味に耽ったりしても良い。そして眠いときはベッドで眠ることが出来る、きみだけの部屋よ」
ベルが優しくディックへと言うと、彼はその言葉に驚きつつもその姿をベルに見せまいと必死に耐えているようだった。
……が、口角が上がりかけていることに彼自身気づいていないだろう。
そんなディックを優しい瞳で見つめながら、ベルは驚かせないようにして……。
「それじゃあ、私も部屋に戻るわね。ディックも疲れてるだろうから、速めに眠りなさいね。それと、明日は足りない物を買いに行きましょう」
「あ、う、わ、わかった……」
ベルの言葉に、ディックはどう返事を返せば良いのか分からないようだったが、しどろもどろになりつつも頷いた。
「良い返事ね。それじゃあ、おやすみなさいディック、良い夢を見てね」
「お、やすみ……なさい」
――おやすみなさい。
そう言われただけ、それだけなのに……ディックは言いようの無い嬉しさが心の中に込み上げてくるように感じた。
久しぶりに言われた言葉を反芻している彼の背後で、扉はゆっくりと閉まり……しばらくすると階段を下りていく音が聞こえ、扉が閉まる音が聞こえた。
どうやらベルの部屋は下にあるのだろう。が、今のところディックには必要の無い知識であった。
というよりもそれ以上に自分に与えられた部屋のほうが重要である。
「……おれの、部屋……なんだよな?」
掃除がされていないから少しホコリっぽい部屋を、彼は見渡しながら……ベッドまで向かうと、恐る恐るベッドに触れる。
見た目とは違って、ふんわりと柔らかい……藁とは違う素材が入っているように感じられるベッドだった。
そんなベッドに自分は今日から眠るのだ。それを理解しつつも、ドキドキと不安と期待を抱きながら……彼はベッドへと腰を下ろす。
「う、――わぁ?!」
ふんわりとした柔らかな感触がベッドに座ったディックのお尻の辺りに伝わり、その柔らかさに驚き……彼の口から驚きの声が洩れる。
座ったお尻を全て包み込むような柔らかさ、お尻だけで……こんなにも素敵な感触、だったら全身だったら……?
「ご、ごくり……!」
試してみたい。そんな期待を抱きながら、彼は座ったままの体を倒し……ベッドの中へと潜り込んだ。
すると、ふんわりとした……お尻に感じた柔らかさが、全身を包み込んだではないか。
「ふわぁぁぁぁぁ~~…………! すごく、きもちいぃぃ~~……」
その素晴らしい感覚に耐え切れず、彼の口から甘ったるい声が洩れる。
だけどそれを恥かしいと思う余裕が、今の彼には無かった。
更に言うならば、ベッドに全身が包まれると、体と精神が疲れていたのか……トロンと目蓋が落ちてくるのを感じた。
(だめ、だ……。すごく、きもちよくて……ねむくなる……。ねたら、きっと……なにかされるに、ちがい……ない、の……に…………)
ベルが何かをしてくる。そんな不安と恐怖が彼の頭に一瞬浮かぶ……。
だが、眠る意思に逆らうことが出来ず、気づけばディックは夢の世界へと落ちていってしまっていた。
そして部屋の住人であるディックが眠ったことをまるで察しているとでも言うように部屋の明かりは静かに消え、室内は窓から降り注ぐ星と月の光だけとなった。
……こうして、ディックは『賢者』の家族となったのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「……やっぱり疲れてたっていうのもあるし、緊張しすぎてたみたいね」
そう小さく呟きながら、ベルは瞳に描かれた魔方陣を閉じた。
すると、彼女の視界に見えていたディックの部屋の様子は見えなくなり、今は自分の部屋だけが見えていた。
「さてと、取り敢えず今の内に出来ることをやっておこうかしら。先ずは……ディックの部屋の必要な物ね。次にディックを貰って来た旨を伝えたほうが良いわね」
指を立てながら、ベルはやるべきことをリストアップしていく。……が、まだ2つしかないようだった。
なので、彼女はつい先程ディックに見せていた文字板を取り出すと、ガリガリと必要な物を書き始める。
――――――――――
・服一式数点(靴含む)
・パジャマ
・カーテン
・専用の食器
・
――――――――――
「……んー……、とりあえずはこんなところかしら? まあ、足りない物欲しい物があったらその場で聞けば良いか。じゃあ次に……っと」
ある程度必要な物をピックアップし終えると、今度はゴールドソウルの王に対しての手紙を書くことにした。
とは言っても、簡単な挨拶とディックを貰うことだけだ。
……いや、それだけだと少し味気無いか。
そう考えたのかベルは可能性としてある王女が兵を差し向けるのをやめるようにも最後の辺りに書いておいた。
「万が一それを護れないというならば、毛根が寂しくなる魔法をかけてみせます……っと。完成」
呟き終えると、彼女は書いた手紙を封筒に入れと再び『ウォッチ』を使用する。
ただし、今度はディックを見るのではなく、ゴールドソウルの王の間だ。
「……出ました出ました。……って、性格が歪んでると思っていましたが、体型も酷いことになっていますねこの王女……」
魔方陣がベルに見せる王の間では、キンキンの金切り声を上げながらオークさながらの肥満体型の女性が父親である王に問い詰めているところだった。
どうやら自分のペットでおもちゃが持って行かれたことにご立腹なようだった。
苛立ちながらドスドスと踏み鳴らす音が聞こえる。
……というかこれは王女としてはどうなんだろうか?
あまりにも酷い王族の状況に何とも言えない表情を浮かべながら、ベルは『デリバリー』と呟き……瞳に浮かべた魔方陣とは別の魔方陣を机の上に展開させる。
「どんな反応をするかは分からないけど、最悪な方向に進まないことを祈るわよ?」
そう呟き、彼女は持っていた手紙を魔方陣の中へと入れた。
すると視界に映る王の間に、小さな魔方陣が展開されるのが見え……中から手紙が出てくるのが見え、それを確認してからベルは展開している『ウォッチ』と『デリバリー』を解除した。
「ん、ん~~……! さて、それじゃあ明日は早いから……眠ろうかしら」
体を曲げたりして解しながら、ベルは着ている服を脱ぎ……パジャマに着替えるとベッドへと潜り込む。
すると、部屋の主が眠ることを察したのか部屋の明かりは暗くなる。
自身を照らす星と月の光を感じながら……、ベルはゆっくりと目を閉じた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる