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第3章 幼女編
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「だけど、もう魔素入り風呂に入るのはやめなさい」
私はこの時初めて反抗した。
「や」
短くそう拒否し、ぷいっとそっぽを向く。
「や?」
それにびっくりしたようで聞き返すレイン様。
だって私はただ守ってもらうだけのお姫様になりたかった訳じゃない。こうやって堕落した日々にずっと甘んじるつもりもない。
レイン様はあの時、戦いに有利になるものを召喚するはずだったのだ。そのレイン様の魔法を失敗で終わらせる訳にはいかない。今はちんちくりんでも将来、絶対、役に立って見せる。
本気でそう思っていた。
じゃなかったら、あんな激痛がはしる魔素入り風呂に毎日長時間も入る訳がない。
私にだって意地があるんだ。私なりにレイン様を想って、目的があって、「分かった、リリア。時々、一緒に寝よう」
「はいっ!」
間髪入れずにそう答える私。
よっしゃーーーっ!!
キタキタキタ!!
夢にまで見たレイン様とベッドインッ!
これから甘い甘い夜が待ってるぜー!
リリアちゃん大勝利!
私なりに目的があって、毎日、魔素入り風呂?はぁー、いつから私はこんな意識高い系になったのか。まぁ、この国一番の魔女になるっていうのは本気だけど、ベッドインがあるなら魔素入り風呂は卒業してやっても良い。
ベッドインで全て丸く収まったはずだった。しかし、その機会はなかなか来ず、ルイスに何度もレイン様の予定を聞く日々が続いた。
「ルイス、レインさま、きょうはなんじにかえってくる?」
「今日は隣国で会合はあるので、帰りは遅くなるかと思います」
「そんなに?」
「はい、リリア様はもう寝てる時間かと」
「はぁ、いっしょにねてくれるといっていたのに。……レインさま、うそつき」
そう言って、唇をきゅっと突き出しいじける私に、見かねたルイスが頭を撫でてくれた。
「大丈夫です、レイン様は約束を忘れたりしませんよ」
表面上は健気な幼女を気取っているが、心の中はまるで男に遊ばれた女のような気持ちでいっぱいだった。
(……は?レイン様タラシなの?なんなの?私のいたいけな気持ち弄んでんの?マジで)
そして約束から1週間過ぎ、2週間目を迎えようとしていた矢先、やっとレイン様が夕方に帰ってこれる日があった。
「レインさま!」
家のドアが開いた瞬間、待っていましたといわんばかりに駆け寄っていく。
「ただいま、リリア」
「きょうは、いっしょにねれる?」
「あぁ、ご飯を食べてお風呂に入ったら一緒に寝よう」
(ま、ま、まさか!おふっ、おふっ、おふろも一緒!?)
思わず頭が沸騰しフリーズしてしまう。久しぶりに夕食も一緒にとったが、お風呂のことで頭はいっぱいだった。子どもの特権って本当に素晴らしい。レイン様とベッドインだけでなくバスタイムまでご一緒できるかもしれないなんて。
祥子、魔界に来て5年目。
あのヘボ天使のせいで紆余曲折あったものの、本当にここへ来て良かった。
夕食を、緊張で大して味も分からないまま食べ終え、食後の紅茶を飲みながらお風呂への誘いを待つ。
しかし、しばらくしても声はかからない。
するとナンシーからいつものタイミングで声がかかった。
「さ、リリア。そろそろお風呂に行きましょうか」
「え?」
それは、それは、戸惑いと悲しみに溢れる目でナンシーを見つめ返した。
「リリア、レインさまとはいる」
「いけません、いくら子どもとはいえ男の人にみだらに肌をさらすものじゃこざいません」
「いや、リリア、レインさまとはいるの」
「ほら、駄々をこねないの。レイン様もお疲れですし、それに私の仕事をお取りにならないでください」
「そんな」
そうやって助け船を出そうとレイン様を見ると、困った顔をしながら言った。
「リリア、あまりナンシーを困らせるんじゃないよ」
その言葉にレイン様とのバスタイムを諦め、ナンシーの手に引かれるままトボトボ風呂場へ向かうことに。
私はこの時初めて反抗した。
「や」
短くそう拒否し、ぷいっとそっぽを向く。
「や?」
それにびっくりしたようで聞き返すレイン様。
だって私はただ守ってもらうだけのお姫様になりたかった訳じゃない。こうやって堕落した日々にずっと甘んじるつもりもない。
レイン様はあの時、戦いに有利になるものを召喚するはずだったのだ。そのレイン様の魔法を失敗で終わらせる訳にはいかない。今はちんちくりんでも将来、絶対、役に立って見せる。
本気でそう思っていた。
じゃなかったら、あんな激痛がはしる魔素入り風呂に毎日長時間も入る訳がない。
私にだって意地があるんだ。私なりにレイン様を想って、目的があって、「分かった、リリア。時々、一緒に寝よう」
「はいっ!」
間髪入れずにそう答える私。
よっしゃーーーっ!!
