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第1章2節 学園生活/慣れてきた二学期
第135話 降神祭
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イングレンスの世界は多様な旅人が行き交う交友の地。それは花びら、鳥、魚、星々、そして月日。少年少女が秘密の島で製作に励んでいるうちに、この日がやってきた。
降神祭。一年の暮れ、十二月の最後から二番目の週に訪れる、神々の降臨を祝う祭である。
「はぁ……見てアーサー、息が真っ白だよ」
「……そうだな」
「ワン!」
着替えもすっかり済ませ、エリスとアーサーはカヴァスと共に地上階を歩く。途中の屋台で買ったココアを飲み、濃厚な味わいに舌鼓を打ちながら喧騒を掻き分けていく。
「大聖堂、やっぱり混んでるね」
「国民の殆どが詰め寄せているだろうからな」
「そっか、みんなここに来てるんだね。レオナさんも大変だ」
大聖堂の入り口でココアを飲み干し、残った紙コップを適当なゴミ箱に入れる。
「……あ。鐘の音だ」
「始まったみたいだな。行くぞ」
「ワン!」
――驕慢たる火の神よ。
紅炎盛る饗宴に、
薪炭くべて狂騒捧ぐ。
主の喜楽は我が本望。
従者を肴に愉悦の酒を。
静謐たる水の神よ。
心層見通す蒼水に、
水面を揺らす愛の唄。
主の微笑は我が信義。
従者は小さな夜の窓際に。
寡黙たる土の神よ。
悠久秘めし橙土に、
産声上げる田畑と園。
主の恵知は我が至宝。
豊穣囲いて従者と踊らん。
奔放たる風の神よ。
碧風過ぎしその後に、
乱れて咲くは人の花。
主の恩恵は我が僥倖。
従者は輪になり主と笑う。
暴虐たる雷の神よ。
黄雷落ちれば忽ちに、
愚者は怯懦し誠を誓う。
主の寵愛は我が痛痒。
従者は狂いて詩を綴る。
残虐たる氷の神よ。
空氷集いし御舞台に、
戦士は登りて演者となる。
主の慈悲は我が傑作。
主の御許で従者は踊る。
高潔たる光の神よ。
輝光満ちる夢幻に、
言の葉紡がれ彩を成す。
主の艶笑は我が安寧。
絢しき幻は従者を誘う。
混沌たる闇の神よ。
紫闇拡がる寂寥に、
夜を想いて剣閃振るう。
主の奮励は我が道標。
主と双肩並べるその日まで。
我等に賜物授けし八の騎士よ、矮小なる従者を照覧し、営為を愛護する主君よ――汝等統べるは唯一無二の存在なり。
秀麗で嬋媛、高峻で聡慧なる万物の主、偉大なる創世の女神よ。天地交わる地平線、彼方の玉座に侍る双翼の女王よ。時と生命は巡り行き、刹那に瞬き彼方に還る。
今宵は敬虔なる祈祷の日。玉座から城へ、城から外へ参られて――
「――生命達が息衝くイングレンスの世界を、どうかその瞳で御覧になられてくださいませ」
司祭はその言葉の後、手に持っていた十字架を祭壇に置く。
するとそれに反応するかのように、光球が次々と光り出す。
炎人間、ワンピースの女性、ふくよかな老人、羽根飾りの吟遊詩人。
軽鎧の槍使い、狼人間の戦士、ローブの女性、鎧の剣士。
その八つの石像が並ぶ先にある、玉座に座る女性。ゆったりとしたドレスを着て、長い髪を靡かせ、そして装飾が美しい王冠を被っている。
いずれの石像も、背中に美しい翼を生やしていた。
長椅子に座って聖唱を聞いていた人々が、目の前に現れた荘厳な光景に心を打たれている間もなく、司祭と修道士達が石像の前に並んで人々に呼びかける。多くの人がそれに気付いて立ち上がり、司祭たちの前に並び出したのだった。
エリスとアーサーは、大聖堂に入ってすぐの壁に寄りかかりながら、そんな光景を見ていた。
「はぁ……意味はわかんないけど、何だかすごいね」
「……」
「あ。ねえ見て、あっちにレオナさんがいるよ。挨拶してこよう」
レオナは司祭達と行動をせず、大聖堂の壁際で人々を見守っていた所だった。そこにエリスは声をかける。
「レオナさん、こんばんは」
「……」
「あらお二人は……夏に来てくださった生徒達ね。来てくれて嬉しいわぁ~」
「覚えてくれてありがとうございます」
