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二巡目(二〇二三)
第34(158)匙 スープカレーを〈ハートランド〉で:Eblack(E08)
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淡路町駅の〈A2〉を出てから徒歩で二、三分、住所でいうと、千代田区司町に位置している「AKL(あから)」から、カレー提供店が集中した小川町三丁目の〈小川町カレー・ゾーン〉までは、歩いて八分ほどの距離である。
このカレー・ゾーンの一画に位置しているのが、バー「Eblack (エブラック)」で、このバーは、たしかに、ランチ・タイムに営業し、スープカレーを提供してはいるものの、店の本領が発揮されるのは、やはり、お酒が提供されるディナー・タイムにおいてこそであろう。
昼営業時の「エブラック」が提供するスープ・カレーは、ディナー・タイムの価格よりもお安く設定され、さらに、チャージ料金もかからないので、もしも、少しでもお安くカレーを食べ、スタンプをゲットしようと欲するのならば、昼の訪店こそがベターなのだ。そういった分けで、前回の「スタンプラリー22」の折、書き手は、昼時に、このバーを訪れたのであった。
だがしかし、今回は、夜にお酒と一緒にカレーを、という文脈における「エブラック」の訪店だったので、書き手は、夜に訪問した次第なのである。
「AKL」で〈パクチーレモンサワー〉を飲んだ書き手は、「エブラック 」までの道すがら、この店では一体何を飲もうか、と考えていたのだが、小川町カレー・ゾーンに足を踏み入れた、そんな書き手の視界に、店の前に置かれたイーゼルが入ってきた。
そこには、ハートランドビール、スコッチウヰスキー、バーボンウヰスキー、カクテル各種といったドリンクメニューと、パスタ、ピザ、スープカレーなどのフードメニューが並んでいた。
食事に関しては、カレー・スタンプラリー目的での訪店なので、注文品はスープカレー一択なのだが、問題はお酒の選択であった。決められない優柔不断のまま、書き手は、地下に位置する店へと続く階段を降りて行った。
六時の開店からあまり時間が経っていない事もあって、客は未だ書き手一人であった。
カウンターに腰を下ろした書き手は、まず、今日のディナー・タイムのスープカレーは何であるかをマスターに尋ねた。すると、この夜提供できるのは「骨付きチキンスープカレー」との返答を得た。その一方で、アルコールに関しては、マスターのおススメにのっかってみる事にしたのだった。
マスター曰く、原則、大抵のお酒はカレーに合いますよ、との事であった。
これには困ってしまった。
結局、自分の好みで、「エブラック」のスープカレーに合わせるお酒を考えねばならなくなったからだ。その時、脳裏に思い浮かんだのは、入り口に置かれていたイーゼルのオススメであった。自分的には、ウヰスキーはカレーに合わないような印象を抱いていたので、結局、イーゼルの一番上に書かれていた「ハートランドビール」を注文する事に決めたのであった。
「ハートランドビール」とは、『キリン』が一九八六年から醸造・出荷している、麦芽一〇〇パーセントの〈オールモルト〉ビールなのだが、しかし、瓶には、ブランド名である『キリンビール』の名が記されてはいないので、もしかしたら、キリンのビールである事に気付かない愛飲者もいるであろう。これは、ハートランドが、原料や醸造方法が特殊な、いわゆる〈プレミアムビール〉であるがゆえの、メーカー側の配慮なのかもしれない。
とまれかくまれ、ハートランドというと、各ビールメーカーの定番商品に対して、ちょっと高級でお高い、プレミアムなビールというイメージなのだ。だから、書き手は、小川町のバーでの二軒目カレーを、少しかっこをつけて、ハードボイルド風に、このビールと一緒に味わってみる事にしたのであった。
先に、「ハートランド」がグラスで提供されたのだが、そのグラス自体に「ハートランド」の文字とロゴが刻まれていて、これによって、視覚的にも自分が飲んでいるのが、プレミアムなビールだという印象を抱けるようになっていた。
やがて、黒いスープカレーとライスが、両方とも白い舟形の容器にて提供された。
