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【ワーカー】〜冒険編〜
No.7 《腐れたる神》
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暗黒大陸周辺の空中にて
見た目50代ほどの大柄な男がパイプオルガンの前に座り、J.Sバッハの小フーガ ト短調を弾いていた
男は気持ち良さそうにしばらくオルガンを弾いていた
少しばかり時間が流れる
「コンコン」
後ろからノックの音が聞こえる
「いいよ入って」
「失礼します。」
入ってきた男は尋ねる
「また、弾いておられるのですか。」
「ヴェンディダード様。」
オルガンを弾いていた男の名はヴェンディダード 年は866歳 B.C66年前生まれ
800年前の大戦争に唯一魔族側として参戦した人間
元は人間だったが魔神の血を経口摂取したため悪魔になった
「オルガンもいいですが、計画は進んでおられるのですか?」
「心配しなくとも順調さ、でもその前にヨハネスとヨハネスの周りのやつを排除してからだ。」
「解。ちなみに刺客を一人派遣されているようですがそれでは心許ないかと。」
「そうか。」
「奴からもう情報は伝えられた。時は満ちた。今宵滑稽な愚か者を始末し、後に強大なる邪神を復活させる。念のため追加で木菟(ミミズ)の大王を向かわせよ。」
「御意。 大悪魔公の仰せのままに」
~~in マルテシティニー連邦の地方から首都デルバリスへ向かうギルド馬車の中~~
「…でヨハネス。あのクエストで良かったの?」
不満そうな顔をしながらジェニーがヨハネスに聞く
「そうですよね。少しばかり怪しかったですよ」
リコまで言う
「え…他が良かった?」
「だって怪しいじゃない。いきなり進めて来たのよ?」
~〈回想〉~
「う~ん。何にしよう。」
俺はワーカーとしての初めてのクエストに悩んでいた。
「これとかいいんじゃないですか?」
シズクが一枚のクエスト用紙を持ってくる
「馬兎5体の討伐…。3人以上のパーティーで三羽金貨2枚と央点銀貨3枚と無印銅貨6枚か…。」
「これいいじゃない!」
ジェニーも賛成らしい
「じゃあこれにしy」〈ピンポーン〉《ヨハネス御一行様。指名クエストがございます。至急、第3応接室にお越しください。》
俺は不思議に思ったが指名の依頼なので向かうことにした。
第3応接室
「ヨハネス様でいらっしゃいますね。」
「はい、そうですが…」
「匿名の方からこのような依頼が届いています。」
クエスト用紙を差し出す
「首都デルバリスのドブ掃除?」
首都デルバリスとはマルテシティニー連邦のほぼ中央に位置する経済•技術発展の中心都市
「え、嫌だよ。ドブ掃除なんて。」
ジェニーは嫌っぽい
「ヨーくん。報酬を見てください。……………かなり高いですよ。」
「シズクさん何かに使うのですか?」
「そうなんですよリコさん」
あ、そういえばワーカーになったから新しい杖が買いたいと言っていたな。
「じゃあこれにしようか。」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええあああああ!!!いやだよおおお!」
叫ぶジェニー
~~回想終了~~
「ねぇこの回想私雑すぎじゃない?」
「って!それよりほら!やっぱり怪しいじゃない!」
「まぁたしかにちょっと怪しかったかもね。」
「でも一回受けちゃったからにはしっかり真面目に掃除するけどね!」
もうほぼヤケクソみたいだな。
「ジェニー。ヨーくん。見えましたよ首都デルバリスです!」
首都郊外の丘から町の様子が見える。
中世の西洋のようなレンガ積みの建物と近代的な煌々と輝く建物とが入り混じっているなんとも眩しい町だ
(東京×中世パリみたいな)
あと20分ほどで着きそうだ
「ちなみに…」
シズクが自慢げに話を始める
「ここは経済の中心でもあるのですが、医療の中心でもあります。故にですね!解病殿が多いのですよ。したがってどれだけクエストで無茶をしても大体平気なのです。」
解病殿……今で言う病院
「ムフン!」
褒めて欲しそうだ。