エリスとレオナは互いに会釈をする。アーサーはエリスの隣に突っ立っているだけだった。
「それにしても、夏には見かけませんでしたけど、聖教会の方ってこんなにいたんですね」
「地上階に聖教会の支部がありまして~。普段はそこで歴史書の解読や魔法具開発、その他事務作業を行っている方達ですね~」
「大聖堂まで出張っているこいつが別格だと思ってくれや」
フォーが三人の前にふらりと現れるが、エリスとアーサーの顔を見ると少し不満そうな顔をした。
「おうおう、あの居眠り野郎は一緒じゃねえのか? またおちょくろうと思ったんだが」
「彼とは別行動なんです。学園でダンスパーティがあるので、そこで合流しようって」
「あーそれかい。成程ダンスパーティねえ……てめえらは踊れんのか? おおん?」
「……そもそもドレスを着るのも初めてです……」
「そうかそうか。まっ、踊れなくとも上流階級の雰囲気だけ味わってこいや。ついでに飯もたんまり食っとけ」
「もうフォーさんったら。どうしてアドバイスが庶民臭いんですか~」
「てめえの学生時代もそんなもんだったろ。んで、奉納は誰にやる?」
「奉納?」
「ほれ、あっち見てみろ」
フォーが顎で指す方向には、司祭から何かを受け取り、それを石像の前に置いていく人々の姿があった。
「八つの属性の中から対応する供物を受け取り、その属性の石像の前に捧げるんだ。後は適当に頭を下げれば御加護が得られるって算段よ」
「この降神祭のメインイベントと言っても過言ではありませんわ~。お二人も奉納していってくださいな」
「やりますやりますそれっぽいし。でも……誰にしよう」
「オレは誰でもいい」
「うーん……」
エリスは組み立てられた八つの祭壇を順番に見遣る。そして最後に目についたのは、一番奥の最も荘厳な石像。
「……そうだ。マギアステル神への奉納ってできますか?」
「ん? まあできないこともないが……マギアステル神に奉納だなんて、それこそ聖教会関係者しかやらねえけどな」
「まあまあ、一年生ですしこれも貴重な体験ですわ。少々お待ちを……」
レオナはその場からいなくなり、暫くして透明な球体を持って戻ってきた。
「マギアステル神に奉納するのはこの球体になりますの~。ほら、よーく目を凝らして見てみて」
レオナの言う通りに目を細めると、光に反射して物体の形が認識できた。それがなければずっとその存在に気付かないままだっただろう。
「何だか……まるで無を持ってきたみたいですね」
「うふふ、神聖魔法は無属性魔法とも言いますし、理に適ってますね~。持ってきたついでにお渡ししますから、両手を出してくださいな~」
「はい……」
「ああ」
エリスとアーサーの両手の上に球体が置かれ、二人は存在を見失わないようにしっかりと握る。
だがその瞬間、エリスの表情は不思議そうな物に変わった。
「……?」
「ワオン?」
「どうした」
「あ……ううん、何でも……」
エリスは片手で目を擦る。しかしその後の目線は僅かにずれた方向に向かっていた。
「では一列に並んで祭壇に向かってくださいね」
「は、はい……」
「……ああ」
列に並び、司祭に指示を受け、石像の前に球体を置いてから、礼をして手を握る。
それからは何も起こることもなく、二人の奉納は完了したのだった。
「さて……現在時刻は午後七時。パーティも程良い頃合いになっているだろう」
「……」
「今行けばパーティの雰囲気を程良く味わえるな」
「……」
奉納が終わり、大聖堂を出た後も、エリスの様子は変わらない。頭まで熱が回ったようにぽぅっとしている。
「……話を聞いているのか」
「……聞いてるよぉ……」
「……っ」
エリスは崩れ落ちるようにアーサーの左腕に抱きかかった。
アーサーはそれに合わせて歩く速さを落とす。
「うんにゃあ……気分が優れないとか、そんなんじゃないの。パーティには出れるから、早く行こ……」
「……早くと言われてもな。この体勢じゃそうもいかないんだが」
「じゃあゆっくり行こう……」
「……わかった……」
