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シーズン1
66.ゴールドキング公爵領へ
一か月があっという間に過ぎ去った。この間、ユリと私は日々の執務をこなしつつ、明日から始まる旅行の準備を進めていた。ゴールドキング公爵領での2泊3日の滞在は、私たちにとって久々の息抜きとなる。待ち望んでいたその日が、いよいよやってきた。
朝早く、私たちは荷物をまとめ終え、家を出る準備を整えた。ルーはまだ眠っていたが、ゼノとミレーヌが見送りに来てくれた。ゼノはいつもの冷静な態度で、ミレーヌは少し心配そうに微笑んでいる。
「ルーのこと、よろしくお願いしますね。」
「はい、お嬢様。心配なさらずに。お二人とも、どうぞ旅行を楽しんでください。」
ミレーヌが穏やかに答える。ゼノも少し疲れた表情ながらも、「行ってらっしゃいませ」と言いながら軽く頭を下げた。彼が自ら見送りに出てくるのは珍しいことだった。
ルーの寝顔に軽くキスをして、私たちは馬車に乗り込んだ。ユリは私の手を取り、柔らかな微笑みを浮かべる。
「さて、ルーに兄弟でも作ってやりますか。検査の結果、体質に異常もありませんでしたし。」
「もー!!」思わず声を上げる私。彼のあけすけな冗談には毎度のことながら驚かされるが、その裏に隠された彼の喜びが伝わってきた。
数週間前、ルーの体質検査の結果が出た。その内容は、彼の体質には何の異常もなく、この国の人々と難なく子供を作ることができるだろうというものだった。その結果を聞いたユリは、涙を浮かべながら私に抱きついてきた。普段冷静な彼がそんな姿を見せたことに驚いたが、同時に彼がどれほど深く苦しんでいたのかを思い知った。公爵家の嫡男として、体質のことでどれほどの圧力や非難を受けてきたのだろうと考えると、胸が痛んだ。
馬車が静かに動き出し、家の敷地を抜ける頃、周囲の景色は次第に変わり始めた。朝日が柔らかく射し込み、窓から見える田園風景が心を穏やかにさせる。ユリは私の手を握り、その温かさが心地よく伝わってくる。
「ここ最近忙しかったけど、やっと一息つけるわね。」私は微笑みながらユリに言った。
「ええ。メイが少しでもリラックスできるように、俺が全力で段取りしましたからね。」
「本当に、ありがとう。あなたがいてくれるおかげで、私は何もかも安心して任せられるわ。」
ユリは照れくさそうに目を細める。その様子が愛おしくて、私の胸はじんわりと温かくなった。
「ところで、この旅行の間に、ゴールドキング公爵領での特産品も見てみたいのだけど、ユリは何か興味ある?」
「もちろんです。ゴールドキング公爵家は美しい宝石細工で有名ですから、その工房を訪れる予定を組んでいます。それと、メイが気に入りそうなドレスの仕立て屋もあるとか。」
「えっ、本当?ドレスの仕立て屋まで調べてくれたの?」
「メイに似合うものを見つけるのが楽しみなんですよ。」
ユリの言葉に、私は思わず笑ってしまった。彼の細やかな気遣いに感謝しつつ、これからの旅路に期待が膨らむ。
馬車の中で寄り添いながら、私たちは互いの存在のありがたさを噛みしめた。少しだけ、仕事や日常を忘れて、二人だけの時間を満喫できるこの旅行が、きっと忘れられない思い出になるに違いないと感じていた。
ゴールドキング公爵領の豪華ホテルに到着すると、その壮麗さに息を呑んだ。天井の高いロビーには、クリスタルのシャンデリアが煌めき、足元にはふかふかの高級カーペットが広がっている。壁には見事な装飾が施され、美しい絵画や彫刻が品よく配置されていた。その贅沢な空間に、思わず見惚れてしまう。
「ユリ、ここはまるで別世界みたいね…!」
「メイにふさわしい場所をと思い、最善を尽くしました。」ユリが柔らかな笑みを浮かべながら答える。その顔を見ると、なんだか胸がじんわりと温かくなる。
受付へ進むと、上品な制服を着たコンシェルジュが私たちを迎え入れた。「ユリドレ様、メイシール様、お待ちしておりました。スイートルームをご用意しておりますので、どうぞご案内いたします。」その丁寧な態度に、思わず背筋が伸びる。