「今回はドブ掃除だからそんなに怪我はないと思うけど。」
「いいえヨハネス。いくら医療の中心と言ってもこの世には不治の病もあるのよ。」
「天然痘に結核、黒死病にペストなどなど、んでもって一番危険なのが【石の猿】って言われてる石化の病。感染源は何なのか、感染経路はどこなのか、全てが謎の病よ。」
【みなさんだけに紹介】
〈魔物には呪術を使う種類もいる、実はこの街の解病殿の扱う病の大半が呪病なのだ。つまり医療の発達とうたってはいるが、実際には神聖魔法に頼っているだけなのだ。〉
呪病…呪術によって発症する病
「よく知ってるね」
馬車を引いているおじさんが言う。
「おじさんはね、コカビエルって名前でね。元医者なんだ。属性はあまり向いてなかったけどずっと憧れててね」
「でもね、医者をやめたきっかけがね、今のデルバリスの医療体制なんだよね。適当な診察、ずさんな診療、見たくもない衛生環境。全てはあの医療省のクソ大臣のせいだ。あいつのせいで俺は解雇された。そして俺は職と住みかを失った。」
「それは…さいなんでしたね。」
「でもあのお方は俺を拾ってくださった!俺に光の糸を垂らして下さった!あの御方にとって俺なんて錆びた空き缶程度なのに!さらにあの御方は属性強化を施して、ただの錆びに生きる意味を見出してくれた!」
「ジェニー。シズク。リコ。わかっていると思うがこいつの様子がおかしい。逃げるぞ。」
ヨハネスが3人にささやくと黙って頷いた
「あの御方は俺にイライをクダさった。それは」
コカビエルが素早く振り返る
「お前らの始末だよぉォォおおおオ!!!!」
咄嗟に恐怖を感じた
「逃げるぞ!」
ヨハネス達は走り出した
「逃がすか!」
【大罪属性魔法】【全身変異】【墜落する魂の救済者】
コカビエルの体が変異していく、魔女のような長い爪、怪物のように恐ろしい顔、そして天使のような羽。違和感に違和感が積もり、不気味が体現しているかのようだ。
𓊆我が名はメフィストフェレス。大悪魔公の使い成。 𓊇
𓊆 敬愛すべし我が主の命により、貴様ら愚か者を排除する。 𓊇
はぁ……。
「俺らの初陣がこれか…。まぁでもこれはなかなか」
「楽しめそうだ。」
見た目50代ほどの大柄な男がパイプオルガンの前に座り、J.Sバッハの小フーガ ト短調を弾いていた
男は気持ち良さそうにしばらくオルガンを弾いていた
少しばかり時間が流れる
「コンコン」
後ろからノックの音が聞こえる
「いいよ入って」
「失礼します。」
入ってきた男は尋ねる
「また、弾いておられるのですか。」
「ヴェンディダード様。」
オルガンを弾いていた男の名はヴェンディダード 年は866歳 B.C66年前生まれ
800年前の大戦争に唯一魔族側として参戦した人間
元は人間だったが魔神の血を経口摂取したため悪魔になった
「オルガンもいいですが、計画は進んでおられるのですか?」
「心配しなくとも順調さ、でもその前にヨハネスとヨハネスの周りのやつを排除してからだ。」
「解。ちなみに刺客を一人派遣されているようですがそれでは心許ないかと。」
「そうか。」
「奴からもう情報は伝えられた。時は満ちた。今宵滑稽な愚か者を始末し、後に強大なる邪神を復活させる。念のため追加で木菟(ミミズ)の大王を向かわせよ。」
「御意。 大悪魔公の仰せのままに」
~~in マルテシティニー連邦の地方から首都デルバリスへ向かうギルド馬車の中~~
「…でヨハネス。あのクエストで良かったの?」
不満そうな顔をしながらジェニーがヨハネスに聞く
「そうですよね。少しばかり怪しかったですよ」
リコまで言う
「え…他が良かった?」
「だって怪しいじゃない。いきなり進めて来たのよ?」
~〈回想〉~
「う~ん。何にしよう。」
俺はワーカーとしての初めてのクエストに悩んでいた。
「これとかいいんじゃないですか?」
シズクが一枚のクエスト用紙を持ってくる
「馬兎5体の討伐…。3人以上のパーティーで三羽金貨2枚と央点銀貨3枚と無印銅貨6枚か…。」
「これいいじゃない!」
ジェニーも賛成らしい
「じゃあこれにしy」〈ピンポーン〉《ヨハネス御一行様。指名クエストがございます。至急、第3応接室にお越しください。》
