8 / 41
食卓
しおりを挟む
なんだこれ。美味しすぎる。今まで食べたサラダの中でダントツでだ。見た目は割と一般的なサラダだがとにかく美味い。明らかに高級そうなものだが、こんなもの今まで食べたことがないのでどう表現したらいいのかわからない。
正直、さっきのいただきますで異世界だということを改めて実感し、ご飯は大丈夫だろうかなんて考えたりもした。だが実際は何も問題なく、問題どころか最高だ。
夢中になって食べていると、目の前に座っているレンがまた、寝顔を見ていた時のような顔で俺を見ていることに気がついた。
「俺の顔に何かついてるか?」
「いや、可愛いなと思って見ていた。とても幸せそうな顔をしていたから」
多分俺の顔は、真っ赤になっていると思う。
今までそんなこと言われたことがあるわけない俺にいきなり何を言い出すんだと脳が追いついていかない。どうせ冗談だろうと思ってはいるものの慣れていないものは仕方がない。
「…何言ってんだよ、そんな冗談言ってないで早く食べるぞ」
「冗談じゃないんだが…」
それからは出来るだけ普通の風を装って美味しすぎるご飯を食べ続けた。
食事を終え、食器類をサキさんが片付けてくれたので手持ち無沙汰になってしまった。
今2人で向かい合って座ってはいるが、特に会話は続かず。まあ、それはさっきからレンがよくわからないことしか言わないからだが。
「アツキ」
「なんだ」
「好きだ」
「そうか」
「もう出れないのか」
「さっきから何回言ってると思ってるんだよ!」
「残念だ。可愛かったのに。」
「うるさい。口を開けばそればっか言いやがって。」
俺はこいつになんか絆されないからな!
「事実だからしょうがない」
「はいはい、言ってろ。」
「わかった!いつでも言ってやる!だから結婚しような!」
「ああ、もう好きにしろ」
正直、さっきのいただきますで異世界だということを改めて実感し、ご飯は大丈夫だろうかなんて考えたりもした。だが実際は何も問題なく、問題どころか最高だ。
夢中になって食べていると、目の前に座っているレンがまた、寝顔を見ていた時のような顔で俺を見ていることに気がついた。
「俺の顔に何かついてるか?」
「いや、可愛いなと思って見ていた。とても幸せそうな顔をしていたから」
多分俺の顔は、真っ赤になっていると思う。
今までそんなこと言われたことがあるわけない俺にいきなり何を言い出すんだと脳が追いついていかない。どうせ冗談だろうと思ってはいるものの慣れていないものは仕方がない。
「…何言ってんだよ、そんな冗談言ってないで早く食べるぞ」
「冗談じゃないんだが…」
それからは出来るだけ普通の風を装って美味しすぎるご飯を食べ続けた。
食事を終え、食器類をサキさんが片付けてくれたので手持ち無沙汰になってしまった。
今2人で向かい合って座ってはいるが、特に会話は続かず。まあ、それはさっきからレンがよくわからないことしか言わないからだが。
「アツキ」
「なんだ」
「好きだ」
「そうか」
「もう出れないのか」
「さっきから何回言ってると思ってるんだよ!」
「残念だ。可愛かったのに。」
「うるさい。口を開けばそればっか言いやがって。」
俺はこいつになんか絆されないからな!
「事実だからしょうがない」
「はいはい、言ってろ。」
「わかった!いつでも言ってやる!だから結婚しような!」
「ああ、もう好きにしろ」
0
あなたにおすすめの小説
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
悪役令息に転生したので、死亡フラグから逃れます!
伊月乃鏡
BL
超覇権BLゲームに転生したのは──ゲーム本編のシナリオライター!?
その場のテンションで酷い死に方をさせていた悪役令息に転生したので、かつての自分を恨みつつ死亡フラグをへし折ることにした主人公。
創造者知識を総動員してどうにか人生を乗り切っていくが、なんだかこれ、ゲーム本編とはズレていってる……?
ヤンデレ攻略対象に成長する弟(兄のことがとても嫌い)を健全に、大切に育てることを目下の目標にして見るも、あれ? 様子がおかしいような……?
女好きの第二王子まで構ってくるようになって、どうしろっていうんだよただの悪役に!
──とにかく、死亡フラグを回避して脱・公爵求む追放! 家から出て自由に旅するんだ!
※
一日三話更新を目指して頑張ります
忙しい時は一話更新になります。ご容赦を……
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)
薄明 喰
BL
アーバスノイヤー公爵家の次男として生誕した僕、ルナイス・アーバスノイヤーは日本という異世界で生きていた記憶を持って生まれてきた。
アーバスノイヤー公爵家は表向きは代々王家に仕える近衛騎士として名を挙げている一族であるが、実は陰で王家に牙を向ける者達の処分や面倒ごとを片付ける暗躍一族なのだ。
そんな公爵家に生まれた僕も将来は家業を熟さないといけないのだけど…前世でなんの才もなくぼんやりと生きてきた僕には無理ですよ!!
え?
僕には暗躍一族としての才能に恵まれている!?
※すべてフィクションであり実在する物、人、言語とは異なることをご了承ください。
色んな国の言葉をMIXさせています。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年BLです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる