日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊

北鴨梨

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第7話 少女と魔術と言葉の理

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 水上機母艦千早 12月24日 15:40

 金山少尉の二式大艇が父島を探している頃、
千早の艦内は大騒ぎになっていた。
 白い闇のような濃霧が晴れた、と思ったと
ころ、父島が消失してしまったのである。
 艦橋にいた将兵以外にも、上甲板や舷窓際
など、外が見える場所にいた将兵は、思わず
目を疑った。

「あれぇ!」

 艦橋見張り員の若い兵隊が声を上げた。

「馬鹿者、素っ頓狂な声を出す奴があるか!」

 当直士官の中尉が思わず怒鳴りつけた。

「は、しかし、父島が消えました!父島消
 失ッ!」

 改めて報告する声も裏返っている。
 濃霧がかかる前、千早は艦首を北側に向けて
おり、正面よりやや右舷寄りに二見港、正面に
は小笠原村の家並が見えていた筈である。

 そして、湾内には、昨日到着た輸送隊の海防
艦と輸送艦が、千早の後ろ側で艦首を東に向け
停泊していた。
 しかし今は、見張り員報告どおり、如月艦長
が艦橋から双眼鏡で前方180度をぐるりと見渡
しても、父島は影も形もなく、真っ青な水平線
が広がっているばかりである。

 濃霧の中で、左舷方向から霧笛が聞こえ、こ
れに呼応して後方の海防艦が主砲を放つ砲声が
轟いたのも聞こえた。
 現実に、左舷側には、その霧笛の主だったと
思われる給糧艦と駆潜艇が見えている。

 つまり、在泊の艦艇だけは残ったが、島が
そっくり消えてしまったということになる。

 当直の中尉が壁掛け電話に取り付き、通信
室へ父島との交信を指示していた。

「艦長。」

 宇月副長が声を掛けてきた。

「何だね、副長。」

 如月は、殊更落ち着いた風を装うように答
えた。

「我々は父島が消えたと騒いでおりますが、
 ひょっとして消えたのは我々艦艇の方では
 ないでしょうか。」

 如月は

「確かに、島の連中からしたら我々艦艇の方
 が消えたことになるが、濃霧に紛れて出撃
 した、と考えるかもしれんぞ。」

と反論した。

 宇月副長はさらに反論し

「輸送隊ならそう考えられるかも知れませ
 んが、我々はまだ、魚雷艇の降下と大艇
 の補給など、父島での本来任務を終えて
 おりませんから、不自然ということにな
 ります。」

と述べた。

 もっともな考えである。

「ひょっとしたら今頃、父島の部隊の連中
 は、大騒ぎして我々に電報を打ったりし
 て探しているんじゃあなかろうか…。」

 如月は、ふとそう思ってから、先刻、
当直士官が父島との無線交信を命じてい
たことを思い出し、確認した。

「当直、父島とは連絡が取れたのか。」

 艦艇の場合、在泊中は、通信隊本隊
のほか、港の出入りを管轄する、出先の
簡易な無線局などとの間でも、頻繁に
無線連絡を取る。

「父島所在の、通信隊、無線局のいずれ
 ともに応答なし、連絡が取れません。
 なお、在泊中の各艦ともに、本艦同様、
 盛んに無線の呼び出しを行っております
 が、応答には接していない模様です。」

 当直士官が受けた通信士からの返答は、
期待外れだった。

「分かった。続けて横須賀通信隊を呼び
 出させてみろ。ダメなら、呉でも大湊
 でもどこの鎮守府、根拠地隊の通信隊
 でも構わないから、呼び出しをさせよ。」

 当直士官の報告を受け、如月が続けてそう
指示を出した。

 彼は、指示を出しながら自身も壁際の電話に
近付き、受話器を取って電探室を呼び出した。

「電探室、状況はどうだ。島は探知できるか。」

 そう問うと

「電探に反射波なし。…あ、別の反射波あり。
 飛行機、衰調大、おそらくは単機。270度方
 向、電測距離70ナナマル。」

という、電探士からの意外な答えが返って来た。

 艦の左舷90度方向から飛行機が接近し、70㎞
に迫っているのである。

 「衰調」とはフェージングのことで、電波の
強弱が画面に現れることを指す。
 これが速かったり強弱の差が大きいと、目標が
小さいか数が少ない(往々にして単機)場合で、
陸地からの反射波は、衰調が起こらない。
 今は、単機の大艇を捕捉したので、大きな衰調
が現れた訳である。

