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第四章 都市防衛戦の波乱
暗黒都市のバザー
しおりを挟むはい、すごく遅れました。理由はモチベと面倒臭がり屋の発動、新作マリオが楽しかったからですね。
さて今回は戦闘回ッ!……となる予定だったのですが何故かバザーイベントとなってます。これもすべては心の中で囁いてきたニャルが悪い。
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まるで混沌都市をすべて黒く染めたかのような都市。空は暗雲が広がり、静寂に包まれた暗黒都市とでもいうべき場所。
その中央、本来なら巨大な噴水がある広場の代わりに巨大な黒繭がいた。
まるで心臓のようにドクンドクンと拍動する姿はどこか嫌悪感を覚える。
何処からか声が聞こえる。
『これは始まりの試練 晩鐘が鳴り響く時、混沌なる子は目覚め、世界を蹂躙するでしょう』
黒い何かが都市を壊す光景が映る。
『そうなってしまうまえにどうか、彼を鎮めてください。』
そう言い声は消え去ってしまった。
『EVENT UPDATE』
■イベント内容更新
・各都市の防衛戦→元凶の討伐
各都市の守護竜が手を合わせて元凶のいる場所を探し当てた。敵は目の前なのだが……攻撃が効かない。
曰く、結界が張られているとのこと。暗黒都市に結界を破るためのアイテムとボスの能力を封じるアイテムがあるらしい。
みんなで手を合わせて探そう!
■配布
・暗黒の鍵(イベント会場に行きの転移アイテム)
◇
今現在、カルマたちは混沌都市ではない場所にいる。そこは【暗黒都市】というイベント専用フィールドだった。
中世の街並みを黒く染め上げたかのような悪趣味な都市である。
そして【暗黒都市】は全都市共通フィールドなため、人で溢れかえっていた。
今日は平日とはいえ夏休み、アクティブユーザーはかなり多いため、この更新されたイベントは開始30分ほどですべてのアイテムを見つけてしまい。
ボスの結界が解かれたのだが、ボスが行動する前に弱体化アイテムを使われまくり、完封され開始から約2時間で討伐してしまったらしい。
なお、カルマたちはランを待っていたために不参加である。
この話を聞いた時、ランは思わず「廃人ってヤバい」と呟いたとか。
それに見かねた運営が新たにイベントを開催した。そのイベントは暗黒都市を利用したフレンド登録キャンペーンだ。
別都市のプレイヤーとフレンドになるとランダムでアイテムが貰えるそうだ。
話ではステータスをアップさせるアイテムが手に入ったというものがある。
そのため、あちらこちらでプレイヤーが話し合う姿が見える。
ランは頭を抱えていた。そのわけは
「このメンツ、ナンパされすぎだろッ!」
ということだった。
まぁそれも当然だろう。ここには美少年に分類されるのが一人。元気系美少女。レッドドリルお嬢様。無表情な美少女。そしてクールなロリィタ軍服美人がいるのだナンパされないわけがない。
……ランへ嫉妬の目が向けられているのは関係ないと思いたい。
「にしても……この人混みにいると少し気分が悪くなってきますね」
「そうだな……どっかに宿屋とかねぇかな」
「……無いみたい」
マップでも見たのか、クリムが答える。
何故かクリムは無表情なのに不機嫌なのが分かるほどにイライラオーラを出していた。心配になり、カルマが問いかけると
「ナンパ嫌い」
「ああ、だから先程から不機嫌でしたのね」
「まぁ確かに鬱陶しいですね……光に群がる羽虫みたいに寄ってきますから」
「お兄ちゃん、口が悪いよ」
皆で駄弁りながら歩いているといつのまにか、黒繭が居たという広場まで来ていた。
ボスがいたという痕跡など全くなく、そこには敷物を敷いてそこに売り物を置くと言うバザーがやっていた。
中々に賑わっており、一部では自身の屋台を出して食べ物を売っているスペースまである。
カルマたちはしばらくここで時間を潰すことにした。
グッとパーで片方が二人になるまでやった結果こうなった。
ラン・クリムペア。
カルマ・ユリ・アリスチーム。
やはり、ここはラン・クリムペアの方を見てみよう。
◇
(……気不味い。)
