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死亡フラグ破壊の第一幕
間話 新しい家族
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「それじゃ改めて自己紹介させてもらうわね、前世はカリウスの前世の楓の兄の駆で、今はペルシェ王国東の公爵家カスタード公爵家長女、エリザベート・カスタードよ、長いから家族にはエリーって呼んでもらっているの、聖女候補とか何とか言われてたけど、こっちの侍女のアリアと一緒に仲良くしてもらえると嬉しいわ、よろしくね」
そう言って淑女の礼を行う。
その右後ろでアリアも礼をしているのを気配で感じる。
そして顔をあげたところでカリウスが口を開く。
「それじゃ今度は僕の方から、僕はカリウス、今は柄じゃないし力不足だけどこの魔王国の王様をしているよ、この子達の兄にして前世は駆兄さんの妹の楓だよ、死んじゃったときは絶望したけどまた会えて嬉しいよ」
そういって微笑むカリウスが横にいる10歳位の女の子、クリスに目配せをする。
「それと紹介するね、僕の兄妹たち、まずは長女のクリスティーナ、身内びいきが過ぎるかもしれないけど、魔法の天才だよ、僕の自慢の妹だよ」
「お兄様!?」
カリウスの言葉に顔を赤く染めながら驚くクリスに微笑ましい気持ちになる。
「ほら、自己紹介して」
「はい、あんな事言われてますけど、同年代の中ではってだけなので、そんな事気にせずに接して下さい、お兄様の命を助けて頂いたこと、感謝します、私の事は気軽にクリスとお呼びください」
そう言って少し硬い表情で淑女の礼をするクリスに返礼し、苦笑いを浮かべるカリウスと視線が合う。
礼も作法もしっかりしてるから問題はないんだけどね、堅苦しくなるのはしょうがないけど、慣れてもらいたいな、そんな意味の篭められた笑みだった。
「じゃあ次はリラだね、この子は僕とクリスの妹で今年5歳になるよ、リラ、挨拶できるかい?」
そういってしゃがんで目線を合わせてリラちゃんに聞くカリウスにリラちゃんは頷きを返し意を決した顔で口を開く。
「カリウスにい様とクリスねえ様の妹のリラです!5さいです!いごおみしりおきを!」
そう言って淑女の礼をするリラちゃんに微笑ましさから目尻が緩む
「よろしくね、よくできました」
返礼し、その後目線を合わせるとカリウスが頷くので頭を撫でる。
カリウスも撫でてるけど。
撫でられてパッと花の咲いたような笑顔になるリラちゃん、天使がいるよ!
因みにリラちゃんの容姿は姉のクリスちゃんと同じように黒髪で透き通るような白い肌だけど髪は肩にかからないくらいのところで、円らな瞳が凄く可愛いし、睫毛も長いからきっとこの子も美少女になるわね!
そんな美幼女の可愛い自己紹介が終わったところでクリスに手を引かれてもっと小さい男の子がリラちゃんの横にくる。
「最後は僕の弟のライだね、3歳になるよ、未だ幼いけどちゃんという事聞けるいい子だからよろしくね、ライ、挨拶しよっか」
「あい!かりうすにいしゃまのおとうとの、らいでし!えりーおねえしゃん、よろしくおねがいしましゅ!」
そういって頭を下げるライ君可愛い!
「うん、よろしくね、よくできました」
そういって顔をあげたライ君と目線があったところで頭を撫でる。
皆に頭を撫でられて嬉しそうなこの子もやっぱり天使だよ!
