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23話 準備は完了、楽しむ子供達、変な様子のリル
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こうして人数を集めた後は、会場の準備だ。温泉の栓を閉めた後、遊びに来てくれていたアスピドケロンのアースに手伝ってもらい。魔法でお湯をギリギリまで抜いてもらった。抜いたお湯に関しては、アースの好きなように使ってもらったよ。
水魔法と混ぜて雨みたいに降らして、浴びるって言っていたな。シャワーみたいにするんだろう。それに他にも集まっている大型魔獣達がいるから、みんなで温泉を浴びるって。ニコニコで大型魔獣がいる場所へ戻してもらっていた。
大型魔獣はその大きさから、なかなか温泉には入れないからな。そうだな、今度は大型魔獣用の温泉を考えるか。
ただ、大型魔獣用の温泉に湯をはるとなると、さすがに必要な温泉の湯が多すぎるから。とりあえず、大型魔獣達が集まる場所にも源泉を引いてきて。
後はアースみたいに、水で薄めてもらって、シャワーみたいにして使ってもらうとか、足湯みたいに、足だけでもお湯に使ってもらうとか、してもらえれば。後でアマディアスさん達に相談だしよう。
こうしてアースにお湯の深さを浅くしてもらった後は、子供達のための準備だ。タオルやら喉が渇いた時用のジュースやら、必要と思われる物を用意した。土魔法でビーチパラソルならぬ土パラソルのような、日差し避けを作って。疲れた子供達が、休憩できる場所も用意した。
子供達だけじゃない。親御さん達が、子供を待っている場所も用意。勿論子供と共に中に入りたい親御さんには、1人まで付き添いOKにした。広い露天風呂だけど、全員が入るとさすがに狭くなり。混みすぎて魚が獲りにくくなるといけないからな。
みんながいる場所の準備ができたら、最後は魚を取った後の準備だ。そのまま生で食べる子供達もいるけれど、普通に料理してから食べる子供達もいるわけで。
この施設にはBBQ会場みたいな、家族や友人で集まって、自由に自分た達で食事を作って食べる場所も用意してあるから。そこの一角を貸切にし、すぐに子供が達調理して、食べられるように準備した。勿論持ち帰りもOKだ。
そして全ての準備が整い、子供達の募集を始めると、これが結構な人数が集まって。すぐに予定人数になってしまった。参加してくれた家族に感想を聞いて、好評だったら。また開催しても良いかもしれない。
こうしてみんなが手を貸してくれて、お昼には最初の、子供限定、露天風呂魚掴み大会を、開催することができたんだ。
「あれぇ、つかめない?」
『スルッとにげちゃう」
「パパ、とれにゃい」
『わっ!! つかめた!! ママ! つかめたよ!!』
「あっちにょ、おしゃかにゃしゃんがい」
子供達の楽しそうな声が、そこら中から聞こえている。うん、これはやっぱりやって正解だったな。と、そんな楽しそうな子供達を見ていると、リルが俺を呼んできた。
『スッケーパパー!!』
『何だー!?』
『こっち来てー!!』
『分かった!!』
リルは露天風呂の端の方にいて、既に魚を捕まえた友達魔獣達が、淵からリルを見ていた。リルも体はそこそこ大きいとはいえまだ4歳。だからこのグループで魚掴みに参加している。
『どうした? 何かあったのか?』
『あのねぇ、これから咥えるんじゃなくて手で捕まえるから、スッケーパパ見てて!!』
『手で? 分かった』
手? いつもはすぐに咥えるのにどういうことだ? と思いながら見ていると。リルは言った通り、前足で自分の目に前を通り過ぎる魚を獲ろうとし。その動きはどう見てもネコ系の動きだった。
そして、うん、やっぱりな。上から飛び掛かるようにバシバシ水面を叩くことはあっても、今までこんなネコのような動きを見たことなかったからな。上手く前足が使えないのか、魚はヒョイっと手をすり抜け逃げていってしまう。
『リル何でそんな取り方をするんだ? いつもみたいにすればすぐだろう?』
『リルはこれで取るの!!』
『スッケーパパ』
『ん? どうした?』
リルが俺をスッケーパパと呼び、リルの友達魔獣達も、みんなリルと同じような歳だからなのか。リルの友達魔獣達もみんな、俺のことをスッケーパパと呼ぶ。
『あのねぇ、リルは魚掴み大会だから、掴めないけど掴んでるみたいにして獲りたいんだって』
『そうなのか?』
魚掴み大会とは言っているけど、みんなどんな獲り方をしても良い、って言っておいたんだけどな。まぁ、本人がその獲り方がしたいって言うならそれで良い。だけどどうにも姿に合わないな。大型犬がネコの真似って。
というかよくネコみたいな動きができるな。顔に水がかかった時の、前足で顔を拭く動きもネコそっくりだし。
『前より上手になったんだよ』
『最初は魚が目の前でジャンプして、バカにしてきた。今は通り過ぎてる』
……魚ってバカにしてくるのか? え? 意思がある魚なの? 俺、初めて聞いたんだけど。