人混みがガヤガヤとうるさいバザーで珍しい組み合わせの二人が歩いていた。片やカルマに結婚を求めた無表情なクリム、片や鉄を引きちぎったゴリラのラン。
二人が話す時はカルマを挟んでだったので本当に気不味かった。それに話題といえばカルマの話とこのゲームの話くらい、と思ったところでランは思い出した。
「……そう言えば今日ウチに泊まるんだよな」
「ん」
「だったら何食べる? 食材はあるから大抵のものは作れるけど」
「カルマは?」
「ん? 兄貴はなんでもいいってさ。ユリもアリスも任せたって言うからあとはクリムだけなんだ」
「私は……カレーがいい」
「分かった。これで今日の献立が決まったよ……ホントなんでもいいが一番困るんだよな」
「…………」
意外なペアだったが案外ほんわかした雰囲気が漂っていた。あれいい、あれはないと話し合いながら歩いていると唐突に道を塞ぐ者が現れる。
「おうおう、にいちゃん。なぁに俺らのナワバリでリア充感だしてんだゴラァ! 爆発しろやコラァ!!」
「やっちまいましょうぜ兄貴」
いかにもテンプレもテンプレな柄の悪いチンピラが絡んできた。兄貴とやらは嫉妬してるし、舎弟らしき何かは小物感がすごかった。
「ええと……プレイヤー同士での戦闘は無理だぞ?」
「んなもんこれで解決すんだよ」
「おぉ! それは戦場都市で決闘者のみに与えられると言う“決闘の誓い”! 両プレイヤーの同意がある場合に使用できて何かを賭けたり、デスペナなしでプレイヤーと戦えちゃうスーパーなアイテムでやんすね」
妙に説明口調の舎弟が変わらず小物臭く喋る。相手はヤる気満々で断るのも周囲から注目を集めているため難しい。
「おい、決闘しろよ」
「その言い方はいろいろとNG……まぁ別にいいけど」
ということで唐突に絡まれイベントが発生した。
【Tips】決闘
相手と同意がある場合にのみ可能な唯一プレイヤー同士が戦える戦闘。
【Plus】「グッとパー」
地域によってやり方の変わるものの一つ。面白いものでは山梨県上野原市での「ぐっちょーぐっちょぐっちょぐっちょーぐちょ」というグーとチョキで分かれるものなど統一感がグーチョキパーくらいしかない。
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【スケジュール】
2月26日18時
【ニャルの語り】
……こんちゃ、ニャン様だ。
今回のイベント……まさかボス討伐にカルマくんたちが参加しないとは思わなかったよ…… …………………………………っとなんでもないよ。
さぁて質問返しといこうか
@偉大なるニャル様へ「お願いいたします我々下等な種族である人間の趣向の業を観察することもまた一興と存じます故何卒」
すごい頭が低いんだけど……まさか冗談で言ったらこうなるとは思えないよね。
まぁ、呼ぶの大変だったからいい……のかな?
アパタイト「まさかの自分も一週間毎日電話されるとは思わなかった」
ということで自称クール系なアパタイトくんです。ただのポンコツなので気軽にアパくんとでも呼んでね。
電話をシカトしまくったのも孤独がかっこいいとか思っちゃってるからなんだよ?
アパくん「おい、自分はポンコツなどではない。それにべ、別に孤独がかっこいいとか思ってないし」
こんなショタみたいな言動だけど見た目が可愛いんだよねぇ。みんなは分からないと思うけど声とか完全に萌え声だし
アパくん「ふん! ぼく……じゃない自分はショタでも萌え声でも無い! ジーニスなんて性格が悪くて……わる……くて あれ? 貶すとこ性格くらいしかない?」
いやいや性格ってキミも根っこは同じだろう!? いくら化身は環境で性格が変動するとはいえ本質は変わらないんだぞ?
アパくん「え……自分、ジーニス以外の誰かを貶したこともないし、騙したこともないよ?」
くっ! これが環境と教育の差か!! なんという、なんというニャルに似つかわしくない優良児。親の顔が見てみたいな!
アパくん「いや、ジーニスと自分はおn」
さぁて!! そろそろ終わろうか、じゃあね!!
アパくん「おな」
シャラプッ!
応援ありがとうございます!
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