 ちなみに、日本軍のレーダーは、画面の縦軸に
信号強度、横軸に距離を取って受信信号波形を
表示する初歩的なAスコープで、操作判読に熟練
を要したが、米軍のものは、走査線が回転して受
信の信号を点で表示するPPIスコープであり、
俯瞰的に目標を捉えられ、優秀であった。
 
「敵か味方か分からんか。」

と如月が一番気になることを聞いた。

「大型機と思われますが。敵味方識別電波を出し
 ていないので、友軍と思われます。」

 敵味方識別電波とは米英軍が使っているIFFの
ことで、この電波を捉えた場合、目標の位置をより
遠くから正確に電探上で把握できる。
 日本の陸海軍では、このシステムはまだ研究段階で、導入されていないから、今、電探が捉えている
のは、味方の可能性が高いのである。

 続けて今度は、通信士が、無線電報訳文用紙を
手に艦橋へ上がって来た。

「801空の二式大艇発、父島通信隊宛ての通信を
 傍受しました。」

 艦橋全体に

「ほほう。」

という、意外なことに出遭った、という空気が
流れた。

「読め。」

 副長が促した。

「はい、機長発父島通信隊宛て
『我レ 機位ヲ失ヒタリ 誘導電波発射ヲ求ム』
 以上です。」

「大艇が自分の位置を見失った、だと?」
「普通、大艇は誘導に従事するものだろう。信じら
 れん。」

 艦橋にいた面々は、それぞれ信じられないという
感想を言った。
  
「艦長、これは我々が今、直面しているこの事態に
 関係があるのではないかと思います。」

 宇月副長が述べる。

「島が消えたとすれば、大艇は目的地を見失うこと
 になる。」
「いや、副長がさっき仰ったように、大艇の方が
 我々と一緒に消えたということではないのか。」

 艦橋の面々は、また口々に感想を述べる。
  
「父島から大艇への応答はあったのか。」

 如月艦長の質問に

「いいえ、大艇からは繰り返し誘導電波発射を求め
 ておりますが、いずれも父島からの応答はない
 模様です。」

と通信士が答えた。

 ここで宇月副長が、良いアイディアを思い付い
た、と言う風に

「艦長、本艦は大艇への補給も任務の一つです。」

と話し始めた。

「うむ、それで?」

 如月が先を促した。

「はい。我が艦から方位測定の誘導電波を出しては
 どうかと思います。一応、父島方向から電波を出
 す訳ですから、父島からの発射と区別が付き難い
 ので、普通、空母が行うような、電波発射後の
 韜晦とうかい行動も必要ないと思われます。」

 方位測定電波とは、海軍で広く用いられている無
線帰投装置への誘導電波のことで、航空機用装置と
しては、空母艦載機に搭載されている
 「一式空3号無線帰投方位測定機
 (通称「クルシー式」、米国製のコピー品)」
 のほか、一式陸上攻撃機や二式大艇機に用いられ
 る
 「零式空4号無線帰投方位測定機
 (通称「T式」、ドイツ製のコピー品)」
 があった。

 いずれも、円形の回転式ループアンテナで誘導電
波を受信し、その電波強度から方位を測定する原理
であるが、「零式」の方はアンテナなどの装置が大
型であるため、陸攻や大艇などに使用されていた。

 ただ、敵にも傍受されるので、陸地から電波を
発射するのであれば別だが、空母など艦艇から電波
を発射した場合は、位置を誤魔化すための韜晦行動
が必要になる。

 先に金山機が求めていた「ビーコン」とは、当に
この誘導電波だった訳である。

「なるほど。本艦は飛行艇母艦だし、島に居るか
 ら、電波を出しても安全だしな。」
「さすが副長さん、グッド・アイディアだ。」
「しかし、元はと言えば、父島が消えたらしいの
 が発端だぞ。」
「どのみち、米軍は何のことか分からんだろう
 さ。」

 などと艦橋の面々が囁き合う。

 如月は、一瞬、考えてから

「よし、通信室に連絡。大艇へ誘導電波を出して
 やれ。近在の艦艇へ『二式大艇の接近あり。』
 の旨を連絡せよ。同士討ちに注意方、だ。」

と命じた。

 命令は直ちに通信室ほかへ伝達、実施された。


  第801海軍航空隊所属 二式大型飛行艇 
                     12月24日 15:45 
 
 図らずも「機位を失った」ことになってしまっ
た、金山特務少尉機長の二式大艇も、水上機母艦
千早その他の「父島停泊(の筈だった)艦艇」同
様、父島と無線連絡を試みていたが叶わずにいた。
誘導電波ビーコン発射の依頼も梨の礫だった。
 金山は、自身のイライラはともかく、事ここに至
っても沈黙している便乗者の佐々木少佐の存在が
不気味であった。

