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帝都までの道中〜4〜。
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討伐を依頼された八頭毒竜が実はヒュドラの上位種である八頭毒邪竜の変異種の九頭毒邪竜だったので、リョータは勿論の事、リル達も激怒し、殺意すらも抱いていた。
防壁を通る際に門番の衛兵達が一人残らず動けなくなり、『死』を覚悟した程の怒り具合いだった。
冒険者ギルドまでは誰もが道を開け、息をしただけで殺されてしまうのではないかと怯えてしまい、賑やかなはずの街は静寂に支配されていた。
ドカーンッ!!
ギルドのドアを蹴破ったリョータ達は受付を通り過ぎて、ギルマスの執務室に真っ直ぐ向かった。
ギルドにいた高ランク冒険者でさえも氷の像のように固まってしまい、他の冒険者達は酒場の隅に逃げ固まっていた。
ドカーンッ!
「ゴラァ!バルザックぅー!依頼内容が違いすぎるじゃねえかー!テメェ、俺達を舐めてんじゃねえぞゴラァー!!」
リョータ達の怒気と殺気を諸に浴びたギルマスのバルザックは気を失う事すら許されずに、ソファーに座ったままで大小便を漏らした。
「バルザックぅ。テメェ、ヒュドラだって言ったよな?ああ?」
「ーーー(コクコク)」
「じゃあ、なんでナインズヘッド・ヒュドラードがいたんだよ?」
「ーーーーッ!!??」
「それも親子揃って三体もいやがったんだぞ?こりゃあ、大問題だよなぁ?ヤバいよなぁ?殺されてえのかテメェは?あ"ぁん!!」
いつの間に抜いたのか、腰の二本の片手剣をバルザックの両首筋にピタリと当ててのコレに耐え切れる奴は滅多にいないだろう。
しかし、バルザックはギリギリで耐えている。腐っても元Sランク冒険者だった事はある。それでもそろそろ心臓が破裂しそうだ。
「はな、し、をしたい、か、ら、たの、むか、ら、おさえて、くだ、さ、い」
息も絶え絶えで懇願するバルザック。
「ティア。縛れ」
「はいなの!」
ティアの右手が触手になって、バルザックの首に巻き付いた。
「ティアの触手は高濃度の硫酸でできている。もしもふざけた事を吐かしやがったら、テメェの首から下が一瞬で溶けて消えるからな?気をつけろよ?」
怒気と殺気を抑えた途端に頽れて、ゼェハァゼェハァと荒い息をしているバルザックは必死になってガクガクと頷く。
バルザックの息が落ち着くのを待ってから、事情聴取ならぬ尋問が始まった。
「で?どう言う事だ?」
「誓って言う。俺は知らなかった」
「ほう?依頼をした本人が知らなかったとは随分と面白い話しだな?」
「ち、調査をしたのが冒険者ならナインヘッド・ヒュドラードだと分かっていたかもしれないが、今回、依頼をだしたのは領主様の次男のビルディーゴ様なんだ。調査したのも騎士団だったんだ。ビルディーゴ様はギルドに討伐依頼を出された。それでおまーー貴方様に依頼をしたんです」
リル達の怒りの形相に言葉遣いを改めたバルザックの言い分を信じるなら、ギルドに科される罪は確認不足で慰謝料大金貨一枚というところだろう。
「信じていいんだな?」
「嘘を言ったって何にもなりません。私はまだ死にたくありませんから」
「そうか」
リョータの【鑑定】LvはMAXなので嘘を言っているのかどうかは直ぐに分かるのだが、バルザックの言葉に嘘は無かった。
という事は、リョータ達の敵は領主ライラック侯爵の次男ビルディーゴとか言うクソガキという事になる。
「舐めた真似しやがって…こりゃあ、しっかりとしたお仕置きが必要みたいだな」
そう言って舌舐めずりするリョータの顔は邪悪を通り過ぎて、邪神ですらも平伏さんばかりだった。
「リ、リョータ、様。それでナインヘッド・ヒュドラードのほうはどうなりました?」
「あ"ぁ!?ああ、そうだな。討伐はしたから安心しろ。買い取り金額には色を付けろよ?じゃあ、また後でな」
執務室を出ていくリョータ達の背中を見たバルザックは、ビルディーゴの人生が終わった事を察したが、悲しみは無かった。何故なら、奴に煮え湯を飲まされたのは一度や二度ではないからだ。だから寧ろ、「派手にやってくれ」とリョータ達に心から応援していた。
防壁を通る際に門番の衛兵達が一人残らず動けなくなり、『死』を覚悟した程の怒り具合いだった。
冒険者ギルドまでは誰もが道を開け、息をしただけで殺されてしまうのではないかと怯えてしまい、賑やかなはずの街は静寂に支配されていた。
ドカーンッ!!
