『黄金迷宮』〜自分のことを落ちこぼれだと思っていたら属性2個持ちでなんとかなりました〜

【ワーカー】〜冒険編〜

No.8《最高の被食体験を貴方に》

𓊆我が名はメフィストフェレス。大悪魔公の使い成。  𓊇
‎𓊆 敬愛すべし我が主の命により、貴様ら愚か者を排除する。 𓊇 

俺は覚悟を決めて3人に熱を入れる

「気合を入れていくぞ！」
「はい！　私が後方から援護しますします！」
リコが詠唱を開始する

「なら俺とジェニーが前衛を担当するからシズクは少し離れて攻撃してくれ！」

「了解！」
リコの詠唱が終わる
『上空　私を見るものよ　天まで　私を導いて』
「【ネット検索属性 to 神聖属性】」
『貧靴と謙虚は天国へ行く道』
〈全ステータスが上昇した〉

続け様ジェニーが魔法を発動する
「【動物魔法】【水圧噴射バレットフィッシュ】」

ジェニーの右手が魚の形に変化していく

「【天体魔法】【暗黒流動ダークフロウ】」
両手を地につけ魔法を発動する

この技はM8.5の地震を特定の区域に起こし揺れを感じたものに吐き気を付与する魔法だ。ちなみに浮いていても関係ない。

「ハァァァァァァァァアアアアアアアア！！！！」
ジェニーが異空間に保有している水を魚の口から噴射する。その様はもはや水ではなくレーザーのようだ。しかし

レーザーが当たる間近

‎𓊆なんだこの貧弱な攻撃は。小賢しい𓊇
𓊆【大罪魔法】【色欲乃大罪】『姫雯殿厳きもんてんげん』𓊇

メフィストフェレスの魔法が発動した

ガンッ！！

地面から巨大な針が生成された。ただでさえ大きい奴を裕に超える大きさだ。
（参考　メフィストフェレスの身長3m。全身変異テイクオーバーによる副作用。ちなみにコカビエルとメフィストフェレスの人格が一つの体に同居している）

ジェニーの攻撃は針を貫通できず　ヨハネスの振動は針が生成された衝撃で相殺されてしまった。

つまり
俺たちの攻撃はいとも簡単に防がれてしまった

立て続けに奴は魔法を発動する
𓊆【大罪魔法】【憤怒乃大罪ふんどのたいざい】【殻骸爆火からがらばっか】𓊇 

発動した魔法により出現したものは小さい炎のようなものだった
その炎はヨハネスとジェニーの前までやってきて不思議な挙動を見せる

ヨハネスはハッと気づく
「まさかッ！【無詠唱】【天体魔法】【重力レンズ】ッ！！！」
咄嗟にヨハネスは自分とジェニーの前に重力の壁を作った

不思議な挙動を見せていた炎が大爆発した！

ヨハネスとジェニーはヨハネスの機転によりなんとか助かったが
爆発の熱波と衝撃はシズクとリコに向かっていた

「（ッく…俺とジェニーにしか魔法を発動出来なかったッ！2人は大丈夫か…）」

「リコさんこっちへ！」
「わかりました！」

リコがシズクの体の影に入る

「【大地魔法】【地獄門ゲート】！」

シズクは地面から”見ていると不愉快になる奇妙な門“を出現させ、その門を開き熱波と衝撃を飲み込んだ

飲み込むと門は消滅した

𓊆ほぉ…この技を防ぐか…。ならば。𓊇

メフィストフェレスの容姿が変化していく。それも悍おぞましく。禍々まがまがしく。
頭はヤギに、爪は更に鋭く、歯は尖っていたものから平べったく人間のような歯に。身長は少し縮み、2mほどになった
しかしやつの身体の魔力濃度は信じられないほど上昇している

𓊆フフフ。フハハハハハハハハハハハ！！𓊇
声色も変化している
𓊆気持ちがいい…。とても愉快な気分だ…。この姿を見られたのは200年前…。いや、800年前の大戦争クローム以来だ全く。𓊇

「姿は変わっても本質はかわらないはずだ！呆気に取られてないでやるぞ！」

𓊆フフフ… 突っ込んでこい。もっと我を楽しませろ。　そうだもっと面白いことをしよう。𓊇 
𓊆【大罪魔法】【遺伝子改造乃大罪】【弐天天輩創生赤子にてんてんはいそうせいあかご】𓊇 

メフィストフェレスの横に異界の扉が開かれる。するとそこから２つの巨大な頭を持った4mほどの赤ん坊が出てきた。

𓊆こいつの名前はヴィーナスという。そこの赤髪と紫のチビをヴィーナスと戦わせよう。𓊇 
醜いあの赤子の容姿にヴィーナスとは皮肉なものだ。作者の性格が伺える

𓊆【大罪魔法】【嫉妬乃大罪】【万環落墜ばんかんらっつい】。落ちながら戦え。𓊇 


◯万環落墜ばんかんらっついは対象の重力効果を操作する魔法

シズク　ジェニー　ヴィーナスが“横へ落ちてゆく”。
𓊆【大罪魔法】【人体実験乃大罪•嫉妬乃大罪】【肉骨往々にっこつおうおう】【羅々倍々ららばいばい】𓊇 
「シズク！ジェニー！」
ヨハネスが叫ぶ

