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『序』〜属性診断編〜
No.1 《それはもう夢のような日々で、》
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A.C800年。
カラスモ大陸のアスワル海洋西部に位置する島国、【オルデニエ評議国】にて
3人の子供が産まれた。
三人はすくすくと育ち、将来は冒険者になることが夢だった。
「おーい!はやくこっちこいよー!」
彼の名前はヨハネス。齢12歳。健康な男の子
「す、少し待ってくださいです。ハァ、ハァ。」
彼女の名前はシズク。齢同じく12歳。少し肺が弱い
「シズクちゃん大丈夫?」
彼女の名前はジェニー。こちらも齢12歳。とても明るい。
「早くしないと船が行っちゃうよー!」
「ご、ごめんなさいです。」
「だいじょぶだーシズクヂャン、ちゃーんと待ってやっからー」
「お、おじさま。感謝するです。」
~~船で移動中~~
「ありがとう~ジッちゃーん!」
「ありがとうございました!」
「まだ1時間後ぐらいにくるでな~!」
彼らは秘密基地に向かった。
ただの廃屋に粗末な旗をつけただけだが、彼らにとっては立派な城だった。
「いつか、俺たちも勇者様みたいな冒険者になろうな!」
「うん!」
「はい、そうですね!」
「いつか、いつか、20歳になったら…」
《あれから8年がたった。》
「ついに…今日だな。属性診断。」
「えぇ、そうね。」
「そうですね。ヨーくん。」
「なぁシズク。」
「はい、なんですかヨーくん。」
「そのヨーくんてやつ。やめないか?」
「なんでですか?私はこれが気に入っているのです。」
シズクは誇ったような顔をする。
「まぁいいじゃない!なんでも!ね!ヨーくん?w」
こいつはこいつで憎たらしい顔をする。これはこれで嫌じゃないが。
「はぁ。わかったよ。」
話にキリがなくなってきたので、もう行くことにした。
教会がにて
「オルデニエ評議国出身。 ジェニー。」
司祭様がジェニーを呼んだ。この属性診断は神のお告げを聞くので神官様か司祭様でないといけないのだ。
「はい」
ジェニーがいつもとは違う表情を見せ、司祭様の前へ歩く。
「あぁ主よ、敬愛なる主よ。このオルデの小娘に慈悲深きお声と在るべき姿へ導きたまえ。」
※オルデの というのはオルデニエ評議国出身の という意味である。
「ジェニー。あなたへ主からの言葉を申告する。」
『ジェニー。貴様の属性は【動物】。』
教会がざわつき始めるそれもそうだ。属性動物はアタリ属性。それも高位ジョブ。
『まぁがんばれ。』
(お告げそれでいいのかよ!)
おっと、気を乱してしまった。まさかお告げがそんなに軽いなんて思わなんだ。
「次、オルデニエ評議国出身。シズク。」
「はい。」
シズクは返事をした後。しとやかに歩く。
「あぁ主よ、敬愛なる主よ。このオルデの小娘に慈悲深きお声と在るべき姿へ導きたまえ。」
「シズク。あなたへ主からの言葉を申告する。」
『シズク。貴様の属性は【大地】。』
『いい感じにがんばれ』
(だからなんだよそれッ!なんだよいい感じって!)
教会が以前にもましてざわつく。これも大アタリ属性だ。
すごいな。二人とも。今日は運がいいのかもしれない。
「次。オルデニエ評議国出身。 ヨハネス。」
ついに俺の番だ。
「はい!」
俺は自信を持っていた。二人ともすごかったからだ。それにあの二人とはずっと一緒だった。
だから俺も…
「ヨハネス。あなたに主からの言葉を申告する。」
ついにきた!
『ヨハネス。貴様の属性は』
来いッ!!
『【湿度】。』
『気を落とすな』
……?
………。
………………は?
しつ…ど?