ギルドのドアを蹴破ったリョータ達は受付を通り過ぎて、ギルマスの執務室に真っ直ぐ向かった。
ギルドにいた高ランク冒険者でさえも氷の像のように固まってしまい、他の冒険者達は酒場の隅に逃げ固まっていた。
ドカーンッ!
「ゴラァ!バルザックぅー!依頼内容が違いすぎるじゃねえかー!テメェ、俺達を舐めてんじゃねえぞゴラァー!!」
リョータ達の怒気と殺気を諸に浴びたギルマスのバルザックは気を失う事すら許されずに、ソファーに座ったままで大小便を漏らした。
「バルザックぅ。テメェ、ヒュドラだって言ったよな?ああ?」
「ーーー(コクコク)」
「じゃあ、なんでナインズヘッド・ヒュドラードがいたんだよ?」
「ーーーーッ!!??」
「それも親子揃って三体もいやがったんだぞ?こりゃあ、大問題だよなぁ?ヤバいよなぁ?殺されてえのかテメェは?あ"ぁん!!」
いつの間に抜いたのか、腰の二本の片手剣をバルザックの両首筋にピタリと当ててのコレに耐え切れる奴は滅多にいないだろう。
しかし、バルザックはギリギリで耐えている。腐っても元Sランク冒険者だった事はある。それでもそろそろ心臓が破裂しそうだ。
「はな、し、をしたい、か、ら、たの、むか、ら、おさえて、くだ、さ、い」
息も絶え絶えで懇願するバルザック。
「ティア。縛れ」
「はいなの!」
ティアの右手が触手になって、バルザックの首に巻き付いた。
「ティアの触手は高濃度の硫酸でできている。もしもふざけた事を吐かしやがったら、テメェの首から下が一瞬で溶けて消えるからな?気をつけろよ?」
怒気と殺気を抑えた途端に頽れて、ゼェハァゼェハァと荒い息をしているバルザックは必死になってガクガクと頷く。
バルザックの息が落ち着くのを待ってから、事情聴取ならぬ尋問が始まった。
「で?どう言う事だ?」
「誓って言う。俺は知らなかった」
「ほう?依頼をした本人が知らなかったとは随分と面白い話しだな?」
「ち、調査をしたのが冒険者ならナインヘッド・ヒュドラードだと分かっていたかもしれないが、今回、依頼をだしたのは領主様の次男のビルディーゴ様なんだ。調査したのも騎士団だったんだ。ビルディーゴ様はギルドに討伐依頼を出された。それでおまーー貴方様に依頼をしたんです」
リル達の怒りの形相に言葉遣いを改めたバルザックの言い分を信じるなら、ギルドに科される罪は確認不足で慰謝料大金貨一枚というところだろう。
「信じていいんだな?」
「嘘を言ったって何にもなりません。私はまだ死にたくありませんから」
「そうか」
リョータの【鑑定】LvはMAXなので嘘を言っているのかどうかは直ぐに分かるのだが、バルザックの言葉に嘘は無かった。
という事は、リョータ達の敵は領主ライラック侯爵の次男ビルディーゴとか言うクソガキという事になる。
「舐めた真似しやがって…こりゃあ、しっかりとしたお仕置きが必要みたいだな」
そう言って舌舐めずりするリョータの顔は邪悪を通り過ぎて、邪神ですらも平伏さんばかりだった。
「リ、リョータ、様。それでナインヘッド・ヒュドラードのほうはどうなりました?」
「あ"ぁ!?ああ、そうだな。討伐はしたから安心しろ。買い取り金額には色を付けろよ?じゃあ、また後でな」
執務室を出ていくリョータ達の背中を見たバルザックは、ビルディーゴの人生が終わった事を察したが、悲しみは無かった。何故なら、奴に煮え湯を飲まされたのは一度や二度ではないからだ。だから寧ろ、「派手にやってくれ」とリョータ達に心から応援していた。
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