エレベーターに乗り込み、最上階へ向かう間も、内装の豪華さに見惚れてしまう。磨き上げられた金縁の装飾や、鏡面仕上げの壁は、この場所が特別な場所であることを物語っていた。そしてエレベーターのドアが開いた瞬間、目の前には王宮そのもののようなスイートルームが広がっていた。
広々としたリビングルームには、豪華なソファとテーブルが配置され、大きな窓からは美しい景色が一望できる。寝室には豪華な天蓋付きのベッドがあり、バスルームには大理石のバスタブと金細工が施されていた。そのすべてが最高級の設備で整えられており、まるで夢の中にいるような気分だった。
「ユリ、こんな素敵な場所に泊まれるなんて夢みたいだわ!」私はその場でくるりと回り、満面の笑みを浮かべた。
「メイに喜んでもらえて良かったです。」ユリは柔らかく微笑みながら、私の肩を優しく抱いた。
少し落ち着いてから、私たちはテラスに出ることにした。外には広大な庭園が広がり、その先には青々とした山々と輝く湖が見える。そんな絶景を眺めながら、ユリが淹れてくれたお茶を楽しむことにした。
「ユリ、お茶まで淹れられるなんてすごいわ。とっても美味しい!」香り高いお茶を一口含み、私は心からの感想を伝えた。
「メイのために特訓しました。お口に合って何よりです。」ユリが茶器を片付けながら答える。
「でも、ユリの味覚って戻ったの?前にそんな話をしてたけど…」
彼は一瞬考えるようにしてから静かに答えた。「いえ、完全に戻ったわけではありません。ただ、メイが美味しいと感じるものは、俺も美味しいと感じるようになりました。」
「…そうなの?」私は驚きながらも胸がじんわりと温かくなった。
「いつ気付いたんですか?」ユリは不思議そうに問い返す。
「ほら、ユリって必ず最初に毒見するでしょ?その時の表情と、私が食べてる時の表情が少しだけ違ってたのよ。」
ユリは驚いたように目を見開き、少し恥ずかしそうに笑った。「鋭いですね。では一つ告白しましょう。メイのことを考えながら淹れるお茶や料理は、なぜか味が感じられるんです。」
その言葉に、私は胸が熱くなった。「そうなんだ…。ユリがそう言ってくれるの、すごく嬉しい。」
「メイと一緒にいることが、俺にとって一番の幸せです。」彼がまっすぐに私を見つめてそう言ったとき、私はその真摯な瞳に吸い込まれそうだった。
「さて、明日のパーティーですが。」
ユリが穏やかな声で話し始めたものの、その瞳にはいつもの柔らかさではなく、鋭い光が宿っていた。
「正直に言いますと、メイに危害を加えようとする輩が多いと考えています。」
「え?」
私は思わず持っていたカップをテーブルに置き、ユリの言葉に耳を傾けた。
「ゴールドキング公爵家の主催するパーティーには、影で動く者も多い。社交界の顔見せとしての一面もありますが、裏では派閥争いや力関係の駆け引きが常に行われているのです。そして、メイがブルービショップ家の娘であり、俺の妻である以上、注目されるのは避けられません。」
「そう…なの?」
彼の真剣な表情に、思わず身を引き締める。これまでも社交界には慣れたつもりでいたが、改めてその複雑さと危険を実感させられた。
「具体的にどんな危険が考えられるの?」
私は少し不安そうに尋ねた。
ユリはソファに座り直し、私の手を優しく取った。その仕草は穏やかだが、言葉の中には確かな警戒心が含まれていた。
「毒物、罠、そして心理的な攻撃。目に見えるものもあれば、見えないものもある。ただ、俺がいる限り、メイに指一本触れさせるつもりはありません。だから心配しないでください。」
その言葉に、私はユリの真剣な瞳を見つめながら小さく息を吐いた。不安は残るけれど、彼の覚悟が私の心を少し軽くしてくれる。
「そうね…でも、ルーの後ろ盾のためにも、私が社交界でしっかり頑張らなきゃいけないわよね。」
私は拳を軽く握り締め、自分に言い聞かせるようにそう言った。
ユリは微笑みながら、私の手をそっと取った。
「その意気です。メイが堂々と社交界で振る舞う姿は、それだけで周囲を圧倒する力になります。俺が全力でサポートしますから、安心して臨んでください。」
「ありがとう、ユリ。あなたが側にいてくれるから、私も安心して頑張れるわ。」
彼の手の温もりが、私に自信を与えてくれるようだった。
