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第四章 某国の姫君
第35話 エターナルマジック
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「セラめ……やってくれたニャ!」
「どうしたの? 猫師匠!?」
リーゼル城に帰ろうとしていたパティ達も、マナの放つ異常な魔力を感じ取る。
「!! な、何だねこの魔力は!? 2つの魔力を感じるが、1つは桁違いに大きい…」
「1つはおそらくカオスの物です! でも、もう1つは……こ、こんな強大な魔力、今まで感じた事無いですよ!!」
「何なの、一体!? 猫師匠!?」
驚愕しているパティ達だったが、マルス国王が答えを出す。
「マナだ……」
「え!?」
「この魔力の感じは、間違いなくマナだ!!」
「ええ!? ち、ちょっと待ってよマルスさん!! ユーキの、いやマナの魔力って、これが!?」
「ああそうだ!」
「いや、しかしマルス国王! この魔力量は、とても人の物とは思えない……」
「うむ……実はこの事は私とレナの2人しか知らない事なんだが……マナが最強たる所以は、その特殊な固有能力にこそあるのだ!」
「固有能力!?」
「元々マナの持つ潜在魔力量は、それほど多くはない……まあ、とはいえ一応レベル7だから、それ相応の強さではあるんだが……マナは周りの魔力を吸収して、しかも意識している限りは、それを永久に循環させる事が出来るのだ!!」
「えと……どういう事?」
「例えばマナの魔力残量が5として、相手が魔力10の魔法を放ったとする……マナはその相手の放った魔力を吸収して、自分自身の魔力に変えて魔力量を15にする事が出来る」
「え!? でもそれならセラだって出来るし、あたしだってまあ、邪法を使えば……」
「そう、相手の魔力を吸収して自分の物にできる人間は、数こそ少ないが居ない事はない。だが、普通は魔法を放てば魔力量は減って行くのが当たり前だが、マナの恐ろしい所は、自分の放った魔力さえも再び吸収して自分の魔力にする事が出来る! つまり、永久に魔力切れをおこす事が無いのだ!!」
「でも確かに凄いとは思いますけど、魔力が無限に溢れて来るネムちゃんみたいな娘も居ますし……」
「分からないかね? メルク」
「アイバーン様!?」
「確かにネム君は無限の魔力を持っている……だが、それはあくまで一定レベルの魔力が無限に溢れて来るだけだ。しかしマナ君の場合は、吸収する度にどんどん魔力が加算されて強大になって行く……そして、魔力を循環させている限りは、一度増えた魔力量は減る事がない……そういう事ですよね? マルス国王!?」
「うむ、その通りだ! 相手は魔法を放つ度に消耗して行くのに対し、マナはその度に強くなって行く。そして戦いが長引けば長引く程、ついには相手との魔力差は逆転してしまうという訳だ! 私達はこの能力を、エターナルマジックと呼んでいる!」
「エターナルマジック……」
「そうか……よくユーキが魔法を放った後に威力を上げたりしてたけど、無意識に周りの魔力を吸収してたのね……え!? だとしたら、マナの魔力がここまで大きくなってるって事は……」
「そう……それは言い換えれば、カオスの魔力がそれ程までに強大、という事でもある!」
「大変だわ!! 早く加勢に行かないと!!」
「ち、ちょっと待ってくださいよ、パティさん!!」
「何よ!? メル君!!」
「本当にカオスがこれ程の魔力を持っているのだとしたら、とても僕達の敵う相手じゃないですよぉ!!」
「彼の言う通りだパティちゃん! ここは覚醒したマナに任せよう!」
「そうですよ! マナちゃんは強いんですからぁ」
「で、でもぉ!!」
「でもじゃないっ!! ここはユーキ君を信じて待とうじゃないか!? パティ君!」
「うう~! あっ!! でもこっちには、何故かカオスが警戒してたっぽい猫師匠が居るんだし……あれ? 師匠は?」
パティ達が辺りを見回すが、猫師匠はどこにも見当たらなかった。
「もうっ! こんな時にどこ行ったー!! バカ猫おおっ!!」
パティが絶叫していた頃バカ猫、いや猫師匠は、倒れているレノとセラが居る所へ向かっていた。
「何だか誰かにバカって言われた気がするニャ……ん!?」
猫師匠がセラ達の居る所へ来ると、1人の少女が横たわるセラの側で立っていた。
「お前は!? フィーじゃないかニャ!!」
「ゲッ!! シャル様!?」
「お前今、ゲッって言わなかったかニャ?」
「いいえ、ゲッツって言ったんですよ!」
「ゲッツシャル様って何ニャ!? 何の脈絡もないニャ!!」
「いきなり国を飛び出したと思ったら、こんなとこで何やってるニャ? って聞かなくても、想像はつくがニャ……それで、会えたのかニャ?」
「いいえ、魔力を辿ってここまで来たんですが、一足違いでどちらとも……でもここに来たらこの子達が居たから……」
「セラと、レノ……だったかニャ? それで、もう終わったのかニャ?」
「ええ、とっくに……」
「そうか……まあ、お前が来てたのはある意味ラッキーだったニャ! あたしだけだと、ちょっと面倒な事になってたからニャ」
「身内の、不始末ですから……」
「お前が気に病む事じゃないニャ! 今回はあいつの暴走が招いた事ニャ!」
「すみません……」
「しかしまあ、今の不完全な覚醒状態のユーキでは危険ニャ! 止める為には、またこの娘の力が必要だから連れて行くニャ!」
