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第49エナジー 「父と子」
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「竜牙」が自分の部屋に入ったのを見計らって、「竜牙」の父親は「竜牙」の部屋をノックした。
「『竜牙』。おかえり。ちょっと父さん、『竜牙』に話があるんだけど。」
「竜牙」は何も答えなかった。不思議に思った「竜牙」の父親は、部屋に入ることにした。
「『竜牙』。入るぞ。何かあったのか?」
「竜牙」は虫かごでトカゲを飼っているのだが、虫かごをずっと見ている。
「俺のトカゲが動かない。死んでいる。」
「そうか。たしか小学2年生くらいから飼ってたよな。4年間も生きてたなんてすごいことだぞ。今から父さんと公園にお墓を作りに行こう。」
「竜牙」と父親は、以前、「まこ」たちが空から落ちてきて穴が開いてしまった公園に向かった。公園にできていた大きな穴はすっかり修復されており、穴が開く前の状態になっていた。「竜牙」たちは、地面を少し掘り、トカゲを埋めた。
「『竜牙』に大事にされ、トカゲは幸せだったと思うぞ。『竜牙』はトカゲには優しいのに、クラスのみんなと仲良くしないのはなぜなんだ?」
少し沈黙が続いた。
「みんなのこと嫌いなわけではないけど、みんなと俺、違うんだ。」
「何が違うんだ?」
「見えてる世界が。俺の世界は俺にしか見えてない。俺が特別とかそういうわけではないけど、俺とみんな見ているモノが違うんだ。だから心からクラスのみんなと仲良くできない。(いや地球上の誰とでも。)」
「そうか。そんなこと『竜牙』は考えていたのか。勉強を急に始めたのは?あんなに勉強嫌いだったのに。」
「俺のため。俺が知らない世界をもっと知りたいから勉強も読書も始めた。勉強すると色々繋がって来るんだ。特に理科と算数は面白い。すごく今の俺に役に立っているんだ。(エナジー体の俺のことだけど。)」
「数学と理科が好きだなんて父さん憧れるな。父さんは大学行ったけど、理系が苦手だったから文系の大学だったよ。こりゃ『竜牙』の将来楽しみだな。でもな。『竜牙』。勉強がいくらできても、人と仲良くすることが一番大事なんだよ。」
「なんで?」
「人は一人では生きていけてないから。これからお前は中学、高校、大学、就職と進路を進んでいくと思うけど、人付き合いだけは避けては通れないんだ。だから、『竜牙』。勉強より人間関係を重視するんだ。難しい言葉で言うと、コミュニケーション能力だ。これがなきゃ、社会に出て何もできない。勉強だけじゃダメなんだ。『竜牙』。」
「うん。わかった。でも塾の宿題やりたいから、早く家に帰りたい。」
「ああ悪かった。『竜牙』。もう11時前だもんな~。母さんに怒られる~。」
この社会の理屈を「竜牙」に説明した父親だったが、エナジー使いとしての自分のことしか見えていない「竜牙」にとって、聞くに値しない話であった。
次回。 第50エナジー 「転校生」
「『竜牙』。おかえり。ちょっと父さん、『竜牙』に話があるんだけど。」
「竜牙」は何も答えなかった。不思議に思った「竜牙」の父親は、部屋に入ることにした。
「『竜牙』。入るぞ。何かあったのか?」
「竜牙」は虫かごでトカゲを飼っているのだが、虫かごをずっと見ている。
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「竜牙」と父親は、以前、「まこ」たちが空から落ちてきて穴が開いてしまった公園に向かった。公園にできていた大きな穴はすっかり修復されており、穴が開く前の状態になっていた。「竜牙」たちは、地面を少し掘り、トカゲを埋めた。
「『竜牙』に大事にされ、トカゲは幸せだったと思うぞ。『竜牙』はトカゲには優しいのに、クラスのみんなと仲良くしないのはなぜなんだ?」
少し沈黙が続いた。
「みんなのこと嫌いなわけではないけど、みんなと俺、違うんだ。」
「何が違うんだ?」
「見えてる世界が。俺の世界は俺にしか見えてない。俺が特別とかそういうわけではないけど、俺とみんな見ているモノが違うんだ。だから心からクラスのみんなと仲良くできない。(いや地球上の誰とでも。)」
「そうか。そんなこと『竜牙』は考えていたのか。勉強を急に始めたのは?あんなに勉強嫌いだったのに。」
「俺のため。俺が知らない世界をもっと知りたいから勉強も読書も始めた。勉強すると色々繋がって来るんだ。特に理科と算数は面白い。すごく今の俺に役に立っているんだ。(エナジー体の俺のことだけど。)」
「数学と理科が好きだなんて父さん憧れるな。父さんは大学行ったけど、理系が苦手だったから文系の大学だったよ。こりゃ『竜牙』の将来楽しみだな。でもな。『竜牙』。勉強がいくらできても、人と仲良くすることが一番大事なんだよ。」
「なんで?」
「人は一人では生きていけてないから。これからお前は中学、高校、大学、就職と進路を進んでいくと思うけど、人付き合いだけは避けては通れないんだ。だから、『竜牙』。勉強より人間関係を重視するんだ。難しい言葉で言うと、コミュニケーション能力だ。これがなきゃ、社会に出て何もできない。勉強だけじゃダメなんだ。『竜牙』。」
「うん。わかった。でも塾の宿題やりたいから、早く家に帰りたい。」
「ああ悪かった。『竜牙』。もう11時前だもんな~。母さんに怒られる~。」
この社会の理屈を「竜牙」に説明した父親だったが、エナジー使いとしての自分のことしか見えていない「竜牙」にとって、聞くに値しない話であった。
次回。 第50エナジー 「転校生」
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