「ただし、何かおかしいと思ったら、必ず俺に合図を送ってください。目配せでも、手を取るだけでもいい。俺が必ず対応します。」
ユリの言葉に頷きながら、私は彼の手をぎゅっと握った。
朝早く、私たちは荷物をまとめ終え、家を出る準備を整えた。ルーはまだ眠っていたが、ゼノとミレーヌが見送りに来てくれた。ゼノはいつもの冷静な態度で、ミレーヌは少し心配そうに微笑んでいる。
「ルーのこと、よろしくお願いしますね。」
「はい、お嬢様。心配なさらずに。お二人とも、どうぞ旅行を楽しんでください。」
ミレーヌが穏やかに答える。ゼノも少し疲れた表情ながらも、「行ってらっしゃいませ」と言いながら軽く頭を下げた。彼が自ら見送りに出てくるのは珍しいことだった。
ルーの寝顔に軽くキスをして、私たちは馬車に乗り込んだ。ユリは私の手を取り、柔らかな微笑みを浮かべる。
「さて、ルーに兄弟でも作ってやりますか。検査の結果、体質に異常もありませんでしたし。」
「もー!!」思わず声を上げる私。彼のあけすけな冗談には毎度のことながら驚かされるが、その裏に隠された彼の喜びが伝わってきた。
数週間前、ルーの体質検査の結果が出た。その内容は、彼の体質には何の異常もなく、この国の人々と難なく子供を作ることができるだろうというものだった。その結果を聞いたユリは、涙を浮かべながら私に抱きついてきた。普段冷静な彼がそんな姿を見せたことに驚いたが、同時に彼がどれほど深く苦しんでいたのかを思い知った。公爵家の嫡男として、体質のことでどれほどの圧力や非難を受けてきたのだろうと考えると、胸が痛んだ。
馬車が静かに動き出し、家の敷地を抜ける頃、周囲の景色は次第に変わり始めた。朝日が柔らかく射し込み、窓から見える田園風景が心を穏やかにさせる。ユリは私の手を握り、その温かさが心地よく伝わってくる。
「ここ最近忙しかったけど、やっと一息つけるわね。」私は微笑みながらユリに言った。
「ええ。メイが少しでもリラックスできるように、俺が全力で段取りしましたからね。」
「本当に、ありがとう。あなたがいてくれるおかげで、私は何もかも安心して任せられるわ。」
ユリは照れくさそうに目を細める。その様子が愛おしくて、私の胸はじんわりと温かくなった。
「ところで、この旅行の間に、ゴールドキング公爵領での特産品も見てみたいのだけど、ユリは何か興味ある?」
「もちろんです。ゴールドキング公爵家は美しい宝石細工で有名ですから、その工房を訪れる予定を組んでいます。それと、メイが気に入りそうなドレスの仕立て屋もあるとか。」
「えっ、本当?ドレスの仕立て屋まで調べてくれたの?」
「メイに似合うものを見つけるのが楽しみなんですよ。」
ユリの言葉に、私は思わず笑ってしまった。彼の細やかな気遣いに感謝しつつ、これからの旅路に期待が膨らむ。
馬車の中で寄り添いながら、私たちは互いの存在のありがたさを噛みしめた。少しだけ、仕事や日常を忘れて、二人だけの時間を満喫できるこの旅行が、きっと忘れられない思い出になるに違いないと感じていた。
ゴールドキング公爵領の豪華ホテルに到着すると、その壮麗さに息を呑んだ。天井の高いロビーには、クリスタルのシャンデリアが煌めき、足元にはふかふかの高級カーペットが広がっている。壁には見事な装飾が施され、美しい絵画や彫刻が品よく配置されていた。その贅沢な空間に、思わず見惚れてしまう。
「ユリ、ここはまるで別世界みたいね…!」
「メイにふさわしい場所をと思い、最善を尽くしました。」ユリが柔らかな笑みを浮かべながら答える。その顔を見ると、なんだか胸がじんわりと温かくなる。
受付へ進むと、上品な制服を着たコンシェルジュが私たちを迎え入れた。「ユリドレ様、メイシール様、お待ちしておりました。スイートルームをご用意しておりますので、どうぞご案内いたします。」その丁寧な態度に、思わず背筋が伸びる。
エレベーターに乗り込み、最上階へ向かう間も、内装の豪華さに見惚れてしまう。磨き上げられた金縁の装飾や、鏡面仕上げの壁は、この場所が特別な場所であることを物語っていた。そしてエレベーターのドアが開いた瞬間、目の前には王宮そのもののようなスイートルームが広がっていた。
