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5話 想像以上のイケメンにムラムラしない理由
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「こんにちは。」
下を向いていたさちこは突然声をかけられて
びっくりして顔を上げた。
背の高い黒いマスクをした男がこっちを見て
ニコッと微笑んだ。
確かに黒のTシャツにグレーのズボン。
ぱっちりした目は確かに彼で、
写真通りのイケメンだった。
(あとはマスクの下がどうかだよな。
でも目尻の皺もないし、肌も綺麗。
歳は本当っぽい。)
「あ、こんにちは~。
びっくりした。笑
こっちから来ると思ってたから。」
「あーこっちから出たから歩いてきたの。」
「そうなんだ。で、大丈夫ですか?私。笑」
「はい。どうします?」
「じゃあまずカフェでお話しましょ。」
「じゃあ行きますか。」
「はい。」
「今日は人多いですね。」
「そうですね。
土曜だし、雨降ってないからじゃないですか。
この辺よく来るんですか?」
「はい。庭みたいなもんなんで。」
「へえ。」
顔を指すのを気にしているのか彼は早歩きだった。
ハイヒールのさちこは人混みを掻き分けて進む
彼のスピードについていくのが精一杯だった。
(こういうところなんだよなあ。。。)
そういうところが実物のイケメンを見ても
テンションの上がらない理由だった。
駅から出て、コーヒーチェーン店に入った。
彼は奥の席に鞄を置いてから
財布を持ってレジに並んだ。
「俺はアイスロイヤルミルクティー。」
(へえ。コーヒーじゃないんだ。
もしや感度が鈍ること気にしてるのかな?)
「お連れ様は何になさいますか?」
店員がさちこに注文を促した。
「じゃあ私はソイラテ。。。ありますか?」
「はい、アイスとホットがございます。」
「じゃあホットで。」
「サイズはSMLとございます。」
「Sで。」
なんとなく会話が盛り上がらない気がしたのか
自然とSサイズと口に出た。
「はい。」
さちこは400円のソイラテに対して500円玉を
彼に差し出した。
「え?。。。いいよ。」
「あらそう?ありがとう。ご馳走になります。」
彼が一瞬500円玉を受け取ろうとした雰囲気を
さちこは見逃さなかった。
「コーヒー飲まないの?」
「うんコーヒー苦手で。
砂糖を大量に入れないと飲めないの。」
「そうなんだ。コーヒーの匂いは大丈夫?
横で飲まれても平気?」
「うん、それは大丈夫。
苦いのが苦手なだけだから。」
「そっか。カフェオレもダメなの?」
「うん、ミルク入れてもまだ苦く感じるから
砂糖入れたら飲めるけど。」
「ふーん。」
さちこはなんとなく
自分がコーヒー中毒並みだということは
言わなかった。
「先に座ってるね。」
さちこの注文したソイラテが先に出来上がったので
受け取った後、カウンターで水を入れていた。
その間に彼のミルクティーが出来上がった。
「水いる?」
「俺はいらない。」
「そっか。」
結局さちこがカウンターで水を入れている間に
彼が先に席に行った。
まずは第一関門、どちらに座るのだろうか。。。
彼は下座の椅子を引いてさちこに上座を譲った。
「ありがとう。」
向かい合わせに座り、彼がマスクを外した。
女装が似合う美人な顔つきだった。
「綺麗な顔だね。」
「うん、まあ。。。笑」
「オネエにモテるでしょ?笑」
「わかんない。
オネエに遭遇するところに行ったことないから。笑」
「そっか。笑」
「今日はお子さんのお迎えは大丈夫なの?」
「うん。この前ごめんね。」
「うん。お子さん小さいの?」
「いやもう大きいよ。」
「あらそうなの?幾つ?」
「高校と中学。」
(じゃあ習い事の迎えが必要な年齢じゃなくない?
やっぱりあれは生理中って言ったから
延期したかったんだな。
嘘が下手な奴だ。)
「息子?娘?」
「2人とも息子。」
「おお~。」
「子供が息子の人と娘の人でエッチが違う
って理論知ってる?」
「知らない。何、どっちがどうなの?」
「息子の人のがエッチが丁寧なんだって。」
「へえ。初めて聞いた。」
「そういう論文が出てるんだって。」
「そうなんだ。」
「じゃあ結婚長いの?」
「うん、15、6年目くらい。」
「へえ。若い時に結婚したんだね。」
「うん。」
「じゃあいつから
パートナー以外に求めるようになったの?」
「いつからって俺はずっと、最初からだよ。」
「あ。独身時代からってこと?笑」
「うん、常に。笑」
「ふーん。じゃあ奥さんにバレたことないの?」
「あるよ。」
「え、大丈夫だったの?」
「昔、一回だけある。うん、まあ。」
「なんでバレたの?」
「なんでだったかなあ。。。忘れた。。。
なんか俺が帰るのが遅くなって。。。
で、なんか問い詰められたんだよね。。。
確かそんな感じだったと思う。」
「ふーん、それで白状しちゃったんだ?」
「うん、そんな感じだったと思う。覚えてない。」
「それでよく許してくれたねえ。」
「うん、まあ。」
(やっぱり嘘が下手くそなんだな。
それにしてもこの全然反省していない顔、
ほんとサイコパス並みだな。)
「前付き合ってた人はなんで別れたの?」
「転勤になっちゃって。」
「へえ。」
「群馬か栃木かなんかその辺で、
関東って行っても遠いしね。
そんなとこまでわざわざ会いに行くのもね。」
最近第一彼氏が転勤になったさちこは
妙に納得した。
「まあ確かに遠いね。
こういうサイトって色々あるじゃん?