「そのうち癇癪でも起こされたら面倒だな。」

と気が気ではなかった。

 そこへ

「誘導電波受信、ビーコンです。」

という、通信担当の八木二飛曹の弾んだ声が伝声管
から聞こえてきた。

「何ッ!。メエ、本当か!?」

金山の問い返しに、八木はレシーバーの奥から聞こ
えて来る

「ピー、ピー」

というビーコンの音に神経を集中し、アンテナ角度
を調整した。

「ビーコン、本機の正面方向からです。間違いあり
 ませんっ!」

 再び八木の弾んだ声が金山の伝声管から伝わって
来た。

「どうだいっ!コンチクショウめ!」

 金山は、小躍りするようにしてそう言うと、後方
を振り返って

「参謀、やっぱり航法はドンピシャリでしたよ。
 真正面からビーコンが来ています。」

と佐々木少佐に大声で伝えた。
 言われた当の少佐は、

「うむ。」

と言って頷いたっきり、表情を変えなかった。
 その後ろにいた同行の中尉は、さすがに顔を綻ば
せていたので、多分、少佐も不安が解消され、嬉し
かったと思われるが、金山は

「まあ、元々表情が乏しい人なんだろう。」

と思うことにした。

 それから7、8分も飛行したであろうか。
 正面に4、5隻ほどの艦艇が見えてきた。

「ありゃりゃ?島じゃあなくて船団かい。父島は
 どこだ?」

 先ほど、喜んだのも束の間、金山は、問題が解決
されていない予感に襲われた。

「中山、前方の船団は、敵じゃなかろうな。」

 不安が過ぎる。

「前方船団は、まずおそらくは友軍。」

 伝声管を通じて、前方機銃手の中山一飛曹から
報告が入った。

「なぜ分かる?」

 金山が聞き返すと、

「この距離で敵なら、対空砲火をドンドン撃ち上げ
 ている筈です。」

という返答が来た。

「よし、高度下げる。」

 金山は船団に接近することに決め、機体を降下さ
せ始めた。

 降下に連れ、船団はグングン近付いて来る。
 正面が機首に隠れて見えづらいので、金山は少し
だけコースを左寄りに取り、更に接近していった。

 金山ほか、操縦席の面々は、機首右舷側に注目し ている。

「前方の船団は、秋津洲型水上機母艦1、間宮型
 給糧艦1、ほか海防艦、輸送艦、駆潜艇と思し
 き艦艇各1です。」

 前下方が最もよく見える位置にいる中山一飛曹
から、船団の詳細な報告が入る。

「了解。そんなら船団じゃあなくて、一応、艦隊
 だな。島はどうだ、見えるか。」

 金山は、今の自分に見えないものが、中山に見え
る筈もないとは思ったが、一応、確認した。

「父島は見当たりませーん。」

 間延びした中山の答えが返って来た。

「分隊士ぃ、電波の主は前方の艦隊からってことに
 なりますかねぇ。」

 副操縦士の西山上飛曹が金山の方を向いて、エン
ジンの爆音に負けじとばかりに、怒鳴るように言った。

「多分、そうだろうな。島影がどこにもない。艦隊
 の中に千早がいるだろう。あれは父島の二見湾で
 俺たちを待っている筈なのに、こんな洋上にいる
 んだ。するってえことは、だ。俺たちもあの艦隊
 も、何だか訳の分からん厄介事に巻き込まれたん
 じゃないかって気がするんだよ、俺はぁ。」
 
  金山は、視線は右舷前方に向けたまま、こちら
 も西山に怒鳴り返すように言った。

 やがて機体は艦隊上空に差し掛かるが、一応、
敵味方識別用のバンクを振った。
 バンクと言っても、小型機のように小刻な翼の振
り方はできないので、ゆっくりと両翼を振って見せた。