この子の容姿も上の子達と同じで黒髪で透き通るような肌をしていて目もくりくりっと凄く可愛い。
神は短く切りそろえられていて清潔感がありつつ可愛らしい容姿を引き立てている。
そうして自己紹介が終わったところで皆で椅子に座って話しをする事になるのだが、言い忘れてたことがあった。
「カリウス、アリアは侍女としてついてきたけど、私にとっては姉妹みたいなものだから、気の張らないところでは侍女らしくない振る舞いもしてもらってるから、そう思っておいてもらっていいかしら?」
「もちろんだよ!元々僕もそういうのあんまり得意じゃないからね」
「だと思った、ありがとう」
そう言って笑いあう。
ああ、本当に、この感覚前世と同じで、楓なんだな
そう思って嬉しい気持ちが溢れる。
そんな事を思っているとアリアが人数分のお茶とお茶菓子を用意してくれて私の横に座る。
因みに私の膝の上にはライ君が乗っている。
カリウスの膝の上にはリラちゃんがいるしその横にはクリスちゃんが。
頭を撫でながらお菓子を食べさせてひと段落。
そうしてお互いの距離を詰める為の団欒の時間が過ぎていく。
お互いの癒えの境遇や家族の事。
私とカリウスの前世の駆と楓の短い生涯。
そして私の置かれている立場とカリウスのおかれている立場。
そういったものをお互いに話し合う。
途中で子供達は疲れちゃったのかうとうととし始めちゃったけどね。
そんなのは最初から予想できてた事だし、この子達はこれから難しい事は考えずに健やかに育ってくれればいいからね、
成長してから改めて教えてあげれば大丈夫ね。
皆そう思っているのかうとうとしている幼児二人を横に用意してあったベッドに寝かせて話を続ける。
そして話が終わり、アリアをクリスに任せて二人が話し始めたところで私はカリウスにバルコニーに連れ出される。
「いい景色ね」
「うん」
「大変だけど幸せそうな家庭でよかったわ」
「うん」
どうしたのかしら?思いつめた顔をして。
昔はこんな顔しなかったのに。
生まれ変わってから変わっちゃったのかしら?
「どうかしたの?何か言いたいことあるのかしら?」
そう聞いたところでカリウスは首を縦に振って口を開く
「この世界で再会してから考えてた事があるんだ、前世じゃ兄妹だったし、迷惑かなって言えなかったけど」
「うん、聞かせてくれる?」
そういったところでカリウスは意を決して口を開く。
「前世からずっと好きでした!兄弟だったから言えなかったけど、今は違うから、前世の分まで幸せにするから!ずっと傍にいてください!」
え、今のって……?
そうやって驚きにフリーズした思考を再起動させてカリウスの顔を見ていると真っ赤になってこっちを見ている。
「えっと、カリウス?今のってもしかしなくても」
「そうだよ!け、けっこんしてください!」
その言葉に私も赤くなってしまう。
ちょっとまって!えっと、楓だよ?前世ではオムツも替えたしお風呂も一緒に入ってずっと一緒にいて懐いてたあの楓だよ?あの楓と、け、結婚?え?え?えええええ!?ちょっとまって!!!
「ダメかな?」
そう言って赤い顔を不安そうにするカリウスに焦ってしまう。
「だ、だめじゃないけど!ちょっとまって!驚きすぎて頭の中が整理できない!」
そういう私の言葉にカリウスはホッとしたように表情を緩めて口を開く。
「よかった、えっと、時間はあるから、ゆっくり考えて、ね?私は前世からそういう風に想ってたけど、お兄ちゃんは世間体とかあったからね、そういうのないんだから、ゆっくり考えて、ね?」
「……うん」
それしか返せなくもどかしい。
「あ、でも」
「ん?」
「絶対に逃がさないからね!」
ああ、だめだこれ、この笑顔からは逃げられない。
前世の経験上これは間違いないわね。
それでも、一応抵抗だけはしておこう、無駄だろうけど。
「それなら私を惚れさせてみせて」
「望むところだよ!」
既に負けてるのは隠して、新しい家族との生活が始まる。
もう最初から白旗揚げてしまった方がいいような気もするけど……兄の威厳が、威厳がああああああああ!!!