なんでこのサイトを選んだの?
このサイトって
男性会員の会費が一番高いらしいじゃん?」
「まあ入る時はたまたま見つけて入ったから
後で会費が一番高いって知ったんだよね。」
「ふーん。」
「1年前に1ヶ月だけ入って出会って、
やめてたの。
で、最近また1ヶ月だけって決めて入ったの。
会費高いから俺は1ヶ月しかやんないの。」
(なるほど、さすが公務員だね。
っていうか
そういう使い方で入ってる奴もいるってことか。)
「ふーん、そうなんだ。」
「だからもう最初っから
オープンに要望を書いとかないと
後でそういうつもりじゃありませんって言われても
時間もったいないしね。
結局は男も女もそういうのが目的でしょ?」
「まあそうだけど
そうじゃない人もいるみたいだね。」
「だから最初からプロフに書いて
それでも良ければってことにしてるの。」
「自分からいいね押すことあるの?」
「押さない。
俺のプロフは特殊だから
読んで押してくれるの待ってるの。」
「いっぱいいいね来るでしょ?」
「うんまあ。
でもたまにプロフ見ないで押してくる人もいるから
ちゃんとプロフ見てくれてますか?とは聞く。」
「ふーん。」
さちこはなんとも思わなかった。
すでに恋人候補からは外していたが、
こいつと今日やって、
相性がめっちゃ良かったとしても
セフレ止まりなことは容易に想像がついた。
まあ予想よりも超イケメンだったし、
性感マッサージをタダで受けれるなら
その延長でやってもいいか、
ぐらいのテンションだった。
「じゃあ行きますか?」
「はい。」
駅に戻るのか、ホテルに行くのか、
よくわからずに返事して彼について店を出た。
下を向いていたさちこは突然声をかけられて
びっくりして顔を上げた。
背の高い黒いマスクをした男がこっちを見て
ニコッと微笑んだ。
確かに黒のTシャツにグレーのズボン。
ぱっちりした目は確かに彼で、
写真通りのイケメンだった。
(あとはマスクの下がどうかだよな。
でも目尻の皺もないし、肌も綺麗。
歳は本当っぽい。)
「あ、こんにちは~。
びっくりした。笑
こっちから来ると思ってたから。」
「あーこっちから出たから歩いてきたの。」
「そうなんだ。で、大丈夫ですか?私。笑」
「はい。どうします?」
「じゃあまずカフェでお話しましょ。」
「じゃあ行きますか。」
「はい。」
「今日は人多いですね。」
「そうですね。
土曜だし、雨降ってないからじゃないですか。
この辺よく来るんですか?」
「はい。庭みたいなもんなんで。」
「へえ。」
顔を指すのを気にしているのか彼は早歩きだった。
ハイヒールのさちこは人混みを掻き分けて進む
彼のスピードについていくのが精一杯だった。
(こういうところなんだよなあ。。。)
そういうところが実物のイケメンを見ても
テンションの上がらない理由だった。
駅から出て、コーヒーチェーン店に入った。
彼は奥の席に鞄を置いてから
財布を持ってレジに並んだ。
「俺はアイスロイヤルミルクティー。」
(へえ。コーヒーじゃないんだ。
もしや感度が鈍ること気にしてるのかな?)
「お連れ様は何になさいますか?」
店員がさちこに注文を促した。
「じゃあ私はソイラテ。。。ありますか?」
「はい、アイスとホットがございます。」
「じゃあホットで。」
「サイズはSMLとございます。」
「Sで。」
なんとなく会話が盛り上がらない気がしたのか
自然とSサイズと口に出た。
「はい。」
さちこは400円のソイラテに対して500円玉を
彼に差し出した。
「え?。。。いいよ。」
「あらそう?ありがとう。ご馳走になります。」
彼が一瞬500円玉を受け取ろうとした雰囲気を
さちこは見逃さなかった。
「コーヒー飲まないの?」
「うんコーヒー苦手で。
砂糖を大量に入れないと飲めないの。」
「そうなんだ。コーヒーの匂いは大丈夫?
