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87p【新人勧誘。】
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翌日
いつも通りシンが朝食を運んできてくれた。
「おはよう。あのさ、ルナに頼まれたお使いがあるんだけど一緒にこない?」
「お使いって買い物?」
「違う。新人勧誘。」とシンは喋りながら朝食をテーブルの上に置いてくれた。
「え!見たい見たい!ミルフィオレってどんな感じで新人勧誘してるのか見て見たい!」
咲が目を輝かせて席についた。
「あはは。行くしかないな。」
「まぁ、いずれはりきもやんなきゃいけなくなるはずだから良い経験になると思う。」
三人で朝食を食べ始める。
「ねぇ、どこで勧誘するの?」
「チュートリアル学校。それが常識。」
「あ、ほんとの初心者を勧誘するのか。」
「りきより新人の方が色々知ってそうだよね。」と咲に言われてショックを受ける。
「コホンッ。で、チュートリアル学校には3つの卒業方法があって、1つ目は、必須チュートリアル終了後に卒業を希望した場合。こういう人はだいたい友達と一緒にはじめて小さなギルドで細々と暮らしたり、企業用のアカウントだったりかな。2つ目はそこそこ強いギルドに加入希望者。通常より長い時間を学校で暮らす事になる。希望ギルドの方針に沿った教育を受けるんだ。3つ目はギルドがどこも受け入れてくれなくて卒業し損ねて卒業。」
「卒業し損ねて卒業って、どういう意味?」と咲は眉をひそめる。
「どこにも貰ってもらえなくてチュートリアル期間を満了した状態。」
「チュートリアル学校にも期間があるのか。」
「必須チュートリアル完了後、各ギルドの求人募集の分厚い冊子を渡されて希望ギルドに丸をうって教官NPCに提出すると、時間割が渡されて次の日からギルドが欲してる人材になる為の訓練がスタート。期間満了まで現実世界で約一ヶ月くらいはいられるんじゃない?」
「そんなに!?しかも訓練って、現実世界並みの過酷さ…。」
「希望者だけだから。年齢の低い子は必須チュートリアルが終わったらだいたい卒業するし、クラスは現実世界の年齢ごとに分けられてるみたいだよ。」
「へぇ…。俺どこにも貰ってもらえなさそうだなぁ。」
「上位層ばかりが勧誘にくるわけじゃなくて、満了した人を迎える中小ギルドもいるし。どこかしらには所属できるはずだよ。」
朝食を終えたあと、すぐに初心者村のチュートリアル学校へ移動した。
ファンタジー世界にあるような学校でグラウンドでは魔法の練習だとか剣の練習に励む生徒達が見えた。
この空気が好きかもしれない。俺も一回通ってみたかったなぁ。
「ぷふっ。目がキラキラしてる。」とシンに笑われてしまった。
学校の中に入って受付らしきとこへ行き「ミルフィオレ3人分。」とシンが言えば受付のNPCがプラスチック製のような透明な眼鏡を3人分だしてきた。シンはそれを受け取って俺と咲に渡してくれた。
「これは?」
「これでミルフィオレ志望の人が分かるんだ。頭の上に緑色の丸がつくんだけどさ、さらにそれをタップすると詳細情報が見られる。」
「タップ?何もないとこをタップして反応するのか?」
「うん。」
「ここは現実世界じゃないからねー。」と咲が言う。
そっか…。忘れてた。
「今日は朝からグラウンドで訓練受けてるみたいだしグラウンド行くよ。」
先ほど通ったグラウンドへ戻ってみると、ちらほら緑色の丸いマークが見えた。
試しにタップしてみた。
[BOBU IDxxxxx98456670]
[ヒルデガーデン・ドルガバ・シュタインズ・ELL・LORGathering・社畜・TxT・ミルフィオレ]