そうして私に新しい家族が出来た。
外堀埋められちゃってるから、どうしようもないよね。
そんな幸せな一時が穏やかに過ぎていく。
何処かの誰かさんが涙を流しながら喜んでいたのは私の知ることではないのだけれども、私達に幸せが訪れないと非常に困る誰かさんの、心の安寧が訪れたのは誰も知ることができないことだった。
私の心は驚きの嵐が吹き荒れてるけどね!
そう言って淑女の礼を行う。
その右後ろでアリアも礼をしているのを気配で感じる。
そして顔をあげたところでカリウスが口を開く。
「それじゃ今度は僕の方から、僕はカリウス、今は柄じゃないし力不足だけどこの魔王国の王様をしているよ、この子達の兄にして前世は駆兄さんの妹の楓だよ、死んじゃったときは絶望したけどまた会えて嬉しいよ」
そういって微笑むカリウスが横にいる10歳位の女の子、クリスに目配せをする。
「それと紹介するね、僕の兄妹たち、まずは長女のクリスティーナ、身内びいきが過ぎるかもしれないけど、魔法の天才だよ、僕の自慢の妹だよ」
「お兄様!?」
カリウスの言葉に顔を赤く染めながら驚くクリスに微笑ましい気持ちになる。
「ほら、自己紹介して」
「はい、あんな事言われてますけど、同年代の中ではってだけなので、そんな事気にせずに接して下さい、お兄様の命を助けて頂いたこと、感謝します、私の事は気軽にクリスとお呼びください」
そう言って少し硬い表情で淑女の礼をするクリスに返礼し、苦笑いを浮かべるカリウスと視線が合う。
礼も作法もしっかりしてるから問題はないんだけどね、堅苦しくなるのはしょうがないけど、慣れてもらいたいな、そんな意味の篭められた笑みだった。
「じゃあ次はリラだね、この子は僕とクリスの妹で今年5歳になるよ、リラ、挨拶できるかい?」
そういってしゃがんで目線を合わせてリラちゃんに聞くカリウスにリラちゃんは頷きを返し意を決した顔で口を開く。
「カリウスにい様とクリスねえ様の妹のリラです!5さいです!いごおみしりおきを!」
そう言って淑女の礼をするリラちゃんに微笑ましさから目尻が緩む
「よろしくね、よくできました」
返礼し、その後目線を合わせるとカリウスが頷くので頭を撫でる。
カリウスも撫でてるけど。
撫でられてパッと花の咲いたような笑顔になるリラちゃん、天使がいるよ!
因みにリラちゃんの容姿は姉のクリスちゃんと同じように黒髪で透き通るような白い肌だけど髪は肩にかからないくらいのところで、円らな瞳が凄く可愛いし、睫毛も長いからきっとこの子も美少女になるわね!
そんな美幼女の可愛い自己紹介が終わったところでクリスに手を引かれてもっと小さい男の子がリラちゃんの横にくる。
「最後は僕の弟のライだね、3歳になるよ、未だ幼いけどちゃんという事聞けるいい子だからよろしくね、ライ、挨拶しよっか」
「あい!かりうすにいしゃまのおとうとの、らいでし!えりーおねえしゃん、よろしくおねがいしましゅ!」
そういって頭を下げるライ君可愛い!
「うん、よろしくね、よくできました」
そういって顔をあげたライ君と目線があったところで頭を撫でる。
皆に頭を撫でられて嬉しそうなこの子もやっぱり天使だよ!
