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No.41
しおりを挟むサリー先生が他の先生達だろうか、二人の男を連れて戻ってきた。
「いやはやこれはすごいね」
「全くだ、これが入学前の子がやったと言うのだから大したものだよ」
細身で眼鏡を掛けた男とポッチャリとした見ると安心する顔をした男の二人はパメラ様が破壊した壁を見て話をしていた。
「ガイル先生もテルミン先生も感心してないで早く結界を張り直して下さい!まだ試験は終わってませんので」
急かすようにサリー先生が話に割り込むと、
「サリー先生すまんすまん、ついな、ではやりますかのガイル先生」
「ですね、テルミン先生」
ガイル先生とテルミン先生は顔を見合わすと頷き魔法を発動させた。
すると破壊された壁がみるみる内に元に戻り、壁全体が輝き出す。
「終わりましたぞ、サリー先生」
「テルミン先生の壁の修復に合わせて結界を張るのは疲れましたよ」
それぞれ違う表情を見せる二人にサリー先生は「ありがとうございます」と頭を下げると、ガイル先生とテルミン先生は帰って行った。
「それでは試験を始めましょう」
「「「「はい!」」」」
元気のいい男子の返事が聞こえると俺はまたパメラ様に頭を叩かれた。
サリー先生は美人だからしょうがない。
あまり反応しないように気を付けてても体が勝手に反応してしまう。美人には勝てない。
俺はパメラ様に「ごめんなさい」と謝った。
そして試験は進んでいき、俺の名前を呼ばれた。
俺はパメラ様と一緒に受付をしたので、パメラ様の次かと思っていたが名前を呼ばれたのは最後だった。
「はい!」と返事をした俺は円の中に入るとサリー先生に声を掛けられた。
「ラグーさん、あなたは少し抑えてね」
「どうしてですか?」
押さえて魔法を発動したら入学が出来ないとは言わないけど、上位入学が出来ないかもしれない。
今ここにいる受験者を見るとそれでも大丈夫だと思うが、受験者はこれだけでは無い。
他にもまだまだいるので俺達並みに魔法を使えるヤツがいないとも限らない。
俺は立ち尽くし、考えていた。
「ラグーさん、どうしたのですか?」
「サリー先生、僕は上位入学がしたんです。なので抑えて魔法を発動させるとそれが出来ないかもしれないと思うとちょっと考えてしまって……」
俺は思っている不安をサリー先生に話した。
「そうですか、ならあの的を壊す事が出来れば上位入学は間違いないですよ」
「えっ!そんな事僕に教えても大丈夫なんですか?」
サリー先生は試験合格基準を教えてくれてると同じ事だと思う。不正に当たらないのだろうか?
「大丈夫よ、ラグーさんは金の冒険者だから本気を出せばどれだけの被害が出るか分からないからね」
なるほど、確かにサリー先生の言う通りだ。
パメラ様であの被害だ。
パメラ様より強力な魔法を使える俺が本気を出せばどれだけの被害が出るか分からない。
でもサリー先生は何故俺が金の冒険者だと知っているのか?俺は受付では何も言っていない。
もしかして冒険者は入学出来ないのか?
原作者だがそこまで詳しくミラベル学園には触れてないのでその可能性もある。
俺がこの世界に来てから、色々と予想外の事が起こっているので何があるか分からない。
「僕は冒険者だから入学できないのでしょうか?」
俺は恐る恐る聞いた。
「どうして?冒険者でも試験に合格すれば入学できるわ。あなたの事はアマリに凄い冒険者だって聞いてるから声を掛けさせてもらっただけよ」
「アマリ?ギルド職員のアマリさんですか?」
「そうよ、アマリは私の妹なの」
驚いたサリー先生はアマリさんのお姉さんだった。言われてみれば似ている。
アマリさんもそうだが、サリー先生も美人だ。
遺伝子は裏切らないと染々思った。
「言われてみると、サリー先生もアマリさんに似て美人ですもんね」
「あら、ラグーさんはお世辞も上手ね、アマリがお気に入りにする気持ちが分かるわ」
うっとりとするサリー先生の顔と動きは本当にアマリさんとそっくりだった。
「それではサリー先生、あの的を壊せば上位入学は間違い無いのですね?」
「えっ!?そそうね」
慌てて答えたサリー先生を他所に俺は両手を銃の形にして魔法発動させた。
「岩の連射!」
銃の形にした指から数えきれない程の岩が発射されると的に次々と当たり轟音が響く。
ドドドドドドドドドドドド!
の音が止むと的があった地面が抉れ、的は跡形も無く消えていた。
「それで押さえたの?」
「はい、かなり……」
サリー先生は呆れた顔をして頭を抱えた。
パメラ様の元に戻ると「ラグーやり過ぎよ」と言われた。
またもや口を大きく開けて動かない受験者を見ながら「パメラ様には言われたくないですね」と呟いた。
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