 高度を50m位まで落とし、改めて各艦艇を観察す
ると、艦種は中山の報告どおりで、どの艦にも旭日
軍艦旗が掲げられ、日本の艦艇であることを示して
いる。

 金山は、何だか少し嬉しくなった。

 元々は日本領土の父島を目指していたのだから、
日本艦艇を見掛けて嬉しくなるのもおかしな話では
ある。

 再び西山上飛曹が、怒鳴るように話し掛けて来
た。

「分隊士、着水して母艦と合同するんですよね。」
「そうだ。何か情報を得られるかも知れんし、何よ
 り、父島が見えない状況で、このまま飛び続けら
 れんだろう。」

 金山も怒鳴るように言い返す。
 
「そうするとです、救助した少女2人はどうなるん
 ですかね。まさか、捕虜扱いになりませんか。」
「ああ、そうだった。」

 父島の消失騒ぎで頭の隅に追い遣られていたが

「そんなこともあったっけ。」

と言いながら、金山は少女たちの顔を思い出した。

「まさか、艇内に匿う訳にもいかないだろうから
 なぁ。艦隊の偉い人にでも正直に相談するしかな
 いさ。」
「でも、任務の途中で余計なことをしたとで、咎め
 られませんかね。」
「そん時ゃ、『義を見てせざるは勇無きなり』って
 言ってやるさ。」
「へえ、論語ですか。学がありますね、分隊士。」
「ふん、格好をつけるつもりはないが、海の真ん中
 を漂っている娘っ子を助けないなんて、当に『勇
 無きなり』じゃないか。」

 正副操縦員同士がそんな会話を交わしつつ、波一
つない、南洋の海のようにトロリとした海面に、
二式大艇は着水する準備態勢に入った。


  水上機母艦千早 12月24日 16:05
  
 「左舷から二式大艇が接近しまーす。」

 対空見張り員の報告に、千早艦橋にいた将兵が
一斉に左舷を向いた。

 千早の左舷、つまり西の方角から爆音が聞こえ、
エンジン4基を備えた二式大艇が、ゆっくりと翼を
上下に振りバンクをしながら近付いて来るのが見
えた。

 ここが本来の父島ならば、帝都東京から 南へ
1,000㎞の距離にあるから、冬至を過ぎたばかりの
東京や横須賀よりは、かなり日が長く感じられる。

 だいぶん日が傾いて来た西空を背景に飛来した
大艇は、低空で艦隊上空をいったん通過し、反時計
回りにぐるりと艦隊上空を旋回した後、千早の艦尾
方向から平行に着水態勢に入った。

 千早のほか、各艦艇の乗組み将兵たちが、歓声を
上げながら大艇へ向けて帽子や手を振っている。

「大袈裟ですなぁ。」

 半ば呆れたように副長宇月中佐が艦長の如月に
向けて言うと

「それだけ不安だったんだろうな、兵隊たちは。」

と如月が答えた。
 父島が「消失」した今、内心、如月たちも不安が
募っていたところであるから、将兵たちが、二式
大艇の飛来を見て歓喜するのも、当然と言えた。

 金山から見た千早は、艦首の両舷から海中に錨鎖
を垂らしながら、のんびりと海面を漂っているよう
に見える。
 西山上飛曹も同じように思ったらしく

「分隊士、ありゃあ錨が海底に届いていないで
 すね。」

と話し掛けて来た。
 湾内など、浅い海であれば錨が海底に届くであろ
うが、こんな外洋では、200mや300mかそこらの
錨鎖など、海底に届くとは思えなかった。

「てことは、だ。」

 金山が推理を語り始める。

「艦隊の連中は、みんな錨を垂らしているだろう。
 ありゃあ、洋上で停泊ってよりも、どっかの湾内
 や陸地近くに錨泊してたところ、思いがけず大洋
 の真っ只中に来ちまったってことじゃねえかな。
 荒天で波が高けりゃ、『ちちゅう』するんだろう
 けど。」

 「ちちゅう」とは、荒天で波浪が高いとき、船舶
が洋上で行うやり過ごし方で、錨を流したまま、波
の間に間に漂うことである。
 水深が深く錨が届かなかったり、走錨で錨が効か
なくなりそうな場合に、この方法が採られる。

 だが、今の海面は鏡の如くであり、大艇の着水も
楽なものであった。

 大艇は、千早の艦首をゆっくりと左へ回り、機首
を左舷艦尾へ寄せて行き足を止めた。
 搭発の中島一飛曹を先頭に、4人が主翼上面に
よじ登り、艦上への吊り揚げ作業に備えた。

 千早の艦尾に備えられた、35頓ジブトラス・クレ
ーンは、大艇の到着に合わせるつもりだったのか、
ちょうど積んでいた魚雷艇2隻を海面へ降下させる
作業を終えたところである。

