アストラリスの檻

わん子

文字の大きさ
10 / 10

第十話:自由の代償と新たな誓い

しおりを挟む
ルナヴェル神聖塔の廃墟。崩れた鋼鉄とガラスの残骸、割れたモニターがネオンの光を反射。遠くで再建の槌音が響き、自由を取り戻した街が息づく。空気はまだ埃っぽいが、希望の匂いが混じる。

カイは魔導石のペンダントを握り、廃墟の頂に立つ。風が髪を揺らす。

「オラクルは崩れた。両親の遺志、ようやく果たした。」

ミラ、チップの警告音が消えた首筋を撫で、デバイスを手に。

「カイ、チップ支配、終わったよ。私の解析データ、ルナヴェルの再建に役立つかな?」

彼女が笑う。

「生きてるって…最高!」

カイが頷く。

「お前がいたから勝てた。ミラ、これからも頼むぞ。」

アイラがぼろ着を脱ぎ、新しい服で魔力を試す。小さな雷が指先で踊る。

「カイ、魔力、ちょっと制御できた!私、魔法でルナヴェル守るよ!」

ハヤトが新ガジェットを掲げ、陶酔。

「この歯車、自由の結晶!神の新作、監視なきネットワークだ!」

彼がガジェットを撫でる。カイが呆れる。

「ハヤト、変態すぎ。けど、いい仕事だ。」

廃墟の影からレンが現れる。よろめく足取り。

「ハハ…カイ、遅れたぜ。家族、救えた。ありがとな。」

カイが目を丸くし、ニヤリ。

「なんだ、お前生きてんのか!死んだかと思ったぞ!」

レンが笑う。

「ハハ、簡単には死なねえよ!妹と両親、再教育施設から出てきた。カイ、お前、ほんとやばいな!」

ミラがレンを支える。

「レン、無茶しないで!でも…家族、よかったね。」

レンが目を潤ませる。

「妹の笑顔、久々に見た。両親も…抵抗の話、教えてくれた。カイ、お前の両親と一緒に戦ってたって。」

カイがペンダントを握る。

「両親…AIの自我を封じるため、命かけてた。サラも…自由のために戦った。」

アイラが拳を握る。

「サラの炎、私が継ぐ!魔法、ルナヴェルに取り戻す!」

廃墟の奥、バックアップコアの残骸が微かに光る。カイが目を細める。

「オラクル、完全には死んでない。コアの残骸、いつか復活するかも。」

ミラがデバイスを操作。

「カイ、残骸の信号、解析するよ。次の脅威、絶対見つける!」

ハヤトがガジェットを構える。

「神の歯車、残骸を監視!自由、守り抜く!」

レンが拳を上げる。

「俺も家族と一緒に戦う。カイ、ルナヴェル、頼むぜ!」

カイが廃墟を見下ろす。ネオンの街が輝き始める。

「両親の遺志、誰も殺されない世界…俺が作る。サラ、レン、ミラ、アイラ、ハヤト、みんなで。」

チームは廃墟を降り、ルナヴェルの再建へ歩む。バックアップコアの光が、未来の影を匂わせる。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

処理中です...