無愛想な騎士と、気が回らない主君。周囲からの好奇の視線も気付くはずがなく、そのまま魔法学園に向かう。
「……ワオンワオン」
どうなることやらと忠犬は溜息をついた。
降神祭。一年の暮れ、十二月の最後から二番目の週に訪れる、神々の降臨を祝う祭である。
「はぁ……見てアーサー、息が真っ白だよ」
「……そうだな」
「ワン!」
着替えもすっかり済ませ、エリスとアーサーはカヴァスと共に地上階を歩く。途中の屋台で買ったココアを飲み、濃厚な味わいに舌鼓を打ちながら喧騒を掻き分けていく。
「大聖堂、やっぱり混んでるね」
「国民の殆どが詰め寄せているだろうからな」
「そっか、みんなここに来てるんだね。レオナさんも大変だ」
大聖堂の入り口でココアを飲み干し、残った紙コップを適当なゴミ箱に入れる。
「……あ。鐘の音だ」
「始まったみたいだな。行くぞ」
「ワン!」
――驕慢たる火の神よ。
紅炎盛る饗宴に、
薪炭くべて狂騒捧ぐ。
主の喜楽は我が本望。
従者を肴に愉悦の酒を。
静謐たる水の神よ。
心層見通す蒼水に、
水面を揺らす愛の唄。
主の微笑は我が信義。
従者は小さな夜の窓際に。
寡黙たる土の神よ。
悠久秘めし橙土に、
産声上げる田畑と園。
主の恵知は我が至宝。
豊穣囲いて従者と踊らん。
奔放たる風の神よ。
碧風過ぎしその後に、
乱れて咲くは人の花。
主の恩恵は我が僥倖。
従者は輪になり主と笑う。
暴虐たる雷の神よ。
黄雷落ちれば忽ちに、
愚者は怯懦し誠を誓う。
主の寵愛は我が痛痒。
従者は狂いて詩を綴る。
残虐たる氷の神よ。
空氷集いし御舞台に、
戦士は登りて演者となる。
主の慈悲は我が傑作。
主の御許で従者は踊る。
高潔たる光の神よ。
輝光満ちる夢幻に、
言の葉紡がれ彩を成す。
主の艶笑は我が安寧。
絢しき幻は従者を誘う。
混沌たる闇の神よ。
紫闇拡がる寂寥に、
夜を想いて剣閃振るう。
主の奮励は我が道標。
主と双肩並べるその日まで。
我等に賜物授けし八の騎士よ、矮小なる従者を照覧し、営為を愛護する主君よ――汝等統べるは唯一無二の存在なり。
秀麗で嬋媛、高峻で聡慧なる万物の主、偉大なる創世の女神よ。天地交わる地平線、彼方の玉座に侍る双翼の女王よ。時と生命は巡り行き、刹那に瞬き彼方に還る。
今宵は敬虔なる祈祷の日。玉座から城へ、城から外へ参られて――
「――生命達が息衝くイングレンスの世界を、どうかその瞳で御覧になられてくださいませ」
司祭はその言葉の後、手に持っていた十字架を祭壇に置く。
するとそれに反応するかのように、光球が次々と光り出す。
炎人間、ワンピースの女性、ふくよかな老人、羽根飾りの吟遊詩人。
軽鎧の槍使い、狼人間の戦士、ローブの女性、鎧の剣士。
その八つの石像が並ぶ先にある、玉座に座る女性。ゆったりとしたドレスを着て、長い髪を靡かせ、そして装飾が美しい王冠を被っている。
いずれの石像も、背中に美しい翼を生やしていた。
長椅子に座って聖唱を聞いていた人々が、目の前に現れた荘厳な光景に心を打たれている間もなく、司祭と修道士達が石像の前に並んで人々に呼びかける。多くの人がそれに気付いて立ち上がり、司祭たちの前に並び出したのだった。
エリスとアーサーは、大聖堂に入ってすぐの壁に寄りかかりながら、そんな光景を見ていた。
「はぁ……意味はわかんないけど、何だかすごいね」
「……」
「あ。ねえ見て、あっちにレオナさんがいるよ。挨拶してこよう」
レオナは司祭達と行動をせず、大聖堂の壁際で人々を見守っていた所だった。そこにエリスは声をかける。
「レオナさん、こんばんは」
「……」
「あらお二人は……夏に来てくださった生徒達ね。来てくれて嬉しいわぁ~」
「覚えてくれてありがとうございます」
エリスとレオナは互いに会釈をする。アーサーはエリスの隣に突っ立っているだけだった。
「それにしても、夏には見かけませんでしたけど、聖教会の方ってこんなにいたんですね」
「地上階に聖教会の支部がありまして~。普段はそこで歴史書の解読や魔法具開発、その他事務作業を行っている方達ですね~」