「ヨハネスさん前見てください！」
リコがヨハネスを呼ぶ
急いでヨハネスが振り向く
𓊆見るのが少し遅かったな𓊇 

ドンッ！

ヨハネスはメフィストフェレスの異様に巨大化した右腕に殴られた

◯肉骨往々にっこつおうおうは自分の体を改造する魔法
◯羅々倍々ららばいばいは対象を2倍の大きさ、または数にする

「クッソ！【天体魔法】【座標移動•外合】！」
メフィストフェレスの後ろへ瞬間移動する
「そんでもって！【二連星】！」
二つの小さな恒星の重力を支配してメフィストフェレスに当てる（ジョジョ2部のクラッカーボレーみたいに）

𓊆なにッ！！！！　　だがッ！𓊇 

メフィストフェレスはこれをギリギリで避けた………が

「そうはさせません！【ネット検索属性 to 空間属性】【全反射】！！！！」
リコの魔法により目の前に魔法を反射する板のようなものがメフィストフェレスに向け貼られた。

したがってヨハネスが放った【二連星】はリコの【全反射】によって跳ね返り、【全反射】の特性、威力の増加に後押しされ
メフィストフェレスに直撃した！

𓊆？！ッ𓊇 

大量の煙が立ち込める

「リコ！ナイス！」
「ヨハネスさんこそ…ありがとうございます。」

𓊆あ～…。いってぇ。不愉快だ。こんなに不愉快になったのもまたは800年前か。𓊇 
𓊆しかしその程度の実力で我を倒せると思うなよ！貴様らみたいな若造はまだ知らないだろう…。魔法の最高到達点を。𓊇

「到達点？」 
そんなものがあったのか
𓊆いい機会だ、冥土の土産に見せてやろう。𓊇 



𓊆【黄金開廷】【讃閑至極挽黙華さんかんしごくばんもっか】𓊇 

メフィストフェレスの背後に天まで届く巨大な黄金の門が突如現れ、そこから全ての属性の花弁を持った巨大な人食い花がこちらめがけ突っ込んで来る

「ヨ、ヨハネスさん…。もうダメかもしれないです。」

「そうかもな。」

俺たちはもうほとんど、いや。完全に絶望し、諦めていた。

すると背後から

？？？「あれれ？もしやピンチかい？」

「え！？」
驚いて振り返る

？？？「このままじゃ俺も死んじゃうから反撃するね。」

「【黄金開廷】【蒼凱天満呪そうがいてんまんじゅ】」

現れた謎の男の背後にもまた巨大な黄金の門が現れたそこから巨大な白骨化した腕が出現した。まるで憎悪を表現したかのようだ
その腕は人喰い花を掴み自身の門へ引きずり込んで消えていった。門も同様

あっという間の出来事に空いた口が戻らなかった

𓊆何故だ！何故我の黄金開廷が打ち負けるのだ！𓊇 

「そうだな～あえて言うなら“君に才”がないから。あと君もう死んでるよ。」

その後何か言いたそうな顔をしながらメフィストフェレスは消えていった。

「あ、あの、」

「ん？」

「あなたは何者なんですか？」

「俺はさっき通りすがった【ウルツァイト級冒険者ワーカーパーティ】【SK現実不全ハクゲイ】のリーダーのアーサー•オールマンだよ。」

「っあの！」

ドォォン！！

そこへ地中から木菟の大王キング•ワームが出現した。

今の状態じゃ勝てないと判断した俺はリコに告げる

「リコ！逃げないと！」

「心配しないで、俺を信用して。」
アーサーが言う

「【呪術】【鉄の処女アイアンメイデンと夢食う豚】」
キング•ワームをアイアンメイデンが包み、ふわふわとしたものに天まで連れて行かれてしまった。
本当に瞬の出来事だった

「ほらね」
アーサーは満遍の笑みを浮かべる

「あの、さっき聞こえたんだけど、黄金開廷って何？」

「あ～あれね。あれは言わば“属性魔法の集大成”だね。」
「イメージして欲しいのが、君たちはまだ黄金の迷宮の中を彷徨っているんだ。そして君たちが進歩するごとに次へ進むことができる。」
「そしてゴールに、つまり属性の終着点にたどり着いて宝箱、ここでは奥義を掴むことができる。」
「その宝箱がある部屋の扉、黄金の扉を開けるから【黄金開廷】。ちなみにウルツァイト級の冒険者ワーカーはほぼみんな使えるから、君も俺目指して頑張ってや～！」

話している途中なのに向こうへ行ってしまった。

「向こうの子たちは俺の仲間が向かったから心配すんなよ～！」

よかった。ほっとした俺は尻を地面についた

「すごいですね。黄金開廷。」
リコも驚いているようだ。

「黄金開廷か、またいいことを知ったな…。」