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50 デート応援隊
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「ですから、お二人に付き合ってもらわなくても大丈夫ですから!!」
仕事終わりに執務室を一人で出ていこうとしたリリーはトリスタンから引き止められていた。
「そういう訳にはいかないだろう。王弟殿下もおっしゃっていたんだし。ダミアンみたいに小柄だとひょいっと小麦袋に詰められてさらわれる可能性も無きにしも非ずだ。な、ジョージ」
先程から頑なに同行を拒否するダミアンを持て余したのかトリスタンは親友へ助けを求めた。
「そうだな。俺も心配だ。ダミアンサイズなら俺の上着の下に隠して行けそうだし」
嫌そうにするダミアンを見てくすりと笑ったジョージもからかいの言葉を口にした。
ジョージの同意にトリスタンがそらみたことかとダミアンを見る。
「だよな。ほら、わかったらその用事とやらに俺たちを連れていけ。可愛い後輩が危険な目にあったら俺たちの寝覚めが悪いだろう」
「アルフォンスが何かをしてくるなら婚約が成立しないことがはっきりした今日明日じゃないか?」
「そうだな。あいつ単細胞っぽいからな」
「俺の婚約を邪魔したのはだれだ?あの小僧か?痛い目見せてやる!!とかなんとか言いそうだよな」
「なんでそんなに楽しそうなんですか。お二人共!!」
「だって今からアデノフォラ家のご令嬢とのデートだろ?」
「後輩の幸せへの第一歩を温かく見守りたいだけだ」
「だから違いますって!!デートではありませんから!!本当に」
そう言って抵抗するリリーであったが悲しいかな小柄だから危ないを証明するかのように両側からひょいと腕をとられて執務室外へ連行されてしまう。
「だから危ないって言ってるだろう。俺たちでらくらく運べるなんて、ダミアン軽すぎだぞ」
「そうだな。成長期なんだからもっと食事の量を増やしたほうがいいんじゃないか?」
「わかりました、わかりましたから下ろしてください」
「逃げないって約束したらな」
「そうだな。約束したら」
「わかりました。連れて行きます。でもお二人は隠れていてくださいね」
「もちろん、デートの邪魔をするような野暮な真似はしないぞ」
「安心しろ。応援するが邪魔はしないぞ」
(全く安心できない)
結局キリアンという男の真意が見えないのでアンナの知恵を借りに行きたかったのに、優しい先輩二人のせいでそれが叶わず情報を持たないままオランジェリーに向かうことになってしまった。
オランジェリーの中にはリリーが先に入ることにして二人とわかれた。
扉を開けると温かく湿度のある温室独特の空気に包まれた。
オランジェリーの中央部まで進むとリリーの足元でカランという音がなり地面の上に転がった。
(?)
拾い上げるとそれは軽い金属の棒だった。リリーの腕の長さほどもある銀色の円筒形の物体だが見た目よりもよっぽど軽い。先のほうが黒い土で汚れている。
(植物ための支柱かしら?)
どこからか倒れてきたのかと周りを見回すと背後からキリアンが近づいてくるのに気づいた。
大げさな身振りで天を仰いでいる。
「おやおや、恋敵を消そうとするなんてダミアン君は意外と暴力的ですねぇ」
そう言ってキリアンは事情を飲み込めていないリリーを見て口の端を少し上げた。
キリアンのわざとらしく動かされた視線をリリーが追うと彼女はそこに見慣れた癖のある栗毛を見つけた。
床の上でピクリとも動かない男。
(アルフォンス……)
仕事終わりに執務室を一人で出ていこうとしたリリーはトリスタンから引き止められていた。
「そういう訳にはいかないだろう。王弟殿下もおっしゃっていたんだし。ダミアンみたいに小柄だとひょいっと小麦袋に詰められてさらわれる可能性も無きにしも非ずだ。な、ジョージ」
先程から頑なに同行を拒否するダミアンを持て余したのかトリスタンは親友へ助けを求めた。
「そうだな。俺も心配だ。ダミアンサイズなら俺の上着の下に隠して行けそうだし」
嫌そうにするダミアンを見てくすりと笑ったジョージもからかいの言葉を口にした。
ジョージの同意にトリスタンがそらみたことかとダミアンを見る。
「だよな。ほら、わかったらその用事とやらに俺たちを連れていけ。可愛い後輩が危険な目にあったら俺たちの寝覚めが悪いだろう」
「アルフォンスが何かをしてくるなら婚約が成立しないことがはっきりした今日明日じゃないか?」
「そうだな。あいつ単細胞っぽいからな」
「俺の婚約を邪魔したのはだれだ?あの小僧か?痛い目見せてやる!!とかなんとか言いそうだよな」
「なんでそんなに楽しそうなんですか。お二人共!!」
「だって今からアデノフォラ家のご令嬢とのデートだろ?」
「後輩の幸せへの第一歩を温かく見守りたいだけだ」
「だから違いますって!!デートではありませんから!!本当に」
そう言って抵抗するリリーであったが悲しいかな小柄だから危ないを証明するかのように両側からひょいと腕をとられて執務室外へ連行されてしまう。
「だから危ないって言ってるだろう。俺たちでらくらく運べるなんて、ダミアン軽すぎだぞ」
「そうだな。成長期なんだからもっと食事の量を増やしたほうがいいんじゃないか?」
「わかりました、わかりましたから下ろしてください」
「逃げないって約束したらな」
「そうだな。約束したら」
「わかりました。連れて行きます。でもお二人は隠れていてくださいね」
「もちろん、デートの邪魔をするような野暮な真似はしないぞ」
「安心しろ。応援するが邪魔はしないぞ」
(全く安心できない)
結局キリアンという男の真意が見えないのでアンナの知恵を借りに行きたかったのに、優しい先輩二人のせいでそれが叶わず情報を持たないままオランジェリーに向かうことになってしまった。
オランジェリーの中にはリリーが先に入ることにして二人とわかれた。
扉を開けると温かく湿度のある温室独特の空気に包まれた。
オランジェリーの中央部まで進むとリリーの足元でカランという音がなり地面の上に転がった。
(?)
拾い上げるとそれは軽い金属の棒だった。リリーの腕の長さほどもある銀色の円筒形の物体だが見た目よりもよっぽど軽い。先のほうが黒い土で汚れている。
(植物ための支柱かしら?)
どこからか倒れてきたのかと周りを見回すと背後からキリアンが近づいてくるのに気づいた。
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そう言ってキリアンは事情を飲み込めていないリリーを見て口の端を少し上げた。
キリアンのわざとらしく動かされた視線をリリーが追うと彼女はそこに見慣れた癖のある栗毛を見つけた。
床の上でピクリとも動かない男。
(アルフォンス……)
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