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45話 やれることはやるしかない
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俺は今、目の前にある料理を必死に貪っている。味も俺好みでしつこくなく、どんどん箸が進む。
「気に入ってもらえたようで何よりだわ。でももう少し上品に食べてもらいたいわね」
「すまねぇ、次からは気を付ける・・・が今日だけは許してくれ。ここ数日美味いものにすらありつけなかったんだ」
「そうじゃそうじゃ、今日くらいは勘弁してくれい」
俺と同じくアンナもただ食べることに集中している。そんな2人を見て呆れた顔をしている人が目の前にいるがお構いなしだ。
こんな状況になってしまっては例え食べ終わったとしても話が入ってこないだろう。そう判断したユカによって途中から今日は楽しむことに集中することになった。
そして翌朝、一体どんな内容だろうと不安にも思いながら手紙をゆっくりと開く。すると中にはこう書いてあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アンドレ殿
本当は君に直接会って話したかったんだけど今は忙しくてね、空いた時間でというわけにもいかないのでこうやって手紙での報告になってしまったことを許してもらいたい。
さて、本題だが古い地図を見つけてね、手詰まりならここに行ってみてもいいんじゃないかと思ったのでね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
手紙の下半分には地図が描かれていてある箇所に印がついている。おそらく古い地図を現在の地形に合わせて書き直したものなのだろう。
「なんとも言えないなぁ、行ってみてもいいけどどうする?」
「もったいぶった割にこの程度の情報とは拍子抜けじゃな」
「それよそれ、期待していた私を返して」
「まぁそれだけ情報を集めることに苦労しているということなんだろうけど、それにしてもねぇ・・・」
少しの間沈黙が流れる。実際、手詰まりと言えば間違ってはいないため結局この手紙に頼るしかないというのがなんとももどかしいといった感じだ。
「・・・まぁ、なんだ。とりあえず行ってみるか?」
「そうね・・・」
微妙な空気がしばらく続いたが、俺が準備を始めたのをきっかけとして2人共黙々と出発の準備を始めた。
もう慣れたもので1時間もしないうちに準備が終わり、すぐに出発ということになった。どうしてこんなにも早かったかと言うと目標とする場所がそれほど遠くなかったからである。
「結構近いのは助かったな、また遠くに行くとなると面倒だからな」
「順調にいけば3日とかからなかろうて、気軽に行こう」
「2人は気楽ですね・・・慣れてしまっている私もいますが」
特にやることもなかった俺達はさっそくその場所へと足を運ぶ。流石に街から離れると魔物もちらほらとはいたが敵ではない。
(魔素の濃度がそこまで高くないと魔物がいるんだよな、もしかして高すぎる魔素は魔物にとっても良くないのか?)
『面白い考察ですね、確かにその可能性はあります。こちらでも調べてみましょうか?』
(そうだな、何かわかれば頼む)
特に障害というものも撒く、地図に記されている場所の近くまで来たのだが、目ぼしいものは見当たらない。
「おかしいな、この辺りのはずなんだが」
アンナが急に立ち止まったかと思えばすうっと息を大きく吸い込む。
「なんじゃ、お主は感じぬのか?」
どういうことだ?と首を傾げすかさずユカの方を見ると彼女もアンナと同じく何かを感じ取っているようだった。
(うーん、2人が嘘ついているようには見えないけど・・・)
『私も特に感じませんね、お二人に詳しく聞いてみましょう』
「すまない、本当に何も感じないんだが・・・具体的にどうなのか教えてくれないか」
ふふんとでも言いたげな表情のアンナが自信たっぷりに語りだす。
「そうじゃな、我もはっきりとこれとまでは言い切れぬのだがこう、なんというか懐かしいような感じがあるんじゃ」
「私もそんな感じね」
「ふむぅ、そうなのか。じゃあその気配がする方に案内してくれないか?」
俺の問いかけに2人は少し困ったような表情を見せた。どうやらそこまでは分からないらしい。ますます謎は深まるばかりだ。
とりあえずなんとなくの気配を頼りに辺りをうろついては見たが、中々目当ての場所は見つからない。諦めかけたその時、急にユカが立ち止まる。
「どうした?何かわかったのか?」
「ここ・・・のような気がします」
ユカが指さす方向には一見何もないように見えた。しかし、よく目を凝らしてみると何か壁沿いが妙に人工物のようにも見えた。
「でかしたぞ、我もこの辺りかなぁとは思っておったのじゃがあと一つが分からなかったのじゃ」
「とにかく行ってみよう」
ゆっくりと近づいていき、壁を調べてみると何やら扉のようなものを見つけた。恐る恐る手を近づけてみると扉と思われた場所はゆっくりと沈んでいき、中へ入れるようになった。不気味に思いつつも覚悟を決め、光魔法を使って真っ暗な場所へと入っていった。