 千早の中央煙突から後方の甲板は、広いスペース
が取られており、ここに大艇を搭載して整備を行う
ようになっていて、一番後ろにクレーンが備えられ
ている。

 このスペースへ大艇を後ろ向きに置き、整備その
他の必要な作業を行っているが(ただし、大艇搭載
中は不安定となるため、航行はできない。)、この
スペースを利用し、魚雷艇の運搬や、作業機械類を
設置して工作艦としての活動も行っている。
 
 翼の上の中島たちは、艦から渡ったワイヤーを受
け取って主翼へ回し吊り下げ器具に連結し、さら
に、近付いて来たクレーンのフックを器具に引っ掛
け、大艇の重心を見極めながら、調整している。
 
 吊り上げられた大艇は、大艇の底面の形に合わせ
作業スペースに据えられた、V字型の台座に収めら
れ、吊り上げ作業が終わった。

 同時に、整備員たちが機体のあちこちに群がるよ
うに取り付き、今度は整備と補給の作業が始めら
れ、れと同時に、艇内からは、搭乗員たちがゾロゾ
ロと降機して来た。
 機長の金山少尉を先頭に、佐々木参謀と同行の
中尉も混ざっている。
 
 一行は、出迎えた千早の当直士官に案内され、
艦橋へ向かった。

 羅針盤艦橋へ入り、兵隊たちの敬礼に迎えられた
一同は、まず、艦長如月大佐のもとへ向かい、整列
し、折り目正しく敬礼して、金山が到着を報告した。

「報告します。801空、金山特務少尉、只今到着い
 たしました。」

 金山の申告に続き、佐々木参謀が

「第25航戦参謀の佐々木です。陸軍第109師団へ
 連絡参謀として赴く途中ですが、やむを得ず本艦
 へ立ち寄った次第です。」

と申告した。

 如月艦長は、佐々木の報告が終わるのを待って

「うむ、ご苦労でした。」

 そう言いながら答礼した後

「君たちも承知と思うが…。」

と切り出した。

 日本陸海軍共通で、同格かそれ以下の人物を指す
二人称「貴様」を用いなかったのは、佐官である
佐々木少佐への気遣いだったのかも知れない。

「…承知のことと思うが、我々は今、理解し難い
 状況下に置かれている。艦隊も君たちの大艇も、
 目視のみならず、無線という言わば聴覚において
 も、父島を失ったらしい。」

  如月は、窓の外を右手で指しながら続けた。

「ここには、本艦以下5隻の艦艇と魚雷艇2隻そし
 て君たちの大艇がいる訳だが、さて、各々が元
 の目的をどう果たすのか、いや、それ以前に、
 今、我々がどこにいるのかをどのように把握す
 るかなど正直、途方に暮れているところだ。」

 如月は、一気にそこまで言うと、一呼吸置いて
から

「ああ、ちなみに無線は、方々色んなところを呼び
 出したが応答は、無しだ。どんなでも良いから
 電波を拾おうとしたが、何の通信も放送も受信で
 きなかった。味方のも、敵のものも、だ。要する
 に、無線通信に限って言えば、今、ここに我々だ
 けが、ポツンと一軒家のように、孤立している
 のだ。」

と付け加えた。
 
「艦長、よろしいでしょうか。」

 金山が口を開いた。

「何だ、言ってみろ。」

 如月が先を促す。

「実は、ひょっとしたらではあるのですが、今、
 艦長が仰った『我々の現状』を理解する糸口に
 なるかもしれない事実がありまして、まあ、そ
 の…相談でもあるのですが。」

 少し口籠ったような金山の口振りに、如月は怪訝
そうに

「事実の相談だと?よく分からんが、まずは説明し
 てくれ。」

 如月にそう言われて、金山はクリステルたちを救
助したことなどを、詳細に報告した。

「欧米人らしき少女2人を救助した…ね。ふむ。聞
 いた限りでは、難破船か何かの生存者とは思え
 るが、人道上はやむを得ぬとしても、敵性外国人
 かも知れんし、難題が一つ余計に増えた気もせん
 ではないな。」

 如月の言ったことは、予想どおりと言えばそのと
おりだが、金山は

「まさか、海に放り出せとは言わんだろうな、この
 御仁は。」

と、内心、少々心配になった。

 ここで意外な人物が口を挟んだ。

「あの少女たちは、我々が考えているような北欧、
 南欧、米州といった辺りの白人とは違うように
 思われます。」

 佐々木少佐がインテリっぽい口調で話し始めた。

 「話す言語も、私の思うところでは、英語、ドイ
 ツ語、スペイン語、ロシア語などと全く異なっ
 た系統の言語のように思われ、あるいは、我々
 の現況を理解する縁になるやも知れず、調べる
 に如くはないと思料いたします。」