広々としたリビングルームには、豪華なソファとテーブルが配置され、大きな窓からは美しい景色が一望できる。寝室には豪華な天蓋付きのベッドがあり、バスルームには大理石のバスタブと金細工が施されていた。そのすべてが最高級の設備で整えられており、まるで夢の中にいるような気分だった。
「ユリ、こんな素敵な場所に泊まれるなんて夢みたいだわ!」私はその場でくるりと回り、満面の笑みを浮かべた。
「メイに喜んでもらえて良かったです。」ユリは柔らかく微笑みながら、私の肩を優しく抱いた。
少し落ち着いてから、私たちはテラスに出ることにした。外には広大な庭園が広がり、その先には青々とした山々と輝く湖が見える。そんな絶景を眺めながら、ユリが淹れてくれたお茶を楽しむことにした。
「ユリ、お茶まで淹れられるなんてすごいわ。とっても美味しい!」香り高いお茶を一口含み、私は心からの感想を伝えた。
「メイのために特訓しました。お口に合って何よりです。」ユリが茶器を片付けながら答える。
「でも、ユリの味覚って戻ったの?前にそんな話をしてたけど…」
彼は一瞬考えるようにしてから静かに答えた。「いえ、完全に戻ったわけではありません。ただ、メイが美味しいと感じるものは、俺も美味しいと感じるようになりました。」
「…そうなの?」私は驚きながらも胸がじんわりと温かくなった。
「いつ気付いたんですか?」ユリは不思議そうに問い返す。
「ほら、ユリって必ず最初に毒見するでしょ?その時の表情と、私が食べてる時の表情が少しだけ違ってたのよ。」
ユリは驚いたように目を見開き、少し恥ずかしそうに笑った。「鋭いですね。では一つ告白しましょう。メイのことを考えながら淹れるお茶や料理は、なぜか味が感じられるんです。」
その言葉に、私は胸が熱くなった。「そうなんだ…。ユリがそう言ってくれるの、すごく嬉しい。」
「メイと一緒にいることが、俺にとって一番の幸せです。」彼がまっすぐに私を見つめてそう言ったとき、私はその真摯な瞳に吸い込まれそうだった。
「さて、明日のパーティーですが。」
ユリが穏やかな声で話し始めたものの、その瞳にはいつもの柔らかさではなく、鋭い光が宿っていた。
「正直に言いますと、メイに危害を加えようとする輩が多いと考えています。」
「え?」
私は思わず持っていたカップをテーブルに置き、ユリの言葉に耳を傾けた。
「ゴールドキング公爵家の主催するパーティーには、影で動く者も多い。社交界の顔見せとしての一面もありますが、裏では派閥争いや力関係の駆け引きが常に行われているのです。そして、メイがブルービショップ家の娘であり、俺の妻である以上、注目されるのは避けられません。」
「そう…なの?」
彼の真剣な表情に、思わず身を引き締める。これまでも社交界には慣れたつもりでいたが、改めてその複雑さと危険を実感させられた。
「具体的にどんな危険が考えられるの?」
私は少し不安そうに尋ねた。
ユリはソファに座り直し、私の手を優しく取った。その仕草は穏やかだが、言葉の中には確かな警戒心が含まれていた。
「毒物、罠、そして心理的な攻撃。目に見えるものもあれば、見えないものもある。ただ、俺がいる限り、メイに指一本触れさせるつもりはありません。だから心配しないでください。」
その言葉に、私はユリの真剣な瞳を見つめながら小さく息を吐いた。不安は残るけれど、彼の覚悟が私の心を少し軽くしてくれる。
「そうね…でも、ルーの後ろ盾のためにも、私が社交界でしっかり頑張らなきゃいけないわよね。」
私は拳を軽く握り締め、自分に言い聞かせるようにそう言った。
ユリは微笑みながら、私の手をそっと取った。
「その意気です。メイが堂々と社交界で振る舞う姿は、それだけで周囲を圧倒する力になります。俺が全力でサポートしますから、安心して臨んでください。」
「ありがとう、ユリ。あなたが側にいてくれるから、私も安心して頑張れるわ。」
彼の手の温もりが、私に自信を与えてくれるようだった。
「ただし、何かおかしいと思ったら、必ず俺に合図を送ってください。目配せでも、手を取るだけでもいい。俺が必ず対応します。」
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