ヤンデレ王子と哀れなおっさん辺境伯 恋も人生も二度目なら

音無野ウサギ

文字の大きさ
9 / 13

では罰を与えよう ※

しおりを挟む
『言葉というのは閨の中では普段以上に力を持ちます。口にすることで本来望んでいないことまで自分が欲しているように感じるようになるのです。行為が好きなのか行為をしてくれる人物が好きなのか混同させることも簡単なこと。

 一時の熱で身体を落とすことは出来ますが持続させる毒を心に織り込むには言葉を上手にお使いください。優しい言葉で心まで殿下の色に染めて差し上げればお相手は愛し愛されているという優しい幻影の中抜け出せない蟻地獄のように殿下の手管に深く深くはまっていきますよ』


 閨の教師は言葉を使い相手を自分に屈させる方法を熱心に語っていた。身体は刺激に弱く、心は言葉に弱いのだと。


(気持ちが言葉を紡ぎ行動を起こさせるなら逆もまたありだ)


 リヒトはてらてらと光を反射しているゲオハルトの穴を舌でかるく突いた。柔らかな舌で触られただけだというのにゲオハルトは下半身を揺らしながら声を漏らした。


「ゲオハルトお前のここは私を求めているな。可愛く熟れて私の男根を早くほしいと言っているぞ。強く優れた雄に従いたい。組み敷かれたいと言っているようだな。お前はどう思う?」


「そんな、ことは」


「私に突かれ支配されたいと言ってみろ。ぞんぶんにかわいがってやるぞ」


「そ……はぁぁぁん゛っ」


 言葉はリヒトがゲオハルトの尻穴に舌をねじ込んだことで喘ぎ声に変わった。


「私はお前が好きだ。愛しい。初恋だ。ずっと側にいたいと思っている」


「私には好きな人がっ」


「叶わぬ恋なら諦めさせてやるから私にしろ。もう私のそばを離れることは許さない」


「う゛ぁ゛っやめ゛っ」


 二度三度と舌を奥までねじ込むとゲオハルトが下半身を拗じらせ涙声になった。限界が近いなとリヒトは思った。そのまま数回優しく入り口にキスを落としながら続ける。


「いいんだ。ゲオ。心変わりは恥ずかしいことじゃない。お前の好きな相手はお前の幸せをねがっているだろう。幸せになろう。もう不幸にしがみつくような真似はやめていい。私が許すよ」


 リヒトは男根の先端に優しくキスを落とした。優しい刺激に固くそそり立ったゲオハルトの男根がピクリと動いた。


「許されません」


「私が許す」


「私はあの方を見殺しにした。けしてけして許されない」


「お前の後悔は伯母上のことだろう。王族とはそういうものだ」


「親友だと言ったのに」


「友であれ親であれ主であれ人は救えるものしか救えぬ」


 リヒトはゲオハルトの顔の側に移動した。目隠しはもう涙で色がかわっている。吸い取りきれなかった涙が目隠しをつたい枕を濡らしていた。


(哀れなゲオ。私はここにいるのに)


 涙で重たくなった目隠しをとってやり額、頬、鼻と顔中に優しくキスを落としながらリヒトは囁いた。


「救いを求めろ。私が助けてやる」


「……」


 ゲオハルトの唇がかすかに震えていたが言葉はなかった。


「お前は私の騎士だ。罪をさばくのも私。罰を与えるのも私だ」


「……では罰してください……私は主を守れなかった」


「分かった」


 リヒトは次の瞬間己の男根をゲオハルトの体の奥まであらあらしくねじ込んだ。

 突然の刺激にゲオハルトの全身が跳ねる。奥の奥まで開かれるような激しい動きにゲオハルトは息を吸うことの出来ず体を反らせる。
 
 開かれたままの口に噛み付くようにキスを落としたリヒトは上と下からゲオハルトを犯し続けた。ゲオハルトが一度意識を飛ばした後は手足の拘束を解き後ろから犯しながら自分の名を呼ばせた。


 罪の意識も快楽に流され、流れる涙がなぜなのかわからなくなるほどゲオハルトがとろけきってからリヒトは仕上げに入ることにした。


 質問に上手に答えられれば快楽を、リヒトの望まぬ答えなら正しい答えを言えるまで焦らし続ける。昨晩の快楽漬けのおかげか朦朧とした意識のゲオハルトはたやすく落ちた。


 最後の仕上げにリヒトはまたゲオハルトを組み敷いた。愛しい男は息も絶え絶えに下からリヒトを見つめてくる。


「お前を抱いているのは誰だ」


「リ…ヒトさまです」


 浅いゲオハルトのいいところをすってやれば可愛く啼き声を上げる。その声もかすれてきている。流石に無理をさせているとリヒトは一瞬罪悪感を感じた。


 だが彼のそんな罪悪感も次の質問で吹き飛んだ。


「お前の主は誰だ」


「フランっ゛」


(まだ言うか!)