なんてことだ。もっとすごいのを期待していたのに。
こんなの泥相手でしか戦えない。
「…ププw」
教会の至る所から失笑の音が聞こえてくる。
もうなんかどうでも良くなってきたな…。
カラスモ大陸のアスワル海洋西部に位置する島国、【オルデニエ評議国】にて
3人の子供が産まれた。
三人はすくすくと育ち、将来は冒険者になることが夢だった。
「おーい!はやくこっちこいよー!」
彼の名前はヨハネス。齢12歳。健康な男の子
「す、少し待ってくださいです。ハァ、ハァ。」
彼女の名前はシズク。齢同じく12歳。少し肺が弱い
「シズクちゃん大丈夫?」
彼女の名前はジェニー。こちらも齢12歳。とても明るい。
「早くしないと船が行っちゃうよー!」
「ご、ごめんなさいです。」
「だいじょぶだーシズクヂャン、ちゃーんと待ってやっからー」
「お、おじさま。感謝するです。」
~~船で移動中~~
「ありがとう~ジッちゃーん!」
「ありがとうございました!」
「まだ1時間後ぐらいにくるでな~!」
彼らは秘密基地に向かった。
ただの廃屋に粗末な旗をつけただけだが、彼らにとっては立派な城だった。
「いつか、俺たちも勇者様みたいな冒険者になろうな!」
「うん!」
「はい、そうですね!」
「いつか、いつか、20歳になったら…」
《あれから8年がたった。》
「ついに…今日だな。属性診断。」
「えぇ、そうね。」
「そうですね。ヨーくん。」
「なぁシズク。」
「はい、なんですかヨーくん。」
「そのヨーくんてやつ。やめないか?」
「なんでですか?私はこれが気に入っているのです。」
シズクは誇ったような顔をする。
「まぁいいじゃない!なんでも!ね!ヨーくん?w」
こいつはこいつで憎たらしい顔をする。これはこれで嫌じゃないが。
「はぁ。わかったよ。」
話にキリがなくなってきたので、もう行くことにした。
教会がにて
「オルデニエ評議国出身。 ジェニー。」
司祭様がジェニーを呼んだ。この属性診断は神のお告げを聞くので神官様か司祭様でないといけないのだ。
「はい」
ジェニーがいつもとは違う表情を見せ、司祭様の前へ歩く。
「あぁ主よ、敬愛なる主よ。このオルデの小娘に慈悲深きお声と在るべき姿へ導きたまえ。」
※オルデの というのはオルデニエ評議国出身の という意味である。
「ジェニー。あなたへ主からの言葉を申告する。」
『ジェニー。貴様の属性は【動物】。』
教会がざわつき始めるそれもそうだ。属性動物はアタリ属性。それも高位ジョブ。
『まぁがんばれ。』
(お告げそれでいいのかよ!)
おっと、気を乱してしまった。まさかお告げがそんなに軽いなんて思わなんだ。
「次、オルデニエ評議国出身。シズク。」
「はい。」
シズクは返事をした後。しとやかに歩く。
「あぁ主よ、敬愛なる主よ。このオルデの小娘に慈悲深きお声と在るべき姿へ導きたまえ。」
「シズク。あなたへ主からの言葉を申告する。」
『シズク。貴様の属性は【大地】。』
『いい感じにがんばれ』
(だからなんだよそれッ!なんだよいい感じって!)
教会が以前にもましてざわつく。これも大アタリ属性だ。
すごいな。二人とも。今日は運がいいのかもしれない。
「次。オルデニエ評議国出身。 ヨハネス。」
ついに俺の番だ。
「はい!」
俺は自信を持っていた。二人ともすごかったからだ。それにあの二人とはずっと一緒だった。
だから俺も…
「ヨハネス。あなたに主からの言葉を申告する。」
ついにきた!
『ヨハネス。貴様の属性は』
来いッ!!
『【湿度】。』
『気を落とすな』
……?
………。
………………は?
しつ…ど?
なんてことだ。もっとすごいのを期待していたのに。
こんなの泥相手でしか戦えない。
「…ププw」
教会の至る所から失笑の音が聞こえてくる。
もうなんかどうでも良くなってきたな…。
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