「気に入ってもらえたようで何よりだわ。でももう少し上品に食べてもらいたいわね」
「すまねぇ、次からは気を付ける・・・が今日だけは許してくれ。ここ数日美味いものにすらありつけなかったんだ」
「そうじゃそうじゃ、今日くらいは勘弁してくれい」
俺と同じくアンナもただ食べることに集中している。そんな2人を見て呆れた顔をしている人が目の前にいるがお構いなしだ。
こんな状況になってしまっては例え食べ終わったとしても話が入ってこないだろう。そう判断したユカによって途中から今日は楽しむことに集中することになった。
そして翌朝、一体どんな内容だろうと不安にも思いながら手紙をゆっくりと開く。すると中にはこう書いてあった。
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アンドレ殿
本当は君に直接会って話したかったんだけど今は忙しくてね、空いた時間でというわけにもいかないのでこうやって手紙での報告になってしまったことを許してもらいたい。
さて、本題だが古い地図を見つけてね、手詰まりならここに行ってみてもいいんじゃないかと思ったのでね。
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手紙の下半分には地図が描かれていてある箇所に印がついている。おそらく古い地図を現在の地形に合わせて書き直したものなのだろう。
「なんとも言えないなぁ、行ってみてもいいけどどうする?」
「もったいぶった割にこの程度の情報とは拍子抜けじゃな」
「それよそれ、期待していた私を返して」
「まぁそれだけ情報を集めることに苦労しているということなんだろうけど、それにしてもねぇ・・・」
少しの間沈黙が流れる。実際、手詰まりと言えば間違ってはいないため結局この手紙に頼るしかないというのがなんとももどかしいといった感じだ。
「・・・まぁ、なんだ。とりあえず行ってみるか?」
「そうね・・・」
微妙な空気がしばらく続いたが、俺が準備を始めたのをきっかけとして2人共黙々と出発の準備を始めた。
もう慣れたもので1時間もしないうちに準備が終わり、すぐに出発ということになった。どうしてこんなにも早かったかと言うと目標とする場所がそれほど遠くなかったからである。
「結構近いのは助かったな、また遠くに行くとなると面倒だからな」
「順調にいけば3日とかからなかろうて、気軽に行こう」
「2人は気楽ですね・・・慣れてしまっている私もいますが」
特にやることもなかった俺達はさっそくその場所へと足を運ぶ。流石に街から離れると魔物もちらほらとはいたが敵ではない。
(魔素の濃度がそこまで高くないと魔物がいるんだよな、もしかして高すぎる魔素は魔物にとっても良くないのか?)
『面白い考察ですね、確かにその可能性はあります。こちらでも調べてみましょうか?』
(そうだな、何かわかれば頼む)
特に障害というものも撒く、地図に記されている場所の近くまで来たのだが、目ぼしいものは見当たらない。
「おかしいな、この辺りのはずなんだが」
アンナが急に立ち止まったかと思えばすうっと息を大きく吸い込む。
「なんじゃ、お主は感じぬのか?」
どういうことだ?と首を傾げすかさずユカの方を見ると彼女もアンナと同じく何かを感じ取っているようだった。
(うーん、2人が嘘ついているようには見えないけど・・・)
『私も特に感じませんね、お二人に詳しく聞いてみましょう』
「すまない、本当に何も感じないんだが・・・具体的にどうなのか教えてくれないか」
ふふんとでも言いたげな表情のアンナが自信たっぷりに語りだす。
「そうじゃな、我もはっきりとこれとまでは言い切れぬのだがこう、なんというか懐かしいような感じがあるんじゃ」
「私もそんな感じね」
「ふむぅ、そうなのか。じゃあその気配がする方に案内してくれないか?」
俺の問いかけに2人は少し困ったような表情を見せた。どうやらそこまでは分からないらしい。ますます謎は深まるばかりだ。
とりあえずなんとなくの気配を頼りに辺りをうろついては見たが、中々目当ての場所は見つからない。諦めかけたその時、急にユカが立ち止まる。
「どうした?何かわかったのか?」
「ここ・・・のような気がします」
ユカが指さす方向には一見何もないように見えた。しかし、よく目を凝らしてみると何か壁沿いが妙に人工物のようにも見えた。
「でかしたぞ、我もこの辺りかなぁとは思っておったのじゃがあと一つが分からなかったのじゃ」
「とにかく行ってみよう」
ゆっくりと近づいていき、壁を調べてみると何やら扉のようなものを見つけた。恐る恐る手を近づけてみると扉と思われた場所はゆっくりと沈んでいき、中へ入れるようになった。不気味に思いつつも覚悟を決め、光魔法を使って真っ暗な場所へと入っていった。
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