南国BL ~南の島で出会った2つの選択肢~

南国midoriko

文字の大きさ
8 / 19

第2話 Leo編『真紅のエメラルド』1

しおりを挟む
Leoの誘いで行きつけのバーに行くことになった。そこは食事もできるらしい


灯りの下、テーブルには色とりどりの料理が並んでいた。
香辛料の香りが鼻をくすぐり、炒める音や小皿を置く音がリズムを作る。

「ここの料理はどれもおすすめだ。よかったらいろいろ試してみて」
Leoは微笑みながら、手際よく小皿を差し出す。
Yutoは少し緊張して箸を取るが、料理の香りと熱気に引かれ、自然と口元が緩む。

"でも、興味はあるな…あんたに"
思わず息を止める。胸の奥で何かが跳ねる感覚――恐怖と好奇心が混ざった、不思議な感覚だった。

視線がぶつかり、熱い南風が二人の間を通り抜ける。
Leoはほんの少し身を乗り出し、視線の熱をYutoに向ける。

"よかったら、このあと…夜も案内するけど?"

さっきのLeoの言葉が脳内で反芻する
Yutoは慌てて視線を逸らす。胸の奥で波のように心臓が高鳴り、手元の箸がわずかに止まった。
でも、その胸のざわめきは、怖さよりも、未知への期待に近い。

「Yuto?」
「……え、う、うん」
声は小さく、少し震えていた。
Leoは満足げに笑い、また手元の料理に目を落とす。

夜の空気と料理の香り、そして届きそうで届かない二人の距離。
Yutoはそのすべてに酔い、口では言葉を紡ぎながらも、心のどこかで次の瞬間を待っている自分に気づいた。

そのとき、テーブルの上に置かれたLeoの携帯が小刻みに震えた。

「あ、ごめん!ちょっと出てくる
仕事の連絡みたい」

そういうと、Leoは外に出ていった
なぜか少しだけ安堵した自分がいた…。


しばらく1人で鮮やかな色合いの島料理の数々を口に運んでいると、奥に重い深紅のカーテンが下がる入り口があることに気付いた

いかにも別世界が拡がっているであろうそこは人が出入りする度に豪華な調度品が見え隠れしていた。


「ごめんごめん、あ!結構すすんでるね
気に入ってくれてるようでよかった」

Leoが電話から戻ってきた。


「この後どうする?」
Leoが料理をあらかた食べ終えると尋ねてきた
「…っ、このあとは、もう宿に戻るよ…」

視線をそらしたまま答える
ごく…と自分の喉がなるのをLeoに聞き取られてないか不安になる

「そう、じゃあ送るよ」
柔らかく、ただその声には真紅のまとわりがついているのを
ーー俺は気付かない振りをした


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

敗戦国の王子を犯して拐う

月歌(ツキウタ)
BL
祖国の王に家族を殺された男は一人隣国に逃れた。時が満ち、男は隣国の兵となり祖国に攻め込む。そして男は陥落した城に辿り着く。

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

処理中です...