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プロハーレムマスター(笑)編
西瓜日和
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「あーもう、なんだってんだ。」
俺は、いきなり散歩の帰り道に雨に降られて舌打ちをした。やっぱり、春さんがいう通り、車に乗るんだったな、と俺は傘をさした。最近の天候は、どうなっているんだ全く。俺は悪態をつきながら早足で家を目指した。
すると、軒下で雨宿りをしている竹下桃を見つけた。こちらに気がついたが、ぷい、と横を向いた。俺は一旦、無視して通り過ぎようとしたが、面倒だと思いながら、戻って話しかけた。
「傘、持ってないのか。」
「見てわからない、あんたの目、節穴か何か。」
「もう可愛くねえなあ。」
俺は、頭をかいて、傘を差し出した。
「ほれ、使え。」
「あんたはどうすんの。」
「俺のうちは近くだし、走って帰るよ。」
「だったら。」
桃は俺の横にたってひっついた。でかい。
「じゃ、私を入れて行ってよ。家からこれ貸して。」
「ああ、わ、わかったぞ。西瓜。」
「何よ、その変なあだ名。きちんと桃って呼びなさないよ。」
「お、おお、そうだった、そうだった。」
相変わらずの西瓜さんでした。でかい。
「ほら、そんなんじゃ、あんたが濡れちゃうでしょう。」
ますますひっついてくる。ありがとうございます。ありがとうございます。
俺は、家に帰ると、傘を差し出した。
「お前の家、近いのか。」
「そうね。ここからだった歩いて20分ぐらいかな。」
「そうか。春さんに言って車をだしてもらおう。ちょっと、上がって待っていてくれ。」
俺は春さんに家の車で桃を送ってくれるようにお願いした。俺は応接室に戻ると、すでにお茶を飲んで落ち着いている桃に話しかけた。
「じゃ、しばらくしたら、誰かが来ておまん家に送ってくれるからな。じゃ、学校で。」
「ねえ。」
「なんだ。」
「ありがと。しかし、あんたって本当に金持ちだったんだね。話には聞いていたけどすごいね。」
「そうかい、あんがとさん。じゃあな。」
俺は、まずは、風呂だと思い風呂につかった。
気持ちよく歌を歌っていると後ろから声をかけたられた。
「あんた、音痴ね。」
「お、お前、帰っていなかったのか。す、すいか。すすいか。」
タオルに隠されてはいるが、大きな西瓜がタオルを押し上げている。
後ろで、春さんが、ぐいっと親指を立てた。
春さんめ。でもグッドジョブ!
「あのメイドさん、春さんだっけ。彼女が教えてくれたんだ。あんたの妾になれば、お金使い放題だって。それに、あんたは、これが好きだって。」
ハラリとタオルが落ちる。しかし、後ろから楓が勢いよく走って来て、西瓜の頭を叩いて、霞がバスタオルをぐいっと持ち上げてそのまま担いだ。
二人はふふふふとお互いを戦友であるかのごとく感心した目でほめ合い桃をどこかへ拉致していった。クソ、俺の貴重な西瓜が・・・・・。まあしゃあねえか。
俺はゆっくりと湯につかって疲れを癒すのであった。全てこの世はこともなし、だな。
俺は、いきなり散歩の帰り道に雨に降られて舌打ちをした。やっぱり、春さんがいう通り、車に乗るんだったな、と俺は傘をさした。最近の天候は、どうなっているんだ全く。俺は悪態をつきながら早足で家を目指した。
すると、軒下で雨宿りをしている竹下桃を見つけた。こちらに気がついたが、ぷい、と横を向いた。俺は一旦、無視して通り過ぎようとしたが、面倒だと思いながら、戻って話しかけた。
「傘、持ってないのか。」
「見てわからない、あんたの目、節穴か何か。」
「もう可愛くねえなあ。」
俺は、頭をかいて、傘を差し出した。
「ほれ、使え。」
「あんたはどうすんの。」
「俺のうちは近くだし、走って帰るよ。」
「だったら。」
桃は俺の横にたってひっついた。でかい。
「じゃ、私を入れて行ってよ。家からこれ貸して。」
「ああ、わ、わかったぞ。西瓜。」
「何よ、その変なあだ名。きちんと桃って呼びなさないよ。」
「お、おお、そうだった、そうだった。」
相変わらずの西瓜さんでした。でかい。
「ほら、そんなんじゃ、あんたが濡れちゃうでしょう。」
ますますひっついてくる。ありがとうございます。ありがとうございます。
俺は、家に帰ると、傘を差し出した。
「お前の家、近いのか。」
「そうね。ここからだった歩いて20分ぐらいかな。」
「そうか。春さんに言って車をだしてもらおう。ちょっと、上がって待っていてくれ。」
俺は春さんに家の車で桃を送ってくれるようにお願いした。俺は応接室に戻ると、すでにお茶を飲んで落ち着いている桃に話しかけた。
「じゃ、しばらくしたら、誰かが来ておまん家に送ってくれるからな。じゃ、学校で。」
「ねえ。」
「なんだ。」
「ありがと。しかし、あんたって本当に金持ちだったんだね。話には聞いていたけどすごいね。」
「そうかい、あんがとさん。じゃあな。」
俺は、まずは、風呂だと思い風呂につかった。
気持ちよく歌を歌っていると後ろから声をかけたられた。
「あんた、音痴ね。」
「お、お前、帰っていなかったのか。す、すいか。すすいか。」
タオルに隠されてはいるが、大きな西瓜がタオルを押し上げている。
後ろで、春さんが、ぐいっと親指を立てた。
春さんめ。でもグッドジョブ!
「あのメイドさん、春さんだっけ。彼女が教えてくれたんだ。あんたの妾になれば、お金使い放題だって。それに、あんたは、これが好きだって。」
ハラリとタオルが落ちる。しかし、後ろから楓が勢いよく走って来て、西瓜の頭を叩いて、霞がバスタオルをぐいっと持ち上げてそのまま担いだ。
二人はふふふふとお互いを戦友であるかのごとく感心した目でほめ合い桃をどこかへ拉致していった。クソ、俺の貴重な西瓜が・・・・・。まあしゃあねえか。
俺はゆっくりと湯につかって疲れを癒すのであった。全てこの世はこともなし、だな。
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