そして、覚醒したマナとカオスの、激しい戦いが繰り広げられる。
「どうしたの? 猫師匠!?」
リーゼル城に帰ろうとしていたパティ達も、マナの放つ異常な魔力を感じ取る。
「!! な、何だねこの魔力は!? 2つの魔力を感じるが、1つは桁違いに大きい…」
「1つはおそらくカオスの物です! でも、もう1つは……こ、こんな強大な魔力、今まで感じた事無いですよ!!」
「何なの、一体!? 猫師匠!?」
驚愕しているパティ達だったが、マルス国王が答えを出す。
「マナだ……」
「え!?」
「この魔力の感じは、間違いなくマナだ!!」
「ええ!? ち、ちょっと待ってよマルスさん!! ユーキの、いやマナの魔力って、これが!?」
「ああそうだ!」
「いや、しかしマルス国王! この魔力量は、とても人の物とは思えない……」
「うむ……実はこの事は私とレナの2人しか知らない事なんだが……マナが最強たる所以は、その特殊な固有能力にこそあるのだ!」
「固有能力!?」
「元々マナの持つ潜在魔力量は、それほど多くはない……まあ、とはいえ一応レベル7だから、それ相応の強さではあるんだが……マナは周りの魔力を吸収して、しかも意識している限りは、それを永久に循環させる事が出来るのだ!!」
「えと……どういう事?」
「例えばマナの魔力残量が5として、相手が魔力10の魔法を放ったとする……マナはその相手の放った魔力を吸収して、自分自身の魔力に変えて魔力量を15にする事が出来る」
「え!? でもそれならセラだって出来るし、あたしだってまあ、邪法を使えば……」
「そう、相手の魔力を吸収して自分の物にできる人間は、数こそ少ないが居ない事はない。だが、普通は魔法を放てば魔力量は減って行くのが当たり前だが、マナの恐ろしい所は、自分の放った魔力さえも再び吸収して自分の魔力にする事が出来る! つまり、永久に魔力切れをおこす事が無いのだ!!」
「でも確かに凄いとは思いますけど、魔力が無限に溢れて来るネムちゃんみたいな娘も居ますし……」
「分からないかね? メルク」
「アイバーン様!?」
「確かにネム君は無限の魔力を持っている……だが、それはあくまで一定レベルの魔力が無限に溢れて来るだけだ。しかしマナ君の場合は、吸収する度にどんどん魔力が加算されて強大になって行く……そして、魔力を循環させている限りは、一度増えた魔力量は減る事がない……そういう事ですよね? マルス国王!?」
「うむ、その通りだ! 相手は魔法を放つ度に消耗して行くのに対し、マナはその度に強くなって行く。そして戦いが長引けば長引く程、ついには相手との魔力差は逆転してしまうという訳だ! 私達はこの能力を、エターナルマジックと呼んでいる!」
「エターナルマジック……」
「そうか……よくユーキが魔法を放った後に威力を上げたりしてたけど、無意識に周りの魔力を吸収してたのね……え!? だとしたら、マナの魔力がここまで大きくなってるって事は……」
「そう……それは言い換えれば、カオスの魔力がそれ程までに強大、という事でもある!」
「大変だわ!! 早く加勢に行かないと!!」
「ち、ちょっと待ってくださいよ、パティさん!!」
「何よ!? メル君!!」
「本当にカオスがこれ程の魔力を持っているのだとしたら、とても僕達の敵う相手じゃないですよぉ!!」
「彼の言う通りだパティちゃん! ここは覚醒したマナに任せよう!」
「そうですよ! マナちゃんは強いんですからぁ」
「で、でもぉ!!」
「でもじゃないっ!! ここはユーキ君を信じて待とうじゃないか!? パティ君!」
「うう~! あっ!! でもこっちには、何故かカオスが警戒してたっぽい猫師匠が居るんだし……あれ? 師匠は?」
パティ達が辺りを見回すが、猫師匠はどこにも見当たらなかった。
「もうっ! こんな時にどこ行ったー!! バカ猫おおっ!!」
パティが絶叫していた頃バカ猫、いや猫師匠は、倒れているレノとセラが居る所へ向かっていた。
「何だか誰かにバカって言われた気がするニャ……ん!?」
猫師匠がセラ達の居る所へ来ると、1人の少女が横たわるセラの側で立っていた。
「お前は!? フィーじゃないかニャ!!」
「ゲッ!! シャル様!?」
「お前今、ゲッって言わなかったかニャ?」
「いいえ、ゲッツって言ったんですよ!」
「ゲッツシャル様って何ニャ!? 何の脈絡もないニャ!!」
「いきなり国を飛び出したと思ったら、こんなとこで何やってるニャ? って聞かなくても、想像はつくがニャ……それで、会えたのかニャ?」
「いいえ、魔力を辿ってここまで来たんですが、一足違いでどちらとも……でもここに来たらこの子達が居たから……」
「セラと、レノ……だったかニャ? それで、もう終わったのかニャ?」
「ええ、とっくに……」
「そうか……まあ、お前が来てたのはある意味ラッキーだったニャ! あたしだけだと、ちょっと面倒な事になってたからニャ」
「身内の、不始末ですから……」
「お前が気に病む事じゃないニャ! 今回はあいつの暴走が招いた事ニャ!」
「すみません……」
「しかしまあ、今の不完全な覚醒状態のユーキでは危険ニャ! 止める為には、またこの娘の力が必要だから連れて行くニャ!」
そして、覚醒したマナとカオスの、激しい戦いが繰り広げられる。
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