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平穏が一番
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こんにちは熱い情熱と非日常に憧れる探求者達よ!
君も考えていたことはないかい?もしも剣と魔法の異世界に召還されたら、もしも突然超能力に目覚めて異能者達の戦いに巻き込まれたら、もしも改造手術を受けさせられ悪の秘密結社と戦うことになったら、一度は考えた事があるだろう。
だが大抵はそんなことなんぞ起きずにいつしか非日常に対する憧れは消えていくのだろう。
だが諸君、それを悔やむことなかれ!一度非日常に足を踏み入れるともう日常には戻れなくなってしまうのだ。そしてそんな経験をしてしまうとこう思うだろうーーー人生平和が一番…と…ーーー
† † †
はぁー、だるいなぁ。窓ひとつ無い本部の廊下を歩きながら思わず呟いてしまった。
「そんなと言うんじゃないよ、こっちまで疲れるだろ」
俺の一人言に反応したのは隣を歩いている黒髪の女性だ。年齢は俺も詳しく知らないが二十代後半くらいだろう顔立ちは整っていて充分美人の部類に入ると思うのだが櫛も通していない髪に目の下の濃いクマ、シワだらけの服などで残念としか表現できない。
ちなみにおっぱいはすごい、マジすごい。
「志織さんは回復魔法が使えるじゃないですか。変身すれば元気いっぱいでしょ」
俺の隣を歩いている女性ーー志織さんは苦虫を噛み潰したような表情になる。魔法に変身、これだけでもある程度は分かるだろうが彼女は所謂魔法少女って奴だ、妖精と契約して人間界で悪さをする妖精を捕まえるのが使命なんだとか。まぁ、といっても現役で邪妖精と戦っていたのはもう十年以上昔のことだそうだ。
元JC魔法少女、現アラサー魔法少女(笑)。ヤバイ何度見ても吹き出しそう。
「おい!またあたしをバカにするようなこと考えてないか!?」
「いやいやそんなことないですよー、てか落ち着かないとまたこの前みたいになりますよ?」
志織さんは瞳孔が開いた目をこちらに向けながらゆっくり深呼吸する。この前ヒートアップし過ぎて渋谷のスクランブル交差点で無意識のうちに変身してしまいフリフリ衣装を着たアラサー状態になってしまったのである。涙目の志織さんはちょっと可愛かったのは内緒だ。
「…歩く厨二病が」
可愛かった志織さんを思い出していると隣からボソッと聞こえてきた。小声だが確かに聞こえた!!
「言いましたね!?言っちゃいけないこと言いましたね!!?」
志織さんめーー!!
確かに異世界帰りの元魔王だけど、確かに本気モードになると黒目黒髪が白髪紅眼になるし赤いオーラとか出ちゃうけど!!
あぁ~、俺は一体どこで間違えてこんな厨二設定満載になったんだ~~。
「おーい、クロキどこまで行くきだ」
はっ!?どうやら考えているうちに目的の場所を過ぎてしまっていたようだ。後ろから志織さんが声をかけてきた。
「ごめん志織さんちょっとボーッとしてた」
駆け足で志織さんの所まで戻る。そして彼女と一緒に目の前の扉を見つめる。
これから向かう任務には俺と志織さんともう一人この部屋の住人で行けとボスから命令を受けているから仕方ないのだが本来ならあまり関わりたくない奴だけに少し憂鬱になる。それは眉間に皺がよっている志織さんも同じのようだ。
志織さんに「開けるよ」と告げてドアをゆっくりと開く。中に入ると部屋の電気は消されているようで真っ暗だった。ここは地下なので部屋には窓がない電気を点けていないと何も見えない。
スイッチを手探りで探してパチリッと押すと部屋のなかが明るくなる。凄まじく見たくないものが目に入ってきてしまう。
志織さんも思わず「ヒィッ」と小さな悲鳴を挙げて後退る。俺の服の裾を無意識のうちに掴んでる志織さんも可愛いな。
まぁ、志織さんがびびったのも仕方ないだろう、なんせ部屋には家具等が一切無く代わりといってはなんだが壁と天井に写真がびっしりと貼られている。写真に映っているのはブロンドの外国人の少女だ。