[アタッカー・双剣]
[評価71 本評価23]
という情報が表示された。
「この本評価ってなんだ?」
「本評価はうちの基準。普通の評価は総合評価。」
「へぇ。23って、ミルフィオレの基準から大きくかけ離れてるって事か?」
「どの子見てるの?」
「BOBUって人。」
「あぁ。うちには合わなさそうだね。間違いなく大きくかけ離れてる。ELLまで志望してるって事は効率厨なんだと思うよ。」
「ELLってどんなギルドなんだ?」
「ん?とことん効率主義のヤバイとこ。効率の為なら手段を選ばないらしい。」
「へぇ。うちもそうなんじゃないの?」
「効率主義だと絶対にルナと揉める。」
「あぁ、ルナさん。結構世界観を楽しんでるからか。」
「うん。まぁ千翠さんのおかげでなんとか効率保ってるけど…。」
それから昼になるまで見学をして、昼は学校の食堂へ行ってみた。
咲はうどん定食を頼んで俺とシンはケバブを頼んだ。
「う……微妙。」と咲がうどんをズルズルとすするなり不満そうな顔をする。
「え。微妙とかあるの?」と何気なくケバブを食べてみると微妙だった。
「シンカの料理食べた後だとね。」
「ところで、誰も勧誘しなくていいの?」
「うん、まだ、観察し足りないからね。」
「私はあの子供エルフ型のオレオ君を推すけど。」
「僕も目をつけてたとこ。今回は、りきに決定させるようにルナに言われてるんだ。だからある程度目星つけて決めてもらおうかなって。」
二人の会話を聞いて、オレオ君の詳細情報を開いてみるとミルフィオレしか志望していないヌーカーだった。それに本評価が100。評価は60だけど。
「……難点は?」
「難点はA組ってとこ。A組は最年少クラスだから、キッズ嫌いがうちにはちらほらいるからね。それにミルフィオレ一本を最年少で志望してるのはおかしいし。」
「おかしいことなのか?」
「募集内容が、王女に忠誠を誓う者だからね。」
「…ははっ。ルナさんらしいね。」
「りき、ちょっとオレオ君に話聞いてきてよ。」
「え。俺?」
「うん。決定権はりきにあるわけだし。」
「うーん、緊張するなぁ。」
席を立って、オレオ君の座ってる席へ行く。
「隣…良いかな?」
「どうぞ。」
とても大人しそうな声だけど、声変わりが終わってない男の子の声だった。
「えっと、こんにちは。ミルフィオレのりきです。よろしく。」
「ミルフィオレ?僕はオレオです。よろしくお願いします。」
「あー…えっと。どうしてミルフィオレを志望してるのかな。」
「どことも違ったから。」
「どことも?」
「募集内容が他は効率重視だとか挨拶できる人とか、多いけどミルフィオレだけは違ったから。」
まぁ、違うっちゃ違うけど…。
「ねぇ。王女様って綺麗?」
「え?あ、うん。一応、綺麗なのかな。キラキラはしてるけど、顔の好みは人それぞれだからなぁ。あ、でも凄く強い。誰にも負けないくらい強いよ。」
「SSとかないの?」
「スクショか、えっと、シン!」
シンを呼ぶと席をたってこっちにきてくれた。
「何?」
「ルナさんの写真もってない?見てみたいんだってさ。」
「は?いや、一応非公開なんだけど。…まぁいいよ。特別。」
ホログラム画面におそらくルナさんの最高傑作であろう一枚。
「うわぁ!お姫様だぁ!」と感動するオレオ君。
「うちに入ったら姫の命令は絶対だけど、我慢できる?」とシンが聞く。
「頑張る!」
「りきはどう?」
「うん。入れよう。なんとなくだけど、入れても問題ない気がする。」
「いいの?」
「一応ずっと目はつけてたけど、期間満了ギリギリまで様子を見させてもらってたんだ。」とシンはギルド招待をオレオ君におくったようでオレオがギルドに加入しました。と表示がでた。