 佐々木が話終わると、その場の一同が、思わず

「なるほど。」

と納得させられた雰囲気となった。

「取りあえず、会ってみよう。」

 如月の一言でその場は決した。


 さてその頃、二式大艇の周辺は、ちょっとした
騒ぎになっていた。

 クリステルたち少女2人を、日高二飛曹を付き
添わせ、取りあえず機内に残していた金山だが、
整備のために艇内に入って来た整備兵の一人が
2人を見つけ、思わず外に向かって

「女の子だ!女の子が大艇に乗っているぞ!」

と叫んだものだから堪らない。

「何だと!」
「女の子がいるってか!?」
「ウーだ、ウー。」(「ウー」は海軍の隠語で
                       女性のこと。)

などと言いながら、10人ほどの整備兵たちが我
も我もと大艇の後部乗降口から中を覗き込もうと
 殺到した。
 中には強引に乗り込もうとする兵もいる。

「馬鹿野郎、御客人だそ。騒ぐな騒ぐな。」

 日高が押し止めようとするが

「ねえ、二飛曹。あれは誰なんですか、日本人じ
 ゃないですよね。」
「何であんなナイス(美人)が大艇に乗っている
んですか。」

などと口々に言い出し、
 日高が

「今、ウチの機長が艦の偉いさんに話をしに行って
 るんだ。みんな落ち着いてくれ!」

と言って押し戻そうとするが、収拾が付かなくな
くなりそうであった。

 そこへ、当直士官が

「貴様ら、何をやっとる。下がれ下がれ。」

と大艇の方へ叫びながら走って来たので、ようやく
一同は後ろへ下がり、道を開けた。

「二飛曹、少女たちを艦橋まで連れて来てくれ。」

 日高は、騒ぎが収まったのにホッとしながら

 「了解しました。」

と返事をし、当直士官へ敬礼してから、少女2人に
向かって付いて来るように手招きをした。

 クリステルとエミリアは、一瞬、躊躇したように
見えたが、日高の手招きに逆らうでもなく、日高に
続いてタラップを伝い、大艇から降りた。

 日高は、大艇の周りに大勢の人だかりができてい
るのに驚いたが、少女2人はもっと驚いたらしく、
ビクついているようにも見えた。

「嬢ちゃんたち、大丈夫だよ。少しばかり女が珍し
 いだけで、取って喰いやせんから。」

 日高の言うとおり、男所帯の軍艦内で女性、しか
も少女は珍獣のようなものであるから乗組み将兵が
集まってはいるが、もとより危害を加えるつもりは
ないのである。

 少女たちの方も、言葉は理解できなくても、日高
に優しく諭されると安心するようで、歩き出した
日高の後ろに着いて艦橋へ歩み始めた。 

 日高が、艇内より明るい場所で立ち歩く少女たち
を改めて見ると、年嵩のクリステルは身長5尺位、
腰まである金色ブロンドの長髪の、顔に掛かる両側
をお下げに結い、セルロイド人形のような青い眼
にボディーナイス(スタイルが良い)、透き通るよう
な白い肌、まず見たことのない美少女っぷりで
ある。

 エミリアの方は、身長4尺5寸ほど、こちらは同
じ金色の長髪であるが結ばれてはおらず、小さな
花飾りの付いたヘアバンドをしている。
 眼や肌の色はクリステルと同じであり、よく見
ると、どことなく顔つきが似ている。