「大聖堂まで出張っているこいつが別格だと思ってくれや」
フォーが三人の前にふらりと現れるが、エリスとアーサーの顔を見ると少し不満そうな顔をした。
「おうおう、あの居眠り野郎は一緒じゃねえのか? またおちょくろうと思ったんだが」
「彼とは別行動なんです。学園でダンスパーティがあるので、そこで合流しようって」
「あーそれかい。成程ダンスパーティねえ……てめえらは踊れんのか? おおん?」
「……そもそもドレスを着るのも初めてです……」
「そうかそうか。まっ、踊れなくとも上流階級の雰囲気だけ味わってこいや。ついでに飯もたんまり食っとけ」
「もうフォーさんったら。どうしてアドバイスが庶民臭いんですか~」
「てめえの学生時代もそんなもんだったろ。んで、奉納は誰にやる?」
「奉納?」
「ほれ、あっち見てみろ」
フォーが顎で指す方向には、司祭から何かを受け取り、それを石像の前に置いていく人々の姿があった。
「八つの属性の中から対応する供物を受け取り、その属性の石像の前に捧げるんだ。後は適当に頭を下げれば御加護が得られるって算段よ」
「この降神祭のメインイベントと言っても過言ではありませんわ~。お二人も奉納していってくださいな」
「やりますやりますそれっぽいし。でも……誰にしよう」
「オレは誰でもいい」
「うーん……」
エリスは組み立てられた八つの祭壇を順番に見遣る。そして最後に目についたのは、一番奥の最も荘厳な石像。
「……そうだ。マギアステル神への奉納ってできますか?」
「ん? まあできないこともないが……マギアステル神に奉納だなんて、それこそ聖教会関係者しかやらねえけどな」
「まあまあ、一年生ですしこれも貴重な体験ですわ。少々お待ちを……」
レオナはその場からいなくなり、暫くして透明な球体を持って戻ってきた。
「マギアステル神に奉納するのはこの球体になりますの~。ほら、よーく目を凝らして見てみて」
レオナの言う通りに目を細めると、光に反射して物体の形が認識できた。それがなければずっとその存在に気付かないままだっただろう。
「何だか……まるで無を持ってきたみたいですね」
「うふふ、神聖魔法は無属性魔法とも言いますし、理に適ってますね~。持ってきたついでにお渡ししますから、両手を出してくださいな~」
「はい……」
「ああ」
エリスとアーサーの両手の上に球体が置かれ、二人は存在を見失わないようにしっかりと握る。
だがその瞬間、エリスの表情は不思議そうな物に変わった。
「……?」
「ワオン?」
「どうした」
「あ……ううん、何でも……」
エリスは片手で目を擦る。しかしその後の目線は僅かにずれた方向に向かっていた。
「では一列に並んで祭壇に向かってくださいね」
「は、はい……」
「……ああ」
列に並び、司祭に指示を受け、石像の前に球体を置いてから、礼をして手を握る。
それからは何も起こることもなく、二人の奉納は完了したのだった。
「さて……現在時刻は午後七時。パーティも程良い頃合いになっているだろう」
「……」
「今行けばパーティの雰囲気を程良く味わえるな」
「……」
奉納が終わり、大聖堂を出た後も、エリスの様子は変わらない。頭まで熱が回ったようにぽぅっとしている。
「……話を聞いているのか」
「……聞いてるよぉ……」
「……っ」
エリスは崩れ落ちるようにアーサーの左腕に抱きかかった。
アーサーはそれに合わせて歩く速さを落とす。
「うんにゃあ……気分が優れないとか、そんなんじゃないの。パーティには出れるから、早く行こ……」
「……早くと言われてもな。この体勢じゃそうもいかないんだが」
「じゃあゆっくり行こう……」
「……わかった……」
無愛想な騎士と、気が回らない主君。周囲からの好奇の視線も気付くはずがなく、そのまま魔法学園に向かう。
「……ワオンワオン」
どうなることやらと忠犬は溜息をついた。
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