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No.51
しおりを挟むデリー公爵家に着いた俺は入口にいた執事の案内でパメラ様の部屋に向かった。
部屋にはパリントン公爵とアインシア様、メイさんがパメラ様の眠るベッドを囲んでいた。
アインシア様はベッドに寄りかかり泣いていてメイさんは目をハンカチで覆っていた。
まずパリントン公爵に近付き俺のために動いてくれた事にお礼を言った。
「パリントン公爵様、僕の為に尽力して頂きありがとうございました」
「礼はよいラグーくん、君はうちの家族だから当然の事をしたまでだ」
パリントン公爵に家族と言われたのは本当に嬉しかった。
「そこでだ、ラグーくんに問いたい。パメラはこんな状態だ、これから君はどうしたい?」
どうしたいとはどうゆう事だ?質問の意図が分からない。
「どうゆう事でしょう?僕はこれからもパメラ様と共に歩みたいと思っています」
目を瞑るパリントン公爵は一息吐くと口を開いた。
「ラグーくん、君はとても素晴らしい魔法使いだ。君は必ず上まで登り詰め、重要なポストに着くだろう。デリー家は君の将来を縛るつもりは無い。パメラは重荷になるだろ……」
「そうよラグーくん、私達の事もパメラの事も気にしなくていいわ。貴方は家族、自分の道を行ってもいいのよ」
パリントン公爵とアインシア様の優しさが身に染みる。
パメラ様の婚約者とは言え俺は血の繋がりが無い赤の他人だ。それでもここまで俺の事を考えてくれる。
「パリントン公爵様、アインシア様、お二人に家族と言われて僕は本当に幸せです。デリー公爵家の一員になれて心から良かったと思います。お二人に何を言われようと僕の気持ちは変わりません。変わらずパメラ様を愛し続けます」
俺は心からの言葉を二人に向けた。
「そうか…分かった、パメラが治るかは分からないが宜しく頼む……」
パリントン公爵は肩を震わせ頭を下げた。
「本当に…パメラは幸せ者ですね」
涙を浮かべるアインシア様はニコリと微笑む。
俺はそんな二人に頭を下げるとベッドに眠るパメラ様の元へ近付く。
「ラグー様……」
鼻声のメイさんを横目に俺は眠るパメラ様の頬に触れた。
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