 リヒトはイラつきから一息にゲオハルトから一物をひき抜いた。ゲオハルトの目が大きく開き後ろの穴が物欲しげにクパクパと動く。


「お前の主は?」


 リヒトが優しく頬をなでながら尋ねるとゲオハルトは彼の胸に縋るように寄ってきた。


「リヒト様です」


 入り口にリヒトの男根が当てられるとゲオハルトの穴は吸い付くようにねだってくる。ゲオハルトが熱い息を吐きながらおずおずとゲオハルトの背に手を回すのでゆっくりと入れてやる。リヒト自身が少しずつ奥へ進む度にゲオハルトの潤んだ目が快楽にそまる。


「気持ちいいな?」


「気持ちいい、いい」


 幼子のようにコクリコクリとうなずくゲオハルトはもうすぐ意識を飛ばす様子が見えた。


(限界のようだな)


「ゲオハルトはリヒトに抱かれるのが好きか?」


「好きです」


「好きか?」


「スキ」


「お前が好きなのは誰だ」


「リヒト様」


 とろけきり視線の定まらないゲオハルトに甘いキスを落としリヒトは尋ねる。


「ゲオどうしてほしい」


「もう、いきたい。いきたいです。いかしてください」


「いい子だ。ゲオ一緒にいこう」


 甘い水音に嬌声がまじりその部屋に静けさが戻ったのは日が陰りだした夕方のことだった。


 その日第三王子が使用許可を得ていた部屋から激しい水音と喘ぎ声が聞こえると報告を受けた第一王子はその部屋の使用許可を一日延長させ第二王子を騎士団へと向かわせたのだがリヒトがそれを知ったのは次の日のこと。


 ガラス張りの茶室で兄たちは笑顔で第三王子を迎えたという。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

給餌行為が求愛行動だってなんで誰も教えてくれなかったんだ!

永川さき
BL
 魔術教師で平民のマテウス・アージェルは、元教え子で現同僚のアイザック・ウェルズリー子爵と毎日食堂で昼食をともにしている。  ただ、その食事風景は特殊なもので……。  元教え子のスパダリ魔術教師×未亡人で成人した子持ちのおっさん魔術教師  まー様企画の「おっさん受けBL企画」参加作品です。  他サイトにも掲載しています。

令嬢に転生したと思ったけどちょっと違った

しそみょうが
BL
前世男子大学生だったが今世では公爵令嬢に転生したアシュリー8歳は、王城の廊下で4歳年下の第2王子イーライに一目惚れされて婚約者になる。なんやかんやで両想いだった2人だが、イーライの留学中にアシュリーに成長期が訪れ立派な青年に成長してしまう。アシュリーが転生したのは女性ではなくカントボーイだったのだ。泣く泣く婚約者を辞するアシュリーは名前を変えて王城の近衛騎士となる。婚約者にフラれて隣国でグレたと噂の殿下が5年ぶりに帰国してーー? という、婚約者大好き年下王子☓元令嬢のカントボーイ騎士のお話です。前半3話目までは子ども時代で、成長した後半にR18がちょこっとあります♡  短編コメディです

黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜

せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。 しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……? 「お前が産んだ、俺の子供だ」 いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!? クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに? 一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士 ※一応オメガバース設定をお借りしています

転生したらスパダリに囲われていました……え、違う?

米山のら
BL
王子悠里。苗字のせいで“王子さま”と呼ばれ、距離を置かれてきた、ぼっち新社会人。 ストーカーに追われ、車に轢かれ――気づけば豪奢なベッドで目を覚ましていた。 隣にいたのは、氷の騎士団長であり第二王子でもある、美しきスパダリ。 「愛してるよ、私のユリタン」 そう言って差し出されたのは、彼色の婚約指輪。 “最難関ルート”と恐れられる、甘さと狂気の狭間に立つ騎士団長。 成功すれば溺愛一直線、けれど一歩誤れば廃人コース。 怖いほどの執着と、甘すぎる愛の狭間で――悠里の新しい人生は、いったいどこへ向かうのか? ……え、違う?

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる

ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。 アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。 異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。 【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。 αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。 負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。 「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。 庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。 ※Rシーンには♡マークをつけます。

前世で恋人だった騎士様の愛がこんなに重いなんて知りませんでした

よしゆき
BL
前世で恋人だった相手を現世で見つける。しかし前世では女だったが、男に生まれ変わってしまった。平凡な自分では釣り合わない。前世はただの思い出として、諦めようとするけれど……。

忠犬だったはずの後輩が、独占欲を隠さなくなった

ちとせ
BL
後輩(男前イケメン)×先輩(無自覚美人)  「俺がやめるのも、先輩にとってはどうでもいいことなんですね…」 退職する直前に爪痕を残していった元後輩ワンコは、再会後独占欲を隠さなくて… 商社で働く雨宮 叶斗(あめみや かなと)は冷たい印象を与えてしまうほど整った美貌を持つ。 そんな彼には指導係だった時からずっと付き従ってくる後輩がいた。 その後輩、村瀬 樹(むらせ いつき)はある日突然叶斗に退職することを告げた。 2年後、戻ってきた村瀬は自分の欲望を我慢することをせず… 後半甘々です。 すれ違いもありますが、結局攻めは最初から最後まで受け大好きで、受けは終始振り回されてます。

王子様の愛が重たくて頭が痛い。

しろみ
BL
「家族が穏やかに暮らせて、平穏な日常が送れるのなら何でもいい」 前世の記憶が断片的に残ってる遼には“王子様”のような幼馴染がいる。花のような美少年である幼馴染は遼にとって悩みの種だった。幼馴染にべったりされ過ぎて恋人ができても長続きしないのだ。次こそは!と意気込んだ日のことだったーー 距離感がバグってる男の子たちのお話。

処理中です...