「この2人、姉妹なのかしらん。」

 白人の顔はよく見分けがつかないものの、日高は
内心そう思った。

 ただ

「服装は薄汚ねぇなぁ。美人が台無しだぜ。」

とも思った。

 艦橋に向かっている間、2人とも艦が珍しいらし
く、時折、壁やそこいらの備品類をコンコンと叩
いてみたり、触ってみたりしながら、互いに何か
を囁き合っていた。

「ひょっとして鉄の船が珍しいのかな。」

 日高はそう思った。

「日高二飛曹、救助者2人をお連れしました。」

 日高は、羅針盤艦橋に数歩入ったところでそう
申告し、如月の前へ少女2人を連れて行った。
 如月の前で日高は敬礼し、答礼を待ってから

「こちらが、大艇が救助した少女2人です。背の
 高い方がクリステル、小さい方がエミリアと
 名乗っております。」

と不動の姿勢のまま、紹介するように言った。

 これを引き継ぐように、金山が救助の状況など
を説明した。

 如月は

「ふーむ。」

と言ってから、英語で幾つか簡単な質問を試み
たが、2人は顔を合わせてポカンとしている。

「今、艦長がなさったように、我々も色々と試
 みましたが、身振り手振りの意思疎通がやっ
 との状態です。」

 金山が説明を加えた。

「その足首の痣や傷はどうしたんだね?」

 如月がエミリアの足首の痣と傷に気付いて、
指差しながら尋ねた。
 金山が

「救助の当初、2人とも足首に鉄環と鑑札のよ
 うなものが着けられており、それを外した
   痕です。」

と答えると

「なんだそれは、まるで囚人か奴隷のようでは
   ないか。では、この2人は、何者かの監視下
   から逃れて来たとでも言うのか。」

 宇月副長が口を挟んだ。

「私にもわかりません。ただ、鑑札のようなもの
   に書かれた文字は、この2人の言葉同様、アル
   ファベットやアラビア数字のように、我々が知
 っているものではありませんでした。」

 金山が宇月に答えて、そう言った。

 金山や如月たちの遣り取りは、そんなに長いも
のではなかったはずだが、当の少女たちにしてみ
れば、見知らぬ男たちが延々と話し合っているの
がもどかしいと感じたのか、クリステルの方が少
し焦れた表情に変わっていった。

 そして、やがて決心したかのように、肩掛け鞄
に手を突っ込み、ゴソゴソとかき回し始めた。

 これに気付いた日高が

「おい、嬢ちゃん、何をするんだ!」

と、止めに入ろうとしたが、クリステルは構わず
かき回し続ける。

「おい、止めろったら。」

 どうやら日高は、彼女がナイフのような武器を
取り出そうとしたと思ったらしいが、取り出され
たのは、1冊の古びた本と細い棒であった。

 日高が

「何の本だい?」

と言って手を伸ばそうとすると、クリステルは今
までにない様子で、きつくこれを拒んだ。

「分かった、分かった。大事な本なんだろ。」

 日高が引っ込むと、クリステルは数歩後方へ下
がり、棒の先で如月と宇月を交互に指しながら
 「寄れ」
という仕草をした。

 宇月は

「何のこっちゃ。」

と思いながらも、如月に歩み寄り、クリステルの方
を向いて右横に立った。
 次にクリステルは、金山と日高を棒先で交互に指
し、続けて如月たちの方を指して
「寄れ」
という仕草をした。

「え、俺たちもかい?」

 金山が訝し気に言ったが、2人とも仕方がないと
いった表情で如月たちに

「失礼します。」

と言ってから、金山と日高は、連れ立って宇月の
横に立った。

「記念写真でも撮るつもりですかね。」

 宇月が冗談を言ったが、残りの3人は苦笑いをす
るだけだった。

 当のクリステルは、というと、本のどこかのぺ
ージを開き、ブツブツと何かを唱えている。

「分隊士、経文でも唱えてるんですかね。」

 日高が金山に耳打ちしたが

「いや、お経じゃねぇだろうよ、全然似合わねぇ
   し。でも、何かのお祈りの類かもしれねぇな。」

 金山は思った通りのことを言った。

 2、30秒位が経った頃であろうか、「お祈り」が
止んだ。

 そう思った次の瞬間、棒の先から光が飛び出し、
また次の瞬間、今度は本から光が飛び出し、2つの
光が空中で合わさったかと思うと、光の筋が如月た
ち4人の頭上に達し、大きな光の環を形成した。

「貴様、何をする!」

 金山が、腰ベルトに無造作に差してあった拳銃を
取り出し、クリステルに向けながら怒鳴った。

「待て、少尉。」

 宇月が、自身も驚きながらも、ようやくのことで
金山を制した。
 止められた金山は、銃口を下に向け、顔は天井に
向けた。

 頭上には、直径3~4mほどの金色の環が漂ってい
て、内側には、何か文字のようなものも浮かんでい
 る。
 次に、その「環」が4人を包むようにストンと落
下したかと思うと、そのまま消えてしまった。