「ありがとう!僕頑張ります!」とオレオ君は凄い嬉しそうだった。
いつも通りシンが朝食を運んできてくれた。
「おはよう。あのさ、ルナに頼まれたお使いがあるんだけど一緒にこない?」
「お使いって買い物?」
「違う。新人勧誘。」とシンは喋りながら朝食をテーブルの上に置いてくれた。
「え!見たい見たい!ミルフィオレってどんな感じで新人勧誘してるのか見て見たい!」
咲が目を輝かせて席についた。
「あはは。行くしかないな。」
「まぁ、いずれはりきもやんなきゃいけなくなるはずだから良い経験になると思う。」
三人で朝食を食べ始める。
「ねぇ、どこで勧誘するの?」
「チュートリアル学校。それが常識。」
「あ、ほんとの初心者を勧誘するのか。」
「りきより新人の方が色々知ってそうだよね。」と咲に言われてショックを受ける。
「コホンッ。で、チュートリアル学校には3つの卒業方法があって、1つ目は、必須チュートリアル終了後に卒業を希望した場合。こういう人はだいたい友達と一緒にはじめて小さなギルドで細々と暮らしたり、企業用のアカウントだったりかな。2つ目はそこそこ強いギルドに加入希望者。通常より長い時間を学校で暮らす事になる。希望ギルドの方針に沿った教育を受けるんだ。3つ目はギルドがどこも受け入れてくれなくて卒業し損ねて卒業。」
「卒業し損ねて卒業って、どういう意味?」と咲は眉をひそめる。
「どこにも貰ってもらえなくてチュートリアル期間を満了した状態。」
「チュートリアル学校にも期間があるのか。」
「必須チュートリアル完了後、各ギルドの求人募集の分厚い冊子を渡されて希望ギルドに丸をうって教官NPCに提出すると、時間割が渡されて次の日からギルドが欲してる人材になる為の訓練がスタート。期間満了まで現実世界で約一ヶ月くらいはいられるんじゃない?」
「そんなに!?しかも訓練って、現実世界並みの過酷さ…。」
「希望者だけだから。年齢の低い子は必須チュートリアルが終わったらだいたい卒業するし、クラスは現実世界の年齢ごとに分けられてるみたいだよ。」
「へぇ…。俺どこにも貰ってもらえなさそうだなぁ。」
「上位層ばかりが勧誘にくるわけじゃなくて、満了した人を迎える中小ギルドもいるし。どこかしらには所属できるはずだよ。」
朝食を終えたあと、すぐに初心者村のチュートリアル学校へ移動した。
ファンタジー世界にあるような学校でグラウンドでは魔法の練習だとか剣の練習に励む生徒達が見えた。
この空気が好きかもしれない。俺も一回通ってみたかったなぁ。
「ぷふっ。目がキラキラしてる。」とシンに笑われてしまった。
学校の中に入って受付らしきとこへ行き「ミルフィオレ3人分。」とシンが言えば受付のNPCがプラスチック製のような透明な眼鏡を3人分だしてきた。シンはそれを受け取って俺と咲に渡してくれた。
「これは?」
「これでミルフィオレ志望の人が分かるんだ。頭の上に緑色の丸がつくんだけどさ、さらにそれをタップすると詳細情報が見られる。」
「タップ?何もないとこをタップして反応するのか?」
「うん。」
「ここは現実世界じゃないからねー。」と咲が言う。
そっか…。忘れてた。
「今日は朝からグラウンドで訓練受けてるみたいだしグラウンド行くよ。」
先ほど通ったグラウンドへ戻ってみると、ちらほら緑色の丸いマークが見えた。
試しにタップしてみた。
[BOBU IDxxxxx98456670]
[ヒルデガーデン・ドルガバ・シュタインズ・ELL・LORGathering・社畜・TxT・ミルフィオレ]
[アタッカー・双剣]
[評価71 本評価23]
という情報が表示された。
「この本評価ってなんだ?」
「本評価はうちの基準。普通の評価は総合評価。」