書き手は、まず、食事として、スープカレーでライスを食べ切ってから、少し残したスープカレーを〈肴〉にして、ハートランドをチビチビやる事にした。
書き手は、まだ二度目の訪店で、前回、昼時に訪問した時には、注文以外でマスターと言葉を交わす事はなかったのだが、ディナー・タイムの開始直後、マスターと〈ふたりぼっち〉という状況もあって、自然と会話を交わす状況になった。
話した内容はとりとめもない事ばかりで、カレー・スタンプラリーの事、北斗の〈券〉の事などが中心だったのだが、その中でも割と長話になったのが、カレーに合うお酒の話であった。
これはきっと、注文時の話が呼び水になったのであろうが、カレーは大抵のお酒が合うその一方で、あまり合わないお酒もあるようだ。
例えば、WEB上には、カレーと合うお酒というサイトもあって、様々なアルコールが紹介されているのだが、マスターによると、カレーに合うかどうかは、スパイスの強さに負けないお酒であるか否か、という点であるようだ。
だから、ビールなどはカレーのスパイスに負けないらしいのだが、日本酒や焼酎などは、スパイスの強さに負けがちなので、あまりカレーには合わないそうである。
「エブラック」のお酒のメニューには、各種、麦や芋の焼酎、日本酒なども置かれていたが、書き手が、もしもこれらを注文しようとしていたとしたら、微妙な感じの宵になってしまっていたかもしれない。
マスターとの会話は割と盛り上がって、次の来客があるまでの間、けっこうな時間、話し込んでしまった。
たしかに、カレーとスタンプ、そして、北斗の〈券〉目的の訪問ではあったが、こういった話に花が咲くそのような時間も、存外悪くはないものなのだな、という感慨を抱いた書き手であった。
〈訪問データ〉
Eblack(エブラック):小川町エリア
E08
八月二十三日・水・十八時半
骨付きチキンスープカレー(一一〇〇)ハートランド(六六〇)チャージ(四四〇):二二〇〇円(QR)
北斗の〈券〉:No.22「大佐」〈四枚目〉
〈参考資料〉
「Eblack(エブラック)」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2023』、四十四ページ。
〈WEB〉
『Eblack(エブラック)』、二〇二三年十月二十三日閲覧。
このカレー・ゾーンの一画に位置しているのが、バー「Eblack (エブラック)」で、このバーは、たしかに、ランチ・タイムに営業し、スープカレーを提供してはいるものの、店の本領が発揮されるのは、やはり、お酒が提供されるディナー・タイムにおいてこそであろう。
昼営業時の「エブラック」が提供するスープ・カレーは、ディナー・タイムの価格よりもお安く設定され、さらに、チャージ料金もかからないので、もしも、少しでもお安くカレーを食べ、スタンプをゲットしようと欲するのならば、昼の訪店こそがベターなのだ。そういった分けで、前回の「スタンプラリー22」の折、書き手は、昼時に、このバーを訪れたのであった。
だがしかし、今回は、夜にお酒と一緒にカレーを、という文脈における「エブラック」の訪店だったので、書き手は、夜に訪問した次第なのである。
「AKL」で〈パクチーレモンサワー〉を飲んだ書き手は、「エブラック 」までの道すがら、この店では一体何を飲もうか、と考えていたのだが、小川町カレー・ゾーンに足を踏み入れた、そんな書き手の視界に、店の前に置かれたイーゼルが入ってきた。
そこには、ハートランドビール、スコッチウヰスキー、バーボンウヰスキー、カクテル各種といったドリンクメニューと、パスタ、ピザ、スープカレーなどのフードメニューが並んでいた。
食事に関しては、カレー・スタンプラリー目的での訪店なので、注文品はスープカレー一択なのだが、問題はお酒の選択であった。決められない優柔不断のまま、書き手は、地下に位置する店へと続く階段を降りて行った。
六時の開店からあまり時間が経っていない事もあって、客は未だ書き手一人であった。
カウンターに腰を下ろした書き手は、まず、今日のディナー・タイムのスープカレーは何であるかをマスターに尋ねた。すると、この夜提供できるのは「骨付きチキンスープカレー」との返答を得た。その一方で、アルコールに関しては、マスターのおススメにのっかってみる事にしたのだった。
