全サのバニーちゃんは不器用な恋をする

秋臣

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充実

名前の話で盛り上がり、食事を終えると、
「まだ食べられる?」
とコーヒーと手土産に持って来たクッキーを出してくれた。
「これはご家族で食べてください」
と言ったんだけど、
お父さんにも、
「一緒にどうぞ」
と勧められてしまった。
こんなことなら雪海の分も持ってくればよかった。

「すっかり長居してしまってすみません。
ご飯、ご馳走様でした、お邪魔しました」
そう言って帰り支度をする。
するとお兄さんが、
「家どこ?」
と聞く。
「C区です」
「そんなに遠くないんだね、送って行くよ」
と言って車のキーを手にする。
「そうなんです、遠くないんで大丈夫です」
と断ると、
「ほら、春も乗れ」
「うん、ありがとう兄ちゃん。海凪、行こう」
これはもう断れないやつ。
「すみません、お願いします……」

お兄さんの運転で送ってもらう。
「なにからなにまですみません」
「ん? なにからなにまで?」
「JINさんとMIOと一緒にプレイできるとは思いませんでした。ご飯もご馳走になって、JINさんと MIOに送ってもらうとか……」
「今はMIOじゃないよ」
と春臣が笑う。
「ゲームと現実がごっちゃになってんなあ」
とお兄さんも笑う。
「いや、それ言うなら俺たちこそNAGIとやれるとはね」
「そうそう、なんでNAGIだって教えてくれなかったの?」
「いや、それはお前もだろ?
春臣がMIOだなんて思わないじゃん」
「聞かれなかったから」
「春臣は言葉が足りないんだよ」
「そんなことない」
「あるよ、本当それ、春は言葉足らずの世間知らず」
「ですよね」
「そんなことない!」
春臣は家族の前だと素が出ていいな。

C駅まで送ってもらった。
「ここでいいの? 家まで送るよ」
「ここで充分です、送ってもらっちゃってすみませんでした。ありがとうございます」
「またチーム組んでくれる?」
「光栄です」
「すぐやりたい」
春臣、結構貪欲だな。
「俺、基本的に一人でやってるのであちこちのチームの助っ人に入ることが多くて」
「だからNAGIっていろんなチームで見かけるのか」
「はい」
「空いてる時があったら頼むよ」
「はい、春臣に伝えますね」
「俺とも連絡先交換してよ」
「いいんですか?」
「こっちが頼んでるんだけどw」
「あはは」
JINさんでもある春臣のお兄さんと連絡先交換しちゃった。
畏れ多い。
「今日はありがとうございました」
「じゃあね、海凪、またね」
「うん、バイバイ」
「じゃあな」
「はい、おやすみなさい」

あー楽しかった!!

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