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一巡目(二〇二二)
第013匙 東京ベンリカレーズ:東京カレー屋名店会(A10)
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この日の書き手は色々と雑事に追われ、バタバタしていて、昼は、ランチのカレーを食べに出掛けることが出来ず、そしてさらに、夕方も、なかなか動きが取れず、ようやく自由になった時には既に、時刻は二十一時を越えてしまっていた。
この時刻だと、既に営業を終えている店も多い。
また、列車での移動もあるので、仕事場からアクセスし易い場所の中で、さらに、この時間帯に未だやっているカレー屋さん、という方針で店を探していた書き手は、有楽町の〈東京カレー名店会〉を訪れる事に決めたのであった。
東京カレー名店会は、有楽町エリアのカレー店の中で唯一、〈神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2022〉に参加している店である。
別の言い方をすると、この店だけが、その他多くのスタンプラリー参加店とは違って、歩いて巡れる神田・神保町界隈のエリア内に位置していないため、つまるところ、なんらかの〈キッカケ〉がないと、なかなか足を運び難い店なのだ。
実は、この日の夜、夕方から雨が降り出していた。
そのため、傘を持ってきていなかった書き手は、ほとほと困ってしまったのだ。
そして、こうした悪天候の日には、たとえ目当ての店に行くためだとしても、あまり屋外を歩きたい気にはならない。
ところが、である。
店によっては、雨を度外視にできる、冴えた行き方があるのだ。
東京カレー屋名店会は、JR有楽町駅の駅前のビル〈有楽町イトシア〉の地下一階に入っていて、『東京カレー屋名店会』のサイトが提示している店へのアクセス方法には、JR有楽町駅の中央口から出て一分、有楽町線の有楽町駅の〈D7b〉出入口からも一分と記載されていた。
つまり、JRの駅を使うにせよ、メトロの駅を使うにせよ、この指示に従うのならば、駅からイトシアに行くためには、いったん屋外に出なければならないように思えてしまう。
晴れているのならば、それでも構わないだろう。
だが、唐突な雨に見舞われたような場合、濡れた道は滑り易いし、傘がないと、一分とはいえども、濡れるので外を歩きたくはない。
イトシアは、JRの駅から少し離れたビルであるのは確かなのだが、実は、メトロの駅と、かのカレー店が入っているイトシアの地下一階は、地下道で繋がっていて、その道を使えば、多少、回り道にはなるものの、わざわざ屋外に出なくても、地上では、少し離れた場所にあるビルに行く事が可能なのだ。
実はこれこそが、傘を持っていなかった書き手が、雨のこの日に、メトロで移動し、有楽町のカレー店に行く事にした決定的な理由であった。
*
東京カレー名店会は、この店名に入っている「名店」というワードが示しているように、そのコンセプトは、「味に対して妥協を許さないカレー料理の名店が集結した組織で」、「『日本のカレーの魅力』をより多くの人に一つの場所で楽しんで」もらう事を基本理念にしている、とホームページには記されていた。
この東京カレー名店会に加入している店は、銀座の〈ドンピエール〉、世田谷区・三宿の〈ビストロ喜楽亭〉、渋谷の〈パク森〉、半蔵門の〈プティフ・ア・ラ・カンパーニュ〉、湯島の〈デリー〉、神保町の〈インドカレー カーマ〉、〈共栄堂〉、〈エチオピア〉である。
つまり、例えば、実際に店に赴かなくても、名店会加盟店のカレーが食べられる、というのがこの店のウリなのだ。
また、この店の目玉メニューである〈5店盛りコンボカレー〉とは、この日のメニュー・スタンドによれば、インドカレーカーマのキーマカリー、デリーのカシミールカレー、共栄堂のポークカレー、プティフ・ア・ラ・カンパーニュの欧風ビーフカレー、ビストロ喜楽亭のビーフかれー、といった別々の店の五種類のカレーが、一度に味わえるという代物なのだ。
それでは、いったい何を注文しようか、と迷った書き手だったのだが、これらの加盟店のうち、神保町のカーマ、共栄堂、エチオピアは、スタンプラリー参加店で、かつ、書き手が未だ足を運んでいない店なので、これらのカレーに関しては、実際に神保町の店で食べればいいじゃん、と思い立ち、それならば、この有楽町の店では、ここでしか食べられない品として〈名店会オリジナル 牛すじカレー〉を注文する事に決めた。ちなみに、デザートとしてマンゴープリンが付いてきた。
さて、スタンプ・ラリー期間中は、どうしてもスタンプ集め優先主義で行動してしまう事になるが、企画が終わった暁には、時間がなくて現地に行けない場合や、一度に様々な店のカレーを食べたい時などには、この有楽町の東京カレー名店会は非常に利便性が高いように思えわれる。
最後に忘れずに強調しておきたいのだが、雨の日に濡れずに店に行きたいケースにも、有楽町の東京カレー名店会は、実に便利な舎、と言えよう。
〈訪問データ〉
東京カレー屋名店会:有楽町
A10
八月二十四日・水曜日・二十一時四十五分
名店会オリジナル牛すじカレー:九一〇円(QR)
〈参考資料〉