「へぇ。23って、ミルフィオレの基準から大きくかけ離れてるって事か?」
「どの子見てるの?」
「BOBUって人。」
「あぁ。うちには合わなさそうだね。間違いなく大きくかけ離れてる。ELLまで志望してるって事は効率厨なんだと思うよ。」
「ELLってどんなギルドなんだ?」
「ん?とことん効率主義のヤバイとこ。効率の為なら手段を選ばないらしい。」
「へぇ。うちもそうなんじゃないの?」
「効率主義だと絶対にルナと揉める。」
「あぁ、ルナさん。結構世界観を楽しんでるからか。」
「うん。まぁ千翠さんのおかげでなんとか効率保ってるけど…。」
それから昼になるまで見学をして、昼は学校の食堂へ行ってみた。
咲はうどん定食を頼んで俺とシンはケバブを頼んだ。
「う……微妙。」と咲がうどんをズルズルとすするなり不満そうな顔をする。
「え。微妙とかあるの?」と何気なくケバブを食べてみると微妙だった。
「シンカの料理食べた後だとね。」
「ところで、誰も勧誘しなくていいの?」
「うん、まだ、観察し足りないからね。」
「私はあの子供エルフ型のオレオ君を推すけど。」
「僕も目をつけてたとこ。今回は、りきに決定させるようにルナに言われてるんだ。だからある程度目星つけて決めてもらおうかなって。」
二人の会話を聞いて、オレオ君の詳細情報を開いてみるとミルフィオレしか志望していないヌーカーだった。それに本評価が100。評価は60だけど。
「……難点は?」
「難点はA組ってとこ。A組は最年少クラスだから、キッズ嫌いがうちにはちらほらいるからね。それにミルフィオレ一本を最年少で志望してるのはおかしいし。」
「おかしいことなのか?」
「募集内容が、王女に忠誠を誓う者だからね。」
「…ははっ。ルナさんらしいね。」
「りき、ちょっとオレオ君に話聞いてきてよ。」
「え。俺?」
「うん。決定権はりきにあるわけだし。」
「うーん、緊張するなぁ。」
席を立って、オレオ君の座ってる席へ行く。
「隣…良いかな?」
「どうぞ。」
とても大人しそうな声だけど、声変わりが終わってない男の子の声だった。
「えっと、こんにちは。ミルフィオレのりきです。よろしく。」
「ミルフィオレ?僕はオレオです。よろしくお願いします。」
「あー…えっと。どうしてミルフィオレを志望してるのかな。」
「どことも違ったから。」
「どことも?」
「募集内容が他は効率重視だとか挨拶できる人とか、多いけどミルフィオレだけは違ったから。」
まぁ、違うっちゃ違うけど…。
「ねぇ。王女様って綺麗?」
「え?あ、うん。一応、綺麗なのかな。キラキラはしてるけど、顔の好みは人それぞれだからなぁ。あ、でも凄く強い。誰にも負けないくらい強いよ。」
「SSとかないの?」
「スクショか、えっと、シン!」
シンを呼ぶと席をたってこっちにきてくれた。
「何?」
「ルナさんの写真もってない?見てみたいんだってさ。」
「は?いや、一応非公開なんだけど。…まぁいいよ。特別。」
ホログラム画面におそらくルナさんの最高傑作であろう一枚。
「うわぁ!お姫様だぁ!」と感動するオレオ君。
「うちに入ったら姫の命令は絶対だけど、我慢できる?」とシンが聞く。
「頑張る!」
「りきはどう?」
「うん。入れよう。なんとなくだけど、入れても問題ない気がする。」
「いいの?」
「一応ずっと目はつけてたけど、期間満了ギリギリまで様子を見させてもらってたんだ。」とシンはギルド招待をオレオ君におくったようでオレオがギルドに加入しました。と表示がでた。
「ありがとう!僕頑張ります!」とオレオ君は凄い嬉しそうだった。
応援ありがとうございます!
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