残る世界の光

ふずきまる

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歴史は繰り返す。
この言葉は戦争系統の話になればいくらでも聞ける。世界が帝国時代になれば、息をするようにやっていた。
王が、皇帝が、己の私利私欲の為に。
馬鹿馬鹿しいとは思うが結局それが人間。止めるなんて無理な話だ。
「ネイ様!!おはようございます!」
アスバリチアの朝は早い。
「おはよう。今日もしっかり頼むよ。」
「仰せのままに!では失礼します!」
勢いよく。とはいかないが、ある程度の勢いをつけて扉を閉める。
朝八時。まだ目が覚めぬこの頃だが、この国は朝が早いものだ。
アスバリチア帝国の帝国軍総統、ネイ。
ネイが総統になる時、批判が多かった。
女に誇り高きアスバリチア帝国軍を管理できるのかと。
しかし、彼女はその批判を実力でねじ伏せた。
誇り高き陸軍により、長年解決できなかた植民地問題を申し分ない活躍により解決することができた。この活躍が評価され、総統へと上り詰めた。そんな彼女の父親は中尉であり、父親に憧れて帝国陸軍へと入隊する。兵士としても活躍し少尉、中尉と歴任して今に至る。
「軍拡を広めるななどと。今の時代では無理な話ではないか?」
「そうだな。何せいまだに軍拡を広める馬鹿ものが中央アジアにいるからな。」
「大ロータヴェルか…。」
大ロータヴェル帝国。この王国は強豪国という言葉の通りに、陸空海と全てにおいてトップレベルを誇る。特に海軍は世界最強を誇り、多数の国を侵略している。この国の海軍はロータの海軍という意味を込め
「ロータリアンネイビー」
と呼ばれている。最強を名乗るには名前負けしない素晴らしい名前だろう。
「ロータリアンネイビーは本当に脅威になる。いつ、うちが侵略されてもおかしくないからな。」
「負けず嫌いのお前が言うとは。エデル。」
「とんでもない…。」
海軍大将、エデル。非常に負けず嫌いな彼がここまで言わしめるのは珍しいことだ。
総統になってから仕事をするようになったが非常に素晴らしい働きぶりを見せる。
「さ、我々も行くとしよう。陸軍大将ヴァグール、空軍大将ステルリソン。」
「仰せのままに。」
ネイは読んでいた新聞を机に置き、椅子を立つ。銃剣を片手に今日も変わらぬ「日々」を送るために。



「で、どうするのだ。降伏するためにここへきたのだろう?」
「え…あ…いや。」
「はぁ…。」
彼は席を立ち自慢のピストルを怯える相手国の総統の額に押し付けた。
「どうするかって聞いてんの。陸空全て負けてんだよ。この状況で戦ったら国がやばいんじゃないの?」
カチッと弾を込める。
「わかりました…。降伏します…。」
既に涙目になっていた総統はピストルが離れると、恐怖からかどさっと赤い床に倒れた。
「ったく…。手間暇かけさせやがってよ。まぁいい。これでまた領地が増える。」
「その通りです。我が国が誇る陸空海に対抗するなどアホな話ですよ。」
彼の側近であろう人物が眼鏡を吹きながら独り言のように呟いた。
「『ロータよ、栄光あれ』ってか…。」
大ロータヴェル帝国軍総統、フェルダリオ。
非常に好戦的な性格ではあるものの、国民を想う気持ちは国一だ。
「第一帝国時代の旧領を回収するまでは終われない。絶対に復活させるのだ。ロータ第一帝国を!!
国民を犠牲にはしたくないが無理な話なのが辛いがな…。」
「仕方ないです。後の旧領は…レイク帝国の一部地域とタンミリア帝国の一部地域、後は飛地となっているアスバリチア帝国ですね。」
「あの国か…。苦手なんだよあの女。」
「まぁいいではないですか。これからも頑張りましょう。」
己の私利私欲。まさにこの国がこの言葉と似合う。
この世界の運命など、誰も知る由がない。
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