「分隊士、今のは何ですかね。」
「俺に分かるか馬鹿野郎。」

と大艇コンビが言い合っていると、2人の耳に女性
の声が聞こえてきた。

「…カ様。ヒダカ様、カナヤマ様。私の言うことが
 お分かりになりますか。」

「おい、日高、今の声…。」
「あ、分隊士も聞こえましたか。」

  2人とも、幽霊の声でも聴かされたような面持ち
である。

「貴様らにも聞こえたか。」

 不意に宇月の声がした。

「え、副長もですか。では艦長も今の声が…。」

 金山の問いに

「おう、俺にも聞こえたよ、天の声がね。」

と如月が答えて寄越した。

「天の声か。上手いことを言う。ならば喋ってい
 るのは差し詰め天女ってところか。」

 金山はそう思いながら、改めてクリステルたち
を見据えて、彼女の問いに答えた。

「今、俺と日高を呼んだのは君だね。俺たちはなぜ
 クリステル、君の言葉が分かるようになったんだ
 い?君たちは日本語が分かるのか?」

 金山は、普通にで話し掛けた。

「いいえ、私たちは二ホン語という言葉は分かりま
 せん。先ほど、あなたたち4人に『言の葉の理』
 という魔術を掛けました。だから、あなたたち
 4人は、私たちの話す言葉が理解できるのです。
 おそらく文字もお分かりになると思います。」

 これを聞いた金山は

「はあぁ、まじゅつぅー?」

と言いながら、あんぐりと口を開けて、顎が外れ
かかったような表情になってしまった。

「分隊士、魔術って、あれですか。欧州の童話とか
 に出てきて魔法使いが『チチンプイプイ』とか言
 うやつですかね。」

 日高が耳元で囁いた。

「いや、知らんよ。どっちにしろ、そりゃお伽噺か
 何かの世界だろう。何で本物の魔法に、しかも俺
 たちが掛かっちまうんだい。訳が分からんよ。」

「皆様は、魔術をご存じないのですか?」

 クリステルが驚いたように質問する。

「知らんな。少なくとも現実には存在しない。
 物語や空想の世界ならともかく。」

 如月が困惑した様に答えると、彼女は

「私とエミリアからすれば、皆様が鉄の鳥に乗って
 空を自由に飛び回ったり、鉄の船が海に浮かんで
 いたりする方が不思議なのです。」

と、こちらも困惑した様に答えた。

「いずれにせよ…。」

 宇月が、艦の実務担当者らしく、話を引き取って
まとめに入る。

「いずれにせよ、日没となりますから、各部の作業
 を終了させます。対空、対潜の警戒は怠らず、休
 める者から休息を取らせます。なお、戦闘配食は
 通常の夜食に切り替えさせます。」

 如月がこれに対して

「よし。」

と承諾した。

「ただ、彼女たちからの事情聴取は、引き続き行い
 たいと思いますが、場所は私の自室を提供しま
 す。それから、大艇乗員休息室の空きを2人の居
 室に充当します。」

 宇月は、重ねててきぱきと提案を出した。

「副長に任せる。」

 この艦長の返答を脇で聞いていた金山と日高は

「それでは、我々はこれで失礼します。」

と言って艦橋を立ち去ろうとした。

 すると

「おい、待て。言葉が分かるのは俺と艦長以外、
 貴様たちだけだし、第一、貴様らが拾った者
 だろう。ちゃんと面倒くらい看てやれ。」

 宇月に呼び止められてしまった。

「そうですね。ただ、私は大艇のこともあります
  ので、日高二飛曹を残すことにしますが、よろ
 しいですね。」

 金山はそう返答してから日高に向かって

「そういうことだから後は頼んだぞ。2人ともに
 心細いだろうから、しっかりやるんだぞ。」

と言い残して立ち去ってしまった。

「よし、日高二飛曹、少女らと一緒に、俺の部屋へ
 来い。」

 副長に言われては嫌も応もない。
 母艦で宿泊するなら、ゆっくり風呂に入って、
できれば一杯やってなど、色々と算段していた
日高だったが、全ておじゃんになってしまった。

 美少女と一緒に居られるというのは、ある意味
乗組み将兵羨望の的ではあろうから、これが救い
ではあったが。

「さあさ嬢ちゃんたち、一緒に来な。」

 そう言ってから
 
 男やもめに花が咲く、ナイスな美少女両手に
 花持って  チョイナチョイナ♪
 
 鼻歌を口ずさんだところで

「何ですって?」

とクリステルの突っ込みが入り

「いやいや、言葉が分かるのを忘れてたーっ
 ときたもんだ。すまねえ、すまねえ。」

 日高は調子の良い言い訳をした。      

    
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