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疑惑(ルフナ視点)
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セインとリゼを招き入れた途端、二人共興味津々に家の中をきょろきょろし始めた。
庶民の家に上がるのは初めてだから物珍しいんだろう。
逆の立場だったらきっと俺も同じような状態になるだろうから、気持ちはわかる。
お世話係がいたりシェフがいたりする家って、どんな家なんだ?
「うおっ、良い匂いがすると思ったら!めちゃくちゃ美味しそうじゃないか!」
「…!!!」
玄関をひとしきり観察し終えたら、今度はダイニングテーブルを前にして興奮している。
はしゃぐ兄の横で、リゼも口元を両手で押さえながら目を輝かせている。
母様が俺達の為に夜更かししながら作ってくれた、貴族仕様のアフターヌーンティーセット…らしい。
何気なくセインが甘い物好きだと話したことを覚えていたんだろう。
貴族が自宅で嗜むものに見劣りしないようなお菓子や紅茶を用意したと言っていた。
村の友達を家に連れてくるのとはやっぱりわけが違うのだなと痛感する。
それで母様には無理をさせてしまった。
こんなことならお店を定休日にさせた方がよかったかも知れない。
でも、母様はなんで貴族の習慣を知っていたんだろう?
貴族の家に招かれたことでもあるんだろうか?
お客さんに色々聞いていたとしても、見たこともないものを再現できたりするものかな?
母様は自信満々だったけど、俺にはこれが正解なのかどうかもわからない。
セインもリゼも違和感がないようだから、正解だったんだろうとは思うけど。
二人に椅子をすすめて、話をしながらスコーンを温めたり紅茶を淹れたりしていると、じっと視線を感じたので振り返る。
「ん?なに?」
「いや…手慣れてるなーと思って」
「ああ、普段から手伝ったりしてるからかな」
「そうじゃなくて。なんか、手付きがうちの執事みたいだなって」
「執事?」
「お兄様ったら、その例えはルフナさんに失礼よ!」
「違う違う、単純に驚いたんだよ。ルフナって時々、正直言って…なんていうのかな、普通の平民っぽくないっていうか」
そういえば似たようなことを前にも言われた気がする。
初めてグレイル様に会った時と、その後王都に来てからも。
グレイル様とコストルさんと三人で、引越と入学祝いにと小洒落たレストランに食事に連れて行ってもらったときにも「驚くほど違和感がないな」と目を丸くされた。
「気を悪くするなよ。他の平民組の奴らに比べたらってことだから。上手く言えないな…ごめん、忘れて」
「…いや、大丈夫。馬鹿にしたわけじゃないってわかってるから」
苦笑いしながら、蒸らし終えた紅茶をカップに注ぎ入れる。
紅茶の淹れ方も来客のもてなし方も、全部母様から教わったことだ。
だから俺の仕草が平民らしく見えないのだとしたら、それは手本にした母様がそうだからだ。
思えば母様は村の一部の人達から、歩き方も話し方もお貴族様みたいだと言われて一目置かれていた。
王都に引っ越して来てから一層、母様が元貴族だったんじゃないかと思わせられることが増えた。
庶民の家に上がるのは初めてだから物珍しいんだろう。
逆の立場だったらきっと俺も同じような状態になるだろうから、気持ちはわかる。
お世話係がいたりシェフがいたりする家って、どんな家なんだ?
「うおっ、良い匂いがすると思ったら!めちゃくちゃ美味しそうじゃないか!」
「…!!!」
玄関をひとしきり観察し終えたら、今度はダイニングテーブルを前にして興奮している。
はしゃぐ兄の横で、リゼも口元を両手で押さえながら目を輝かせている。
母様が俺達の為に夜更かししながら作ってくれた、貴族仕様のアフターヌーンティーセット…らしい。
何気なくセインが甘い物好きだと話したことを覚えていたんだろう。
貴族が自宅で嗜むものに見劣りしないようなお菓子や紅茶を用意したと言っていた。
村の友達を家に連れてくるのとはやっぱりわけが違うのだなと痛感する。
それで母様には無理をさせてしまった。
こんなことならお店を定休日にさせた方がよかったかも知れない。
でも、母様はなんで貴族の習慣を知っていたんだろう?
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お客さんに色々聞いていたとしても、見たこともないものを再現できたりするものかな?
母様は自信満々だったけど、俺にはこれが正解なのかどうかもわからない。
セインもリゼも違和感がないようだから、正解だったんだろうとは思うけど。
二人に椅子をすすめて、話をしながらスコーンを温めたり紅茶を淹れたりしていると、じっと視線を感じたので振り返る。
「ん?なに?」
「いや…手慣れてるなーと思って」
「ああ、普段から手伝ったりしてるからかな」
「そうじゃなくて。なんか、手付きがうちの執事みたいだなって」
「執事?」
「お兄様ったら、その例えはルフナさんに失礼よ!」
「違う違う、単純に驚いたんだよ。ルフナって時々、正直言って…なんていうのかな、普通の平民っぽくないっていうか」
そういえば似たようなことを前にも言われた気がする。
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「気を悪くするなよ。他の平民組の奴らに比べたらってことだから。上手く言えないな…ごめん、忘れて」
「…いや、大丈夫。馬鹿にしたわけじゃないってわかってるから」
苦笑いしながら、蒸らし終えた紅茶をカップに注ぎ入れる。
紅茶の淹れ方も来客のもてなし方も、全部母様から教わったことだ。
だから俺の仕草が平民らしく見えないのだとしたら、それは手本にした母様がそうだからだ。
思えば母様は村の一部の人達から、歩き方も話し方もお貴族様みたいだと言われて一目置かれていた。
王都に引っ越して来てから一層、母様が元貴族だったんじゃないかと思わせられることが増えた。
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