俺は不思議に思ったが指名の依頼なので向かうことにした。
第3応接室
「ヨハネス様でいらっしゃいますね。」
「はい、そうですが…」
「匿名の方からこのような依頼が届いています。」
クエスト用紙を差し出す
「首都デルバリスのドブ掃除?」
首都デルバリスとはマルテシティニー連邦のほぼ中央に位置する経済•技術発展の中心都市
「え、嫌だよ。ドブ掃除なんて。」
ジェニーは嫌っぽい
「ヨーくん。報酬を見てください。……………かなり高いですよ。」
「シズクさん何かに使うのですか?」
「そうなんですよリコさん」
あ、そういえばワーカーになったから新しい杖が買いたいと言っていたな。
「じゃあこれにしようか。」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええあああああ!!!いやだよおおお!」
叫ぶジェニー
~~回想終了~~
「ねぇこの回想私雑すぎじゃない?」
「って!それよりほら!やっぱり怪しいじゃない!」
「まぁたしかにちょっと怪しかったかもね。」
「でも一回受けちゃったからにはしっかり真面目に掃除するけどね!」
もうほぼヤケクソみたいだな。
「ジェニー。ヨーくん。見えましたよ首都デルバリスです!」
首都郊外の丘から町の様子が見える。
中世の西洋のようなレンガ積みの建物と近代的な煌々と輝く建物とが入り混じっているなんとも眩しい町だ
(東京×中世パリみたいな)
あと20分ほどで着きそうだ
「ちなみに…」
シズクが自慢げに話を始める
「ここは経済の中心でもあるのですが、医療の中心でもあります。故にですね!解病殿が多いのですよ。したがってどれだけクエストで無茶をしても大体平気なのです。」
解病殿……今で言う病院
「ムフン!」
褒めて欲しそうだ。
「今回はドブ掃除だからそんなに怪我はないと思うけど。」
「いいえヨハネス。いくら医療の中心と言ってもこの世には不治の病もあるのよ。」
「天然痘に結核、黒死病にペストなどなど、んでもって一番危険なのが【石の猿】って言われてる石化の病。感染源は何なのか、感染経路はどこなのか、全てが謎の病よ。」
【みなさんだけに紹介】
〈魔物には呪術を使う種類もいる、実はこの街の解病殿の扱う病の大半が呪病なのだ。つまり医療の発達とうたってはいるが、実際には神聖魔法に頼っているだけなのだ。〉
呪病…呪術によって発症する病
「よく知ってるね」
馬車を引いているおじさんが言う。
「おじさんはね、コカビエルって名前でね。元医者なんだ。属性はあまり向いてなかったけどずっと憧れててね」
「でもね、医者をやめたきっかけがね、今のデルバリスの医療体制なんだよね。適当な診察、ずさんな診療、見たくもない衛生環境。全てはあの医療省のクソ大臣のせいだ。あいつのせいで俺は解雇された。そして俺は職と住みかを失った。」
「それは…さいなんでしたね。」
「でもあのお方は俺を拾ってくださった!俺に光の糸を垂らして下さった!あの御方にとって俺なんて錆びた空き缶程度なのに!さらにあの御方は属性強化を施して、ただの錆びに生きる意味を見出してくれた!」
「ジェニー。シズク。リコ。わかっていると思うがこいつの様子がおかしい。逃げるぞ。」
ヨハネスが3人にささやくと黙って頷いた
「あの御方は俺にイライをクダさった。それは」
コカビエルが素早く振り返る
「お前らの始末だよぉォォおおおオ!!!!」
咄嗟に恐怖を感じた
「逃げるぞ!」
ヨハネス達は走り出した
「逃がすか!」
【大罪属性魔法】【全身変異】【墜落する魂の救済者】
コカビエルの体が変異していく、魔女のような長い爪、怪物のように恐ろしい顔、そして天使のような羽。違和感に違和感が積もり、不気味が体現しているかのようだ。
𓊆我が名はメフィストフェレス。大悪魔公の使い成。 𓊇
𓊆 敬愛すべし我が主の命により、貴様ら愚か者を排除する。 𓊇
はぁ……。
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「楽しめそうだ。」
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