マスター曰く、原則、大抵のお酒はカレーに合いますよ、との事であった。
これには困ってしまった。
結局、自分の好みで、「エブラック」のスープカレーに合わせるお酒を考えねばならなくなったからだ。その時、脳裏に思い浮かんだのは、入り口に置かれていたイーゼルのオススメであった。自分的には、ウヰスキーはカレーに合わないような印象を抱いていたので、結局、イーゼルの一番上に書かれていた「ハートランドビール」を注文する事に決めたのであった。
「ハートランドビール」とは、『キリン』が一九八六年から醸造・出荷している、麦芽一〇〇パーセントの〈オールモルト〉ビールなのだが、しかし、瓶には、ブランド名である『キリンビール』の名が記されてはいないので、もしかしたら、キリンのビールである事に気付かない愛飲者もいるであろう。これは、ハートランドが、原料や醸造方法が特殊な、いわゆる〈プレミアムビール〉であるがゆえの、メーカー側の配慮なのかもしれない。
とまれかくまれ、ハートランドというと、各ビールメーカーの定番商品に対して、ちょっと高級でお高い、プレミアムなビールというイメージなのだ。だから、書き手は、小川町のバーでの二軒目カレーを、少しかっこをつけて、ハードボイルド風に、このビールと一緒に味わってみる事にしたのであった。
先に、「ハートランド」がグラスで提供されたのだが、そのグラス自体に「ハートランド」の文字とロゴが刻まれていて、これによって、視覚的にも自分が飲んでいるのが、プレミアムなビールだという印象を抱けるようになっていた。
やがて、黒いスープカレーとライスが、両方とも白い舟形の容器にて提供された。
書き手は、まず、食事として、スープカレーでライスを食べ切ってから、少し残したスープカレーを〈肴〉にして、ハートランドをチビチビやる事にした。
書き手は、まだ二度目の訪店で、前回、昼時に訪問した時には、注文以外でマスターと言葉を交わす事はなかったのだが、ディナー・タイムの開始直後、マスターと〈ふたりぼっち〉という状況もあって、自然と会話を交わす状況になった。
話した内容はとりとめもない事ばかりで、カレー・スタンプラリーの事、北斗の〈券〉の事などが中心だったのだが、その中でも割と長話になったのが、カレーに合うお酒の話であった。
これはきっと、注文時の話が呼び水になったのであろうが、カレーは大抵のお酒が合うその一方で、あまり合わないお酒もあるようだ。
例えば、WEB上には、カレーと合うお酒というサイトもあって、様々なアルコールが紹介されているのだが、マスターによると、カレーに合うかどうかは、スパイスの強さに負けないお酒であるか否か、という点であるようだ。
だから、ビールなどはカレーのスパイスに負けないらしいのだが、日本酒や焼酎などは、スパイスの強さに負けがちなので、あまりカレーには合わないそうである。
「エブラック」のお酒のメニューには、各種、麦や芋の焼酎、日本酒なども置かれていたが、書き手が、もしもこれらを注文しようとしていたとしたら、微妙な感じの宵になってしまっていたかもしれない。
マスターとの会話は割と盛り上がって、次の来客があるまでの間、けっこうな時間、話し込んでしまった。
たしかに、カレーとスタンプ、そして、北斗の〈券〉目的の訪問ではあったが、こういった話に花が咲くそのような時間も、存外悪くはないものなのだな、という感慨を抱いた書き手であった。
〈訪問データ〉
Eblack(エブラック):小川町エリア
E08
八月二十三日・水・十八時半
骨付きチキンスープカレー(一一〇〇)ハートランド(六六〇)チャージ(四四〇):二二〇〇円(QR)
北斗の〈券〉:No.22「大佐」〈四枚目〉
〈参考資料〉
「Eblack(エブラック)」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2023』、四十四ページ。
〈WEB〉
『Eblack(エブラック)』、二〇二三年十月二十三日閲覧。
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