相変わらずすごい部屋だ。何も知らない第三者が見たら110番待った無しだろう。しかもこの変態感溢れる部屋の住人は俺達が部屋に入ってきたのにも気付かず壁に新たな写真を貼り続けている。
「ふふふ、僕の愛しい愛しいソフィア。君の笑顔も怒った顔も泣き顔も嫌悪感に歪んだ顔も怯えた顔も可愛いよぉハァハァッ」
感極まったように彼は写真の少女の顔を舐め始めた。見た目は黒髪の色気溢れるイケメンなだけにとてつもなく変態感が増している。
お、思わずポケットの携帯に手を伸ばしてしまった。危ない危ない。
「サ、サマエル悪いんだが任務だ。行くぞ」
あまりの気持ち悪さに絶句してカタカタと震えてる志織さんの代わりに残念なイケメンに声をかける。てか俺もちょっと怖いんだが。
サマエルに呼び掛けると彼は何事も無かったかのようににこやかな笑みを浮かべた。
「おやおや、お見苦しいところを申し訳ございません」
ほんの数分前とはまるで別人のようである。そしてサマエルが指をパチリと鳴らすと彼の着ていたラフなシャツとズボンがスリーピースのジャケットの高級そうなスーツに変わった。
「相変わらず何がどうなってるんだかわかんねーな」
魔法でも幻覚でもスキルでもない力。現実改変能力だ。
「魅力的な男には不思議が付きものなのですよ。それに悪魔たるものいつでもエレガントでないと」
お前のどこがエレガントなんだよ!アブノーマルの間違いだろ!
ちなみにサマエルは自分で言っているように悪魔だ。比喩なんてもんじゃなくて本物の悪魔なのだ。地獄の支配者、悪の権化、神の敵、背信者、神話にも登場する存在である。わーすごぉーーーい。
ちなみにこの後志織さんのメンタルケアに時間を要したのはいうまでもない。
† † †
ガガガガッ、連続した発砲音と共に大量の鉛弾が飛来する。
だが俺も志織さんも慌てはしない。サマエルが腕を一振りすると銃弾が空中でピタリと止まり床に落ちる。そしてフリフリのゴスロリチックな服とハートが印象的な魔法のステッキを持った志織さんがそのステッキを振る。
「マジカル★インパクトォ!」
叫び声と一緒にステッキからピンクのハートがシャワーのように放射されマシンガンをこちらに撃っていた男達が挽き肉になる。
毎度思うんだが何処がマジカルなんだろうか?あれか、真っ赤なお花を沢山咲かせることができるよ、みたいな?
…だとしたらサイコパスだわ。
ちなみに今回の任務は一般人を誘拐し遺伝子組み換え手術を施し生体兵器を開発している裏組織の殲滅だ。
おっと、どうやら分かれ道のようだ、真っ直ぐ進むか右か左か。
「仕方ねーな、三手に別れるか。あたしは右に行くぜ」
志織さんは手をヒラヒラ振りながら右の通路に歩いていく。
左の方を見るといつの間にかサマエルがいなくなっていた。あいつどこいったんだ?
壁に血で「私は左に参りますね」と書かれていた。
どうやらもう進んでいったらしい。
そうなると俺は直進か…なんだか面倒なことが起きそうな予感がするな。
特に何も起こらなかったな。まぁ武装したゴミどもが襲ってきたがこれでも魔王だからなスキル『重力支配』で全員床のシミに変えてやったわ。ハッハッハッハ(笑)
おっとこの部屋はーー〈第一課特殊研究室〉か。研究資料を本部に確保しないといけないんだったな。
魔力で肉体を強化してドアを蹴破って中に踏み込むと同時に研究室の天井が崩れ落ちてくる。
いや、お、俺のせいじゃないぞ?
埃が舞い上がって見えづらいが天井の瓦礫の上に誰か乗っているようだ。人のようだな。
瓦礫の上の人物に声を掛けようとすると逆に向こうから声が聞こえてきた。たったの一言だけ。俺は彼が一体何者なのかその一言で理解することができた。
その直後光を放つと周りの埃が吹き飛ばされる。そこに立っていたのはフルフェイスのマスクと銀色の外骨格のような物を身に纏った人物だ。その外見は正にヒーローだろう。
ちなみに先ほど彼が口にした言葉はーーー変身ーーー。
はぁー、どうやら俺の予感は当たっていたな。なにやら今回も面倒なことになりそうだ。
諸君も非日常に憧れるのはいいがあまりおすすめはできないぞ。なんせとんでもないのが次から次へと出てくるからな。
まぁ、もし非日常に巻き込まれたらうちにくればいいさ我らが組織『異端者』は優秀な人材はいつでも募集中だ!
