熱帯夜

中島健華

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1話

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『…あーもう、人ん家をこんな汚くしてくれちゃって、』

リビングに散乱するのは食べかけのおつまみに少し潰されたビール缶に酒瓶に横たわる4人の姿。

「マリウスはともかく、完璧潰れてんなあ、笑」
『潰れてんなあ、笑 じゃないよもう、なんで止めなかったの。』
「いやあ、まあ。ミクも飲もうぜ。笑」

『片付け、』
「いーよ、俺が朝やっといてやるから。俺明日昼からだし、」

『…そーお?』

『じゃあ、…ちょっとお言葉に甘えようかな、』

正直その一言はありがたかった。私の家でみんなで集まってご飯を食べようって集まったわけだけど、私の仕事がみんなより少し長引いちゃって、メールで" 先に始めてていいよ "なんて送ったらこの有様。

…あーあ、部屋の鍵、渡すんじゃなかった。なんて、今更の後悔だ。
さらに仕事のストレスも重なって飲むペースも早くなる。

『もう、…こんなに部屋汚くしてくれちゃって、』
『撮影上手くいかなかったし、』

ぐちぐちぐちぐち、ひとつ零れたらどんどん零れていった。

『…もうやだよふうまくん、』

寄り掛かって甘えるように抱きつけば、いつものように" 頑張ったなァ "って頭を撫でてくれると思ってた、のに、

「…お前さァ、男にそうやってすぐ抱きつくの、辞めた方がいいよ、」

って、低くて暗い声。ただでさえ低めな声なのにいつもより低いから少し肩が震えた。…鬱陶しかった、かな、って。

『、ご、ごめ、…』

かと思ったのに、

『…ッ、え、!…きゃ、』
「じゃないと男って馬鹿だからさ、すぐ勘違いすんだぜ?」

背中に冷たいフロントが強く当たる感覚。見あげればそこには、私の知らない顔をした風磨くん。

顔が近づいてくると思って目を潰れば、唇に触れる柔らかい感覚。啄むように何度も何度も触れて、苦しくなって息を吸おうと口を開くと、にゅる、と柔らかい舌が入り込んできた。

『ッ、ん、…ふ、ま、く、……っ、』

「簡単に抱き締めたミクが悪いから、」

くちゅ、くちゅ、と脳に響くえっちな音。…聞きたくない、のに、意識すればする程に、その音に集中して、どんどん恥ずかしくなって、…なんていう自爆。

気付けば足を開かされていて私のソコに風磨くんの膝がグリグリと擦りつけられていて、風磨くんの右手は私の胸の上。くるくると撫でる。

もどかしい感覚が堪らなくて、耐えられなくて、アルコールが頭に回って、おかしくなったのだろうか、

『…ふま、くん、……直接、…触って、』
「…はは、ミクのえっち、」

そんなことを私はいつの間に、つぶやき出していて、気付けば風磨くんに耳元でそんなことを囁かれて、

あっという間に福は脱がされて、…メンバーのみんなが寝ている傍でこんなこと、

…いけないことをしているはずなのに、その状況がさらに私を熱くする、

こんなのおかしい、

ブレーキをかけろと体に指示したって、風磨くんに触れられたところから熱くなって抵抗なんて出来なくなって、身体が蕩けてゆく。

胸の突起を指を舐めてからくにゅくにゅと触られると、思わず声が出て、じんじんと下が疼いてくる。

『っあ、…やぁ、』
「やじゃないでしょ?ミクが触ってって言ったんじゃん?」

意地悪そうな顔をして、下の割れ目をツーっとなぞる。敏感な突起に触れてくるくると撫でるように触って、

「すっげー濡れてんね。メンバーいつ起きんのかなァ」

なんて、楽しそうに。

『…ゃ、だァ、っ』
「じゃあお前ここで終われんの?イかずに辞めちゃっていいんだァ」

『っ、ぁあ、』

ちゅぅ、と下の突起を吸われてもう既にイく寸前なのに、ここで辞めるなんてそれは、あまりにも酷で、出来るわけなくて、

『…っや、ァ、イきた、い、』
「ちゃんと言えんじゃん?」

その言葉を発したと同時にに、ナカに指を挿れられて、敏感な浅瀬で出し入れされる。突起もクネクネとこねくり回されて、一気に快感が押し寄せる、

『ッあ、…ッは、…いゃ、…ん、イ、ちゃ、…ァ、っ~~~、!…ゃ、ァん、』
「上手にイけたなァ?」

…ボー、とする頭の中、終わった、と思って腰を引こうとすると、ガシ、と肩を抑えられた。



…後ろから。

健人「なーに2人で楽しんじゃってんの?」

振り返ればそこには不機嫌そうな健人くん、

『ッ、けんとく、』
「お?中島も一緒にヤる?…いいよなァ、ミク。」



「まぁ、…拒否権なんてねえけど?」






夜はまだまだ、始まったばかりなようだ。
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