『う~ん、掴まえられない』
何度も挑戦するリル、だが、その度にスルスルと魚が逃げて行く。頑張ってるんだ。ここはちょっとアドバイスしてやろう。
『リル、いつもみたいにやってみたらどうだ?』
水魔法と混ぜて雨みたいに降らして、浴びるって言っていたな。シャワーみたいにするんだろう。それに他にも集まっている大型魔獣達がいるから、みんなで温泉を浴びるって。ニコニコで大型魔獣がいる場所へ戻してもらっていた。
大型魔獣はその大きさから、なかなか温泉には入れないからな。そうだな、今度は大型魔獣用の温泉を考えるか。
ただ、大型魔獣用の温泉に湯をはるとなると、さすがに必要な温泉の湯が多すぎるから。とりあえず、大型魔獣達が集まる場所にも源泉を引いてきて。
後はアースみたいに、水で薄めてもらって、シャワーみたいにして使ってもらうとか、足湯みたいに、足だけでもお湯に使ってもらうとか、してもらえれば。後でアマディアスさん達に相談だしよう。
こうしてアースにお湯の深さを浅くしてもらった後は、子供達のための準備だ。タオルやら喉が渇いた時用のジュースやら、必要と思われる物を用意した。土魔法でビーチパラソルならぬ土パラソルのような、日差し避けを作って。疲れた子供達が、休憩できる場所も用意した。
子供達だけじゃない。親御さん達が、子供を待っている場所も用意。勿論子供と共に中に入りたい親御さんには、1人まで付き添いOKにした。広い露天風呂だけど、全員が入るとさすがに狭くなり。混みすぎて魚が獲りにくくなるといけないからな。
みんながいる場所の準備ができたら、最後は魚を取った後の準備だ。そのまま生で食べる子供達もいるけれど、普通に料理してから食べる子供達もいるわけで。
この施設にはBBQ会場みたいな、家族や友人で集まって、自由に自分た達で食事を作って食べる場所も用意してあるから。そこの一角を貸切にし、すぐに子供が達調理して、食べられるように準備した。勿論持ち帰りもOKだ。
そして全ての準備が整い、子供達の募集を始めると、これが結構な人数が集まって。すぐに予定人数になってしまった。参加してくれた家族に感想を聞いて、好評だったら。また開催しても良いかもしれない。
こうしてみんなが手を貸してくれて、お昼には最初の、子供限定、露天風呂魚掴み大会を、開催することができたんだ。
「あれぇ、つかめない?」
『スルッとにげちゃう」
「パパ、とれにゃい」
『わっ!! つかめた!! ママ! つかめたよ!!』
「あっちにょ、おしゃかにゃしゃんがい」
子供達の楽しそうな声が、そこら中から聞こえている。うん、これはやっぱりやって正解だったな。と、そんな楽しそうな子供達を見ていると、リルが俺を呼んできた。
『スッケーパパー!!』
『何だー!?』
『こっち来てー!!』
『分かった!!』
リルは露天風呂の端の方にいて、既に魚を捕まえた友達魔獣達が、淵からリルを見ていた。リルも体はそこそこ大きいとはいえまだ4歳。だからこのグループで魚掴みに参加している。
『どうした? 何かあったのか?』
『あのねぇ、これから咥えるんじゃなくて手で捕まえるから、スッケーパパ見てて!!』
『手で? 分かった』
手? いつもはすぐに咥えるのにどういうことだ? と思いながら見ていると。リルは言った通り、前足で自分の目に前を通り過ぎる魚を獲ろうとし。その動きはどう見てもネコ系の動きだった。
そして、うん、やっぱりな。上から飛び掛かるようにバシバシ水面を叩くことはあっても、今までこんなネコのような動きを見たことなかったからな。上手く前足が使えないのか、魚はヒョイっと手をすり抜け逃げていってしまう。
『リル何でそんな取り方をするんだ? いつもみたいにすればすぐだろう?』
『リルはこれで取るの!!』
『スッケーパパ』
『ん? どうした?』
リルが俺をスッケーパパと呼び、リルの友達魔獣達も、みんなリルと同じような歳だからなのか。リルの友達魔獣達もみんな、俺のことをスッケーパパと呼ぶ。
『あのねぇ、リルは魚掴み大会だから、掴めないけど掴んでるみたいにして獲りたいんだって』
『そうなのか?』
魚掴み大会とは言っているけど、みんなどんな獲り方をしても良い、って言っておいたんだけどな。まぁ、本人がその獲り方がしたいって言うならそれで良い。だけどどうにも姿に合わないな。大型犬がネコの真似って。
というかよくネコみたいな動きができるな。顔に水がかかった時の、前足で顔を拭く動きもネコそっくりだし。
『前より上手になったんだよ』
『最初は魚が目の前でジャンプして、バカにしてきた。今は通り過ぎてる』
……魚ってバカにしてくるのか? え? 意思がある魚なの? 俺、初めて聞いたんだけど。
『う~ん、掴まえられない』
何度も挑戦するリル、だが、その度にスルスルと魚が逃げて行く。頑張ってるんだ。ここはちょっとアドバイスしてやろう。
『リル、いつもみたいにやってみたらどうだ?』
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