君も考えていたことはないかい?もしも剣と魔法の異世界に召還されたら、もしも突然超能力に目覚めて異能者達の戦いに巻き込まれたら、もしも改造手術を受けさせられ悪の秘密結社と戦うことになったら、一度は考えた事があるだろう。
だが大抵はそんなことなんぞ起きずにいつしか非日常に対する憧れは消えていくのだろう。
だが諸君、それを悔やむことなかれ!一度非日常に足を踏み入れるともう日常には戻れなくなってしまうのだ。そしてそんな経験をしてしまうとこう思うだろうーーー人生平和が一番…と…ーーー
† † †
はぁー、だるいなぁ。窓ひとつ無い本部の廊下を歩きながら思わず呟いてしまった。
「そんなと言うんじゃないよ、こっちまで疲れるだろ」
俺の一人言に反応したのは隣を歩いている黒髪の女性だ。年齢は俺も詳しく知らないが二十代後半くらいだろう顔立ちは整っていて充分美人の部類に入ると思うのだが櫛も通していない髪に目の下の濃いクマ、シワだらけの服などで残念としか表現できない。
ちなみにおっぱいはすごい、マジすごい。
「志織さんは回復魔法が使えるじゃないですか。変身すれば元気いっぱいでしょ」
俺の隣を歩いている女性ーー志織さんは苦虫を噛み潰したような表情になる。魔法に変身、これだけでもある程度は分かるだろうが彼女は所謂魔法少女って奴だ、妖精と契約して人間界で悪さをする妖精を捕まえるのが使命なんだとか。まぁ、といっても現役で邪妖精と戦っていたのはもう十年以上昔のことだそうだ。
元JC魔法少女、現アラサー魔法少女(笑)。ヤバイ何度見ても吹き出しそう。
「おい!またあたしをバカにするようなこと考えてないか!?」
「いやいやそんなことないですよー、てか落ち着かないとまたこの前みたいになりますよ?」
志織さんは瞳孔が開いた目をこちらに向けながらゆっくり深呼吸する。この前ヒートアップし過ぎて渋谷のスクランブル交差点で無意識のうちに変身してしまいフリフリ衣装を着たアラサー状態になってしまったのである。涙目の志織さんはちょっと可愛かったのは内緒だ。
「…歩く厨二病が」
可愛かった志織さんを思い出していると隣からボソッと聞こえてきた。小声だが確かに聞こえた!!
「言いましたね!?言っちゃいけないこと言いましたね!!?」
志織さんめーー!!
確かに異世界帰りの元魔王だけど、確かに本気モードになると黒目黒髪が白髪紅眼になるし赤いオーラとか出ちゃうけど!!
あぁ~、俺は一体どこで間違えてこんな厨二設定満載になったんだ~~。
「おーい、クロキどこまで行くきだ」
はっ!?どうやら考えているうちに目的の場所を過ぎてしまっていたようだ。後ろから志織さんが声をかけてきた。
「ごめん志織さんちょっとボーッとしてた」
駆け足で志織さんの所まで戻る。そして彼女と一緒に目の前の扉を見つめる。
これから向かう任務には俺と志織さんともう一人この部屋の住人で行けとボスから命令を受けているから仕方ないのだが本来ならあまり関わりたくない奴だけに少し憂鬱になる。それは眉間に皺がよっている志織さんも同じのようだ。
志織さんに「開けるよ」と告げてドアをゆっくりと開く。中に入ると部屋の電気は消されているようで真っ暗だった。ここは地下なので部屋には窓がない電気を点けていないと何も見えない。
スイッチを手探りで探してパチリッと押すと部屋のなかが明るくなる。凄まじく見たくないものが目に入ってきてしまう。
志織さんも思わず「ヒィッ」と小さな悲鳴を挙げて後退る。俺の服の裾を無意識のうちに掴んでる志織さんも可愛いな。
まぁ、志織さんがびびったのも仕方ないだろう、なんせ部屋には家具等が一切無く代わりといってはなんだが壁と天井に写真がびっしりと貼られている。写真に映っているのはブロンドの外国人の少女だ。
相変わらずすごい部屋だ。何も知らない第三者が見たら110番待った無しだろう。しかもこの変態感溢れる部屋の住人は俺達が部屋に入ってきたのにも気付かず壁に新たな写真を貼り続けている。
