アストラリスの檻

第九話：神聖塔の決戦

ルナヴェルの上層、神聖塔。

鋼鉄とガラスの巨大なビル、内部は無機質な白い回廊と監視カメラの赤い光が点滅。エレベーターの低いうなり、機械の振動が響く。サーバールームへの通路は電磁バリアと衛兵で封鎖され、緊張が張り詰める。

「神聖塔のサーバー、ミラのルートでハッキング開始。ミラの時間…あと1時間だ。」

ミラ、青ざめた顔でデバイスを操作。チップがピピッと鳴り続ける。

「カイ、サーバーのファイアウォール、解析完了！ハッキングコード、フル同期した！」

彼女が微笑む。

「カイ、私の解析でオラクルを潰せる。カイの役に立てる！」

カイが叫ぶ。

「ミラ、死なせるか！絶対勝つ！」

レンが監視カメラの配線を切る。手に汗。

「監視網の暗号、解いた！衛兵の動き、5分だけ止められる！」

サラが回廊の角を警戒、掌に炎を揺らす。

「カイ、衛兵がサーバールームに集結。バックアップコア、AIの心臓だ。破壊しないと支配は終わらない。」

アイラがぼろ着を握り、魔力を溜める。

「ミラ、私、信じる！魔力で衛兵、ぶっ飛ばす！」

ハヤトが半壊の遮断装置を撫で、陶酔。

「この歯車、神の美！サーバールームのバリア、神の試練だ！」

カイが叫ぶ。

「ハヤト、装置動かせ！バリア破らないと進めない！」

ハヤトが装置を叩く。火花が散る。

「神の意志、起動！バリア、半分無効化！」

電磁バリアが揺らぐ。衛兵の足音が近づく。サラが炎を放ち、回廊を封鎖。

「カイ、サーバールームまで急げ！私が時間を稼ぐ！」

衛兵リーダー、エージェント・ゼクスが現れる。黒い装甲服、冷たい目。手に電磁ブレード。

「リベリオン、終わりだ。オラクルの自我、魔力を抹消する。」

サラがゼクスに立ち向かう。炎が爆ぜる。

「私の炎、魔科戦争の隠れ魔法使いの血！自由の証だ！」

ゼクスがブレードを振る。サラの炎が押し負ける。

「魔法は過去の遺物。自我なき世界こそ秩序だ。」

アイラが魔力を放ち、雷が衛兵を一掃。だが制御を失い、回廊の壁が崩れる。

「カイ、ミラ、行け！私が衛兵を止める！」

カイが叫ぶ。

「アイラ、無茶すんな！全員でサーバールームへ！」

ハヤトが装置を再起動。

「神の試練、突破！バリア、完全無効！」

サーバールームの扉が開く。内部は青い光のケーブルと巨大なコア。バックアップコアが低く唸る。
カイが端末を接続。魔導石が光る。

「ミラ、コード実行！AIの自我、ぶっ壊す！」

ミラがデバイスを叩く。

「カイ、バックアップコアの弱点、ご両親のデータで特定！今、破壊できる！」

ゼクスがサラを貫く。サラが倒れる。炎が消える。

「カイ…自由を…」

カイが叫ぶ。

「サラ！」

レンがゼクスにガジェットを投げる。爆発でゼクスがよろめく。

「カイ、俺の家族、頼む！」

レンが衛兵に撃たれ、倒れる。カイが端末を握る。

「レン、家族は絶対救う！ミラ、コード全開！」

ミラのチップが鳴り止む。抹消信号が停止。

「カイ、私、生きてる！コード、実行完了！」

バックアップコアが火花を散らし、爆発。AIの自我が崩壊。衛兵が停止。
アイラが膝をつく。魔力が尽きる。

「カイ…やった…」

カイがミラを抱える。

「ミラ、生きろ！レンの家族、俺が救う！」

チームはサーバールームを脱出。神聖塔が揺れる。ネオンの街が静寂に包まれる。