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31 二度目のプロポーズ
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リリーをにらみつけるアルフォンスの視線を遮るようにレオが動いた。
大きなレオの背中に守られてリリーはほんの少し安心した。
「これ以上私と婚約者の時間をじゃましないでほしいのだが?あー貴殿は?」
格上のものから名乗るように促されたと思ったアルフォンスが素直に名を告げた。
「アルフォンス・ランズフート。ランズフート伯爵家の三男です。そちらのアデノフォラ嬢とは幼い頃からの友人でして」
「友人?」
「はい。親しい友人です」
その言葉にリリーの心がぞわりとした。
レオが止めなければ遅かれ早かれ力づくで親しい友人以上の関係に持ち込まれていただろうと思った。
「ではなおのことだな。リリーと私は婚約している。私の婚約者に近寄るのは今後は遠慮願おうか。変な噂になっても困るので。あと私とリリーのことは他言無用だよ。貴殿が言ったように私達の関係はまだ公示されていないのでね」
『変な虫がつく前にリリーと婚約。いや早急に婚姻をあげられるだろうか?この国では難しいかな?アレクに頼むか……この男私をアレクと思っているが、可愛らしいリリーとあのアレクが噂になるなんて考えただけでも腹が立つな』
レオの後ろでは彼の本音にリリーが目を丸くしているのだが彼は気が付かない。
「わかったかい?じゃあわたしたちの時間を邪魔するのはやめてくれ」
一瞬不満気な目をしたがすぐに作り笑いでそれを隠しアルフォンスはその場を辞した。
アルフォンスの背中が見えなくなるまで見送ってレオはやっとリリーの方へと振り向いた。
「リリー大丈夫だった?」
座っているリリーに視線を合わせるようにかがんだレオの美しい顔が近づきすぎてリリーは思わず後ろへのけぞった。
「きゃっ」
背もたれのないベンチということを失念していたリリーの上体がバランスを崩し後ろへと落ちかける。すかさずそれを支えたレオは隣に腰掛けた。
にこにことリリーを見つめる瞳が告げている。彼はリリーが好きだと。あまったるい視線にリリーは心が高鳴るのを感じたと同時に悲しさも覚えた。
(お気の毒な方でなければ問題なかったのに)
托卵令嬢の次は二股令嬢のタイトル獲得が確実となった今リリーは今すぐにでも修道院に入りたい気持ちでいっぱいだ。
リリーの気持ちを知らないレオはふんわりと笑った。
「リリーは危なっかしいなぁ」
「あ、ありがとうございます」
「さっきの彼、乱暴な男だったね。でも私と一緒ならリリーを危ない目に合わせたりしないから安心して」
『腕力に訴えるような男じゃなくて良かった。痛いのは嫌だから』
顔の美しさで強さが決まる訳では無いが、やはりレオは腕力で物事を解決するのが得意ではないのだとリリーは思った。
『痛いのは嫌』とは男性にしては可愛らしい理由だとリリーは思わず微笑んだ。
その微笑みをみてレオは一瞬息を止めた。
ただただ自分を見つめるレオをリリーが怪訝そうに見つめる。
「レオ様?」
「この前は驚かせてしまったけれどリリー私と結婚して欲しいんだ。私の運命。結婚して私の国についてきて欲しい」
そっとリリーの手を握りしめたレオがリリーに縋るように告げた言葉にリリーの顔色が抜けた。
「国?」
「あぁ成人を迎えるために国に一度戻らないといけないんだ。儀式はどうしても国で行わないといけない」
「……成人式。それは大事な儀式ですものね」
リリーはそっと目を伏せた。
(重症だわ。自分を他国人の成人前の年だと思っているなんて)
「結婚については父と相談させてくださいませ」
とりあえず父から断ってもらうことにしようとリリーは問題の先送りを決めた。
貴族令嬢として渾身の作り笑いをレオに向けるリリーであった。
大きなレオの背中に守られてリリーはほんの少し安心した。
「これ以上私と婚約者の時間をじゃましないでほしいのだが?あー貴殿は?」
格上のものから名乗るように促されたと思ったアルフォンスが素直に名を告げた。
「アルフォンス・ランズフート。ランズフート伯爵家の三男です。そちらのアデノフォラ嬢とは幼い頃からの友人でして」
「友人?」
「はい。親しい友人です」
その言葉にリリーの心がぞわりとした。
レオが止めなければ遅かれ早かれ力づくで親しい友人以上の関係に持ち込まれていただろうと思った。
「ではなおのことだな。リリーと私は婚約している。私の婚約者に近寄るのは今後は遠慮願おうか。変な噂になっても困るので。あと私とリリーのことは他言無用だよ。貴殿が言ったように私達の関係はまだ公示されていないのでね」
『変な虫がつく前にリリーと婚約。いや早急に婚姻をあげられるだろうか?この国では難しいかな?アレクに頼むか……この男私をアレクと思っているが、可愛らしいリリーとあのアレクが噂になるなんて考えただけでも腹が立つな』
レオの後ろでは彼の本音にリリーが目を丸くしているのだが彼は気が付かない。
「わかったかい?じゃあわたしたちの時間を邪魔するのはやめてくれ」
一瞬不満気な目をしたがすぐに作り笑いでそれを隠しアルフォンスはその場を辞した。
アルフォンスの背中が見えなくなるまで見送ってレオはやっとリリーの方へと振り向いた。
「リリー大丈夫だった?」
座っているリリーに視線を合わせるようにかがんだレオの美しい顔が近づきすぎてリリーは思わず後ろへのけぞった。
「きゃっ」
背もたれのないベンチということを失念していたリリーの上体がバランスを崩し後ろへと落ちかける。すかさずそれを支えたレオは隣に腰掛けた。
にこにことリリーを見つめる瞳が告げている。彼はリリーが好きだと。あまったるい視線にリリーは心が高鳴るのを感じたと同時に悲しさも覚えた。
(お気の毒な方でなければ問題なかったのに)
托卵令嬢の次は二股令嬢のタイトル獲得が確実となった今リリーは今すぐにでも修道院に入りたい気持ちでいっぱいだ。
リリーの気持ちを知らないレオはふんわりと笑った。
「リリーは危なっかしいなぁ」
「あ、ありがとうございます」
「さっきの彼、乱暴な男だったね。でも私と一緒ならリリーを危ない目に合わせたりしないから安心して」
『腕力に訴えるような男じゃなくて良かった。痛いのは嫌だから』
顔の美しさで強さが決まる訳では無いが、やはりレオは腕力で物事を解決するのが得意ではないのだとリリーは思った。
『痛いのは嫌』とは男性にしては可愛らしい理由だとリリーは思わず微笑んだ。
その微笑みをみてレオは一瞬息を止めた。
ただただ自分を見つめるレオをリリーが怪訝そうに見つめる。
「レオ様?」
「この前は驚かせてしまったけれどリリー私と結婚して欲しいんだ。私の運命。結婚して私の国についてきて欲しい」
そっとリリーの手を握りしめたレオがリリーに縋るように告げた言葉にリリーの顔色が抜けた。
「国?」
「あぁ成人を迎えるために国に一度戻らないといけないんだ。儀式はどうしても国で行わないといけない」
「……成人式。それは大事な儀式ですものね」
リリーはそっと目を伏せた。
(重症だわ。自分を他国人の成人前の年だと思っているなんて)
「結婚については父と相談させてくださいませ」
とりあえず父から断ってもらうことにしようとリリーは問題の先送りを決めた。
貴族令嬢として渾身の作り笑いをレオに向けるリリーであった。
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