この子の容姿も上の子達と同じで黒髪で透き通るような肌をしていて目もくりくりっと凄く可愛い。
神は短く切りそろえられていて清潔感がありつつ可愛らしい容姿を引き立てている。
そうして自己紹介が終わったところで皆で椅子に座って話しをする事になるのだが、言い忘れてたことがあった。
「カリウス、アリアは侍女としてついてきたけど、私にとっては姉妹みたいなものだから、気の張らないところでは侍女らしくない振る舞いもしてもらってるから、そう思っておいてもらっていいかしら?」
「もちろんだよ!元々僕もそういうのあんまり得意じゃないからね」
「だと思った、ありがとう」
そう言って笑いあう。
ああ、本当に、この感覚前世と同じで、楓なんだな
そう思って嬉しい気持ちが溢れる。
そんな事を思っているとアリアが人数分のお茶とお茶菓子を用意してくれて私の横に座る。
因みに私の膝の上にはライ君が乗っている。
カリウスの膝の上にはリラちゃんがいるしその横にはクリスちゃんが。
頭を撫でながらお菓子を食べさせてひと段落。
そうしてお互いの距離を詰める為の団欒の時間が過ぎていく。
お互いの癒えの境遇や家族の事。
私とカリウスの前世の駆と楓の短い生涯。
そして私の置かれている立場とカリウスのおかれている立場。
そういったものをお互いに話し合う。
途中で子供達は疲れちゃったのかうとうととし始めちゃったけどね。
そんなのは最初から予想できてた事だし、この子達はこれから難しい事は考えずに健やかに育ってくれればいいからね、
成長してから改めて教えてあげれば大丈夫ね。
皆そう思っているのかうとうとしている幼児二人を横に用意してあったベッドに寝かせて話を続ける。
そして話が終わり、アリアをクリスに任せて二人が話し始めたところで私はカリウスにバルコニーに連れ出される。
「いい景色ね」
「うん」
「大変だけど幸せそうな家庭でよかったわ」
「うん」
どうしたのかしら?思いつめた顔をして。
昔はこんな顔しなかったのに。
生まれ変わってから変わっちゃったのかしら?
「どうかしたの?何か言いたいことあるのかしら?」
そう聞いたところでカリウスは首を縦に振って口を開く
「この世界で再会してから考えてた事があるんだ、前世じゃ兄妹だったし、迷惑かなって言えなかったけど」
「うん、聞かせてくれる?」
そういったところでカリウスは意を決して口を開く。
「前世からずっと好きでした!兄弟だったから言えなかったけど、今は違うから、前世の分まで幸せにするから!ずっと傍にいてください!」
え、今のって……?
そうやって驚きにフリーズした思考を再起動させてカリウスの顔を見ていると真っ赤になってこっちを見ている。
「えっと、カリウス?今のってもしかしなくても」
「そうだよ!け、けっこんしてください!」
その言葉に私も赤くなってしまう。
ちょっとまって!えっと、楓だよ?前世ではオムツも替えたしお風呂も一緒に入ってずっと一緒にいて懐いてたあの楓だよ?あの楓と、け、結婚?え?え?えええええ!?ちょっとまって!!!
「ダメかな?」
そう言って赤い顔を不安そうにするカリウスに焦ってしまう。
「だ、だめじゃないけど!ちょっとまって!驚きすぎて頭の中が整理できない!」
そういう私の言葉にカリウスはホッとしたように表情を緩めて口を開く。
「よかった、えっと、時間はあるから、ゆっくり考えて、ね?私は前世からそういう風に想ってたけど、お兄ちゃんは世間体とかあったからね、そういうのないんだから、ゆっくり考えて、ね?」
「……うん」
それしか返せなくもどかしい。
「あ、でも」
「ん?」
「絶対に逃がさないからね!」
ああ、だめだこれ、この笑顔からは逃げられない。
前世の経験上これは間違いないわね。
それでも、一応抵抗だけはしておこう、無駄だろうけど。
「それなら私を惚れさせてみせて」
「望むところだよ!」
既に負けてるのは隠して、新しい家族との生活が始まる。
もう最初から白旗揚げてしまった方がいいような気もするけど……兄の威厳が、威厳がああああああああ!!!
そうして私に新しい家族が出来た。
外堀埋められちゃってるから、どうしようもないよね。
そんな幸せな一時が穏やかに過ぎていく。
何処かの誰かさんが涙を流しながら喜んでいたのは私の知ることではないのだけれども、私達に幸せが訪れないと非常に困る誰かさんの、心の安寧が訪れたのは誰も知ることができないことだった。
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