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第五章 五国統一
第41話 汚名挽回は誤用ではないという説が
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倒れているブレンの元に駆け寄るユーキ。
「シールドフェザー!! ヒーリング!!」
武器をシールドタイプに変えて、羽を数枚ブレンに撃ち込み治療を始めるユーキ。
ほんの数秒程で傷口が塞がり、意識を取り戻すブレン。
「まったく……凄いな君は。俺様と居合で互角に渡り合ったかと思えば、そうやって治癒魔法までこなす。正に完全無欠だな」
「ふ~ん、僕には散々レン君って呼べって言っときながら、自分は僕の事、君って言うんだ?」
「あ、いや! これはその……言葉のあやというか何と言うか!?」
横になったまま慌てるブレン。
「フフ! ゴメン、ウソ! どうも僕ってリアクションの面白い人が相手だと、ついからかっちゃうクセがあるみたいだから……ゴメンね、気にしないで」
ニコッと笑うユーキを見て、顔を赤くするブレン。
(一生付いて行こう……)
そう心に誓う、単純なブレンであった。
「ユーキ選手! 後の治療は我々が引き受けます!」
闘技場の医療班らしき人達が、タンカを抱えてやって来る。
「ああ、大丈夫! もう終わったから」
「え!? 大丈夫って? ま、まさかこの短時間の間に治療を終えたと言うんですか!?」
「うん。あっ、一応ちゃんと治ってるか診てくれる?」
「あ、ハイ。では念のため」
そう言ってブレンの診察を始めるヒーラー。
「た、確かに完璧に治っています」
「でしょ?」
「ヒーラーでもないのに、これ程の治癒魔法が使えるなんて……いや、専門のヒーラーでもこんな短時間で治せる人は中々居ませんよ。是非医療班に来てほしいぐらいです」
「ハハ、何か仕事欲しくなったら考えるよ」
ユーキの治療の様子をじっと見ていたセラ。
(ユウちゃんの治癒魔法はもう、私に匹敵するレベルですねぇ。でもまぁ、ユウちゃんの正体を思えば、当然っちゃあ当然なんですけどねぇ)
ブレンに声をかけ、控え室に戻って行くユーキ。
「レン君、行こ! 次はアイ君の出番だから応援しなきゃ! レン君もアイ君を応援するんでしょ?」
「当然、アイバーンは親友だからな! いや、待てよ!?」
「ん? どしたの?」
歩きながら腕を組み考えるブレン。
「俺様は負けてしまったから、マナ王女と結婚できる権利は消滅してしまったが、アイバーンの奴はまだ権利を持っているんだよな? ここは相手を応援するべきか? あのトトとかいう少年ならば、まだ結婚に興味が無い年頃だろうし……」
「もう、ダメだよレン君! 親友だったらちゃんと応援してあげないと!?」
「いや、しかしだな!」
「しかしも駄菓子もな~い!」
そんな2人のやり取りを、控え室のモニターで見ながら歯ぎしりしているパティ。
「な、ん、な、の、よ、あいづ~!! ユーキとイチャイチャしてえ~!! 試合が終わったら後で殺す!!」
「ううっ!」
いきなり身震いするブレン。
「レン君、どうかした?」
「いや、今何か得体の知れない寒気を感じたんだ」
「ん? 変だな~? 傷は完全に治ってるってヒーラーの人も言ってたのに?」
本人の知らない所で、死亡フラグが立ってしまったブレンであった。
「さあ、続きまして! 決勝トーナメント1回戦、第2試合を行いたいと思います! まずはCの枠、アイバーン選手の入場です!!」
大歓声を浴びながら、アイバーンが入場して来る。
「アイバーン様~!!」
「団長~!!」
「王国騎士団の力を見せつけてください~!!」
「脱いだらダメですよ~!!」
「む!? フリ……」