「東京カレー屋名店会」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、六十六ページ。
〈WEB〉
『東京カレー屋名店会』、二〇二二年九月三日閲覧。
この時刻だと、既に営業を終えている店も多い。
また、列車での移動もあるので、仕事場からアクセスし易い場所の中で、さらに、この時間帯に未だやっているカレー屋さん、という方針で店を探していた書き手は、有楽町の〈東京カレー名店会〉を訪れる事に決めたのであった。
東京カレー名店会は、有楽町エリアのカレー店の中で唯一、〈神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2022〉に参加している店である。
別の言い方をすると、この店だけが、その他多くのスタンプラリー参加店とは違って、歩いて巡れる神田・神保町界隈のエリア内に位置していないため、つまるところ、なんらかの〈キッカケ〉がないと、なかなか足を運び難い店なのだ。
実は、この日の夜、夕方から雨が降り出していた。
そのため、傘を持ってきていなかった書き手は、ほとほと困ってしまったのだ。
そして、こうした悪天候の日には、たとえ目当ての店に行くためだとしても、あまり屋外を歩きたい気にはならない。
ところが、である。
店によっては、雨を度外視にできる、冴えた行き方があるのだ。
東京カレー屋名店会は、JR有楽町駅の駅前のビル〈有楽町イトシア〉の地下一階に入っていて、『東京カレー屋名店会』のサイトが提示している店へのアクセス方法には、JR有楽町駅の中央口から出て一分、有楽町線の有楽町駅の〈D7b〉出入口からも一分と記載されていた。
つまり、JRの駅を使うにせよ、メトロの駅を使うにせよ、この指示に従うのならば、駅からイトシアに行くためには、いったん屋外に出なければならないように思えてしまう。
晴れているのならば、それでも構わないだろう。
だが、唐突な雨に見舞われたような場合、濡れた道は滑り易いし、傘がないと、一分とはいえども、濡れるので外を歩きたくはない。
イトシアは、JRの駅から少し離れたビルであるのは確かなのだが、実は、メトロの駅と、かのカレー店が入っているイトシアの地下一階は、地下道で繋がっていて、その道を使えば、多少、回り道にはなるものの、わざわざ屋外に出なくても、地上では、少し離れた場所にあるビルに行く事が可能なのだ。
実はこれこそが、傘を持っていなかった書き手が、雨のこの日に、メトロで移動し、有楽町のカレー店に行く事にした決定的な理由であった。
*
東京カレー名店会は、この店名に入っている「名店」というワードが示しているように、そのコンセプトは、「味に対して妥協を許さないカレー料理の名店が集結した組織で」、「『日本のカレーの魅力』をより多くの人に一つの場所で楽しんで」もらう事を基本理念にしている、とホームページには記されていた。
この東京カレー名店会に加入している店は、銀座の〈ドンピエール〉、世田谷区・三宿の〈ビストロ喜楽亭〉、渋谷の〈パク森〉、半蔵門の〈プティフ・ア・ラ・カンパーニュ〉、湯島の〈デリー〉、神保町の〈インドカレー カーマ〉、〈共栄堂〉、〈エチオピア〉である。
つまり、例えば、実際に店に赴かなくても、名店会加盟店のカレーが食べられる、というのがこの店のウリなのだ。
また、この店の目玉メニューである〈5店盛りコンボカレー〉とは、この日のメニュー・スタンドによれば、インドカレーカーマのキーマカリー、デリーのカシミールカレー、共栄堂のポークカレー、プティフ・ア・ラ・カンパーニュの欧風ビーフカレー、ビストロ喜楽亭のビーフかれー、といった別々の店の五種類のカレーが、一度に味わえるという代物なのだ。
それでは、いったい何を注文しようか、と迷った書き手だったのだが、これらの加盟店のうち、神保町のカーマ、共栄堂、エチオピアは、スタンプラリー参加店で、かつ、書き手が未だ足を運んでいない店なので、これらのカレーに関しては、実際に神保町の店で食べればいいじゃん、と思い立ち、それならば、この有楽町の店では、ここでしか食べられない品として〈名店会オリジナル 牛すじカレー〉を注文する事に決めた。ちなみに、デザートとしてマンゴープリンが付いてきた。
さて、スタンプ・ラリー期間中は、どうしてもスタンプ集め優先主義で行動してしまう事になるが、企画が終わった暁には、時間がなくて現地に行けない場合や、一度に様々な店のカレーを食べたい時などには、この有楽町の東京カレー名店会は非常に利便性が高いように思えわれる。
最後に忘れずに強調しておきたいのだが、雨の日に濡れずに店に行きたいケースにも、有楽町の東京カレー名店会は、実に便利な舎、と言えよう。
〈訪問データ〉
東京カレー屋名店会:有楽町
A10
八月二十四日・水曜日・二十一時四十五分
名店会オリジナル牛すじカレー:九一〇円(QR)
〈参考資料〉
「東京カレー屋名店会」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、六十六ページ。
〈WEB〉
『東京カレー屋名店会』、二〇二二年九月三日閲覧。
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