「ふふふ、僕の愛しい愛しいソフィア。君の笑顔も怒った顔も泣き顔も嫌悪感に歪んだ顔も怯えた顔も可愛いよぉハァハァッ」
感極まったように彼は写真の少女の顔を舐め始めた。見た目は黒髪の色気溢れるイケメンなだけにとてつもなく変態感が増している。
お、思わずポケットの携帯に手を伸ばしてしまった。危ない危ない。
「サ、サマエル悪いんだが任務だ。行くぞ」
あまりの気持ち悪さに絶句してカタカタと震えてる志織さんの代わりに残念なイケメンに声をかける。てか俺もちょっと怖いんだが。
サマエルに呼び掛けると彼は何事も無かったかのようににこやかな笑みを浮かべた。
「おやおや、お見苦しいところを申し訳ございません」
ほんの数分前とはまるで別人のようである。そしてサマエルが指をパチリと鳴らすと彼の着ていたラフなシャツとズボンがスリーピースのジャケットの高級そうなスーツに変わった。
「相変わらず何がどうなってるんだかわかんねーな」
魔法でも幻覚でもスキルでもない力。現実改変能力だ。
「魅力的な男には不思議が付きものなのですよ。それに悪魔たるものいつでもエレガントでないと」
お前のどこがエレガントなんだよ!アブノーマルの間違いだろ!
ちなみにサマエルは自分で言っているように悪魔だ。比喩なんてもんじゃなくて本物の悪魔なのだ。地獄の支配者、悪の権化、神の敵、背信者、神話にも登場する存在である。わーすごぉーーーい。
ちなみにこの後志織さんのメンタルケアに時間を要したのはいうまでもない。
† † †
ガガガガッ、連続した発砲音と共に大量の鉛弾が飛来する。
だが俺も志織さんも慌てはしない。サマエルが腕を一振りすると銃弾が空中でピタリと止まり床に落ちる。そしてフリフリのゴスロリチックな服とハートが印象的な魔法のステッキを持った志織さんがそのステッキを振る。
「マジカル★インパクトォ!」
叫び声と一緒にステッキからピンクのハートがシャワーのように放射されマシンガンをこちらに撃っていた男達が挽き肉になる。
毎度思うんだが何処がマジカルなんだろうか?あれか、真っ赤なお花を沢山咲かせることができるよ、みたいな?
…だとしたらサイコパスだわ。
ちなみに今回の任務は一般人を誘拐し遺伝子組み換え手術を施し生体兵器を開発している裏組織の殲滅だ。
おっと、どうやら分かれ道のようだ、真っ直ぐ進むか右か左か。
「仕方ねーな、三手に別れるか。あたしは右に行くぜ」
志織さんは手をヒラヒラ振りながら右の通路に歩いていく。
左の方を見るといつの間にかサマエルがいなくなっていた。あいつどこいったんだ?
壁に血で「私は左に参りますね」と書かれていた。
どうやらもう進んでいったらしい。
そうなると俺は直進か…なんだか面倒なことが起きそうな予感がするな。
特に何も起こらなかったな。まぁ武装したゴミどもが襲ってきたがこれでも魔王だからなスキル『重力支配』で全員床のシミに変えてやったわ。ハッハッハッハ(笑)
おっとこの部屋はーー〈第一課特殊研究室〉か。研究資料を本部に確保しないといけないんだったな。
魔力で肉体を強化してドアを蹴破って中に踏み込むと同時に研究室の天井が崩れ落ちてくる。
いや、お、俺のせいじゃないぞ?
埃が舞い上がって見えづらいが天井の瓦礫の上に誰か乗っているようだ。人のようだな。
瓦礫の上の人物に声を掛けようとすると逆に向こうから声が聞こえてきた。たったの一言だけ。俺は彼が一体何者なのかその一言で理解することができた。
その直後光を放つと周りの埃が吹き飛ばされる。そこに立っていたのはフルフェイスのマスクと銀色の外骨格のような物を身に纏った人物だ。その外見は正にヒーローだろう。
ちなみに先ほど彼が口にした言葉はーーー変身ーーー。
はぁー、どうやら俺の予感は当たっていたな。なにやら今回も面倒なことになりそうだ。
諸君も非日常に憧れるのはいいがあまりおすすめはできないぞ。なんせとんでもないのが次から次へと出てくるからな。
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