「だからフリじゃないですからね~!! マジですよ~!!」
「お馴染みのやり取りをしながら入場してまいりました、王国騎士団団長アイバーン選手! 先程の試合で惜しくも敗退してしまったブレン選手の為にも、王国騎士団の名誉の為にも、これは負けられない闘いでしょう!」
「ブレンの事などどうでもいい。むしろ当然の結果だからな。それよりも、私はこの世界の為に、何としても優勝してユーキ君を統一国の王にしてみせる! その上でユーキ君と結婚をするのだ!!」
「気合い入ってますね、アイバーン様」
「んふふ~、気負い過ぎてぇ、空回りしなければいいんですけどねぇ」
「そしてアイバーン選手と対しますDの枠から、トト選手の入場です!!」
これといった歓声も無く、普通に拍手で迎え入れられるトト。
「うわあ~、凄いアウェイ感だね~。まあ、知名度で言えば当然といえば当然か~」
「予選では驚異的なスタミナを見せましたトト選手ですが、この少年に関する資料が手元に全くありませんので、その戦闘力は未知数! 見た目は10歳前後かと思われますが、はたしてどんな闘いぶりを見せてくれるのでしょうか!?」
「まさかアイバーン様、あんな子供に負けたりしませんよね?」
「ん~、見た目なんてぇ、幻術でどうとでも変えれますからねぇ。子供に見せかけて本当はぁ、身長2メートルぐらいの筋肉だらけのおっさんかもしれませんよぉ?」
「いや、そんなアニメによくある設定……」
(だけどぉ、あのトトって子の正体が私の予想通りだったらぁ、アイちゃんが勝つのはちょおっと無理かもですねぇ)
同じ控え室のモニターで、闘技場の様子を見ているキティとフィー。
「あいつ……何のつもりで参加してるのか知らないけど、おかしな事したらタダじゃおかないんだからね!」
「大丈夫です。おかしいのはキティちゃんだけですから」
「フニャッ!! フィー!? 今あたしの事、おかしいって言った!?」
「いいえ、お菓子の家に住みたいって言ったんです」
「メルヘンチック!?」
「シールドフェザー!! ヒーリング!!」
武器をシールドタイプに変えて、羽を数枚ブレンに撃ち込み治療を始めるユーキ。
ほんの数秒程で傷口が塞がり、意識を取り戻すブレン。
「まったく……凄いな君は。俺様と居合で互角に渡り合ったかと思えば、そうやって治癒魔法までこなす。正に完全無欠だな」
「ふ~ん、僕には散々レン君って呼べって言っときながら、自分は僕の事、君って言うんだ?」
「あ、いや! これはその……言葉のあやというか何と言うか!?」
横になったまま慌てるブレン。
「フフ! ゴメン、ウソ! どうも僕ってリアクションの面白い人が相手だと、ついからかっちゃうクセがあるみたいだから……ゴメンね、気にしないで」
ニコッと笑うユーキを見て、顔を赤くするブレン。
(一生付いて行こう……)
そう心に誓う、単純なブレンであった。
「ユーキ選手! 後の治療は我々が引き受けます!」
闘技場の医療班らしき人達が、タンカを抱えてやって来る。
「ああ、大丈夫! もう終わったから」
「え!? 大丈夫って? ま、まさかこの短時間の間に治療を終えたと言うんですか!?」
「うん。あっ、一応ちゃんと治ってるか診てくれる?」
「あ、ハイ。では念のため」
そう言ってブレンの診察を始めるヒーラー。
「た、確かに完璧に治っています」
「でしょ?」
「ヒーラーでもないのに、これ程の治癒魔法が使えるなんて……いや、専門のヒーラーでもこんな短時間で治せる人は中々居ませんよ。是非医療班に来てほしいぐらいです」
「ハハ、何か仕事欲しくなったら考えるよ」
ユーキの治療の様子をじっと見ていたセラ。
(ユウちゃんの治癒魔法はもう、私に匹敵するレベルですねぇ。でもまぁ、ユウちゃんの正体を思えば、当然っちゃあ当然なんですけどねぇ)