キタキタキタ!!
夢にまで見たレイン様とベッドインッ!
これから甘い甘い夜が待ってるぜー!
リリアちゃん大勝利!
私なりに目的があって、毎日、魔素入り風呂?はぁー、いつから私はこんな意識高い系になったのか。まぁ、この国一番の魔女になるっていうのは本気だけど、ベッドインがあるなら魔素入り風呂は卒業してやっても良い。
ベッドインで全て丸く収まったはずだった。しかし、その機会はなかなか来ず、ルイスに何度もレイン様の予定を聞く日々が続いた。
「ルイス、レインさま、きょうはなんじにかえってくる?」
「今日は隣国で会合はあるので、帰りは遅くなるかと思います」
「そんなに?」
「はい、リリア様はもう寝てる時間かと」
「はぁ、いっしょにねてくれるといっていたのに。……レインさま、うそつき」
そう言って、唇をきゅっと突き出しいじける私に、見かねたルイスが頭を撫でてくれた。
「大丈夫です、レイン様は約束を忘れたりしませんよ」
表面上は健気な幼女を気取っているが、心の中はまるで男に遊ばれた女のような気持ちでいっぱいだった。
(……は?レイン様タラシなの?なんなの?私のいたいけな気持ち弄んでんの?マジで)
そして約束から1週間過ぎ、2週間目を迎えようとしていた矢先、やっとレイン様が夕方に帰ってこれる日があった。
「レインさま!」
家のドアが開いた瞬間、待っていましたといわんばかりに駆け寄っていく。
「ただいま、リリア」
「きょうは、いっしょにねれる?」
「あぁ、ご飯を食べてお風呂に入ったら一緒に寝よう」
(ま、ま、まさか!おふっ、おふっ、おふろも一緒!?)
思わず頭が沸騰しフリーズしてしまう。久しぶりに夕食も一緒にとったが、お風呂のことで頭はいっぱいだった。子どもの特権って本当に素晴らしい。レイン様とベッドインだけでなくバスタイムまでご一緒できるかもしれないなんて。
祥子、魔界に来て5年目。
あのヘボ天使のせいで紆余曲折あったものの、本当にここへ来て良かった。
夕食を、緊張で大して味も分からないまま食べ終え、食後の紅茶を飲みながらお風呂への誘いを待つ。
しかし、しばらくしても声はかからない。
するとナンシーからいつものタイミングで声がかかった。
「さ、リリア。そろそろお風呂に行きましょうか」
「え?」
それは、それは、戸惑いと悲しみに溢れる目でナンシーを見つめ返した。
「リリア、レインさまとはいる」
「いけません、いくら子どもとはいえ男の人にみだらに肌をさらすものじゃこざいません」
「いや、リリア、レインさまとはいるの」
「ほら、駄々をこねないの。レイン様もお疲れですし、それに私の仕事をお取りにならないでください」
「そんな」
そうやって助け船を出そうとレイン様を見ると、困った顔をしながら言った。
「リリア、あまりナンシーを困らせるんじゃないよ」
その言葉にレイン様とのバスタイムを諦め、ナンシーの手に引かれるままトボトボ風呂場へ向かうことに。
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