横で飲まれても平気?」
「うん、それは大丈夫。
苦いのが苦手なだけだから。」
「そっか。カフェオレもダメなの?」
「うん、ミルク入れてもまだ苦く感じるから
砂糖入れたら飲めるけど。」
「ふーん。」
さちこはなんとなく
自分がコーヒー中毒並みだということは
言わなかった。
「先に座ってるね。」
さちこの注文したソイラテが先に出来上がったので
受け取った後、カウンターで水を入れていた。
その間に彼のミルクティーが出来上がった。
「水いる?」
「俺はいらない。」
「そっか。」
結局さちこがカウンターで水を入れている間に
彼が先に席に行った。
まずは第一関門、どちらに座るのだろうか。。。
彼は下座の椅子を引いてさちこに上座を譲った。
「ありがとう。」
向かい合わせに座り、彼がマスクを外した。
女装が似合う美人な顔つきだった。
「綺麗な顔だね。」
「うん、まあ。。。笑」
「オネエにモテるでしょ?笑」
「わかんない。
オネエに遭遇するところに行ったことないから。笑」
「そっか。笑」
「今日はお子さんのお迎えは大丈夫なの?」
「うん。この前ごめんね。」
「うん。お子さん小さいの?」
「いやもう大きいよ。」
「あらそうなの?幾つ?」
「高校と中学。」
(じゃあ習い事の迎えが必要な年齢じゃなくない?
やっぱりあれは生理中って言ったから
延期したかったんだな。
嘘が下手な奴だ。)
「息子?娘?」
「2人とも息子。」
「おお~。」
「子供が息子の人と娘の人でエッチが違う
って理論知ってる?」
「知らない。何、どっちがどうなの?」
「息子の人のがエッチが丁寧なんだって。」
「へえ。初めて聞いた。」
「そういう論文が出てるんだって。」
「そうなんだ。」
「じゃあ結婚長いの?」
「うん、15、6年目くらい。」
「へえ。若い時に結婚したんだね。」
「うん。」
「じゃあいつから
パートナー以外に求めるようになったの?」
「いつからって俺はずっと、最初からだよ。」
「あ。独身時代からってこと?笑」
「うん、常に。笑」
「ふーん。じゃあ奥さんにバレたことないの?」
「あるよ。」
「え、大丈夫だったの?」
「昔、一回だけある。うん、まあ。」
「なんでバレたの?」
「なんでだったかなあ。。。忘れた。。。
なんか俺が帰るのが遅くなって。。。
で、なんか問い詰められたんだよね。。。
確かそんな感じだったと思う。」
「ふーん、それで白状しちゃったんだ?」
「うん、そんな感じだったと思う。覚えてない。」
「それでよく許してくれたねえ。」
「うん、まあ。」
(やっぱり嘘が下手くそなんだな。
それにしてもこの全然反省していない顔、
ほんとサイコパス並みだな。)
「前付き合ってた人はなんで別れたの?」
「転勤になっちゃって。」
「へえ。」
「群馬か栃木かなんかその辺で、
関東って行っても遠いしね。
そんなとこまでわざわざ会いに行くのもね。」
最近第一彼氏が転勤になったさちこは
妙に納得した。
「まあ確かに遠いね。
こういうサイトって色々あるじゃん?
なんでこのサイトを選んだの?
このサイトって
男性会員の会費が一番高いらしいじゃん?」
「まあ入る時はたまたま見つけて入ったから
後で会費が一番高いって知ったんだよね。」
「ふーん。」
「1年前に1ヶ月だけ入って出会って、
やめてたの。
で、最近また1ヶ月だけって決めて入ったの。
会費高いから俺は1ヶ月しかやんないの。」
(なるほど、さすが公務員だね。
っていうか
そういう使い方で入ってる奴もいるってことか。)
「ふーん、そうなんだ。」
「だからもう最初っから
オープンに要望を書いとかないと
後でそういうつもりじゃありませんって言われても
時間もったいないしね。
結局は男も女もそういうのが目的でしょ?」
「まあそうだけど
そうじゃない人もいるみたいだね。」
「だから最初からプロフに書いて
それでも良ければってことにしてるの。」
「自分からいいね押すことあるの?」
「押さない。
俺のプロフは特殊だから
読んで押してくれるの待ってるの。」
「いっぱいいいね来るでしょ?」
「うんまあ。
でもたまにプロフ見ないで押してくる人もいるから
ちゃんとプロフ見てくれてますか?とは聞く。」
「ふーん。」
さちこはなんとも思わなかった。
すでに恋人候補からは外していたが、
こいつと今日やって、
相性がめっちゃ良かったとしても
セフレ止まりなことは容易に想像がついた。
まあ予想よりも超イケメンだったし、
性感マッサージをタダで受けれるなら
その延長でやってもいいか、
ぐらいのテンションだった。
「じゃあ行きますか?」
「はい。」
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