ブレンに声をかけ、控え室に戻って行くユーキ。
「レン君、行こ! 次はアイ君の出番だから応援しなきゃ! レン君もアイ君を応援するんでしょ?」
「当然、アイバーンは親友だからな! いや、待てよ!?」
「ん? どしたの?」
歩きながら腕を組み考えるブレン。
「俺様は負けてしまったから、マナ王女と結婚できる権利は消滅してしまったが、アイバーンの奴はまだ権利を持っているんだよな? ここは相手を応援するべきか? あのトトとかいう少年ならば、まだ結婚に興味が無い年頃だろうし……」
「もう、ダメだよレン君! 親友だったらちゃんと応援してあげないと!?」
「いや、しかしだな!」
「しかしも駄菓子もな~い!」
そんな2人のやり取りを、控え室のモニターで見ながら歯ぎしりしているパティ。
「な、ん、な、の、よ、あいづ~!! ユーキとイチャイチャしてえ~!! 試合が終わったら後で殺す!!」
「ううっ!」
いきなり身震いするブレン。
「レン君、どうかした?」
「いや、今何か得体の知れない寒気を感じたんだ」
「ん? 変だな~? 傷は完全に治ってるってヒーラーの人も言ってたのに?」
本人の知らない所で、死亡フラグが立ってしまったブレンであった。
「さあ、続きまして! 決勝トーナメント1回戦、第2試合を行いたいと思います! まずはCの枠、アイバーン選手の入場です!!」
大歓声を浴びながら、アイバーンが入場して来る。
「アイバーン様~!!」
「団長~!!」
「王国騎士団の力を見せつけてください~!!」
「脱いだらダメですよ~!!」
「む!? フリ……」
「だからフリじゃないですからね~!! マジですよ~!!」
「お馴染みのやり取りをしながら入場してまいりました、王国騎士団団長アイバーン選手! 先程の試合で惜しくも敗退してしまったブレン選手の為にも、王国騎士団の名誉の為にも、これは負けられない闘いでしょう!」
「ブレンの事などどうでもいい。むしろ当然の結果だからな。それよりも、私はこの世界の為に、何としても優勝してユーキ君を統一国の王にしてみせる! その上でユーキ君と結婚をするのだ!!」
「気合い入ってますね、アイバーン様」
「んふふ~、気負い過ぎてぇ、空回りしなければいいんですけどねぇ」
「そしてアイバーン選手と対しますDの枠から、トト選手の入場です!!」
これといった歓声も無く、普通に拍手で迎え入れられるトト。
「うわあ~、凄いアウェイ感だね~。まあ、知名度で言えば当然といえば当然か~」
「予選では驚異的なスタミナを見せましたトト選手ですが、この少年に関する資料が手元に全くありませんので、その戦闘力は未知数! 見た目は10歳前後かと思われますが、はたしてどんな闘いぶりを見せてくれるのでしょうか!?」
「まさかアイバーン様、あんな子供に負けたりしませんよね?」
「ん~、見た目なんてぇ、幻術でどうとでも変えれますからねぇ。子供に見せかけて本当はぁ、身長2メートルぐらいの筋肉だらけのおっさんかもしれませんよぉ?」
「いや、そんなアニメによくある設定……」
(だけどぉ、あのトトって子の正体が私の予想通りだったらぁ、アイちゃんが勝つのはちょおっと無理かもですねぇ)
同じ控え室のモニターで、闘技場の様子を見ているキティとフィー。
「あいつ……何のつもりで参加してるのか知らないけど、おかしな事したらタダじゃおかないんだからね!」
「大丈夫です。おかしいのはキティちゃんだけですから」
「フニャッ!! フィー!? 今あたしの事、おかしいって言った!?」
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「メルヘンチック!?」
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